相棒2020 8話あらすじネタバレ
キャバクラの客引きをしている男、宇野は自分のテリトリー外で商売をしていたことを理由に同じ商売をしている男から目をつけられました。
暴行を受けたのち、彼はなんとか数日後には回復。
そして、小川奈穂美という女性にわざとぶつかって、散らばった彼女の鞄を拾いました。
婚約者がいる奈穂美を誘い、食事をしたかと思えば、なんと自分と結婚する以外道はないと無理難題を言うのです。
右京(水谷豊)と亘(反町隆史)はレストランの前で揉めている男女を見かけて、間に入りました。
しかし2人は「大丈夫」と言って、足早に立ち去ってしまいました。
翌日、亘はネット記事で昨晩遭遇した女性が、与党幹事長の娘、小川奈穂美(上野なつひ)と気付くのですが、その矢先、彼女の婚約者である資産家男性、星宮が他殺体で発見されました。
捜査に乗り出した右京と亘は奈穂美に事情を聞き、揉めていた男の素性を尋ねます。
星宮の父は息子の死に落胆し、結婚を控えていただけにショックが大きい様子でした。
すると、落とした携帯電話を届けてくれたお礼に、食事をしただけとのこと。
問題の男は宇野(拍原収史)というキャバクラの客引きで、奈穂美に一方的にいる様子を以前、目撃していた右京と亘。
奈穂美の小早川家を訪ねると、奈穂美は鞄を拾ってくれたからお礼に食事をしただけなのに、結婚を申し込まれたのだと伝えるのでした。
奈穂美の父も、娘のトラブルに何が何だか分からず困惑。
伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)も、拾った携帯電話から奈穂美の弱みを握り、結婚しろと脅しているのではないかという疑いは消せず、捜査を続けるのです。
そして右京たちは仕事へ行こうと街を歩いている宇野を呼び止めますが、宇野は仕事だと言って去っていきました。
その後、宇野が犯行時刻に通っていたバーを訪ねれば、アリバイが見つかります。
アプリ決済で9時から11時の間に来店記録がバーのレジに残っていました。
宇野はその頃、仕事の合間に奈穂美に連絡をし、奈穂美には自分との結婚を拒否できない証拠があると脅迫。
同じ頃、警視庁に戻った右京と亘。
サイバー対策課の青木(浅利陽介)の調べによると、宇野は前科がありました。
高校を卒業後、日雇いの仕事を続けてきても、人生がうまくいかない為、強盗を働いていたのです。
母親が情状酌量を求め、泣いて訴えたので逮捕には至っていません。
その後、青木は、奈穂美の友達の友達のSNSを見て、奈穂美がなんと、宇野との婚約パーティを開催する情報を入手。
奈穂美は宇野とともに婚約パーティを開き、知人らは気まずい状況のなか、奈穂美の再出発を祝うしかありませんでした。
奈穂美の父、小早川は案の定、何かを隠しながら娘の婚約者、宇野に関して複雑な心境を抱えながら、宇野のことをしぶしぶ認めざるえない心境。
右京も亘もますます疑惑を向けます。
さらに、宇野は田淵というカジノで違法なビジネスをしている男と繋がりがあることが発覚。
中園参事官(小野了)が右京と亘に、いつもとは違って、小早川の意向もあってか、捜査を特別に許可してくれました。
右京と亘はその夜、宇野と奈穂美の件でモヤモヤした気持ちを抑えられません。
小早川は自分の跡継ぎとして宇野との結婚をしぶしぶ承諾したのではないかと疑惑を感じる右京達。
その夜、宇野は仕事から帰宅後に自宅が荒らされていることに気付いて、異変を感じますが、見知らぬ男に背後から殴打されてしまいました。
宇野はなんとか命を取り留め、入院。
右京と亘は意識もあり、顔と腕の怪我以外、普通に会話ができる宇野に聞き込みをします。
「自分が奈穂美を手に入るために奈穂美の婚約者、星宮を認めたのだ。自分のほうが相応しいと奈穂美の父、小早川さんが認めた」と自信満々。
伊丹、麗音、芹沢、青木に捜査の協力を頼みました。
すると、星宮が殺された時に残った鍋の蓋を手掛かりに、木島というホームレスからある聞き込みを。
木島は無事、鍋の蓋が見つかってホッとすると同時に、殺人事件が起きた声を聞かなかったか尋ねると、彼は挙動不審な態度をとります。
しかし、争っているような声がしたことは認めました。
ここで、右京は今回のケースが、宇野ではなく、最初から星宮をターゲットにしていると勘づくのでした。
さらに、宇野も、星宮と同じく墨田区に住んでいたことがあって、複雑な家庭環境にいることもわかります。
後日・・・回復して退院した宇野は自分の部屋を荒らした男をけしかけ、自分に怪我をさせた元凶が小早川だと見抜きました。
小早川に対し、後継者にしてほしいと頼みます。
小早川は自分が部屋を荒らされ、けがを負ったことの原因が小早川だという証拠映像も持っていました。
それで脅迫し、小早川はこのままだと警察にその証拠映像を持っていくとまで言い、状況を思い通りにさせるのでした。
その頃、右京と亘は、星宮光一の実母を訪ねました。
光一は母親の再婚相手とそりが合わず、星宮家へ養子に。
さらに、宇野がなんと星宮の子供時代からの親友だった真相にたどり着くのでした。
星宮と宇野を知る女性、静香を訪ねました。
静香もまた、宇野と星宮の幼馴染で、宇野が犯行当日に訪れていたバーの店員で、静香は宇野の携帯を預かり、レジを細工。
さらに、宇野を店の裏口から逃げだしたのでした。
宇野と奈穂美の結婚式当日・・・。
小早川氏は新郎が来ないことにいら立っています。
ついに事件のパズルピースを埋めた右京と亘。
28年前、星宮家に養子になるはずだったのは本当は星宮ではなく、宇野。
星宮夫妻が養子を求めていることを母親から聞いた宇野ですが、それを断ります。
しかし、光一が親の仕事で転勤すると言われ、静香と宇野の元を去りました。
ところが、養子になったのは星宮でした。
そのことが、親友の星宮を宇野が殺した理由だったのです。
宇野は偶々、客引きの途中で因縁を同業者からつけられた日に、宇野は星宮が奈穂美と結婚しようとしている記事の切り抜きを見つけたのでした。
奈穂美に近づいたのも、奈穂美のことを好きなのではなく、奈穂美と星宮光一の繋がり。
宇野は最初から養子になるはずだったのに、星宮が裕福な家庭の子どもになったことを嫉妬し、自分の人生を星宮に奪われたと思い込んでいました。
右京や駆け付けた捜査一課達に向けて・・・
「僕は幸せな人生を歩めなかったけど、あなた方はいい人生を楽しんでください」と言って屋上から自らの人生に幕を下ろしたのでした。
相棒8話感想・みどころ
右京と亘が出逢ったのは、怪しげなキャバクラの客引きの宇野と、与党幹事長の令嬢、奈穂美。
奈穂美の父、小早川氏は絶対、娘を守るために何かを隠しているに違いありませんね。
宇野と星宮、そして、バーの店員、静香の意外な接点。
宇野が幼い頃の友情を大人になってから裏切られたことで、ずっとそのことを引きずっていた心の鬱屈が真相ですね。
何をやっても人生がうまくいかない宇野は、次第に迷走していき、犯罪を重ね、自滅するまで心が追い詰められたラストは後味が・・・。
自分の人生が失敗したことを人のせいにしたままの甘えもある人物だった宇野ですが、子供時代の友情を信じて、のちに大人になり、「あの頃」と変わった星宮に失望したことで、彼のなかの何かがはじけてしまったのだなと思いました。
与党幹事長の娘、奈穂美も心が元々、冷たくて、彼女自身も父親に守られて生きてきたからこそ、自分の問題を自分で解決する力がないなって気がします。
幼馴染を庇った静香の罪もまたしかり・・・3人の幼い頃に抱いたごく普通の友情が、悲しすぎる結末を迎えた8話でしたね。