ドクターX2021 7話あらすじ
生まれ変わった「東帝大学病院」のブランディングを強化していくため、メディカルソリュ―ジョン本部の本部長、蜂須賀(野村萬斎)が新たな人材をサポート役として呼び寄せました。
寒蝉(永野宗典)は今後、一般人にメスを入れて手術を増やすことは利益に繋がらないと反論。
サポート役の人材が到着。
以前も、「東帝大学病院」でかつて働いていた外科医の森本光(田中圭)でした。
大門未知子(米倉涼子)のような外科医になりたいと憧れるものの、実力が及ばず、頼りない男でした。
未知子は森本の名前すら忘れていました。
しかし、現在の彼はある事情から配信し始めた動画がバズり、若手医師達のカリスマとして注目されていました。
そんななか、未知子は偶々入った定食屋で、店主、七宮安江(根岸季衣)の体調に問題があることを見抜きます。
検査結果、胃がんがかなり進行していることを知り、未知子は早急なオペが必要だと判断します。
東帝大学病院でパンデミックの影響で延期していたオペを再開させ、手術室は連日埋まっている状況でしたが、なんとかピンポイントで空きの手術室を確保した未知子。
しかしその矢先、院長代理の蛭間(西田敏行)の手引きで榎本宗七環境大臣(徳重聡)が緊急入院することになり、漸く確保した手術室を奪われてしまいます。
元々、長期入院と手術に消極的だった安江は未知子に無断で退院してしまいました。
自分よりも環境大臣を優先したほうが良いと言う安江。
何か余程、緊急な状態でない限り、入院も手術もしないと言って、心配した未知子を困らせます。
未知子は治療を先延ばしにすると死ぬと、安江に忠告。
一方、蜂須賀は森本と手を組んで精力的な広報活動を展開。
森本の動画に出演し、「東帝大学病院」公式チャンネルまで開設。
蛭間は秘書の優衣(結城モエ)に対し、榎本の病気のことを伏せるように、命じました。
自らの影響力の強さに陶酔する森本。
ところが、彼の前に安江の娘、七宮萌香(白石糸)が現れ、安江が以前から体調に異変があったのにもかかわらず、我慢して病院へ行かなかったのは森本の動画のせいだとクレームを言いに来ました。
目に涙を浮かべ、森本が投稿した動画で、「少しお腹が痛くても我慢すること」「パンデミックのご時世」と言っていたのをきっかけに、それを森本のファンの安江は信じてしまっていました。
未知子に反発して病院に戻らなかったのもそれが理由です。
森本は、東帝大学病院でファンから声を掛けられました。
未知子に対して、「これからの医者の武器はメスじゃなくて影響力」と大口を叩く始末。
「影響力が武器?その武器で人を殺すんだ」とチクリと森本に嫌味を言う未知子。
森本は自分の発言で病気の発見が遅れたことを安江に詫びました。
重い病気であることは自覚していた、夫から受け継いで娘の萌香と切り盛りしていたけど、お酒も提供できなくなるとお客が来ないこと、協力金の手続きに不備があってもらえなかった・・・だからこそ、体に鞭を打って働いていたことを告げました。
自分の生命保険が下りれば、萌香が生活できるお金を作れるとの事。
萌香はその様子を聞いて涙ぐみますが、安江は潰瘍低から出血。
オペは先延ばしはできないという未知子。
オペ室に空きがないと原守(鈴木浩介)や、加地(勝村政信)も口にします。
安江を説得したほうが良いと未知子や原、加地に言われますが、失敗。
自分の精神的弱さが滲み出て、逆に安江にフォローされてしまいました。
人気動画タレントになる前は、実家の病院を手伝っていたのですが、コロナの打撃を受け、立ちいかなくなりました。
そこで、医療動画チューバーとなり、動画が軌道に乗ってきたことを機に、自分の弱さや現実から逃げていたことを反省する森本。
そのことを夜、居酒屋で加地や原に愚痴をこぼしますが、彼らから稼ぎの違いから嫉妬されます。
最終的には、加地も原も森本に同情します。
その頃、神原名医紹介所に来客が現れて、飼い猫、ギャノンを抱いた大慌ての晶(岸部一徳)。
環境大臣の病気は軽い副鼻腔炎だと報道されました。
蛭間は早速、その事実を知りながら、重篤な病気でないことをマスコミから問い詰められました。
未知子は軽度の副鼻腔炎なら早く対処して、安江を助けることを優先してほしいと蛭間に訴えました。
榎本の秘書は、「一般人ごときで、こっちは大臣の手術、国のことがかかっている」と心ない発言をします。
未知子は命に差をつける彼やこの空気に同調する蛭間を反論。
そこで、蜂須賀は森本を利用して、動画チャンネル内で榎本は胃がんのステージ3だと嘘をつきました。
ネット民や病院にいる患者は、動画の内容を信じてしまいました。
さらに、表向き蜂須賀が、榎本のオペを生中継することにし、本当は替え玉手術で、安江のオペを行う方法を提案。
未知子はそれに渋々、納得し、榎本の副鼻腔炎を対処中。
一方で、森本は安江の希望から、彼を医師として信頼する安江の手術に取り掛かりますが、腹膜播種を発見。
未知子に副鼻腔炎の治療をしてもらった榎本は、表向きは自分の緊急手術になっているが、今の安江の手術の状況は危機的にある、その場合自分はどうなるのかと蜂須賀や、蜂須賀の秘書、蝶子(杉田かおる)に文句を言います。
蝶子はその場合は、亡くなってもらうしかないと冷淡な発言をし、彼は思わず慌てました。
「頼む!俺を殺さないでくれー!」
思わずインオペしたほうが良いと加地や原と共に判断しますが、危機一髪のところで未知子が到着。
未知子はブルゼクトミーという方法で腫瘍を取りきることを提案。
思わず無茶だと慌てる森本に対し、自分は絶対に失敗しないといつも通りぴしゃりと宣言。
やがて、安江の手術は成功。
娘の萌香が見守るなか、意識を取り戻した安江は、森本に礼を言います。
「腫瘍が取りきれない範囲まで広がっていて、自分の力ではだめだった・・・自分は不甲斐ないが、スーパードクターが力を貸してくれた」と口にし、安江に謝りました。
「誠実で優しい人柄がにじみ出ている・・・だからこそ、スーパードクターの力を借りてでも手術を成功させてくれてありがとう」
安江は森本に対して礼を言い、微笑みました。
やがて彼女は無事、退院し、娘の萌香と食堂の経営を続けます。
会見を行う蛭間と蜂須賀は、榎本から今回、自分を”胃がん”から救ってくれたお礼ということにして、世間のイメージアップの為、彼らにグリーンエコロジー認証の称号を与えました。
グリーンエコロジー認証をもらった蛭間はご満悦。
蜂須賀も、榎本の病気が嘘であるにもかかわらず、結果、副鼻腔炎の治療を終えて全快した彼のおかげで、東帝大学病院の株価が上昇するので大満足です。
食堂では晶が、動画チューバーとしての森本を神原名医紹介所の医師として契約しようと誘いますが、医師としての信頼や誠実さを取り戻すため、誘いを断ります。
その頃、未知子は蜂須賀に誘われて夜景が見えるレストランで食事。
蜂須賀の機転で、安江を助けることができたことに関して礼を言う未知子。
蜂須賀はやたら、未知子がお肉をナイフで切る手つきが上品などと未知子をベタ褒め。
美味しそうにお肉を食べてから、帰り際、酔って足元がふらついた未知子を蜂須賀は抱き止めます。
未知子、初めての恋の予感?!
次週、未知子の右腕ともいえる、神原名医紹介所の麻酔科医、城之内博美(内田有紀)の友人が癌に!
ゲストは、育児後、女優復帰をした瀬戸朝香さんです。
ドクターX2021 7話感想・みどころ
過去シーズンで登場した頼りなくて、撃たれ弱い医師、森本(田中圭)。
動画チューバー森本光の姿は凄く自己陶酔していて、心配になりましたね。
動画配信でバズって人気に火がついたところから、調子に乗って、本当の医師としての在り方、患者と素直に向き合う初心を完全に忘れてしまうほどのはしゃぎっぷりが覗かれ、あの優しかった森本先生はどこへ行ったと思いました。
彼を信頼する食堂経営者の安江(根岸季衣)が自分を信頼していることから、多少の腹痛があってもコロナ感染を避ける為に外出を自粛するという動画での発言を完全に信じ切ってしまい、そこが切なかったです。
「推し」の言うことって魔力的に信じてしまいますよね。
まして、医師である森本が言うのなら尚更ですよ。
多少自分の病気が重くて症状を感じていても、年齢的な価値観もあって、忍耐や気力で乗り切ろうとしていた安江の行動に心が痛みました。
そんな安江と彼女の一人娘、萌香(白石糸)との信頼を裏切ってしまった森本の後悔や、泣きたくなる気持ちはわかります。
自分の知名度上昇や、人気に火がついて図に乗っていたこと、手術の腕も大した結果が出せないのにもかかわらず、世間に医師としての自分を認めてほしい気持ちが先走ってしまったんでしょうね。
未知子の「自分にとって武器にしてきた医療で、人を殺す」と森本に言う言葉、かっこよかったですよね。
武器を活かして、人の注目を浴びるのではなく、医師として忘れかけていることを森本に厳しく教えた未知子、よく言った!
森本がその言葉やその後の状況で、本当に今自分がやるべきことに森本が気付けてよかったです。
安江からも、スーパードクターに力を借りてでも自分を救おうとしてくれた誠実さや優しさに感謝していると言われ、涙ぐんで改心する森本、応援したくなりました。
コロナ禍で食堂の経営が不安定で、お酒の提供も出来ないという安江の店の状況・・・リアルでしたね。
しかし、未知子と森本がそれぞれの能力を活かし、彼女を救ったことで光が見えた気がします。
森本は一度、腫瘍が取りきれなくて自分の力不足から、未知子に後を任せますが、自分を頼ってきた安江のことを見放さないように難解な手術に一度は立ち向かおうとしていたので、そこは森本の頑張りが影響していると思いました。
一方で、軽度の副鼻腔炎なのに、東帝大学病院のイメージアップの為、胃がんのステージ3ということにして大掛かりな手術を控えた可哀そうな患者を演じた榎本・・・最低です。
おまけに榎本の秘書も、「一般人ごときに・・・」などと、上級国民である榎本と、食堂の経営者の安江の命を比べるなんて人間としてあり得ないって思ってしまった。
未知子が2人に命を比較し、優先順位を唱えている彼や、同意する蛭間に反論した気持ちに共感。
本当に癌と闘い、森本に助けを求めた安江が不憫でなりません。
胃がん患者を動画生配信で救い、東帝大学病院の評判を上げるとまで提案した蜂須賀ですが、今回は替え玉手術として、実際助けたのは、安江であるのはホッとしました。
しかし、表向きはやはり、蜂須賀や蛭間など医療従事者が、環境大臣を癌から救ったことにしているあざとくて腹黒い関係はモヤっとしました。
榎本が未知子から痛い副鼻腔炎の手術を受け、痛がっている様子はちょっと自業自得。
2つの命が助かり、晶が一度は森本を神原名医紹介所に誘いますが、森本が医者としてのこれまでの自分を見つめ直すことにして断ったのも良い結果だと思います。
森本ってまだ勉強不足ですしね・・・しかししても、晶はこの頃、怪しい動向が目立ちますので今後も彼に注目です。
最後に蜂須賀が未知子を少し認めるようになり、2人の距離がこれまでと変わって大人の恋に発展し・・・そう?なことを期待したい7話でした。