相棒20 3話あらすじネタバレ
右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、青木(浅利陽介)を伴って、亡き加西周明(石丸幹二)が生前、準備していた別の仮想世界に足を踏み入れます。
そこには、官房長官、鶴田翁助(相島一之)の弱点が隠されていると睨んだ3人は、加西のアバターに案内されるまま、潜入捜査を開始。
忍者姿で、加西周明の館へ。
右京、青木、冠城の3人は、加西が様々なアバターに変身する様子に談笑しながら、ーチャルリアリティーワールドを歩きます。
一方、元内閣情報官の栗橋(陰山泰)は、柾庸子(遠山景織子)の一軒をめぐって捜査一課の伊丹(川原和久)、麗音(篠原ゆき子)、芹沢(山中祟史)から厳しい追及を受けている真っ最中。
栗橋は相変わらず、口を割りません。
その日の夜、鶴田翁助は、殺人事件に関与させている若い青年、鷲見三乗(味方良介)の特技を見つけ出します。
彼は表向き鶴田の元で、「法務省の鷲見」と名乗って働いていました。
ところが、その日の夜、鶴田が彼に何か他に出来ることは無いかと問うと、幼い頃のスパルタ教育で培ったピアノの能力を発揮。
以降は、音楽関係のスタッフとして表向き、働かせながら、自分に協力させることに。
関与を疑う鶴田を庇って黙秘を貫き通し、捜査一課の苛立ちを助長。
同じ頃、警視庁では異例の事態が発生。
広報課長を務める社美禰子(仲間由紀恵)に辞令が下り、内調のトップに就任しました。
そんななか、鶴田は加西が握っていたと思われる自身の弱点を潰しにかかります。
都々子の弁護士事務所で働いていた三門と、鶴田翁助は、目の前に死んだはずの加西と柾庸子がいきいきとしている様子に違和感を覚えて反論。
実は、加西は死んだものの、柾庸子は死んでいなかったのです。
彼女は鶴田翁助に利用され続けて、加西殺しを指示されました。
加西亡き後は、内調に渡されたカプセルを飲み、一度は仮死状態になったものの、拘置所から病院に搬送され、独居房と変わらない場所で過ごしました。
廃れて間もない拘置所に似た病院で死んだふりをして、叔父の七平(長江英和)と対面後、殺人教唆で鶴田に協力する代わりに、ホテル暮らしをしながら新しい戸籍を手に入れていたのです。
一方で加西は鶴田官房管とグルであった証拠が残っているので、そのことが右京、冠城、柾、三門の前で伝えられて激怒。
右京は鶴田に出頭を命じますが、自分の弱みを大勢の前で暴露された鶴田は怒り心頭で、少し考えると答えます。
右京、年男、冠城は一度、バーチャルの世界から抜けました。
更なる証拠を掴む為に、まだバーチャル世界にいる鶴田と三門を妨害し、パソコンのデータを復元しようと試みるものの、逆に鶴田達にパソコンをエラーにさせられた挙句、「あまり嘗めていると痛い目に遭う」という挑発的なメッセージを送られてしまいました。
右京と亘は、鶴田を後日、問い詰めました。
右京は中郷都々子が鶴田の指示により、美容整形をした元料理人の女殺し屋に殺されたことや、殺し屋自体も、亡くなったことをきっかけに、柾庸子が生存していることを確信と語ります。
柾は鶴田が用意してくれた新しい戸籍とパスポートを持って、パリに逃亡する前、姉妹のように親しくしていた都々子に会いに行くため、都々子のマンションを訪ねていました。
そこで、柾庸子は中郷が冷房をガンガンにかけた自宅で自殺に見せかけて殺された姿を目撃。
殺したの女性は冷房もつけずに戸締りだけはしていって出て行きましたが、都々子と親しくしていた柾は合い鍵を所持。
既に遺体となっているので、都々子が腐らないように冷房を掛けた後、部屋を後にしたのです。
都々子が死んだことを知った庸子は入れ違いで女殺し屋と鉢合わせする寸前でした。
中郷が殺し屋に殺されたと確信した庸子は、女殺し屋をホットラインで呼び出してから、港付近の公園で殺害。
栗橋のホットラインデータを残したうえで、殺し屋が料理人として加西周明宅に潜入した当時の献立など重要な証拠を放置。
殺し屋が都々子を殺害した犯人であるという証拠のみを残していたのでした。
鶴田はそんな彼女を見下し、嘲笑います。
中郷が消されたのは、女殺し屋を利用して指示をし、鶴田に忠誠な栗橋が、彼に忖度したことがそもそもの始まりでした。
右京と亘は、鶴田官房長官を逮捕し、起訴する為に、階検事(辻本祐樹)に協力してもらっていました。
鶴田が加西とグルだった証拠が残る会話データは、右京たちが侵入した加西周明の館の見取り図にカモフラージュされていたことが判明。
その証拠データを握った右京たちは鶴田をますます精神的に追い詰めることに成功。
さらに、小野田前官房長官を侮辱する鶴田に対し、小野田の名前を軽々しく口にしないで欲しい、虫唾が走ると怒りを表す右京。
鶴田は精神的ストレスで右京たちに負けた夢を見てしまいます。
ふと、秘書が入り、大金の補充をされた鶴田ですが、後日、警視庁に不満を抱きながら出頭してきました。
いずれ、栗橋も官房長官を失脚した彼を見限り、自白することでしょう。
鶴田失脚後、内調のトップになった社美禰子(仲間由紀恵)が大勢の前で就任したことを公表。
閣僚たちから内閣情報官人事を白紙に戻すべきだと抗議が上がったのを、鑓鞍(柄本明)が説得。
右京たちは事件が解決後、ふと、小野田官房長(岸部一徳)に背格好が似た人物とすれ違います。
亡き小野田は右京に霊となって真実を暴いてくれた礼を言おうと、幽霊を信じる右京にしか見えないかたちで姿を現したのかもしれません。
相棒20 3話感想・みどころ
極悪人、鶴田や加西周明の件がついに幕を閉じましたね!
鶴田は人をどこまでも利用し、自分の圧倒的に有利な立場を良いことに次々と罪を重ねてきましたが、ついに、右京と亘、そしてサイバー対策室の青木によって悪事の証拠を握られてとうとう破滅!
自分の負けを認めたくなくて負け犬の遠吠えを上げる鶴田は爽快でした。
鶴田の件で必ず、鶴田を逮捕することを願いながら、階検事にも協力してもらったうえで着々と追い込んでいく急展開にとても見ごたえがありました。
また、柾庸子が実は鶴田の殺人事件に関与する代わりに、新しい戸籍とパスポートを手に入れて生きていたとは意外でした。
柾庸子の遺体の状況なら、鶴田に完全にもみ消され、栗橋からは役立たず同然に「消去」されたと思っていたので。
右京、亘、青木があの加西周明が生前もう一つ作っていたバーチャルワールドな仮想世界を歩き、非日常空間をゲームプレイで楽しみながら、捜査を続けるユーモラスな描写は引き込まれましたね。
まるで右京たちと謎解きゲームに参加しているような視聴者を楽しませる演出だったと思います。
仲間由紀恵さん演じる社美禰子も、過去に逃亡犯のヤオポロッグから強姦被害に遭った経験があるものの、内調トップに就任する前向きな展開がみられてよかったです。
小野田官房長が右京の前を通り過ぎるラストシーンも胸が熱くなりました。
小野田は右京と亘が、無残にも部下の警官にかつて裏切られ、無念だったでしょう。
しかし、小野田が殺された過去を知り、小野田の次に内閣情報官に就任した鶴田は、小野田を蔑み、自分こそが絶対的権力者であると図に乗りすぎていると思いました。
ここで、右京が「あなたに小野田官房長を語る資格はない・・・虫唾が走る」と言ったシーンは、右京と小野田の信頼関係の強さが滲み出ていて、感動!
悪事を犯し、ついに尻尾を巻いて逃げることもできなくなった鶴田の末路、VRを利用して人を傷つける加西周明が絡んだ大きな事件にピリオドが打たれたことが救いです。
漸く右京と亘にとっての、シコリが取れて、次の事件に向けて前進できる3話でした。