家庭教師のトラコ4話あらすじネタバレ
寅子(橋本愛)は、新聞社に勤める知恵(加藤柚凪)の母、真希(美村里江)が突然のリストラ通告を受け、危機に直面していることを知ります。
会社の方針に従わない真希は、メール室への異動の事例が出たのです。
「いい加減大人になれ」という上司に、真希は、「子供に説明できないことなんかできない」と言って、自ら退職を決意しました。
真希が会社を辞めたことを見抜いた寅子は、中村家の家系や仕事を喪うと、家のローンや知恵が私立小学校に通うことが難しくなる状況を読み取ります。
上に忖度して、会社の方針に従うばかりで記事を書きたくないと突っぱねた真希。
旦那の朔太郎(細田善彦)に相談したほうがいいという寅子に対し、その必要はないと突っぱねる、真希。
ところが、寅子が同席するその日の夕飯の食卓にて、知恵が突如、私立に自分は行けないのかと言います。
ぎょっとする真希と、朔太郎に、知恵は「夢で」と答えます。
無邪気な知恵は本気で、寅子が夢の中で「私立に行けない」とささやいたのだと思い込んでいる模様。
義母が振り込め詐欺にかかったことを知る中村家。
以前にも振り込め詐欺に引っかかり、真希に助けてもらった義母。
朔太郎は真希に再び、ヘルプを求めますが、「義母は暢気すぎる、自分なら絶対に引っかからない」とつんけんした態度をとるのでした。
その後、寅子に対し、自分は家族に冷たいと思うのかを聞き、寅子は今週の授業料1万円を受け取った際、「1万円を拾うのとあげるのはどちらが幸せか?」を真希に質問。
「じっくり考えてみてください、新聞記者なんですから」と言葉を続ける、寅子。
上原家では、寅子の質問に、「俺なら1万円あげる」と答えます。
守は1万円の落とし主が大金持ちで、お礼に大金を謝礼でもらえるのではないかと浮かれ模様。
守の成績が近頃、ぐんぐん上がって喜ぶ里美(鈴木保奈美)は、拾うでもあげるでもなく、「もらっておく」と答えます。
その1万円を寅子の授業料に使えば、守の成績アップになるかもしれないとにやにや笑う、里美。
一方、万福亭の智代(板谷由夏)と高志(阿久津慶人)親子には、智代は「お金はこつこつ稼ぐのが一番。だから拾わないのは大事」
その回答に寅子は「ある意味正解ですね」と感心するのでした。
そんななか、次の仕事が決まらない真希は、次第に不安を募らせます。
寅子は33億も日本で届けられた落とし物件数があると、真希に意味深な発言を残すのでした。
食費を切り詰め、電気代を節約しようとするなか、母への援助を頼む夫の朔太郎(細田善彦)に苛立ちを爆発。
知恵は、「お祖母ちゃんにお小遣いをあげる」と言い出し、ますます荷が重い、真希。
翌日。
真希はためらいがちにハローワークを訪れ、相談員に扮した寅子から「お母様の就職状況を知りたくて・・・人助けや社会貢献になり、能力によっては高収入が見込まれる」と言われ、仕事を紹介してもらうことに。
100文字で1円の仕事はありえないという真希。
寅子は、真希に代行業のアルバイトをさせました。
病気の家族がいる父と娘に、嫁のふりをしてその母親の見舞いに行く仕事です。
取引先の病院におもちゃを届けるために向かって、真希の姿を知った、朔太郎は怪しみますが、真希は帰宅後に、朔太郎に会社を辞めたことを話しました。
寅子は家事中に手を滑らせた真希を見て、自分が家事代行をすると申し出ます。
真希はなんとか面接で、ようやく「いつから働けるか」を聞いた内定がもらえました。
しかし、記事を書くには会社の方針に従うことを約束してほしいとのこと。
「とりあえず考えさせていただきたい」と答えた真希。
智代の角煮定食を食べにきた真希は、智代(板谷由夏)に受けるべきと言い、里美には「働かなくても旦那さんに頼ればいいわよ。なんなら100万円貸してあげましょうか?」と提案。
智代は元気ですが、胃の不調を抱えていました。
それでも、明るく振舞い、智代と真希、里美は女子会をしようと躍起になります。
知恵のお迎えへその後いった真希。
知恵の迎えは寅子が行い、夕食も寅子が作りました。
寅子はなんと、知恵と朔太郎の心まで掴み、イライラを家族をぶつけました。
朔太郎には何もしないで出世してほしい、知恵には、少しは大人になったのだから、母親が働かなかったら私立に行けないことを理解してほしいと激怒。
まだ6歳の知恵にはそんなことわかるわけありません。
それをわかっている朔太郎は、知恵にまで当たるなと庇います。
「2人ともいい加減にしてよ!寅子先生も私のエプロン使って主婦気取りしないで」
感情的で短気な真希の面を察する、寅子。
福多(中村蒼)の家に帰宅後、寅子は実は福多が作っていた料理を食べながら、中村家を今後どうするか作戦を立てます。
翌朝。
牛乳がないことに気づいた真希は、寅子が買っておいたことを確認。
さらに、面接先に連絡する途中で、スマホをなくした朔太郎が、会社から預かったお金が入ったバッグをひったくられたことを知りました。
実はそれは、福多の仕業で、福多が朔太郎のふりをして、振り込め詐欺に真希が引っかかるか確認。
「私は嫌いな言葉が4つある。今までは3つだったけど1つ増えた。心配いらないですって言葉が嫌い。家族は既にお前のことが心配なんだよ。甘えられる奴がいない奴が腐るほどいるのに、中途半端に強がってんじゃねぇよ!」
母親の真希にでさえ、どすの効いた説教をします。
寅子の勢いに圧倒される、真希。
福多は寅子が家庭環境に難があって、彼女なりの正義と優しさでこのような態度をとると指摘。
寅子は朔太郎と知恵が、真希のことをとても心配していて、牧野ことを愛していること、真希は正義の味方だから悪いことが許せない、家でも完璧を目指そうとする、今は正義の味方が困っているときだから、2人で協力して、ママを助けようとICレコーダーを録音。
一人で抱え込みやすい真希は、家族の優しさと明るさに救われました。
帰宅後、新聞じゃんけんをする朔太郎と知恵と、寅子。
真希を誘い、チラシの上で新聞じゃんけんをします。
「無理だよもう」参加する真希。
知恵を抱え上げて、朔太郎は参戦し、真希もしぶしぶ参加。
「パパ、知恵、助けてください。どうして知恵はパパのほうが好きって言ってくれないんだろう、なんでパパの方が好きなんだろうって思っていた。仕事のことだってそう、こんな会や辞めてやるって啖呵切ったとき、みんな私がいればいい、私の価値が必要だとわからないなろうと思っていたけど、私のほうが会社から必要とされていなかった。この世界で本当に大切なのはパパと知恵なの。だって私の欠点も全部、愛してくれるんだ、2人は。私の言う通りにしていればいいって言ってごめんなさい。こんな私だからますます迷惑かけると思うけど、これからも今まで通り、助けてください」
「知恵、ママ大好き」
家族に甘えることを拒否し、たった一人で戦おうとしていた真希は目の前の一番小さな幸せに気づけたのでした。
義母からの電話にも対応し、寅子は真希が、自分の心の豊かさがないと、本当の自分を見失うことを理解した彼女を見守ります。
帰宅後。
寅子が家庭をめちゃくちゃにしようとし、家族という形に何か別の意図があると見抜く、福多。
福多が管理しているお金8千万円を使ったことを指摘。
それは寅子の給料ですが、寅子が家庭教師をやる理由を薄々、察知する福多は寅子が心配なのでした。
翌日。
寅子は万福亭へ。
智代に胃癌が見つかったことが発覚。
そのことをズバッと指摘する寅子に、智代はギャグを言ってわざと明るく振舞いますが、顔は泣いていました。
家庭教師のトラコ4話感想・みどころ
寅子は本当に人の心の隙に取り入るのが上手いですよね。
人の深層心理の痛いところをついて、家族に取り入り、真希が自分の居場所を必要としている不安を煽る行動。
妻のように、母のように、家庭教師の度を越えた寅子の「課外授業」。
それは、真希にとって「自分の居場所」を寅子に奪われたも同然。
会社にも、家庭でも必要とされない人間なのか?と葛藤し、なんでも完璧にこなそうとする真希の心の叫びが痛々しいほど伝わりました。
私も真希とは違うけど、自分は家族や仕事で必要とされているのか?自分の存在意義について悩むことがあったので、もう涙が止まりませんでした。
「家族はお前のことが既に心配なんだよ。私の嫌いな言葉は心配いらないだ・・・この世の中、甘えられる存在がいない奴も多いのに中途半端に強がってんじゃねぇよ!助けてって言えよ」という寅子の言葉に頭を殴られたような衝撃を受けています。
家族のために自分が何かしなきゃ、自分がしっかりしなきゃと一人で勝手に焦っている様子が、真希と少し自分は重なる部分があって、とても心が掻き立てられました。
辛いときは、家族やすぐ目の前にある幸せに気づくこと、自分の心の豊かさがないと自分を見失ってしまうことを痛いほど痛感した4話でしたね。
さて、次回は、また「万福亭」の智代。
胃癌宣告を受けた彼女の運命と、本当に気づくべき愛とはなにか?寅子の心理を突いた課外授業が来週も楽しみですね。