Believe~君にかける橋~6話あらすじネタバレ
龍神大橋」建設現場崩落事故における自分の無実を証明するべく、刑務所から脱獄してきた、狩山陸(木村拓哉)。
静岡にある、長女を亡くした男性、半田豊(田中哲司)の自宅に身を潜めていた、狩山。
しかし、ついに、狩山を追い続ける刑事、黒木正興(竹内涼真)が潜伏先の半田家を訪れました。
自ら進んで黒木の前に姿を現した狩山。
相棒の刑事、梶田千佳(片山友希)もいます。
「初めまして。警視庁捜査一課の黒木です。」
「半田さんは僕を連れまわしていません。半田さんを脅してここまで静岡まで来るように言いました。彼が警察に通報しなかったのは僕を匿ったのではなく、警察に対して不信感があったからです。弥生さんの事件、まだ解決できませんよね。犯人の有力な情報を持っています。しっかり捜査を続けてください。脅したりして申し訳ありませんでした。」
半田を庇うために、彼を脅して匿わせたと説明しました。
狩山の優しい嘘に、半田は涙ながら座り込むのでした。
逃走4日目にして、逮捕された陸。
半田の次女は父を案じ、狩山に言いたいことを言いかけてしまいました。
その頃、「帝和建設」社長、磯田典孝(小日向文世)の依頼で、狩山の居場所を探っていた弁護士、秋澤良人(斎藤工)は、狩山の妻、玲子(天海祐希)の元へ向かいました。
「狩山さんが逃走して4日目になりますがなにか連絡はありませんか?見ていただきたいものがあります。これは狩山さんと付き合いが深かった人のリストです。狩山さんの目撃情報がありました。静岡が気になります?」
「いえ。狩山は橋の話はよくしていました。結婚して振り回されたことはありましたが、人として振り回されたことはありません。」
「狩山さんはすでに過ちを犯し、沢山の人を振り回しています。警察、帝和建設、それからあなたに…これ以上、狩山さんに罪を重ねてほしくないと思っています。」
「先生、静岡から消印でこれが届きました。封を誰かが開けた後があります。預かっていただけませんか?無実ならそれを晴らすのは仕方ない。先生、私は間違えていました。事故の真相は、拘留中でもできます。狩山を見つけてぶん殴ってでも警察に引きずって行ってください。」
黒木を引き留めた半田。
「狩山さんを俺が脅迫してここへ連れてきました。包丁も弥生の復讐を俺が果たすために買った。狩山さん、気持ちを無駄にしてすまん!俺は復讐を考えない!だから狩山さんも諦めるな。帝和建設は裏で何があってもおかしくない。でも現場を仕切っていた人間なら気付くはずだ!諦めるな!」
「私は全部知っていましたよ。あなたにも聴取をとりますから自宅で待機して下さい。」
車の中で黒木は狩山に告げました。
「大手ゼネコンがすることなんてお見通しですよ。申し遅れました、私、龍神大橋の事故で亡くなった若松の弟、黒木です。」
ホテルに着き、南雲(一ノ瀬颯)の事を案じる黒木。
「南雲さんは大丈夫ですか?」
「重症ではありませんが、まだ話せない状態です。48時間以内に拘束しなきゃならない。なんで逃げ続けていたんですか?なぁ言えよ、ここまで来たのにはなにか理由があったんだろ?」
秋澤(斎藤工)は、公園にて、愛犬の散歩中の磯田に接触。
「南雲さんは龍神大橋の件について社長から隠ぺい指示を受けていたと…」
「私は最早、己の身が可愛いとは思いません。狩山くんに背負わせたことを悔いています。」
「龍神大橋の事故の件について全貌をお伺いしたいです。」
「全貌?」
その頃、黒木は狩山を問い詰めていました。
「俺の兄はあんたの設計で死んだんだよ。」
「若松さんのことは申し訳ないと思っています。」
「俺の兄のことはそんな程度かよ。だんまりか、似たもの夫婦だね。奥さんさ、あんたが逃げたせいで職場でも大変な思いをしているんじゃない。」
「嘘はやめて下さい。うちの妻は人前では泣かない人です。」
「奥さんの為に逃げたんじゃない?あんたの愚痴か橋が好きなあんたの話しばかりしていたよ。こんなにも橋が好きな人が設計ミスを犯すわけないって言ってたよ。奥さんさ、芝浦がんセンターに通院しているよな。奥さんの為に無実を証明したいとか?」
「これからあなたが聞きたくないことを言いますが…」
「さすが人たらしは掴みがお上手だ。余計に聞きたくなるよ。」
「事故の原因は若松さんの不正発注が原因でした。若松さんは不正発注した上に差額を着服していたんです。工事を挫折させないため、裁判所ではこの事を言いませんでした。橋の現場は誰かが責任を負わなきゃいけない。」
「本当の事を知らせるのに他に方法はあるだろ!」
「自分が逃げれば崩落事故に関して注目が集まります。また裁判が始まれば発言の場も与えられます。発注書を持って真実を明るみにするつもりでした。」
「設計者のくせに計画が甘いんじゃないの?」
「自分が逃げることで崩落事故の真実を明らかにします。」
「すごいや、すごい!そこまで計画して逃走したんだ。ふざけんなよ。今更あんたが告発したって兄はどうなる。若松の女房や子供が傷つけられる。」
「素晴らしい橋は人と人とを繋いで新しい未来を繋ぐ。自分もそういう橋を作りたい。」
「黙れ。俺の兄はその橋の事故で死んだんだよ。」
「黒木さん!」
千佳は、黒木にメモを見せます。
捜査から黒木が外された内容でした。
「狩山さん、ここで僕とはお別れです。俺は身内だから捜査から外されることになりました。本庁も気付くよね。リスクを冒してでも捜査したかった。」
「僕はあなたに捜査してほしかったです。」
「お別れする前に俺が調べた事教えておいてやる。龍神大橋の事故は単純じゃない。兄は、ケーブルを不正で発注した差額を着服なんかしていない。俺のところにも事故の半年前に借金申し込みの電話がかかってくるようになった。」
若松から実家の経営が危うく、警察の共済組合からお金が借りれると知って、お金を貸してほしいと黒木に言いました。
「いい加減にしろよ!会社が危ないのはあんたが無能だからだろ。俺はあんたともおやじとも20年以上会ってなかったんだよ。もう電話してくるな。それが最後の電話。そっくりな顔の兄貴を…もう一人の自分を俺は切り捨てた。で、数日後にメールが来た。」
黒木は渋々、50万円を若松に振り込んだものの、再び金の無心をされ、電話を切りました。
黒木は最後に、兄の若松から送られたメールを狩山に見せました。
金は都合がついた。迷惑かけてすまない。と書かれたメールがありました。
「2023年3月10日…発注前?」
「兄は誰かに頼まれて故意に事故をおかした。俺はそう思っている。」
「あの時、みんな逃げた。若松さんだけ戻った。あの時、ずっと引っかかっていた。何故、謝ったのか…」
「自分のやったことが怖くなったんでしょ。ようするにこの事件の絵を描いた人がいるってこと。」
桑原常務(岩谷健司)、磯田、秋澤は、発注書のデータが入ったSSDカードを削除することを検討。
「トップが不正に関与…十字架は背負っていくつもりです。…狩山くん、申し訳ない。」
珈琲の中に発注書が入ったデータを落とす、磯田。
玲子は病院で退職を伝えました。
「皆さんに報告があります。今抱えている患者さんの件を終えたら退職します。」
「旦那さんのことが…」
「夫のことが問題じゃないの私の健康状態。個人情報なので詳細は控えますが、そろそろ治療に専念しようかなって。皆さんはプロなのでもうお分かりかと思います。まだやらなきゃいけないことがあるから先延ばしにしようかと思っていましたが、そろそろ…と思いまして。」
一方で、黒木が若松と双子であることが警察内に知れ渡り、千佳は上司から、黒木を捜査から外す事にしました。
黒木は狩山を車で移送。
「俺は龍神大橋の事であんたを許さないからな。」
「あはははは!腹が立った時ほど笑える。」
「それでも刑事ですか?龍神大橋の件で、いつまでも怨恨にとらわれていないでしっかり捜査してください。」
「黒木さん、運転を代わります。黒木さんの聴取に立ち会いたいのなら連絡をします。」
千佳は上司に連絡を取りました。
「はぁ、黒木が聴取を立ち会いたい?寝ぼけた事言うな。女は監視役にしやすいと思ったからつけたのに。」
「女?警察は日本で最大の組織ですよ。管理職がセクハラ発言していいと思っているんですか?」
黒木と千佳が言い争う間に、陸は逃走。
「お芝居は辞めて下さい。黒木さん威嚇射撃してわざと逃がしましたよね。それでも刑事ですか?」
「クビになるまではな。心配するな。君には落ち度がないとしっかり報告する。」
実は、黒木と陸は共に協力することに。
「俺とあんたは龍神大橋の事故の事で利害関係が一致している。」
「なめんなよ、俺は刑事だよ。日本の司法や正義は真実を証明してくれるとは限らない…あんた底抜けのバカだな。俺が情報収集に使っているものだ、番号は届けて出ない。」
黒木は狩山の手錠を外し、わざと車から逃がしていたのでした。
その頃、南雲に、秋澤は告げました。
「SSDは消去しました。磯田所長の意志です。これで事件の詳細が表沙汰になる事はありません。」
「待ってくれ!」
南雲は既に意識が回復していて、秋澤に掴みかかりました。
見舞いに駆け付けた、絵里菜(山本舞香)と共に彼を押さえつけました。
その頃、玲子は磯田に会っていました。
陸は逃走し、携帯から玲子に電話しますが、出れません。
「狩山がご迷惑をおかけしていますね。面会した時、事故の真実を打ち明けられました。真実を追うために逃げたんだと思います。そして済みません。絶対に諦めない性格だと思います。」
「何度も狩山君には助けられました。」
「磯田社長、お願いします、真実を公表して下さい。狩山はよく言っていました。社長に買った恩を返したいとお願いします、事故を終わらせてください。」
「事故は終わっています。狩山君の名誉を守るのも健全な使命です。どうかご理解ください。」
狩山は理髪店で髪を整え、磯田に「橋屋様」と名乗り、電話。
「もしもし」
「ご無沙汰しています。君でしたか?無事なんですね。」
「社長、お聞きしたいことがあります。僕は、貴方の言葉を信じて行動して来ました。今でも信じています。」
「君の顔はニュースでも見ています。警察に見つからず来ることはできますか?」
「ええ行けます、どこへでも。」
Believe~君にかける橋6話感想・みどころ
黒木の前に姿を現し、半田を庇う狩山と、情に深い狩山を見て、泣けました。
半田が黒木の車に乗る狩山に、「諦めないでほしい、自分はもう復讐はしない」と叫んだ時、彼が狩山と出会ってよかったと思いました。
黒木は、兄の若松に対しての、復讐に捉われすぎていますね。
狩山が黒木に、「怨恨に捉われていないでしっかり捜査して下さい。」と言ったのも納得です。
本当に狩山は良い意味で、人たらしですよね。
関わった周りの人を不器用で真っ直ぐな優しさで包んで、歪んだ心を溶かしていると思いました。
黒木も案の定、高圧的な態度と、龍神大橋の事故で関わった全てを憎んでいましたが、狩山を逃がした場面は彼を少しだけ信用した気がします。
しかし、問題は磯田社長。
優しげな見かけとは裏腹に姑息で狡猾さが今日も垣間見えていました。
トップとして十字架を背負うと言いながら、南雲が決死の思いで狩山の為に得たSSDデータを珈琲につけて破棄するとは。
さらに、まだ磯田を信じる玲子にも多くを語らず、狩山が更生することを願っているかのような口ぶり。
そんな磯田を狩山も玲子もまだ信じているから夫婦揃ってお人好しすぎる似た者同士でしたね。
ガンで時間がないなか、夫の為に身体を酷使して独自に動く玲子が心配になりました。
陸は、磯田に会いに行こうとしますが、彼の罠にかからないことを願いたい6話でした。
この作品、本当に心が引っ張られるようにざわついて見応えありますね。