持続可能な恋ですか~父と娘の結婚行進曲~1話あらすじネタバレ
ヨガインストラクターとして働く、沢田杏花(上野樹里)。
辞書編纂者の父、凛太郎(松重豊)とは、温かい家庭で育ったものの、2年前に母が亡くなって以降、家事が苦手な彼を心配して実家へ。
ヨガの生徒の前では穏やかさを装い、恋したいものの結婚願望は薄い様子。
多様性な生き方が許される時代、昭和のように「25歳にもなって結婚できないのは売れ残りのクリスマスケーキと同じ」と言われていた頃とは違い、自分らしく生きたいと思う日々。
現場の「ヴァネッサヨガスタジオ」では、カリスマインストラクターとしてSNSも大人気のMIKAKO(ゆりやんレトリィバァ)や、同僚の青山健心(鈴木康介)らと談笑し、ストレスを休憩時間に発散する杏花。
その頃、言語学者として渋谷の街に出て、今どきの言葉の流行を探索に出かけていました。
三省堂編集部にアイディアを提案し、女子高校生たちが使っていた「親ガチャ」の「ガチャ」や、韓国で流行の「トゥンカロン」などを編集部員の児玉千尋(武田玲奈)に提案。
それどころか、父の世話をするたび、結婚って何?と疑問に思う日々。
そんある日、ヨガインストラクターとして独立を望む杏花は、ノウハウを身につけるため、起業セミナーに参加。
エレベーターに乗りながら、晴太の姿勢をつい、ヨガインストラクターとして気になってしまい、私的。
そこで出会った総合不動産の会社に勤務していて、異動し、家族を支えながら生きる東村晴太(田中圭)と意気投合。
晴太は妻がなく、一人息子を育てていると爽やかな笑顔を浮かべながら吐露。
つい、晴太に少しお茶をしないかと声をかけた杏花。
独立資金を貯めるために一時的に実家に戻ったことや母を2年前に亡くして以降、家事が苦手な父をサポートしている身の上話をします。
晴太は杏花には彼女自身が気づかない優しさがあるとフォロー。
そんな晴太の温厚な人柄に、杏花は好感を感じました。
数少ない友人の大石理歩(水崎綾女)と浅木鈴(清水くるみ)と共に女子会をして、30代だからこその恋愛観を話し合います。
結婚を考えていない杏花の先々を心配しつつも、鈴と理歩も絶賛、婚活中。
その夜、中学生の男の子たちが無邪気に春の雨に打たれてはしゃぐのを見て何かを感じた晴太を見かけた杏花。
「杏花雨って言うんです、優しいですね、春の雨って」
杏花の名前が春の雨、杏花雨から由来することを知った晴太の感性豊かな発言に、インスピレーションを感じた杏花。
その後、そのままカレーを一緒に食べることに。
結婚を前提にしない交際を申し込みますが、晴太は離婚して以降、シングルファザーで、友達にならないかと逆に提案されてしまいました。
人に優しい起業をしたい、子供を第一優先に新しいことを始めたいと思っている晴太。
子供想いで優しい晴太にますます、好印象を抱く杏花。
帰宅後、杏花は父の林太郎と結婚や将来について少し、喧嘩してしまいます。
「お父さん、結婚ってなに?お父さんなら結婚をどう説明するの?」
「辞書にはそれぞれの表現があるし・・・お父さんは母さんが死んでから自分自身が死んだようなものだよ、杏花に親ガチャ失敗したとか思われながら、死にたくない。結婚してほしい」
「ずっと一日中、言葉の意味を考えてお母さんが死ぬ前に家事をしていればよかったのに」
「ごめん、言い過ぎた・・・・死ぬなんて言わないで」
思わず自分の発言に不適切な部分があったことに気づき、謝る杏花。
母の陽子の三回忌にて、親戚の叔母から、キャリアウーマンの陽子と貧乏学者だった林太郎は、格差婚だったことを知った杏花。
林太郎は陽子と時間を共有し、会話をすることが楽しかったと想い出を振り返ります。
ふと、林太郎は何かを思い出して急に走り出し、後を追いかける杏花。
帰宅後、妻の三回忌に遺品整理をしている最中、なんと封筒に入った離婚届を見つけてショックを受ける陽子と林太郎。
必死に杏花は、林太郎をフォローし、「お母さん昔から人を驚かすのが好きだったからどっきりじゃないかな」と気を遣います。
そんな娘の気持ちを汲みつつも、そっとしておいてほしいというので、いったん、家を出ました。
ふと、杏花は旅行会社にかつて勤務していた際に、仕事の厳しさやクレーマーに負けそうになる後輩の女性を励まし続けたけれど、その声は届かなかったことを思い出しました。
その頃、晴太は一旦は息子の虹郎を放課後キッズクラブに預けていて、迎えに来た手前、杏花からのメールに気づき、延長で虹郎を預かってもらいました。
喪服のまま家を飛び出した杏花は、晴太と共にカフェで寛いでから、晴太はある場所へ彼女を連れていきます。
目的はなく、一緒にバスに乗る2人。
杏花は、結婚していても同じ気持ちで夫婦がい続けることは難しいと口にし、うっかり晴太が離婚していたことを忘れて失言したことを謝るのでした。
晴太は事情こそ明かしませんが、妻と離婚して離れて暮らしています。
晴太と一緒に夕焼けが綺麗に見える場所へ向かい、お互いに自分を見つめ直す杏花と晴太。
「晴太さんといると人に優しくなれる気がする、ガンジーが唱えていた非暴力。人に暴力を振るってはいけない、でも自分自身に無理をさせて心に負荷をかけて、自分を苦しめる暴力をふるっていないかっていう教え知っていますか?」
それはかつて、杏花がヨガインストラクターとなるきっかけを作った恩師、ヴァネッサ・夏子・グラント(柚希礼音)の教えでした。
翌日。
林太郎の提案で2人で新たな一歩を踏み出すために、婚活パーティーに親子で参加することになった杏花。
受付の女性、芝光子(伊勢志摩)に名前を名乗り、受付カードをもらって現場に着くと、なんと晴太が。
彼はお見合いイベントのスタッフの仕事をしていて、偶然とはいえ気まずさを感じる2人。
林太郎も、杏花も出会う相手に失敗するばかり。
杏花はヨガインストラクターの仕事について悪気なく、「ヨガインストラクターって足で絵を描いたりできますか?」と参加者の男性(脇智弘)に突っ込まれたり、別の男性からは、血液型がO型なのは輸血に便利な人だと言われてしまったり・・・。
林太郎は、国会図書館の司書だと名乗る日向明里(井川遥)といい感じに。
しかし、娘に幸せになってほしい彼は税理士と医師の男性に、杏花を紹介するものの、杏花は結婚する気がないので先に帰ろうとします。
思わず、杏花のだらしなさを口にしてしまい、杏花と親子喧嘩に。
しかし、杏花のことをずぼらなところがあるものの、優しい性分だと言い、男性たちに娘を侮辱しないでほしいと声を荒げます。
ふと、林太郎はぎっくり腰になり、倒れてしまいます。
日向は、整形外科医をしていて、彼女の助けにより、なんとか応急処置を受ける林太郎。
ふと、母の離婚届を持ち出してしまったことに気づいた杏花。
思わずもう一度その中身を開いたとき、陽子から林太郎にプロポーズしたこと、陽子は病気で亡くなる前に、家族と過ごすことができ、林太郎と結婚して後悔などしていないことが綴られていました。
その後、母が父を嫌いになって離婚したことではないことを知り、涙を流す杏花。
その様子を見守る晴太。
ふと、2人の元に、杏花の幼馴染の楓(磯村勇斗)が。
杏花を見つけるなり、親し気に声をかけ、フレンドリーにハグまでする人との距離感が親密な楓。
彼に唖然とする晴太と、抱きしめられてこれまでに感じたことがない違和感に気づく杏花なのでした。
持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~1話感想・みどころ
難病で自宅療養していた母、陽子を亡くし、親子で再出発をはかった杏花と林太郎。
言葉に執着や疑問を感じ、調べずにはいられない仕事をしている林太郎と、ヨガインストラクターとして人に自分の心を開放することを教えている杏花。
しかし、現実の2人は親子仲は健全なものの、お互いを思いやるあまり言葉のすれ違いで喧嘩ばかり。
林太郎は杏花に幸せになってほしいあまり、彼女のずぼらさを指摘しても、婚活イベントで税理士や弁護士の男性が杏花のだらしなさを非難した際には、「娘はスマートフォンがどこにあるかわからないくらいだらしないところがあるけど、とても優しい子なんだ、娘を侮辱しないでいただきたい」という言葉には愛が込められていることが伝わりました。
不器用で優しいけど、言葉足らずで気難しいところもある林太郎と、個性的な父との距離感に悩みながらも温かく見守る杏花の親子関係は見守りたくなりますね。
母の陽子が離婚届を書いていたことを知ったときは、言語学者で言葉にほぼ1年中、時間を使う夫に嫌気がさす部分があったのかと思いきや、陽子は名前通り、陽だまりのように温かい女性でしたね。
自分からプロポーズし、家族を思い、そして、杏花の幸せを第一に気にかけていることが綴られた優しい手紙に胸が詰まりました。
陽子が鼻にチューブをつけるほど、もしかしたらガンなどの難病と闘い続けながら、杏花や林太郎を心配していること、愛していることが画面越しから伝わる優しい涙が出たシーンでしたね。
杏花が出会った晴太は、誠実で礼儀正しく、恋人じゃない関係でも穏やかな時間が流れる男性ですね。
杏花の名前の由来に好印象を抱き、「杏花雨って良いですね」と笑うこんなに優しい人柄がにじみ出ているのに、なんで離婚したかが気になります。
晴太側に問題があるように思えないんだけどなぁ。
以前の職場だった旅行会社で後輩の心の悲鳴に気づけず、何もできないと後悔している杏花に対し、一人息子の虹郎を幸せにできるよう、人に優しい起業を立ち上げたいと願う彼の過去も知りたくなりました。
非暴力・・・人に暴力を振るわないのはもちろん人として当然のことですが、非暴力で自分自身に負荷をかけて目に見えない暴力をふるっていないか?という杏花の恩師であるヴァネッサ夏子の教えは、今多くの心に負荷をかけすぎて自分を見失っている人たちに刺さる言葉ではないでしょうか。
ヨガインストラクターとして、心の解放やエクササイズで自分自身と向き合う時間や、心を静めて穏やかにする方法を夏子のおかげで取得したことで、今の杏花がインストラクターとして多くの生徒に信頼されていること、会社で頼られている存在になっていることに納得です。
さて、親子で婚活をし始めた杏花に、恋人と間違えられそうなくらい距離感が近すぎる楓との再会。
気さくで陽気そうな彼は、杏花にどうかかわっていき、杏花の晴太に対する気持ちはこれから友達から想い人に変化していく様子が楽しみな1話でした。