合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~7話ネタバレ
久実(白石政)が作った上水流エージェンシーのアカウント宛てに、「誘拐事件を解決してほしい」との依頼が届きました。
久実が「上水流エージェンシー」のSNSを作り、石原夫妻は藁にもすがる思いで書き込みました。
「あおぞら動物病院」と偽り、石原邸を訪れた涼子と貴山。
2人はなにやらとても深刻な張り詰めた顔をしていました。
依頼主は有名なインテリアコーディネーターの石原歩美(酒井若菜)と夫で経営コンサルタントの啓士(山崎樹範)。
一人娘の星名(山本紗々莱)が誘拐され、身代金の要求はないが、警察に通報したら殺すと脅迫を受けていたのです。
その上、家のいたるところに監視カメラが仕掛けられているため、夫婦の行動と会話は犯人に筒抜け。
事件解決と救出に1500万円の報酬を払うとの事。
既に前金で報酬の500万円をもらった、涼子(天海祐希)と貴山(松下洸平)は、愛犬を診察するふりをして潜入捜査。
歩美と啓士は犯人からのLINEメッセージで、涼子たちの事を不信に思います。
腸閉そくの恐れがあると犬を診断する石原夫婦。
愛娘の無事を祈る歩美と啓士を誘導して犯人の目の届かない場所を探そうと家中を回ります。
3年前にアパートから引っ越した石原家。
すると、唯一監視カメラが設置されていない部屋がありました。
それは、星名の子供部屋でした。
7歳の子供らしいおもちゃで溢れた部屋。
やがて、涼子たちは自分たちの正体を素直に明かして、状況を石原夫婦から聞きました。
どちらも仕事中に犯人からメールが来て、娘の星名が誘拐されたことを知ったのでした。
家政婦などサポートをつけている、石原家。
ところがお互いにこの夫婦はギスギスしていて、夫婦仲は冷え切っていました。
そんななか、啓士のスマホに犯人からメールが届き、「娘、どうなってもいいのか?」とメッセージが聖来の助けを求める音声も録音データで送られてきます。
そして、次の指令が犯人から来ました。
「今すぐホームパーティーをしろ」という謎の指令。
犯人の意図が見えない行動に、石原家に集められたのは、啓士の秘書、赤西、啓士が通う歯科医、白鳥薫(水沢エレナ)、行きつけのスナックのママ、桃井、歩美と啓士の共通の友人である建築家、青田、歩美が通うジムのトレーナー、黒川。
しかし、彼ら全員が、歩美と啓士と初対面という奇妙な繋がり。
動物病院のスタッフとして、石原家の愛犬の様子をもう少し診たいと言って、石原家に滞在。
すると、犯人が誰も参加者を外に出すなという指示が。
帰ろうとする白鳥をヴィンテージもののワインで引き留めた、涼子。
自らもパーティーに出席した涼子たちはある人物の行動から意外な事実に気付きます。
娘の為に、仲良くしている演技を要求する犯人。
それに対し、啓士が歩美に食事を一口食べさせました。
なんと、参加者は初対面にも関わらず、石原夫婦がわざとオシドリ夫婦を演じていることを既に知っているかのような反応。
涼子は白鳥と啓士の不倫、そして、娘の星名が沢山のおもちゃを買ってもらいながら一度も遊んだことがない不穏さを感じ取りました。
この事件自体が星名の自作自演で、両親へのメッセージ性が強いと睨みました。
その頃、星名は絵本の世界を信じ切っていて、誘拐の協力者は星名の知人女性。
「パパとママがキスをしたら、王子様とお姫様みたいに仲直りできる。絵本に書いてあった。」
石原夫妻はどちらも不倫していて、夫婦仲が悪い。
このことを気にしている星名が仕組んだものと確信する、涼子と貴山。
歩美は建築家の青田から、交際を無理やり強要されていました。
その頃、星名の指示はエスカレートし、母が不倫していないことにホッとした彼女は石原啓士に青山がスープを掛けろ…。
ところがそれを変更し、歩美に啓士の不倫相手の白鳥を殺せという指示に変更。
涼子と貴山は、星名が石原夫婦の不倫を疑い、狂言誘拐を仕組んだこと、そしてその裏には本当に大人がいることを指摘。
犯人から次のメッセージが来て、星名を浴室に監禁し、ドライアイスで一酸化炭素中毒で殺そうとしていました。
啓士について、不倫相手が他にも複数いることを指摘した涼子。
啓士は苦し紛れに認めます。
「元家庭教師のミサさんです。彼女とは不倫をしていてしつこいからすぐ別れました。君は仕事で毎日忙しそうで僕はさみしくて…」
「だったら言えばいいじゃない!」
「僕とは話そうとしなかったじゃないか!」
「娘さんはそこに監禁されている場合があります。」
なんと、岡田ミサは、星名の家庭教師で、啓士に一方的に交際を迫っていたのです。
星名はすっかり顔見知りの彼女を信頼しきっているので、無抵抗。
久実と有田浩次(中川大輔)は岡田ミサ(浅川梨奈)の家に行きますが、ミサは星名を連れて移動。
そこで、涼子は犯人の言う通り、白鳥を殺すことを歩美に指示。
これには涼子の根端がありました。
約束通り実行することをミサにメールすると、ミサは不気味に画面を見て微笑みます。
ミサはパソコンで石原家の様子を探り、白鳥を歩美が殺すのを今か今かと期待していました。
啓士は「これには複雑な状況で…」と説明し、本当に白鳥の背中を歩美は殺意を持って刺しました。
そこへ、ミサが石原家へ。
なんと、ミサは啓士の子供を妊娠していてそれすら認知されなかったことも逆恨み。
「啓士さんは私のもの…あとはあんたがいなくなれば。」
啓士は思わず、歩美を庇いました。
涼子が襲い掛かるミサを止めます。
涼子は本物の白鳥は屋上。
刺したのも、演技で、刺された白鳥を演じていたのは黒川。
無事、星名は貴山が救出。
「ごめんなさい…パパとママと仲直りしてほしかったの。」
星名が移動された場所は、前に住んでいたアパート。
「もう一度、前のおうちに戻りたい。あのおうちに住んでいたときはパパもママも仲良しだったから。」
涼子は愛を持って、石原夫妻を一喝。
「父親が不倫しようが、母親が不倫相手を刺して殺人事件を起こそうがどうでもいい…大事なのはあなた達の大切な娘、星名ちゃんにこれほどまでに可哀想なことをしたこと…。一度壊れたら元には戻らないことだってある。」
事件解決後、上水流エージェンシーに多額の請求が。
涼子はその請求額の数字3776を見てトラウマがフラッシュバック。
涼子が依頼人を殴ったとされる事件のきっかけに繋がる記憶でした。
合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~7話感想・みどころ
有名インテリアコーディネーター夫婦の溝。
両親にかつてのように、仲を取り戻してほしいという幼い星名が考えた切ない要求。
その健気な願いを自分の承認欲求と一方的な恋愛感情に利用した家庭教師のミサは最低でしかないですよ。
しかししても、白鳥とだけではなく、ミサと浮気し、子供がミサにできると捨てた、啓士がよほど質が悪いとしか言いようがありません。
ミサのような人がよく家庭教師になれたなとも思います。
最後に涼子が石原夫婦に対して一喝する姿が潔かったです。
大人の身勝手な恋愛事情よりも子供の星名が成長に悪影響する環境改善をすることを厳しく訴えていて、涼子は本当に人情に厚いところが応援したくなりますね。
最後に、上水流エージェンシーに来た請求額に、依頼人への暴行容疑を掛けられ、弁護士資格をはく奪された涼子の過去もチラッと覗きましたね。
3776の金額に隠された匂わせが気になる7話でした。
次週は涼子の後輩が登場し、上司と思ってきた貴山に心境変化が起きる恋の化学反応に期待です。