警視庁アウトサイダー最終回あらすじネタバレ
殺人罪未遂容疑で指名手配されてしまった、桜町中央署刑事、架川(西島秀俊)。
蓮見光輔(濱田岳)らは矢上(小松和重)架川の行方を追うように命じられます。
小谷野友治は、羽村(福士誠治)に架川の自白を共有し、彼に水を掛ける暴行を…。
その直後、なじみの居酒屋「龍宮城」に身を潜めていた架川の前に、秋葉が。
しかし、蓮見が鷲見組の手嶌春(浅野ゆう子)に連絡してくれたことで、架川は春に匿われることになりました。
その頃、父、有働弘樹(片岡愛之助)への思いから光輔の協力申請を断った、水木直央(上白石萌歌)。
自分の判断は正しかったのかと揺れ動く心。
その矢先、有働と小山内雄一(斎藤工)は、リストカットをしてまで夫の政治家人生を守りたい妻の響子(青山倫子)と教会へ。
響子に二度と同じことをしないよう伝えた、小山内。
有働は小山内が父親から庇ってもらって今があることを忠告。
刑事部人事第一課、羽村琢己(福士誠治)の周辺捜査から、ついに光輔の素性を知ることになりました。
光輔のことを聞いた小山内は、彼の家を訪ねます。
「一人の男として話がある」
「どちらかを助けるにはどちらかを犠牲にするしかない、日本をより良く変えたい、私こそが正義なら蓮見君、君は悪だ。これまでのことはすべて忘れてほしい」
「ふざけんなよ、こっちは10年間どんな思いで…」
「もし、僕と手を協力するなら、君のお父さん、梶間優人を釈放し、折原大悟を逮捕させる。君だって偽物警察官じゃないか?風間直人くん…。僕の条件を飲めば、有働に話をつける。明日の12時までに連絡を待つよ。」
蓮見を緩やかに脅迫して、彼の家を後にする、小山内。
架川は春の家にて、蓮見に自分のところへ来るように連絡しました。
蓮見が夜に到着すると、いてもたってもいられずに、沙希に到着した、直央が。
この時ばかり、蓮見は、小山内の件を架川に伝えます。
12時までに答えを出さなければ、指名手配になりかねない自分、この10年前の件からみんなで手を引けば、梶間優人も、有働もみんな無罪放免になるとのこと。
しかし、架川は藤原(柳葉敏郎)や、黒石のことを思うと、納得できません。
「生きている奴だけのことを優先して、終わりにできない。梶間優人は良い刑事だ、無実の罪で捕まり、一つ悪いことは、控訴を逃れているんだ」
蓮見の事を思い、怒りをあらわにする架川。
「間違ったらごめんなさいだろ!人としての正義を喪ったら終わりだろうか」
蓮見は、架川に励まされ、もう一度、捜査を続ける決意に。
直央は、歌川チカの一人息子、涼牙(小越勇輝)にコンタクトをとりました。
事件当時、以前より歌川親子を気に掛けてくれた梶間優人とぶつかった後、母のカフスを売ろうとしていた、涼牙。
涼牙は、なんと当時、事件現場にあった血痕が残るオセロを2つ持っていました。
歌川チカの家にあったオセロの事を蓮見に電話で伝えた、直央は急ぎます。
小浜三代子(石野真子)が、聞いた声は、小山内だと伝えた、蓮見。
途中で、警務課の麦野(加藤英美里)は指名手配中の架川に仰天。
米光(長濱ねる)と、倉間(野波麻帆)、刑事課巡査長、野本滋(ワタナベケイスケ)、巡査部長、梅林昌治(長田成哉)、矢上課長(小松和重)は架川たちの状況を把握し、架川を連行しませんでした。
その後、直央の父、有働に10年前のことで追求するべく、電話した、架川。
鑑識の仁科(優香)にも協力を頼み、オセロの鑑定を頼みました。
同じ頃、小山内に対面する、蓮見は、優人がチカを助けるために思わず凶器に触れたことを指摘。
有働は優人にわざと罪を被せたこと、さらに、船津がその様子を目撃していることも伝えました。
一方で、架川は仁科にオセロを調べてもらい、予想外の結果に混乱している様子に戸惑います。
直央も父、10年前の事件に関連し、梶間優人を犯罪者にした父、有働と対立。
「今ここにいる私は娘ではなく、刑事として向き合っています。付着している血痕は歌川チカさんのものですよ。歌川さんの息子、涼牙さんが持っています。この駒に残された指紋が隠された事実を明らかにしますよ」
蓮見も、小山内に有働と手を組み、梶間優人を追い詰めたことを指摘。
小山内は蓮見を指名手配するように号令を掛けようとしますが、架川が制止。
オセロに付着した指紋は小山内のものではなく、アミノ酸の分泌量が2倍以上検出。
指紋はアミノ酸の分泌量が多い女性のもので、水木が小山内の公演に行った時に、水木直央のボールペンでサインを書いたのは、響子。
「違う!あの指紋は俺のだ!」
それでも妻を庇おうとする小山内の胸倉を掴む、架川。
「あんたのせいで人の人生がどれだけ狂わされたと思っているんだよ!」
事件の真相は、歌川チカに、夫の小山内がお金を渡してもみ消すことを頼みました。
「チカさんには今の状況で、夫を守れる覚悟や強さがあった」
振りかえる響子。
響子は夫を守る為ならなだってすると、息子と遊んだオセロに触れ、思い出に浸る歌川チカを何度も刺して命を奪いました。
響子がチカを殺害、それを有働が隠ぺいしたと推測する、蓮見。
しかし、小山内は現場に駆け付け、響子を庇い、有働に隠ぺいを頼んだのです。
有働に助けを求める小山内の電話の声を偶然聞いていた、小浜。
船津を現場に向かわせ、事件の全てを隠ぺいさせ、優人に罪を着せた有働。
当時、有働は梶間優人に面会した時、被害者の息子のような子たちが犠牲になる前に、その男の為にも控訴を取り下げてほしいと頭を下げました。
「私に罪を被れと?!」激昂する、優人。
しかし、優しい彼の脳裏には、長年、気に掛けた涼牙が。
そして優人は無実の罪で拘留することになったのでした。
現在、直央は実父を逮捕することに。
「私にはその先の未来など考えられない…目の前の大切な人を守りたい」
父の腕に手錠を掛けなければならないつらさを堪えきれない、直央は泣き出します。
「君は君の正義を貫いてください…」
我が子の正義を認め、手錠をはめられる有働。
その頃、蓮見も小山内の手に手錠をかけていました。
「何度も心を折られた・・・でもそのたび、必ず思い出すのは・:・父ちゃんと母ちゃんとのなんでもない時間だったんだ!それを・・・あんたたちは奪った!この痛みを、その重さを、一生かけて想像しろ!それは、忘れないで下さい」
優しい激しい怒りをぶつけ、10年間の思いをやっと成し遂げた蓮見。
歌川チカを殺害した、響子が逮捕され、有働も直央の逮捕によって身柄を拘束。
始末書を書いた水木、蓮見、架川。
その頃、弁護士が梶間優人の拘置所に現れ、彼の無実がようやく晴らされ、一人の人間として外に出れる準備が開始。
さて、蓮見は、「梶間直人」でありながら、蓮見光輔として偽った件で自首するのかどうかを問います。
蓮見は自分の罪と向き合うことに。
「梶間直人、お前はお前の道を行け、腐らずやれよ!」
架川と直央は、蓮見…梶間直人にエールを送りました。
蓮見は仲間の存在があったからこそ、10年間の父の事件を解決することができたと、架川と直央に感謝しました。
水木は「シン・エース」として警視庁で働き、架川はマル暴へ戻ります。
警視庁アウトサイダー最終回感想・みどころ
ついに、10年間の蓮見の無念が晴らされ、父、梶間優人も心強い弁護士の元、釈放に向かう希望が見えましたね。
小山内が妻の響子と自分の政治家としての保身とはいえ、蓮見と歌川家に心の傷を負わせ、人生を狂わせた罪は重いですよ。
「どれだけ人の人生が狂わされたと思っているんだ」
蓮見が小山内の胸倉を掴んで、怒りに震えながら訴える思いに共感しました。
小山内も恐れ多い父親の支配や、政治家としての自分のポジションを貫くためとはいえ、有働に連絡し、何の罪もない蓮見の父、優人が家族と過ごす人生を奪い、歌川涼が唯一の肉親のチカを喪ったきっかけを作ったことはとても許せない。
有働が貫き通したのは、正義じゃない…人の幸せな人生を潰し、時間を奪ってまで保身にまわる犯罪行為ですよね。
10年間、何度も心が折れそうになっても、両親と過ごしてきた時間を思い出す…小山内に奪われたからこそ、彼に罪の意識を持ってほしいという強い思いが伝わりました。
小山内の妻の響子も実に身勝手すぎる。
夫の陰日向になり、支えてきたつもりだろうけど、彼女がしたことは、幸せな時間を過ごす歌川親子の大切な時間を奪ったことには変わらない。
真犯人が逮捕されたけど、直央がこの事件の黒幕といえる父の有働に手錠をかける心苦しさがとても画面越しに伝わって、泣けました。
一人娘が信頼している父の手に、ずっと追いかけてきた「正義の人」だと思い込んでいた父の手に掛けた手錠と涙・・・。
有働が貫いた正義は歪んで、人を不幸にする正義、直央が貫く正義は最初から罪のない人の真実が報われ、正しき悪が裁かれる正義…。
光と影のような親子でしたが、有働も娘の涙を知って、これからは、本当の意味で、更生していくと良いですね。
最後に、蓮見は、「蓮見光輔」を名乗っていた罪を償うため、梶間直人として自首。
塀の中にいる人生でも心根が真っ直ぐな彼はきっとやり直せると信じています。
架川と直央、蓮見はそれぞれの新しい自分に向かって決別するラストシーンはとても気持ちの良い別れ方でしたね。
それぞれの希望と未来に向かって、背中を向いた清々しい姿眩しい最終回でした。