相棒20

相棒20 9話 前世の記憶を持つ青年の切ない過去

相棒20 9話あらすじネタバレ

杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は20年前の2001年に都内のスーパーで起きた刺殺事件。

その現場を偶々、同級生と通りがかった青いジャージ姿の翼(今井悠貴)は、自分が刺されたような感覚を感じ、昌平の記憶がまるで自分のことのように追体験し、駐車場で倒れてしまいます。

その頃、その当時の押収品を返却するため、被害者の妻を訪ねました。

犯人はまだ捕まっておらず、被害者の関田昌平の妻は最近までチラシを配って情報提供を求めていました。

その最中、被害者の生まれ変わりを主張する翼のことを昌平の妻から聞いた右京と亘。

彼、吉岡翼(今井悠貴)は、被害者が搬送され、死亡したその日に同じ病院で生まれ、殺されたときの記憶があると主張。

右京は亘に置手紙を渡して、独自で捜査を開始。

別の刑事から、捜査資料に必要な書類と、子供向けカードゲームのカードを一時的に預かった右京。

関田に関しても人柄も良く、恨みを買うような人ではなかったという情報も得ました。

亘もいつものサイバー対策課の青木(浅利陽介)が親知らずを抜くために有給を撮っているので、同じサイバー対策課の土師に、吉岡翼の身辺調査を頼みました。

陸上部に所属する有能な大学生だということが分かり、彼を学校で訪ねる右京と亘。

子供の頃から関田昌平のようにスーパーマーケットの駐車場で刺される夢を見続けてきたことを指摘。

犯人が捕まらず、自分の生年月日に関田が殺されたことや、自分は前世の記憶を持っているのではないかと不安を抱き続けていると言う翼。

右京は翼の証言を否定せず、寛容的に受け入れます。

吉岡を連れて現場を訪れ、当時の捜査資料と彼の証言を照らし合わせると、まったくそっくりな状況を再現する吉岡。

すると、犯人と被害者しか知らないはずの情報である事件当時に使われた凶器が小型の電工ナイフであることを吉岡が記憶していることが判明。

3人を怪しい人物と誤解して声を掛けた「スーパー八神」の従業員、八神友彦。

事情を話すと、八神は20年前、関田昌平が殺された姿を目撃したのは八神の父だったとの事。

売り込みをしている最中に、男性の叫び声が上がって駆けつけた時は既に昌平が殺害されていたとの事。

生まれ変わりという主張がにわかに信ぴょう性を帯びてくるなか、新たな記憶を思い出したと右京たちに言う吉岡。

昌平は亡くなる前に、「タイヨウ」と叫んでいたとの事。

さらに、翼の父が昌平殺害当時に、事件現場のスーパーにいたことが判明。

あの当時、翼が生まれる日当日で、おむつなど日用品を買っていたと話します。

のちに妻の陣痛が始まり、翼が生まれたことや、あの後、人だかりができていたとのこと。

帰宅をした翼は、「タイヨウ」と呼ぶ声は父親だと訴え、父と意見が食い違います。

翼は亘に、この家の息子であるはずなのに、引っ越しが多いことや、家族写真が一枚もないことや、親せきにも祖父母にも会ったことがないと伝えました。

その頃、右京は吉岡家が新年にクリスマスや誕生日に食べるであろうホールケーキを食べていることに触れました。

翼の両親は共に、子供はおせち料理を食べないから新年のお祝いにケーキを買っただけだと答えます。

右京はその行動に引っ掛かるものを感じるのでした。

のちに警視庁に戻ってさらに詳しく調べると吉岡家は親せきと縁を切り、転々としたとのこと。

その後、最悪の事態が発生!なんと翼が刺されたのです。

幸い、一命は取り留め、意識もはっきりある翼は、伊丹たちから状況を聞かれるものの、黙秘しようと試みます。

昌平を刺したのはなんと、関田の妻であることを推測する右京。

凶器は昌平の遺留品である電子ナイフが使われていたからでした。

それを認める翼は、自分が被害者遺族の彼女を精神的に追い詰めてしまったと後悔し、怯えていました。

その頃、翼を殺したとして、昌平の妻が出頭。

夫がスーパーの駐車場で刺された当時、夫と喧嘩をしたこと、その後、夫が謝りの電話をかけてきたことを伊丹たちに取り調べで伝えました。

さらに、昌平の妻は翼と会った日、自分がプレゼントした財布や2人で選んだ腕時計、殺人凶器などを公園のベンチに並べ、昌平に思い出させようとしました。

「あなたは一体、誰なの?主人の生まれ変わりだって言ってじゃない・・・私をからかって面白い?」

「そんなつもりじゃ・・・」

「人の気持ちを人の気持ちを・・・なんだと思っているの!」

そこで、公園で昌平を突発的に刺してしまったことを伊丹(川原和久)、芹沢(山中祟史)、出雲(篠原ゆき子)に告げた昌平の妻。

彼女に対し、伊丹たち捜査一課は、吉岡が彼女を庇っていて、凶器の電子ナイフも公園の植え込みに隠していたことを伝えました。

同じ頃、右京は鑑識の益子(田中敦)に頼んで、吉岡翼の件でさらに情報を入手。

吉岡翼の父は20年前の関田昌平殺害事件で、新生児用のおむつを買ったのは事実ですがサイズはLサイズであること、事件現場の子供用のカードゲームを持っていた当時の翼は2~3歳だったことが判明したのです。

右京と亘は翼の退院日、彼を迎えに来た両親を追求。

実は、吉岡翼の本名は、吉岡太陽でした。

20年前、翼・・・太陽がスーパーで迷子になったことから息子の名前を呼んだこと、吉岡翼には戸籍がないことが判明。

吉岡翼の母は、前の夫からDVを受けていました。

太陽の戸籍がないのは、彼がこの前の夫との子供だからでした。

駆け落ち同然で当時18歳の頃に出会った太陽の実父である元恋人から、凄惨な暴力を受けてシェルターへ。

その後、今の夫と出会い、まだ前の夫と離婚が成立していませんでした。

前の夫とはその夫の上司に立ち会ってもらい、離婚が成立。

前の夫との戸籍に太陽を入れたくなかった、家族に危害が及ぶかもしれないので、太陽の存在を知られないよう、無戸籍児として育てた、そして、第2子の翼を出産。

しかし、本当の翼は、乳幼児突然死症候群で亡くなりました。

それで、太陽を「翼」として育てることにしたのです。

「翼の遺体は墓地の近くの竹林に・・・せめてもの供養になれば」

翼の遺体を葬って死体遺棄をしたことを認めた2人。

さらに、太陽を亡くなった子供、「翼」として育てることは否定しないが、時効から経過しているとはいえ、きちんと届け出を出さないと、法に触れることをやんわりと指摘した右京。

亘は太陽の両親に対し、「タイヨウと呼ばれたことを太陽くんが覚えていることがせめてもの救いです」

その後、右京と亘は、スーパー八神の従業員の友彦と、店長で経営者の八神を訪ねました。

関田が殺された当日、当時とても幼い頃の太陽に出会っていたスーパー八神の店員、友彦。

当時彼は中学生で、事件現場の駐車場にいた「翼」こと、太陽を可愛がり、当時流行っていた子ども向けトレーディングカードを太陽が持っていたことをきっかけに、彼とささやかな交流をしていました。

その瞬間、護身用に小型のアーミーナイフを持ち歩いていた友彦を不信に思った関田昌平に声を掛けられました。

「こんな小さい子にナイフを向けて・・・」

「違う、これは護身用で・・・」

信じてもらえず、混乱した友彦は、昌平をアーミーナイフで刺してしまいました。

太陽が、「関田昌平として刺された記憶を持っている」ことの真相は、友彦が関田昌平を殺害した様子を目撃していたからでした。

その事実を友彦の父でスーパー八神の店長はずっと黙秘し続けて、我が子を庇っていたのです。

右京は八神に「友彦さんが明るい人生を歩めるように事件当時に償う機会を与えるべきだった。庇うことが親の務め、愛情ではない」と指摘。

右京の言葉に涙する八神。

太陽を訪ねた右京と亘。

太陽は陸上部で頑張っていますが、両親が自分の出生の秘密を隠していたことから、陸上大会への出場は白紙に。

それでも、家族が自分を大切にしてくれる愛に感謝していることや、自分の「前世の記憶」の事実に真摯に向き合ってくれたことに礼を言うのでした。

さらに、太陽の本当の誕生日は元旦であることを右京は伝えます。

それは、太陽が元旦に毎年、両親とホールケーキを食べている理由でした。

右京と亘は太陽に何かまたあれば自分たち特命係を頼ることを伝え、「吉岡翼」としての人生を生きる彼を温かく見守って去りました。

次週は、右京と亘がなんと喫茶店従業員に?!

相棒20 9話感想・みどころ

「僕は20年前にスーパーの駐車場で刺された関田昌平さんが殺害された当時の記憶を持っている」

にわかには信じられないことを言い出す我が子に戸惑う両親や、20年前の事件の被害者遺族である関田昌平の妻。

彼女が心の傷が消えず、突如、「夫の生まれ変わりかもしれない」と名乗る太陽を衝動的に刺してしまった理由が辛いですね。

太陽は昌平の妻をそれでも庇い、自分が刺された時のナイフを公園の植え込みに自ら隠したことを右京や捜査一課に伝えたシーンは胸がギュッと締め付けられました。

「相棒」ではおなじみの超能力現象を匂わせるエピソード。

以前も、都市伝説の「川男」や、「亡霊の存在」など昨今は超常現象の真相を追うストーリーが続いてきて面白みが増しますね。

今回、前世の記憶を持つと訴える大学生、吉岡翼の「前世の記憶」の真相、とても切ない。

翼・・・いえ、太陽は吉岡家の子供ではあるものの、父親が違うことや、実父は母親に目を覆いたくなるDVをしていた複雑な背景。

さらに、吉岡太陽の父は、生後間もなく乳幼児突然死症候群で亡くなった第二子、翼を想うあまり、太陽を「翼」として育てたバックグラウンドに心が痛みました。

亡くなった子、翼の存在を忘れることができない吉岡家。

親戚と縁を切り、周囲に事実を悟られない為に引っ越しを繰り返し、「翼」として育てられている太陽は祖父母に会ったことがない事実。

さらに、太陽は幼い頃の自分に温かく接しようとしていた中学生だった友彦が、勘違いをされ関田を衝動的に刺してしまった悲しい真相を握る目撃者。

2~3歳の子供で、転勤を繰り返し、友達もできにくかった太陽にとって、自分に優しくしてくれる年上のお兄さんだった友彦の存在は嬉しかったと思います。

しかし、偶々、護身用としてアーミーナイフを持ち歩いている中学生だった友彦を誤解した関田の勘違いと優しさが、事件を引き起こしてしまった展開は壮絶ですね。

隠したい過去があるからこそ、我が子に亡くなった子の名前をつけ、その子の分まで「翼」として太陽を懸命に育てる両親と、時効とはいえ、殺害をした我が子をずっと庇い続けたスーパー八神の複雑な親心が琴線に触れた9話でした。

 

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