相棒21 17話あらすじネタバレ
イベント会社経営者の撲殺遺体が死後3日後に発見されました。
被害者は浅野慎一。
出資金だけ奪うあくどい商売をしていた過去が。
怨恨による犯行だと当初、捜査一課の伊丹(川原和久)、麗音(篠原ゆき子)、芹沢(山中祟史)は推測。
現場を訪れた右京(水谷豊)は、一人の少年がその建物にカメラを向けていることに気付きます。
調べると数年前から毎日欠かさず同じ建物の写真をSNSに投稿している様子。
右京は亀山(寺脇康文)と共に、現地へ。
その少年、奥山幹太(寺田心)という高校生から話を聞きます。
「小学生の時にカメラを買ってもらってからあの建物を撮るのが習慣になって。毎日の時間の繰り返しで、昨日と同じものが変化があるように感じたから」
幹太は何かを隠しながら、うまく右京と亀山をはぐらかしました。
その直後、今度は幹太の幼馴染だという杏子(幸澤沙良)に話しかけられた特命係。
彼女もまた、幹太があの建物を撮影する様子を知っている模様。
彼は元々、引っ込み思案だけど自分のしたいことを見つけたと何気ない話に持っていく杏子。
幹太の更新が止まった理由を右京達に聞かれた杏子は分からないと誤魔化して去っていきました。
そんななか、捜査一課が出資金の件で揉めていた男を連行。
犯行は否認したものの、被害者には詐欺仲間がいた可能性が浮上します。
一方で、亀山と右京は、写真を通して、幹太と交流している人気カメラマンの大塚あゆみ(大野いと)から事情を聞くことに。
大忙しの大塚のマネージャー、柴山と接触する、右京と亀山。
そこへ、あゆみの師匠、澤田とも対面する、特命係。
澤田は業界ではかなり大物の様子。
右京と亀山は、あゆみが撮った写真作品を拝見。
あゆみに幹太のことに触れると、彼女は、幹太とSNSで交流していることを認めます。
また、自分の撮影現場に幹太を呼んだ時、若くて写真を撮る情熱に熱心な幹太に、大人の自分はまだまだだと痛感したことを伝えました。
殺害された浅野とは仕事をしたことがあり、美写門賞のイベントで接触したことを伝えました。
右京はここで、あゆみにワークブーツを仕事中履いているのかと質問。
職業柄、ワークブーツを履くことがあると告げたあゆみ。
現場の痕跡にワークブーツの跡が目立っていたからでした。
しかし、浅野が殺された日には、あゆみは取材を受けていたとマネージャーの柴山がアリバイを証言。
その夜。
妻の美和子(鈴木砂羽)と行きつけの茉梨(森口遥子)の「小手鞠」で夕食をとり、談笑。
翌日。
右京と亀山は、あゆみと浅野が美写門賞のパーティーで揉めたことを関係者の吉川から聞かされました。
あゆみは美写門賞を撮りたいなら金を用意しろと浅野に言われた、そこから殺人事件に発展したのでは?と推測する亀山。
あゆみは美写門賞になんで、詐欺師がいるんだと浅野に食ってかかっていたのです。
その頃、夕方に幹太は杏子に様子が変だと突っ込まれます。
「幹太はあゆみさんのこと好きなの?」
「自分でもなんだかわからないんだ。僕がもしあゆみさんを好きならそれは汚いものだと思うよ。」
ここで、あゆみは幹太に声を掛け、更新が止まった日の写真を見せてほしいと言われます。
「写っちゃいけないものが写ったから…」
あゆみに写真を恐る恐る見せた、幹太。
その写真は、あゆみが事件現場から出てくる場面。
「あゆみさんが…殺したの?」
ここであゆみに着信が。
あゆみは何かの支払いをするように相手からせっつかれていました。
心配する幹太をあゆみは大人の対応で、「大丈夫」と告げ、去って行きます。
右京は澤田とあゆみが写真家として切磋琢磨したいきさつを追求。
澤田の写真に影響を受け、弟子にしてほしいと頼まれたことがきっかけでした。
澤田は昔からあゆみは野心家で熱心だったと思い返します。
亀山はあゆみが取材に行っているはずだったアリバイが崩れたことを知りました。
あゆみはなんとこの日、柴山は右京達に嘘をついていたのです。
幹太はあゆみが取材をすっぽかして、浅野殺害の事件現場にいた写真を柴山に見せていました。
柴山は場所を変えて話そうと穏やかに話しますが、なんだか不穏な様子。
亀山は、恭子に出くわし、幹太が今、柴山と一緒にいることや、右京にあゆみのアリバイを連絡。
右京は、幹太が浅野の殺人事件の件であゆみの弱みを握る柴山が、幹太に危害を加える可能性を察知します。
柴山は幹太を人気のない場所へ連れて行きました。
あゆみを脅迫していることを追求する、幹太。
ばらされたくなかったら金銭をよこせと柴山があゆみに要求していると訴えました。
柴山に対し、怯えながらも強気な姿勢で挑む、幹太。
柴山は詐欺師であることを幹太は追求。
幹太は柴山が浅野と詐欺仲間である証拠の写真を収めていました。
また、これ以上、あゆみに近づかなければ、幹太は警察に告げないし、写真も削除すると言葉を続けます。
幹太の首に手をかけ、写真を奪おうとする柴山。
幹太の読み通り、浅野殺害事件の犯人のあゆみは、柴山から脅迫を受けていました。
真相を知られたくなければ、お金をよこせとあゆみに告げ、取材を受けていたことにしていた、柴山。
幹太は、あゆみに全ての写真を見せました。
「その写真が世に出れば私は終わりだね。殺していないけど、殺したことになるよ。私は私で成り立っているわけではないからね」と幹太に告げていた、あゆみ。
美写門賞を獲れると浅野に言われていた、あゆみ。
しかし、騙されたとわかると、あの現場で、浅野に掴みかかり、浅野は頭をぶつけたと右京と亀山に話しました。
美写門賞を澤田に獲らせたいがために、柴山に相談していた、あゆみ。
その件で、浅野とトラブルになったことをやんわり追求する、右京。
表現の場に恵まれない澤田と、輝かしいカメラマン人生を歩む、あゆみは利害関係が一致。
「澤田は表現力が溢れている人。私には澤田さんしかいなかった」
澤田に、一からやり直したいと相談。
「撮りましょうよ、澤田さんならできますよ」
「とっくに賞味期限切れの写真家なんてもう終わりだよ」
「私よりも、あなたがとても才能を持っています。もっと皆さんに評価されるべきです」
マネージャーの柴山に美写門賞に口利きできる相手がいないか相談。
そこで、彼女は浅野慎一と繋がりました。
しかし、澤田が浅野とグルである詐欺師であることを知った、あゆみは美写門賞イベントで浅野に「このイベントには詐欺師がいる」と、浅野を糾弾。
事実、浅野を殺したのは、澤田。
恩人であり、師匠が殺人事件で逮捕されるくらいなら自分が罪を被ろうとしていました。
通報して罪を償おうとしていた澤田をこのまま犯罪を犯すことで、澤田の多彩な才能が世間から忘れ去られることや、周りの目が変わることが嫌だと訴えた、あゆみ。
そこで、自分が浅田を殺したことにして、澤田を逃がしました。
自分自身が写真を撮る時のアイディアが浮かばず、終わった人間だと痛感。
自分の実力に及ばないことを求められ、その繰り返しで自分を見失っていたと振り返る、あゆみ。
そんな時に、自分の撮りたい写真が撮りたいと初心に返ったのは、幹太のSNS投稿がきっかけだと振り返ります。
右京はもしも真実を隠していたら、あゆみの為にも幹太の為にもならなかったとやんわりとフォロー。
幹太にはあゆみが復帰できるのはあゆみ次第だと伝えました。
幹太は、「あゆみさんに復帰する気がなくても、シャッターはあゆみの手に押されるのを待っています」と粋な言葉を口にします。
幹太は、そんな純粋な思いを胸に、彼女を温かく応援することに決めました。
幹太のSNSが更新されます。
その投稿を警視庁のパソコンで見て、微笑ましく若き芽を応援する、右京と亀山。
そこに投稿されていたのは、可愛い笑顔で映る幼馴染の杏子の写真でした。
相棒21 17話感想・みどころ
カメラのノウハウを教えてくれた師匠の存在。
彼の罪を被り、売れっ子の地位を確立していても、自分の現状に不安を抱え、アイディアすら浮かばないと葛藤していたあゆみの心情が切なすぎました。
美写門賞を獲らせたい、また、彼の多彩な才能はもっと多くの人に評価されるべきだと必死だった、あゆみ。
しかし、澤田は自分は既に時代遅れの写真家、売れっ子カメラマンの地位を確立したあゆみに、自分に自信を持って写真の世界で輝いてほしかったのではないかと思いました。
師匠の澤田の存在があってこそ、自分は写真家として成り立っているって発言していたけどそれは違う。
あゆみの才能を信じて、世代交代をするつもりだった澤田。
しかし、美写門賞を澤田に獲らせたかったあゆみは、師匠が浅野を揉めたのちに殺してしまったことを知りながら、師匠に罪を償う機会を与えず、自分がやったことにした…。
これってかなり愚かですよね。
本当に師匠の事を尊敬しているなら、あの時点で彼に自首をさせるべきですよ。
事件現場を出てゆくあゆみの姿や、浅野と柴山のやり取りをカメラに偶然、カメラに収めてしまった幹太を巻き込まずに済んだのになぁ。
偶然、浅野殺害の秘密を知ってしまった高校生の幹太が柴山に殺される寸前にならなかったはず。
一方で、あゆみが事件に絡んでいることを知りながらも彼女を大人として、写真家として尊敬する、幹太の純粋さが表れていましたね。
高校生でありながら、大人びた部分もあって、あゆみに復帰欲がなくても、シャッターは、あゆみの指に押されるのを待っているなんて言葉選びが美しい。
犯人隠ぺいをしていた、あゆみ自身が復帰後は新しい自分に気付いて、前を向いてほしい17話でした。