星降る夜に2話あらすじネタバレ
文字通り、星降る夜にキャンプ場で知り合い、お互いに親を亡くしている事も含め、勾留を深める、産婦人科医の雪宮鈴(吉高由里子)と遺品整理業者の柊一星(北村匠海)。
キャンプ場にて、鈴が酔って吐いてしまったため、一星のマフラーを洗って返した、鈴。
膿で写真を撮る彼に会いに行き、覚えたての手話で礼を伝えた鈴は、一星から映画に誘われました。
「ゾンビハンサムヘブン」というゾンビ映画。
そのゾンビ映画は意外と鈴には泣けてくる作品でした。
15年ぶりに映画を観た鈴は、一星とファストフードを食べ、楽しい時間を過ごします。
歳の差は10個であることを知り、驚く鈴。
しかし、それを感じさせない距離感が少しずつ2人の間に生まれます。
麿呂川から匿名の妊婦の電話が。
男の子が出産されますが、なんと女性は、子供なんていらないと突然、言い出しました。
蜂須賀志信(長井短)と伊達麻里奈(中村里帆)、看護師長の犬山鶴子(猫背椿)は彼女のあまりの態度に呆れます。
母子ともに入院することに。
生き方について述べるのは自分たちがすることじゃないと割り切る、鈴。
45歳にして新人産婦人科医の佐々木深夜(ディーン・フジオカ)は、ショックを隠せません。
この世に生を受けたのに祝福されない命なんてあるのか?と悩む深夜。
その夜、鈴は家でLINEを開くと、一星から今度は、「狸の戸締り」という映画を見に行こうと誘いがきました。
また、映画館での鈴をこっそり隠し撮りした画像も送られて、苦笑いする、鈴。
翌日。
一星はいつもランチを頼むホットドッグ屋から元気がないと心配されますが、何とか平常心を取り戻します。
鈴は、妊婦(清水くるみ)に向き合いますが、母親は反抗的な態度をとり続けます。
「赤ちゃんを抱っこしてみませんか?赤ちゃん、お目めがクリクリでイケメンさんですよ?」
佐々木が良かれと思ってフォローをしますが、逆効果でした。
「うるせぇよ!ガキなんかいたら男がつかまらないだろ!邪魔なんだよ。お前ら医者に私の気持なんかわからねぇよ。出ていけ!」
身勝手かつ、デリケートな事情がありそうな彼女の接し方に覚悟を決める、鈴。
「わかりませんよ、私は医療従事者です。あなたとお子さんの健康に責任を持つこと」
その後、佐々木に良かれと思って持論で行動しないように注意した、鈴。
ふと、深夜は妻の彩子と一人娘を亡くしてしまった過去がフラッシュバック。
良かれと思ってしたことが感謝されることは少ないこと、患者は母子だから、赤ちゃんばかりに肩入れしないことを注意した、鈴。
そんな彼に鈴は自らが経験した医療裁判の過去について語ります。
仮死状態で、出血多量で、亡くなってしまい、今でもそのことをトラウマとして夢に見ることもある、鈴。
それは鈴が「マロニエ産婦人科」で働くまでのきっかけでもありました。
仕事終わりの鈴を居酒屋に誘い、親友で同じ業界の佐藤春(千葉雄大)と別のクライアントの遺品整理をしている際に見つけたアダルトビデオの話題を店について早々聞きます。
欧米のAVには日本と違って情緒がないと熱く語る、一星。
日本に来た中国人の友達は出会ってすぐにアダルトビデオの話題で盛り上がれたとのこと。
鈴がこれまで出会えなかったことに、自然と引き込んでいきます。
「通じないことに慣れているからこそ、どんな言葉でも通じ合える」
一星の優しい人柄が滲み出るエピソードも鈴に話す、春。
また、一星の同業者、佐藤春(千葉雄大)に「武蔵」、「佐々木」など苗字の手話を教えてもらいました。
帰り道、送ってくれると言った、一星はすぐに手話で、雪宮鈴の名前を憶えてくれました。
「さっき2人が手話で話しているのを見たら、私が外国に来たみたいだったね」
「でも全部、春とは下ネタ話していたんだよ」
「私の気持ちを返せー(笑)」
一星は、なんと猫6匹も残して亡くなった依頼人の猫を「遺品整理のポラリス」のみんなで引き取ります。
社長の北斗千晶(水野美紀)にとりあえず猫たちを預けた、一星。
そんななか、匿名の妊婦が我が子を置き去りにして逃走する事態が発生。
「親になりたくても慣れない人もいるのに」
「我が子だから愛せるわけでもない、子供の誕生を全員が喜べない」
逃げた母親を探そうとする一星を鈴は「ある理由」で引き留めます。
フランスでは子供を生んでも匿名で出産が200年も前から認められていて、母親と名乗らない事も許されると現実の事例を話す、鈴。
鈴に対し、子供が捨てられては不憫だと言い、母親を探すことを提案する、一星。
「みんなが赤ちゃんを可哀想、可哀そうって言うのが気になっていた。あの子の人生はこれからいろんなことがある。まだ2日しか生きていないのに可哀想、不幸と決めつけるのはおかしい。あの母親の元にいいて幸せになれる保証はない」
ふと、一星は自分が両親を亡くして間もなく、周りから可哀想と言われた記憶が蘇りました。
「俺も可哀想じゃない?」と音声会話ツールで鈴に伝えた一星。
「一星も可哀想なの?」
「俺の耳が聞こえない事」
「AVについて熱く語るし多趣味だし、変わっていると思うけど?私から見た一星はポラリスのエースで頼んでないことを引き受けるお節介なところもあって、充実した人生を今生きていると思う。それでも可哀想なの?」
一星は鈴を言います。
「その赤ん坊がめちゃめちゃハッピーに行きますように。その赤ん坊に俺を見習うように言っておけ」
「帰る?」
赤ん坊は、その後、鈴がケースワーカーに引き継ぎます。
「自分の価値観を押し付けるのではなく、この子の未来の為に何が医師としてできるのかを今後は優先する」
考えを改めた、佐々木。
「でもその赤ちゃん、佐々木先生のことは好きみたいですね」
赤ちゃんは乳児院で育てられることになり、シスターが迎えに来ました。
佐々木は、思わず感慨深さを感じ、無事、赤ちゃんの成長を見届けます。
ふと、鶴子の一人息子で添い寝士の仕事をする若者、チャーリー(駒木根葵汰)が。
外で、彩子が好きだった「バター餅」を買ってきた、北斗。
「ありがとう、北斗ちゃん」と礼を言う、佐々木。
佐々木が妻子を亡くしたことを知る、北斗は彼の背中を見守ります。
夜の帰り道の踏切りで、鈴はなんと手話で、一星から「好き」と言われてしまいました。
星降る夜に2話感想・みどころ
命の現場に日々、向き合う鈴と遺品整理士をしながら、命の終わりを迎えた人たちのケアをする一星。
2人が映画館デートで心躍る姿は年の差10歳を感じさせない、自然なカップルにしか見えませんでした。
鈴に一星の人柄を紹介する春を見た時、春だからこそ知る一星と、一星の人間性がいかに周囲に愛されるかが伝わりました。
彼の少し若さゆえの生意気で、それでも自分の素性を明かさない繊細さと、楽しいことに鈴を連れて行ってくれる頼もしさに、鈴じゃないけどついていきたくなりました。
楽しいことばかりではなく、赤ん坊を捨てたい、子供がいれば、男と繋がることができないという不安定な母親の対応。
フランスでの匿名出産、子供を「生むだけ」ということが許される母親の背景の複雑さを感じました。
あの母親を見ると、とても我が子を愛せるとは思えなくて、あの母親の元から離れて、マロニエ産婦人科医のみんなが乳児院へ預ける選択肢は間違っていなかったと思います。
佐々木が子供の誕生を素直に喜べないことに頭を悩ませたり、母親は子供を抱けば可愛いと感じるといった優しすぎる性分が切なかったですね。
母親をあえて探さないことで、母子のそれぞれの人生の形を尊重する鈴が産婦人科医としてカッコよかったです。
ラストシーンでは、鈴に「雪宮鈴、好き」なんて言う一星はずる過ぎますよ!
一番最後に胸のときめきを最高潮に感じられる2話でした。