白衣の戦士! 第3話
放送日:2019年4月
日本テレビ水曜ドラマ
第3話あらすじ
初めての夜勤をすることになったはるか(中条あやみ)。
オバケが苦手なはるかは、つい悲鳴をあげて周囲に笑われてしまう。
数日後、外科病棟に悪性腫瘍の疑いのある患者・中村加奈(財前直見)が入院してきた。
加奈はあちこち細かい指摘と文句を言ってくるので、はるかはウンザリしてしまうが加奈は実はベテランの元ナースだった。
検査の結果、加奈はステージ4のすい臓がんであることが判明。
それを知ったはるかは加奈にどう接していいのかわからなくなるが、夏美(水川あさみ)や柳楽先生(安田顕)が加奈に明るく接している姿を見て自分はどうしたら良いのかと悩んでしまう。
加奈には3年前に農業をやりたいと言って出て行った息子がいることが判明。
はるかは息子を探し出して、会いに行くことに。
加奈が病気だと知った息子・太一(白洲迅)は自分の作った無農薬のイチゴを持って病院にやってきた。
それを食べた加奈は、美味しいと涙を流すのだった。
数日後、加奈は多臓器不全で亡くなった。
加奈は亡くなる前に「あの子の笑顔が患者さんの心を明るくする」と太一に話していた。
それを知ったはるかは、今まで以上に看護師の仕事を頑張ろうと誓うのだった。
新しい患者さんは元ベテランナース!
初めての夜勤、柳楽先生の怖い話をする表情が面白くて稲川淳二さんみたいでした。
誰もいない部屋からのナースコールってこの業界では良くある話かと思いますが、実際にあるのも事実です。
あんなに患者さん起こして迷惑かけて夜勤で騒いでしまうありえない展開には、ちょっとガッカリです。
新しい患者さんがきて、あれこれダメ出しされて「なんで?」ってなるのも今回ははるかの怒りの表情がなかったのも疑問でした。
でも、確かに中村さんの指摘は正論だと思いました。
同じ現場の仕事をする立場からして、とても参考になる意見がたくさんありました。
けど、実際にあんな患者さんがいたら本音は面倒と思うのは当然のことです。
財前直見さんの演技はやはり素晴らしくて、一気にちゃんとしたドラマになったように気が引き締まった感じがします。
中条あやみさんのコメディー演技はちょっとオーバー過ぎてやりすぎな印象があり、やめた方がいいんじゃないかと思ってしまいました。
終末期の患者さんへの接し方とは
夏美が看護師長にお見合い相談するって、そんなに仲が良い設定なのに夏美が看護師長に今まで好意を抱かなかった設定も不思議でした。
しかも、口説いているのに振り返ると寝てたっていうベタな展開はもう飽きたかなという感じです。
ドラマ後半ではしっかり夏美に「君の婚活相手のひとりに立候補する」って伝えていましたが、これからしっかり恋愛に発展していくのでしょうか。
今回ははるかと斎藤光の恋愛要素はあまり演出されなかったので、次週に期待したいです。
中村さんの病状を説明する時の柳楽先生の真剣な表情が、ギャップがあり過ぎてカッコいいなと思いました。
柳楽先生のキャラクターは大好きなので、もっと出演シーンが増えてほしいです。
すい臓がんが進行して終末期を迎えたという展開になりましたが、どう接していいのかわからないというのは確かにリアルな本音でしょう。
新人ナースでも出来ることって?
第3話はドラマ後半で一気に感情を持っていかれました。
終末期の患者さんへの接し方で、夏美が手浴をしているシーンでの会話もグッときました。
「ちょうど時間が空いたんですよ」って、気遣いさせないようにそう言える看護師さんって素敵だと思いました。
柳楽先生も中村さんを笑わせるために会いに来ているっていうのも、考えさせられるものがありました。
終末期の患者さんの接し方は本当に難しいもので、変に気を遣いすぎても患者さんを不安にさせてしまうし嫌な思いをさせてしまうこともあるでしょう。
はるかの「自分は何も出来ません」ってその無力さもきっと辛いですが、自分なりに出来ることを考えて見つけて実行するという成長っぷりは良かったです。
ただナースのお仕事とどうしても比較してしまっている視聴者の方も多いかと思いますが、確かに緊迫感もないし急変とかもないしというのはどうしても物足りなさを感じます。
毎回、患者さんの心情に寄り添うというのがメインのドラマのコンセプトなのでしょうか。
第3話ではとにかく財前直見さんの迫真の演技で、もう後半は泣きっぱなしでした。
だんだん弱っていく感じもリアルだし最後に亡くなるのがわかっているからこそ、観ているのが辛かったです。
感動!息子との再会
ベタな展開ですが息子との感動の再会で、泣きました。
ですが、実は去年も取り寄せて食べていたことが発覚したのは予想外で涙腺崩壊しました。
やはり息子のことを突き放したものの、心配でたまらない母親の心情が表現されていました。
弱々しく話す様子も泣く表情も、さすが名女優の名演技で一気にドラマの価値が上がったような気もするほどです。
亡くなってエンゼルケアの時に、はるかが中村さんの話しかけている時の言葉はきっと誰もが思うことでしょう。
夏美も泣いていて「患者さんの死に慣れることなんてない」「泣いていいのはここだけ、ご家族の前や他の患者さんの前では泣かない」と言う台詞にも感動しました。
中村さんが言っていた「あの子の笑顔は患者さんの心を明るくする」なんて、言われたらこれは看護師としてとても励みになる言葉だと思います。
失敗できない責任のある職業ではありますが、やはり患者さんの気持ちに寄り添ったり入院で不安な思いをしている患者さんの少しでも笑顔にすることができる看護師がこれから現場に増えていってほしいです。