100万回言えばよかった9話あらすじネタバレ
悠依(井上真央)は直木を殺した疑いや、少女売春に関わっていた疑いがある、直木の元職場のオーナー、池澤(荒川良々)を追求。
しかし、子供時代の思い出が沢山ある勝(春風亭昇太)の家にて、表向きは新しい子供達の居場所と称した悪事を始めようとしていると話す、池澤に恐怖を感じていました。
悠依の里親、勝(春風亭昇太)が自分にも見えると言う、池澤。
悠依は池澤も自分も見たいものを見ていると実感。
「直木はなんて言っている?」と池澤。
「直木は、どうして?って」
幽霊となり、駆け付けた直木(佐藤健)は、「悠依…だめだ」と制止。
譲もこっそり現場に駆けつけることができました。
池澤も本性を見せ、悠依に凶器を向けます。
「どうしてか…わかるかな?」
「直木が、知りたいって言っています」
悠依は泣きながら気丈に振舞い、直木は池澤の前に立ちはだかり、悠依を庇います。
あの頃…。
生前の直木は、池澤とふと、レストランでの仕事中に、尾崎莉桜(香里奈)の件を話していました。
直木の飲み物に、薬物を混ぜ入れて、彼を疲れさせた池澤。
返そうとしているのが莉桜の大金500万円だとしたら、お金のことと自分と莉桜の繋がりを黙っておくように伝えようとしていたのでした。
その頃、宋夏英(シム・ウンギョン)は、病院で莉桜が意識回復したのを確認。
直木の生前の過去に戻ります。
薬物で眠らされていた直木は、池澤のレストランを訪ねた、莉桜に声を掛けられて目を覚ましました。
「別の場所で話したい、ここは危ないから。ねぇここのお店は池澤英介がやっている?」
池澤は直木が亡くなった日の事を振り返ります。
「莉桜は僕の事をとても怖がっていた…。直木は知っているよね?僕が昔やっていたこと」
莉桜は池澤との関係と武藤千代(神野三鈴)のことを直木に誰もいない場所で伝えます。
「武藤千代は自分では絶対に手を下さず、後始末をさせる時も動くのはいつもあの人で、池澤英介は恐ろしい人なの。あの人から離れないとだめ。本当の事なんか絶対言えるわけがない」
「悠依のことは覚えている?今俺達…」
「ああ…そっか」
「これからもって思っている」
「だったら尚更…。」
午後4時に、鳥野直木は池澤に電話。
「なんであの時、電話してきたんだよ!」
直木が殺された日…、勝の家へ移動した池澤と直木。
「20年前のことをきっかけに、武藤千代と縁切りをしたよ。武藤千代は一度、大客と揉めて仕事ができなくなった。500万円を莉桜は受け取らなかった。僕がしていたことは子供達の送迎とお金のやり取り、それから脅迫もしていたよ。あの仕事がまた武藤がどこかで再開していると思うと、胸が痛む。20年経過して、僕の罪は時効だ…直木は知らなかったことにしてくれよ。今の僕のままでいさせてよ」
「分かっています。俺が見てきた英介さんが本当の英介さんだ。あなたは傷ついている子の事を放置できない、いつでもどこでも駆け付ける。現に今いるわけでしょ?仕事をさせられている子が…それ知ったんだったら、このままじゃだめでしょ」
「そうだ、この家な?子供達の為の居場所になるんだ。今の僕なら大勢の子供達を助けられるんだよ。」
「それ、言えますか?今、体を奪われている子に・・・君の事は諦めるって」
「助けてやらなきゃ…そうだよな。僕は終わりだ…」
そして、直木は池澤と警察に行こうとしますが、池澤は、自分がしてきたことが20年経っても許されない、だからこそ、直木を刺しました。
「今更?子供の為?ごめんな?違う…いい人間になりたかった」
「貴方は良い人だ…俺は知っている」
直木は刺されても、池澤の事を許していたのです。
池澤は、泣きながら直木にとどめを刺し、勝の家を後にしました。
その時、時計の音が鳴りました。
それで、直木は以前、時計が鳴った時に、直木は胸を押さえて生前の苦しみが蘇恵ったのです。
これが、直木が殺された真実です。
直木が刺された時刻は、悠依が直木の帰りを待っていた時間でした。
直木はようやく自分が死んだ記憶を全て思い出しました。
勝の家で、かつて10代の頃、悠依と共に、花を育てていたことを思い出す、直木。
悠依の誕生日に起きた悲劇。
直木は悠依の元へ行こうと、必死で花を掴みました。
「行くから…行く、から…悠依」
そして、現在。
「なんで殺したんですか?殺さなくてもいいのに」
「直木がね、良い奴すぎて・・・俺はもう良い人でいるの嫌になっちゃったんだ」
ついに、悠依を人質にとった、池澤。
窓を開けるように悠依に頼んだ、池澤は、その後、悠依を連れて外へ。
迫りくる譲と見守る、直木。
「応援要請が来ます!あなたは囲まれますよ」
ふと、池澤は勝の霊が見え、混乱して悠依を解放。
悠依を守ろうと、直木は静電気を起こして、池澤に抵抗。
そして、駆け付けた警察により、逮捕されていきました。
悠依はふと、直木の姿が見えないことに気付きます。
直木は力を使い、使命を果たしたこともあり、消え入りそうでした。
「もう静電気パワーも残っていないわ。無事でよかった」
「行かないで直木、まだ駄目だよ」
「入ってください…直接言ってどうしてもの時は、僕の身体を使えって言ったでしょ!だったらこっちから入れてやる」
直木は譲の体質が、幽霊と共鳴すると譲自身の寿命に影響を及ぼすことを気遣いました。
譲はお守りを渡し、自分を信じるように伝え、自分の身体を貸しました。
「直木…」
「何を最後に言えばいいんだろ?最後?」
「悠依…俺」
「うん」
「悠依と会ってさ…」
悠依の頬を譲の身体を借りて撫でる直木。
ようやく2人は直に触れ合うことができました。
「ごめん…悠依」
「うん、わかってる」
「泣くなよ…」
「泣いていない」
直木は優しいほほえみを浮かべ、悠依の前から消えそうになりました。
悠依はこの時、初めて、直木の姿をはっきり見ることができましたが、直木は光とともに消えていきました。
やがて、魚住に戻りました。
魚住もなんとか無事で、悠依の前にいます。
「魚住さん、ありがとう御座いました。」
「話せましたか?」
「直木さん、ちゃんと言いましたか?」
翌朝。
警視庁にいる昌通(板倉俊之)は、直木が消えたことを察知。
譲の姉で同じ霊能力を持つ、叶恵(平岩紙)も何かを察知。
田中希成は、涼香殺害で、武藤千代は未成年者略取と売春で逮捕。
事件が無事解決し、譲の霊感体質に理解を示す、田島。
その頃、悠依は意識が回復し、車椅子に乗る、莉桜(香里奈)と再会。
希成が死んで、直木も死んだ、自分だけが生きていることに罪悪感を抱えていた、莉桜。
「直木がね、生きていることに罪はないと言っていたよ。生きていてくれてありがとう」
悠依は莉桜に寄り添いました。
その後、莉桜の主治医の宋夏英(シム・ウンギョン)は、悠依のメンタルを気遣い、今度、美味しいものを食べに行こうと相談。
病院から出てから、悠依は直木が見えない世界を実感していることを譲に伝えました。
「つらいことを思い出させてしまうようで済みません…あの時…いや…」
「3回目、魚住さんが無事に戻ってこられてよかった」
「彼は人の身体を奪うような人じゃないでしょ。最後、あの時、直木さんは、あなたに何も言わなかったんじゃないですか」
「ええ…済みません思い残すことがないように魚住さんが身を徹してくれたんです。あのとき直木の目を見て直木に触って直木の小枝からもらえるものがあるのかな。それはもうあるから、お互いに。もちろん、面と向かって伝えたいことを伝えて別れられたらいいけど、ちゃんとしたお別れなんて、ないのかも。たぶん、みんなこんな感じで…生きてく。」
直木のいない寂しさを感じながらも、これまでとは違い、前を向いていこうと心に決めた、悠依。
「毎朝、目が覚めた時全部夢ならいいのに…と思うことがある」
ふと、物音を感じた悠依が起きると、直木が朝ご飯を作っていました。
悠依には直木がはっきり見えました。
「直木…」
「最近、食ってなかったから。バカの一つ覚えはコレ」
あの時の思い出のハンバーグを作った、直木。
「これは夢?」
「夢じゃない」
「私死んだの?」
「何言ってるの」
「だって…」
直木に直接、触れられることに驚く、悠依。
信じられない現実ですが、悠依は直木と生きて再会できたように感じるのでした。
100万回言えばよかった9話感想・みどころ
直木の死の真相が全部、明かされ、胸がいっぱいいっぱいになりました。
あまりにも優しすぎる、鳥野直木という人間が。
池澤は改心して、本当に子供の為に何か行動を起こしたいって言うけど嘘くさい。
今、武藤千代が元締めの児童買春によって、「体を奪われている子」に、子供達の居場所を作るなんて言えるのかと、池澤に指摘した直木の言葉がもう、もう…。
池澤ひどすぎるし、人間が弱すぎますよ。
なんで…なんで!殺さなくてもいいじゃん、まだ息があったのに…何度も刺すなんて。
全お茶の間が、荒川良々さんが若干、苦手になりそう。
直木の繊細さと情深さと、池澤の緒不安定で無慈悲な姿が白と黒のように対極的に描かれていると思いました。
「俺の知っている池澤さんは違うから。本当は良い人だから」って直木が息絶える前に発した言葉が胸が張り裂けるくらい痛かったです。
あんなに優しい直木を、「ごめん」と言いながら自分の保身のために何度も刺す池澤に憤りを感じました。
荒川さんの池澤英介という人物は、羊の皮を被った狼であり、なんと愚かな人間か。
ただ、彼が子供達に手を出していないことだけが唯一の救いかな。
子供の送迎や脅迫をしていたと自白し、武藤千代とは縁を切ったと言っていたけど、池澤は希成とは彼の最期まで繋がっていたから、嘯くなと思いましたよ。
本当はかつて自分が子供を脅迫したりしていたことで、反省したい、本当の意味で子供達の居場所に、勝の遺した家を使いたいって言っていたけど、どこがだよって感じです。
直木が静電気を発して、彼に人質にとられていた悠依を助けた直木が、幽霊になっても人柄の良さが覗かれて印象的でした。
譲が3回目では、自分の寿命に影響を及ぼすことを覚悟で、直木に身体を貸した優しさも、直木の日頃のおこないが実を結んだように感じました。
譲も直木も、毛布のように人を包み込む温かさを持ち合わせていて、人の為にできることをしようという行動力も共通しているので、2人は出会って良かったと思います。
悠依と直木がお互いに最後の会話をして、直木が消えて成仏していく…と思わせといて、まさかの実体化!
神様からの直木へのささやかなギフトなのかな?
悠依が目を覚ますと、ハンバーグと、直木の存在。
悠依にとっては、直木に触れられ、認識することができる最高の幸せかもしれません。
次週、最終回では、譲と悠依、直木が旧知の仲のように笑い合い、直木自身も譲の姉、叶恵とも対面します。
直木が悠依に最後に伝えたかったこと、そして、本当に意味での別れが次回、きてしまうのでしょうか。
できることならば、ドラマだからこそ、直木が蘇ってほしいなんて思ったりもします。
このまま、直木と悠依の幸せな時間が止まらないでほしいと思う9話でした。