相棒2020 5話あらすじネタバレ
右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、収賄疑惑がある衆議院議員の白河達也(湯江タケユキ)が自宅にゴミを巻かれた「嫌がらせ」の捜査を押し付けられました。
そのゴミを発見したのが白河家の家政婦でした。
秘書の木田も同様の被害に遭い、窓ガラスから石を投げつけられたことも。
白河は横領の疑いを世間に抱かれましたが、事実無根とのこと。
白河一家は、政治家一族で、家族のなかで権利を持つのは、達也の義母、貴代(富士眞奈美)。
貴代は24年前、夫が自死した悲しい過去がありました。
収賄疑惑の捜査の最中、警察の調書を目の前にして他界。
当時、右京は捜査二課に所属していた若かりしにこの件に関与していたのです。
達也の小学生の息子、大樹が誘拐されそうになったこともあり、達也の妻の瑞江(池田香織)が制止して、手を負傷。
近くにいた女性が大きな声を出したことで、大樹は助かりました。
「告発者X」を名乗る犯人は、達也宛てに「会見を開き、罪を告発しなければ家族を殺す」と脅迫。
達也の妻、瑞江は会見を開くことを提案しますが、貴代は世間体を気にして反対します。
もし、今回の告発の件に身に覚えがあるならそれなりのきちんとした対応をとるべきだとっさらにプレッシャーをかけるのでした。
Xについての背景を探っていくと、賄賂疑惑を報じた日刊紙の記者で、取材したのは、特命係の右京と亘と過去に接点があった、元検事の黒崎(内田裕也)。
脅迫を受けているのは、白河のみで、賄賂疑惑を記事で報じたことも事実無根であることが発覚。
既に伊丹(川原和久)や、芹沢(山中祟史)、出雲麗音(篠原ゆき子)も動いているので、昔なじみの右京と亘に話をすることにした黒崎。
達也は白川家の婿と言う窮屈な環境を飛び出して、政界での新たな活躍のための資金を必要としていたことが発覚。
それに東郷ら白河の上の立場の人間が関係しているというのです。
その後、Xの要求通り、会見を開いた達也ですが、衆人環視のなかで、妻子の身に起きたことを話します。
この脅迫犯は一部の日刊紙の記者、脅迫には屈しない、断固として戦うし、収賄疑惑は事実無根だと宣言。
帰宅後、記者会見の内容に怒り狂う貴代と、子供の大樹の身を案じて冷静でいられない瑞江が待っていました。
白河に対し、また大樹が誘拐されそうになったらどうすると抗議し、冷静でいられない彼女は貴代から頬を引っ叩かれます。
白河は、「俺がしたことは疑惑だ。もしも、俺の立場が危うくなれば生活がどうなるか」と瑞江に怒鳴り散らすのでした。
しかし、青木(浅利陽介)のおかげで、日刊紙が暴いた白河が収賄した事実が残された映像を解析。
収賄疑惑は「疑惑」ではなかったのです。
秘書に怒鳴り散らし、日刊紙に収賄の事実を記録されていたことを責める白河。
しかし、秘書は白河に罵倒された後、顔色が曇り・・・。
後日、白河の行方が見当たらないとのことで、右京と亘は白河家を訪ねました。
息子の大樹はお父さんなら家にいたと話します。
確かに家にいましたが、彼は何者かに殺されていました。
鑑識の益子(田中隆三)や伊丹たちも駆け付けますが、マグボトルに毒入りのものが混入していたことや、達也が書いたと見せかけた遺書がパソコンでデータ化されていました。
右京は24年前も、白河の父が自殺した件が今回のことと似ていると指摘。
まるで「呪縛」のようだと・・・。
瑞江が泣きながら大勢のマスコミの前で夫は「潔白」だったと伝えました。
その夜、貴代は白河に罵倒されていた秘書に、「後は頼んだ」と何かを依頼。
そして翌日、白河の秘書、木田が収賄の証拠となるデータを日刊紙に持ち込んで、白河を裏切ったことを伊丹たちの前で自供。
大樹を誘拐しようとしたのも自分だと話しました。
「白河はもう死ぬしかなかった。だからこそ自分が犯人だ」と罪を認めたのです。
しかし、白河を殺したのは木田ではないと睨む右京たち。
白河が亡くなったときに置かれたマグボトルの中に、白河の父が亡くなった時に使われた毒物が検出。
右京と亘は木田が嫌がらせも達也のことも自分がしたことだと伊丹達に打ち明けたことを話しました。
そして、全ての元凶と真犯人は、貴代だと言います。
白河は忖度して、自分の立場を維持していましたが、貴代は「告発者X」を名乗り、達也を脅迫。
孫の大樹にまで身の危険が及ぶぎりぎりのことをしました。
白河家の名に恥じないように行動しろと白河を怒鳴りますが、実は真逆でした。
いいように白河をそそのかし、部屋に匿うと、毒物を入れたコーヒーを白河の愛用のマグボトルにあらかじめ入れておいて飲ませたのです。
白河のことは木下に協力を頼み、彼にすべての罪をなすりつけました。
だからこそ、木下が伊丹たちに嘘の自首をしてきたのでした。
夫のことも貴代の反抗でした。
白河家に二度も泥を塗った婿たちを許せなかったのです。
「お前の使命は男の子を生んで白河を継がせること」とずっと父から言われて育った貴代。
しかし、生まれたのは、瑞江でした。
当初、収賄疑惑がかかったのは、貴代の夫で白河の父。
毒を盛って夫を殺したのは貴代。
その後、瑞江に大樹が生まれたことを機に、白河のことは用無しだと言うのです。
例え、子供の父親だろうが、白河家の名を守るには、政治家一族として不必要な存在は排除するというのです。
右京と亘はあまりにも心ない貴代の行動に激怒。
「人の命よりも価値があるものはない」と右京は一喝。
「あなたは大樹くんの父であり、娘である瑞江さんから夫を奪った」と非難する亘。
貴代は悪びれる様子もなく、「あなたが見えている景色は私たちと違う。私たちは天界に行くべき」と自死しようとしていました。
夫と達也の命を奪ったトリカブトの毒で・・・。
右京達に制止され、連行されていく貴代に思わず「お母様」と声をかけた瑞江。
小学生の孫、大樹と娘、瑞江の姿に、貴代は何を思ったのか、少し罪悪感を感じるのでした。
相棒2020 5話感想・みどころ
貴代は昔ながらの強い固定観念を持っていて、家族との関わり合いも非情。
父親から跡継ぎになる男児を生めと、子供を生むだけの存在のように言われてきた彼女は、人としての愛情がとても欠如していると感じました。
言葉は悪いですが、サイコですよ・・・可愛い孫の大樹と、娘の瑞江から白河を奪っても、白河家に不必要な人間は排除という屈折した考え。
夫も、役立たずだと分かると排除する恐ろしさ。
そして、病的な程の選民意識・・・自分達は特別な人間だと思って生きていること。
白河家の一人娘だった彼女は親から優しさを知ることなく育ったのでしょうね。
ただ、跡継ぎを生み、白河家を繋げていく存在として。
白河も秘書の木下を罵倒している様子も、父親として、人として優しさをどこかへ置いてきたんだろうなって感じがしました。
木下と瑞江、そして、大樹だけが今回のエピソードを見ていて、「まとも」な人間だと思います。
右京と亘が一喝したところは爽快でした。
あまりにも人の心が欠如しているし、相手のことが考えられないまま、年だけ重ねている貴代。
娘にも非情だったことがわかります。
とにかく、彼女にとって家族ってなんなんだろうと疑問に思った5話でした。