Destiny3話あらすじネタバレ
「横浜地検」中央支部の検事の西村奏(石原さとみ)は、12年振りに再会した大学時代の恋人、野木真樹(亀梨和也)が、横浜地裁で弁護士の父、野木浩一郎(仲村トオル)と言い争っているのを見かけました。
「辻英介を殺したんだろう?」
「だから俺がカオリを…!」
奏はそこで、激しく動揺し、立ち去ろうとします。
「奏待てよ…!」
「ごめん、加地くん行こう!」
奏は横浜地検中央支部事務次官、加地卓也(曽田陵介)を連れてその場を後にしました。
真樹と真樹の父、浩一郎の会話が頭から離れない、奏。
「東京地検」特捜部の主任検事だった父、辻英介(佐々木蔵之介)が最後に担当していた「環境エネルギー汚職事件」について調べ始めます。
「2004年前後の東京地検の環境エネルギー汚職事件の資料、取り寄せられないかな?」
知り合いに聞き、資料を取り寄せました。
温かい愛情を持った父、英介に育てられてきた奏は父の職業を聞いたことがありました。
「正義を貫くこと…かな。お父さんの仕事は自分の仕事を貫くこと。正義を貫くことができるかどうか自分を試すことかもしれないな。」
英介は高松に引っ越してから、仕事が多忙だった父の背中を振り返りました。
母、悠子(石田ひかり)と父、英介と暮らしていた奏は、事件の主任検事として逮捕に踏み切ったのです。
すると、検察が事件を捏造して、英介を逮捕に追い込んだのが、「正義の弁護士」ともてはやされていた浩一郎だということが判明しました。
そして、英介は奏が中学生の頃、自室で首を吊ってしまったのでした。
ふと、奏の上司の大畑節子(高畑淳子)から声を掛けられました。
「こそこそ調べているのね。辻英介のことでしょ?苗字が変わっても分かるわよ。あなたにお客さんよ、気を付けなさいこの世界、どこまで足元をすくわれるか分からない。お父さんの二の舞にならないように…」
なんと、浩一郎が来客として横浜地検を訪れました。
英介の死と及川カオリ(田中みな実)の事故に一体どんな関係があるのか?
支部長、大畑節子(高畑淳子)の助言を胸に奏は大学時代に起きたカオリの事故についても調べます。
「以前、及川カオリさんの件でもお会いしたことがあります。…父、辻英介のことでも。」
「ハハハ、失礼しました。随分、ストレートですね。」
「私もお聞きしたい事があります。20年前に父が関わっていた環境エネルギー汚職事件のことです。」
奏は冷静を装い、父の死の真相やカオリとの事故との関係を問いただそうとします。
「先生はあの事件で、父が収賄罪で起訴した国会議員の弁護人だった」
「ええそうです。なんだか取り調べみたいですね。」
「現職国会議員の逮捕に至ったものの、証言が有能な弁護士の手によって変わった。父は事件が関わったメールが捏造だったとして懲戒免職に至った。そして逮捕寸前に…父は検事の仕事に誇りを持っていました。その父が事件を捏造してまで手柄をあげようとするなんて信じられません。父がそこまでしてでも動いた理由が私は知りたくて…」
神妙な面持ちと複雑な気持ちで奏の気持ちを聞く、浩一郎。
「だとしたらお父さんは何故、身の潔白をかけて戦おうと思わなかったんですか?僕は弁護士として正義を貫いた。でも君のお父さんは負けた。君のお父さんは自分で自分自身を裁いた。君は真樹の発言を気にしているんだね。」
「でも及川さんの件は…」
「僕はそれ以上のことは知らないし、答えようがない。あなたはそれを僕に検事として聞いているの?それとも辻英介の娘として?」
「両方です。」
「だったら少々、お粗末だね、検事としては。」
奏の様子に意味深な表情で階段を降りていく、節子の姿がありました。
その頃、奏の恋人、貴志は野木真樹のカルテを見ながら彼を診察することに。
「野木真樹さんですよね?すみません、お呼び立てして。ちょっとお伺いしたいことがありまして。」
奏はその頃、節子から注意を受けていました。
「手強い相手には注意するように。」
その夜、真樹は奏になにか伝えたくて、電話をしますが、奏は貴志と共に、奏の母に会いに行くことすら頭にないくらい余裕がありません。
仕事のことで頭がいっぱいなのです。
その後、知美(宮澤エマ)が着信。
「あのさ、真樹に会ってない?」
「電話じゃ話せないから」
「え?なに?電話で話せないって…会えそうな時があったら言って。」
お節介な知美は、奏の力になろうとしていました。
奏は数日後、真樹と共に実家に帰りました。
優しくて大らかな母、悠子(石田ひかり)が結婚のことで会いに来たと思っていることを悩んでいました。
「もうね最近、順調で。順調に老化が進んでて…もうイヤになっちゃう!」
明るくよく笑う悠子がどうやって夫の死から立ち直ったのか疑問に思う奏。
ここで、貴志は奏に悠子の前でプロポーズ。
「奏さん、ぼくと結婚して下さい。だって返事がまだだって」
「そうなの?」と悠子。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。」
「もう…!ねぇ乾杯しましょう。貴志さん宜しくお願いします。最近、一人晩酌を覚えたの。私が倒れたらほっといて良いですからね。」
「そんなことできません、僕、医者ですから」
「奏、良い人と出会ったわね。」
奏、真樹、悠子は祝福ムードで温かく過ごします。
その頃、浩一郎は秘書から、辻英介の娘に会ったかを車で聞かれました。
「最近、辻英介の娘に会いましたよね?」
「ええ、よくご存じで。」
「奏、入るよ。貴志さん飲ませすぎたのかしら。」
「オペ続きで疲れていたからね。あっ、大学時代のノート探していた。」
しかし、それは嘘でした。
野木浩一郎が元検事で、英介と交流があった写真を英介の遺品から見つけたのでした。
野木と父、英介は鹿児島地検時代の同僚?じゃあなぜ私にそれを言わなかったんだろう?奏の中で疑問が残ります。
「もう無理しなくていいのよ、あなたはあなたの幸せ手に入れたんだから。奏はもしもまだお父さんのこと気にしているんだったら」
「そんなんじゃないから」
「だったらいいけど…もう忘れなさい、お父さんのことは。知らない方がいいこと、蓋をしたほうがいい過去だってあるのよ。にしてもあなたが検事になるなんてね、お父さん思ってもみなかったでしょうね。」
その夜。
貴志は浮かない表情の奏が気になっていました。
「奏、なんか元気ないけど大丈夫?」
「え?そんなことないよ。」
「今のままがいいなら結婚、無理しないで良いよ。」
「え?そんなこと言ってないでしょ。」
「あのさ、冷蔵庫に入れてあるから。奏に買っておいたよ。」
なんと冷蔵庫の中には指輪が入っていました。
後日、知美に会った奏。
「結婚おめでとう。」
「ありがとう」
「なんかテンション上がってないよね」
「もうそんな年じゃないでしょ。真樹のことでなにかあった?」
「真樹と真樹のお父さんがカオリのことで言い争ってるのを見たの。真樹のお父さんがカオリのことで弁護士としてきたの。事故はカオリの自過失だって…真樹のお父さんが横浜地検にも訪ねて来た。真樹とカオリが車に乗ったハンドルに真樹の指紋が…こんなこと話すつもりじゃなかったんだけど、真樹、言ったんだよ。俺が殺したって…」
「まさか…」
「まさかとは思うよ。検事の仕事をしていて思うけど、罪を犯すか犯さないかは紙一重なんだよね。いつなにをしてしまうか人が何をするか分からない。だから私の父のことも真樹の事もすごく信じたい、そりゃ娘として、友達として。だけどもうやみくもに信じることはできなくなった。検事だから。こんなんだったら検事にならなきゃよかったって思うことあるけど、引き下がれないんだよね、私、真実知りたいから。ごめん、こんな話」
「ううん」
「でも私、トモとしかできないから…やっぱりさ、トモ、私、真樹に会って聞こうと思う。香りに何があったか。」
「やめなよ…だってもし真樹がカオリのこと…」
「ただいまー」
「今日遅くなるって言ってたじゃん。」
「いやー実はさ…」
なんと、知美と奏、真樹の共通の友人で、彼女の夫、梅田祐希(矢本悠馬)が真樹を連れて帰宅しました。
最悪の気まずさに目を丸くする、奏と知美。
「どういうこと?」
「俺が祐希に連絡して。」
「真樹も真樹だよ!なんでカオリの13回忌の時に…コソコソ会ってるの。」
「なぁピザも買ってきたし!献杯でもしようぜ。」
場を明るくしようとする祐希。
「なにが献杯よ。コソコソしていたのになんでうちノコノコやってきたの。」
「真樹、NGOでずっとあっちこっち、井戸掘っていたんだって。」
「なにそれ、贖罪のつもり?カオリへの」
「トモ…!」と、佑希。
「ごめん俺帰るわ…」
「奏に近づいちゃだめだからね!奏、結婚するんだから、もう彼がいるから。」
一番、察知が早く、心配性の知美は、奏と交際していた、真樹に忠告しました。
「そうなんだ。おめでとう。そうなんだ」
今しかない…心の中でそう、声がした。
「奏、ダメ!行っちゃ!」
「なんであんな言い方するんだよ。」
「だって全部私が悪いから。全部、私が悪いから。」
そう言って、意味深に夫の祐希の前で泣き崩れる、知美。
事件の引き金になるような「何か」を言ってしまったのでした。
真樹を歩道橋で呼び止めた、奏。
「真樹に聞きたいことがある。真樹は父の事件のこと知っていたの?そのこととカオリの事件のこととどう関係があるの?」
「俺も知りたいんだ。それを知るまではしばらく、ここにいる。どんな人なの?結婚相手。いいな、奏と結婚か。」
「何言ってるの。」
「だな、何か分かったら連絡して。」
「あの番号…」
「そう、俺」
着信がかかってきたことで、奏はピンときました。
「いいよ」
「じゃあ」
「じゃあ」
「奏…離しちゃだめだぞ!」
真樹は今の結婚相手を離しちゃいけないと叫び、かつて奏と交際していた時に繋いだ手を示しました。
それは、真樹が交際時代に教えてくれた、絶対に離れない「おまじない」。
「いつもの真樹の顔…行ってはダメ…分かっているのに…」
真樹のことがまだ好きな奏は、別れるはずが、思わず、真樹の元に走って行ってしまいました。
真樹も奏がまだ好きで、2人は歩道橋で、口づけを交わしてしまうのでした。
Destiny3話感想・みどころ
奏は貴志との結婚を考えるものの、それどころじゃないですよね。
真樹と父、英介とのこと、カオリの事件との関連が頭から離れないのは無理ないですよ。
辻英介のことで、浩一郎が横浜地検を訪ねてきた時は、背筋が凍りましたね。
奏が辻の娘だとわかっていて、彼も奏に目を付けているのが明らかです。
浩一郎の他にも、奏の上司、節子が辻のことを何かしら知っている気がするんですよね。
辻英介の件について、この作品ではみんなが口をつぐんでいて、パンドラの箱を開けないようにしているのが伝わりました。
奏の母、悠子の発言も気になりました。
「お父さんのこと早く忘れなさい。知らなくていいことがある」
同じ遺族として苦しんだからこそ選んだ言葉とは思えませんでした。
彼女の言葉もどこか引っかかりました。
知美と佑希も、カオリに英介と浩一郎の真実を伝えてしまったのでしょうね。
観察眼が鋭く、誰よりも周りを見ている知美が、奏を過保護のように気にかけ、真樹を批判するのもわかります。
真樹と奏はお互いにまだ両想いで、歩道橋でキスしてしまった…!
これはダメですよ…奏、結婚したばかりだというのに。
まだ、やはり奏の心は貴志じゃなくて、真樹なんですよね。
2人が巡り巡って出会ったのは運命…Destinyとしか言いようがないと感じます。
心が凄く引っ張られ、交差する人間関係が見逃せない3話でした。