家政婦のミタゾノ9話あらすじネタバレ
森の中に佇む屋敷、桃山宗次郎(小野武彦)の邸宅。
「むすび家政夫紹介所」の家政婦、実優は桃山邸で物騒にも何かを探していました。
三田園(松岡昌宏)と実優(桜田ひより)。
長女の麗子(黒木瞳)とその夫、康介(宮川一朗太)、宗次郎の弟、鉄平(有薗芳記)らが揃って夕食を待つなか、服を真っ赤に染めた実優が、「おじいさまを殺してしまった」と衝撃的なカミングアウトをします。
遡ること数時間前、三田園と実優は、迎えの人力車に乗り、桃山家へ。
小学校時代の先生、麗子に会えるとわかって、浮かれ気味の実優。
「怒るとクラスの男子を厳しく叱ったり怖かったけど、調理実習で作ってくれたお菓子が美味しかったんですよ。先生に久々に会うの楽しみだなぁ!わぁー!羊羹と洋館をかけている!大きな家!」
すっかり舞い上がる、実優。
実優の家庭科教師だった麗子。
「和菓子のももやま」の社長の座に就いており、教え子である実優が家政婦を聞いていると知った麗子が、「和菓子のももやま」新商品お披露目レセプションの手伝いを依頼したのです。
到着した三田園と実優を見るものの、会長の宗次郎を始め、麗子の夫、康介(宮川一朗太)、父の弟の鉄平、弟の秀一とその妻。
桃山家の面々は、冷ややかな目線と態度でした。
しかし、指に防災の棘を差してしまった宗次郎に5円玉を使って、素早く適切な処置をした三田園は、その腕を認められ、滞在を許可されました。
瞬時の対応で宗次郎の心を掴んだ三田園を見込んだ麗子は、「父の部屋のどこかにある木の箱を探してほしい。教師時代の思い出が詰まった箱なんだけど、宗次郎に取り上げられてしまったの。教師になった思い出を引きずってばかりじゃ社長は務まらないって言われてしまってね。」と依頼しました。
数時間後、実優が宗次郎を殺したと包丁を持ってパニック状態に。
「警察が来るまで待とう。」
秀一は激怒。
「こんなことするなんてただじゃ済まないぞ。」
実は実優は、宗次郎にレモン入りのトマトジュースを飲ませたところ、急に苦しみ出して、気絶。
三田園は実優にガウンを着せた後に、液体と粉末で、彼女の服を洗いました。
注いだトマトジュースに含まれていたそば粉の成分でアナフィラキシーショックを起こした宗次郎。
「お前がそば粉を毒として使ったのか?」
実優を問い詰める秀一。
「私、宗次郎さんが蕎麦粉アレルギーだって知らなかったんです。」
「わかった、今すぐ警察を呼ぼう。」
しかし、警察を呼ぼうとする弟の秀一(村杉蝉之介)の手を止めた麗子。
「大事なレセプションを前に会長の死を公表するわけにいかない」と話し、終わるまでは宗次郎が生きているかのように見せかけるしかないと宣言。
宗次郎が残した「M」の故事を見つける三田園。
「むすび家政婦紹介所」では、所長、頼子(余貴美子)、真理亜(平田敦子)、志摩(しゅはまはるみ)、村田光(伊野尾慧)は、名物の「桃サブレ」を食べながら、雑談をしていました。
三田園と実優がこの騒動をきっかけに謝礼をたんまりいただくつもりである事を三田園からの電話報告で知った、頼子たちは、事件の容疑者のイニシャルが「M」で、むすび家政婦紹介所の面々もイニシャルが「M]なので勝手に盛り上がっていました。
実優は、麗子にお茶を入れました。
「父の名誉である桃山家の和菓子の伝統を守ることが父の供養になると思うの。」
また、実優はトマトジュースを作る前に、麗子の大事な教師時代の思い出が詰まった木箱を探していました。
ふと、秀一が妻の要求にこたえる為に宗次郎のお金を使い込んだ会話を耳にする、三田園。
家族のだれもが怪しい動きを見せるなか、宗次郎の遺体が消える事態が。
医者の康介が毒殺できる可能性を示唆する鉄平、秀一と鉄平はお互いに、宗次郎に日頃からストレスがあったことで諍いました。
「いい加減にしてください皆さん」
「そういう君がそもそもアナフィラキシーショックで親父を殺したじゃないか。」
「麗子とグルなんじゃないのか?」
「三田園さん、助けて下さいよ!」
桃山家に責められ、実優は三田園に泣きつきました。
宗次郎の行方を家族一同で探すなか、麗子の息子、遊太。
皮肉を言われる彼は誰も見ていないところで、にやりと笑うのでした。
三田園は麗子が探している木箱と桃山家の秘密が詰まったUSBデータをピッキングで開けて、麗子に知られないよう、発見していました。
間もなく、桃山家を警察が訪れました。
「どうして警察が誰が通報したの?」
ふと、着信が鳴ります。
「こんな時に誰よ…!う、梅最中!うちの商品が盗まれている!」
鉄平が「ザ・もももなか」の情報をライバルの和菓子会社に漏らしたのではないかと、秀一たちは疑います。
鉄平はいつもの癖でお酒を飲もうとするものの、それは嘘。
三田園がルイボスティーにすり替えていました。
「俺はお酒のボトルを持っているけど、酔っ払ったふりして、親父に責任が強い仕事を押し付けられるのイヤだったんだよ!」
間もなく、遊太がカードの中から、桃山家が横領したデータが印刷されているのを発見しました。
なんと、それをやったのは、秀一。
訪れた警察官(なたぎ武)は、桃山宗次郎を保護したと言って訪ねてきたことが判明します。
宗次郎が存命したことにホッとする一同。
「やぁ諸君、ごきげんよう、よくわしが生きていると見抜いたなぁ」
「どういうことですか?お父様」
「会長、警察の方が所持品を返すのを忘れていたと」
三田園が投げたのは、督促状。
「おやじ、借金があったのかよ」
「10憶飛んで8230円!」
「すまん!仮想通貨に入れ込んで、会社の金を使い込んだ。借金もどんどん膨れ上がるし、そうなる前に死んでしまったことにしようと思ってな。事件にして謎を残さないと、時間稼げないだろう。トマトジュースに蕎麦粉も俺が自分でやった。お前たちよくっけ、この家に、受け継げる財産はない!」
さらに、麗子の妻、康介(宮川一朗太)が、由香里と交際していたのです。
由香里はなんと、秀一、宗介、鉄平とも恋愛関係にありました。
その証拠のLINEメッセージを遊介が見つけました。
「こうちゃん、また一緒に遊ぼうねにゃんにゃん」
由香里は悪びれもせずにそれを認めました。
「こうちゃんもしゅうちゃんもてっちゃんもみんな私のもの」
「皆さんいい加減にしてください!麗子先生は伝統を守るために宗介さんが死んだことを隠して、レセプションパーティーを開催しようとしていたのに」
声を上げる実優。
しかし、宗介は言いました。
「麗子は俺の妻の連れ子なんだ。麗子には商才があったから社長にしてやったが、遺産は入らない。その木箱には私の実印が入れてある。こっそり木箱の実印を使って養子縁組しようとしていたな?」
「ええ、そうよ。元々、遺産が目的だった。母さんだけはあなたを愛していた。」
「嘘ですよね、先生。つまり私を利用したんですね。」
「あなた成長していない…期待外れね。」
「全然変わっていなくて済みませんね。先生はお肌も綺麗で、私達を本気で叱ってくれた。今の先生はちっとも怖くない」
「うるさい!何も知らないくせに。私は養子縁組をこっそりして、遺産が手に入れば良かった。私は元々、洋菓子が好きだったのよ!ねぇみんな知っている?サブレ―は和菓子じゃなくて洋菓子。私の洋菓子を返してよ!」
「あーあ、こんな家出て行ってやるよ」
「私ももう用済み」
「縁を切らせていただきます。」
秀一や鉄平、由香里が呆れる中、宗次郎は蕎麦茶を誤って飲んでしまいました。
「もうダメかも…しれない」苦しみもがく宗次郎。
「ふざけないで!あなたの弱音なんか聞きたくない!」
宗次郎を助け、三田園が病院に人力車で運び、事なきを得ました。
三田園と実優は、白玉粉の団子を食べさせました。
「先生、宗次郎さんのことを叱ったのは、本当の親子になりたかったのではないですか?」
「あんなクソ親父、血も繋がってないし、死ねばいいって思っていたわ。ずっと変わらないものことに気付かなくてはね。」
麗子は宗次郎にもう一度、養子縁組を頼み、家族の再生を試みる決意ができました。
ふと、カードオタクの息子の遊介が、麗子が教師時代に生徒からもらったカードを見て反応。
「お母さん!このカード触るんじゃねぇ!指紋もつけるな!」
なんと、そのカードは3億円の価値があるレアなカードでした。
おかげで桃山家は宗次郎の借金を全額返済。
麗子は家族と共に、桃を使った洋菓子の店「ピーチマウンテン」を開店し、新たな一歩を踏み出しました。
その近況を、「むすび家政婦紹介所」の面々にはがきで知った、三田園達。
三田園たちは桃山家からもらった給料でバーベキューを食べに出かけるのでした。
家政夫のミタゾノ最終回感想・みどころ
「私、おじい様を殺してしまった!」
パニックになる実優は、返り血ではなく、トマトジュース。
彼女が蕎麦粉アレルギーがある宗次郎に誤ってそば粉を使ったものを入れてしまったのではないかと思っていたものの、全ては宗次郎の自作自演。
養女の麗子と彼女の夫、康介もそれを知っていて協力。
真面目で頼もしい実優が殺人なんてするはずないと思っていましたが、案の定。
秀一の妻、由香里は宗次郎、鉄平、秀一といった、桃山家の親族の男性全員と恋愛関係にあり、わがまま放題に過ごしていたことが判明。
元々、桃山家の財産が目的で、秀一と結婚しただけの「金の切れ目が縁の切れ目」な寂しい夫婦関係でしたね。
しかし、実際の宗次郎は仮装通貨に手を出して借金があり、桃山家の財産はパー、おまけに、由香里とデキていて、自分の死を自作自演する困り者でしたね。
「あんなクソ親父」って、麗子が悪態をつく気持ちも分かりますよ。
それでも今回の最終回は、みんなそれぞれダメなところがある桃山家が、三田園と実優が家政婦として雇われることで、自分達が本当に気づくべき真実に目を向けさせたストーリーでした。
目先の財産や好き放題に宗次郎のお金を利用して使うことばかりを考えていた桃山家ですが、当の宗次郎が「大人の問題児」。
家族として、経営者として何がこの一家に何が必要か、三田園の華麗なるネタバラシが、ラストも爽快に締めくくった最終回でした。