君が心をくれたから6話あらすじネタバレ
逢原雨(永野芽郁)は、朝野太陽(山田裕貴)と付き合い始めました。
雨の祖母、雪乃(余貴美子)が癌闘病で入院していることもあり、雨のことが心配になった太陽は、雪乃の家で彼女と一緒に暮らし始めました。
しかし、雨は、太陽との生活にまだ慣れない様子でした。
太陽と暮らして今日で3日目です。
「昨日、寒くなかった?」
「大丈夫、有難う。」
「雨ちゃん、雨ちゃんにお願いがあるんだけど…これからは雨って呼びたい」と申し出ました。
「雨ちゃん固まっている?」
「急展開すぎて脳が停止した。ちょっと考えさせて。自分の名前、なんか苦手で。私も太陽って言う素敵な名前なら胸を張って言えるんだけどな。」
「ごめん、しょっぱかった?」
「ううん、私、五感ないから平気だよ。」
「五感をなくすってなんて病名なの?…あっ!ごめん、仕事行ってくる。」
次に失うのは触覚…日下からそう告げられた現実を思い返す、雨。
雪乃の部屋を掃除していた雨は、古いボイスレコーダーを見つけました。
雪乃と雨はボイスレコーダーを通じて、互いにメッセージを録音し、声の交換日記をしていたことがあったのです。
「あーあー私の名前は逢原雨です。」
「それ気に入った?これで交換日記をしようか。」
当時、小学生だった雨にとって、優しく温かい雪乃の声は、一番の宝物でした。
「今日はよりよりを買ったよ。雨の分も買ったから食べてね。今日も帰って来てくれてありがとうね、夜はね…」
その時、雪乃が入院している病院から、容態が急変した知らせが入りました。
「逢原雨さんですか?おばあさまの容態が急変しました。」
「ばあちゃん!ばあちゃん大丈夫?」
「帰りたい。家に帰りたい…。」
その頃、太陽は達夫(演奏憲一)と妹の春陽(出口夏希)と自宅で過ごしていました。
「俺の名前、父さんがつけたの?」
「明日香だよ。お前が明日香の太陽だから。温かくて優しい太陽のような存在。生きていたら直接、聞けたのかな。」
「私の名前は?」
「俺がつけた。春のぽかぽか陽気だったから。」
「なにそのぽかぽかネーム(笑)」
父の名付け方に笑う、春陽。
雨は、駆け付けた太陽に状況を相談。
「病院からもしなんかあっても責任とれないからって言われた。」
「大丈夫、俺もいるから」と励まされて帰宅します。
司(白洲迅)も雨と雪乃をサポートすることにしました。
「最後に家に帰れて良かったわ。迷惑かけてごめんなさいね…最後に一つお願いがあるの?」
「最後だなんていわないで下さい。」
「ばあちゃん、今日これを見つけたよ。ばあちゃんの声を聞くのが楽しみで、立ち直れた祖母ちゃんの声の力で。だけど最後は私が投げ出しちゃったね。」
子供時代。
雨は名前で同級生からからかわれていた時、ボイスレコーダーを手にし、複雑な気持ちでした。
「ばあちゃん雨って大好き、しとしとする雨もふれば、わあっと降る雨がある。雨を自分の名前を好きになってくれたら嬉しいな。もしかしたらお母さんは雨の日で、あなたの名前を…」
雨は名前をからかわれ、祖母の優しさを受け取りながらも、ボイスレコーダーを投げてしまいました。
「ママはどうして私に雨ってつけたんだろう。雨なんて名前、いい加減に付けたに決まっている。」
「僕達は人が死んだら雨をわずかな時間に振らせられる。それだけです。」
「雨を?」
「強い雨じゃなくy紗しい雨を雨に心を込めて大切な人に心を届ける。」
「生きている間に雨を届ける事です。見送る者は精一杯尽くす、お互いに後悔を残さぬよう。あなたは死にゆくおばあさまの為に最後になにをしてあげたいですか?」
日下の言葉に雨なりに考えを探すことに。
その頃、太陽は雨の母、霞美(真飛聖)を施設から外泊許可をもらい、連れて行きました。
それは、雪乃が太陽に頼み、娘と孫と最後の家族旅行がしたいと申し出たからでした。
「太陽君、どうして?」
「私が太陽くんにお願いしたの…最初で最後の家族旅行よ。」
そして、太陽も一緒に同行します。
「ごめんね、お母さんを勝手に連れてきて。」
「あのね、雨と霞美を仲直りさせたい。」
「そんなの無理だよ…あんなことされて」
「それでも、俺は仲直りしてほしい。雨ちゃんのお母さんは生きているから、俺の母さんは物心つく前に死んじゃったから。伝えたいことなにも伝えられない。雨ちゃんも、有難うも、ごめんねも伝えられるでしょ。」
その頃、雪乃も雨の母、霧美と話し合っていました。
「戻れることならあの子の母親に戻りたい。もう一度、お母さんって呼んでもらいたい。」
「雨がどうするか決めることよ。だったら頑張ろう。しっかり向き合いなさい、雨と自分自身と。」
ペーパードライバーな太陽の車に乗り、移動する、雨と太陽と、雪乃と霧美。
「太陽くん、海に寄ってくれる?ゲームがしたくて。」
開眼につくと、母を呼びます。
「こっち来て、ここに立って。」
雨は木の棒を砂浜に立てます。
「今からじゃんけんして勝った方が一歩進んで、質問をする。そ先に木の上にたどり着いたほうが勝ち。わかった?じゃあ行くよじゃんけんぽん」
「私のお父さんどんな人?連絡とってる?」
「女優を目指していた時の役者仲間で、あなたができてそれっきり。」
「そっか、じゃあ次!じゃんけんぽん。」
「雨の好きな色は?」
「白かな。」
「私も、私も白なの。」
「そう、じゃあ次ね、じゃんけんぽん」
「これからあの子はつらい思いを沢山する。あの子は生きていけるかしら。あなたには迷惑掛けちゃうわね、あなたはあなたの人生を生きて下さい。」
太陽にそっと雨の将来を案じて、彼の人生を優先することを伝えました、
「夢の話聞かせてほしいな。パティシエになる夢。」
「私、病気で五感を喪うよ。今は味覚や嗅覚がないの。」
「何も知らなかった、何も知らなくてごめん。」
「今更分かった気にならないで。恨んでいるよ。怒鳴って殴って必要ないと言われた。泣かないでよ、今更泣いて自分が許してもらおうとしないでよ。自分勝手でいい加減で無責任でほんと大っ嫌い!最低だよ、最低の母親だよ。」
「ごめんなさい。」
「最低だよ、最低だけど心から嫌いになれなかった。何度も何度も嫌おうとした、憎もうとした、だけどどうしても思い出しちゃうの。子供の頃、お菓子を褒めてくれたことや楽しかったときのこと。だから余計につらかった。嫌いになり切れなくてずっとずっと苦しかった!じゃんけん勝ってないけど、一個だけ聞いて良い?どうして私に雨ってつけたの>こんなひどい名前、どうして?」
「あなたを生んだ時すごく不安だったの。生まれてすぐのあなたを抱っこしても泣かれて嫌がられて自信がなくなって。そんな時雨が降ったの。そしたらあなた嬉しそうに笑ってくれた気がしたの。もしかしたら雨がこの子をあやしてくれたのかも。だから雨って名前をつけたの。雨があなたを笑顔にしてくれますようにって願って、でもそのことがあなたを苦しめちゃったね、ごめんね、でもこんな名前を付け、あなたを傷つける事しかできないダメなお母さんで本当にごめんね。」
「雨ちゃんは強くなりましたよ。だから大丈夫です。きっと強く生きていけます。だって、雪乃さんの孫だから。それでもくじけそうになったら俺が雨ちゃんを支えます。一緒にいます、支えます。それで雨ちゃんの幸せを願います、雪乃さんの分まで。たすきは俺が、ちゃんと受け取りますから。」
「ありがとう、太陽くん。」
太陽の雨に対する気持ちをこれ以上ないくらい受け取った雪乃は胸がいっぱいになりました。
その後、階段で、雪乃を霧美と支えながら、歩くことに。
「じゃあみんなで歩こう、家族一緒に。」
「ここね、私がプロポーズしてもらった場所。簡単な言葉、結婚しようって。俺と結婚したらきっといい人生になるぞって昔の九州男児の上から目線の言葉よね。そのくせあの人すぐに死んじゃうんだもん。でもいい人生だった。本当に本当にいい人生だった。霞美が生まれて、雨と出会えて、こんな素晴らしい人生、他にない。全部、あなたたちのおかげ。ありがとう、2人とも。」
雪乃は雨と霧美を抱き寄せて、頭を撫でました。
帰りの船。
「霞美、お母さんからの遺言。」
「やめてよ。」
「自分のことを愛しなさい、あなたはこの世界でたった一人しかいないの、代わりはいないの。少しは認めてあげないと可愛そうよ。ほんのちょっとでいい、自分を愛して、それで今度こそ、雨のお母さんになってあげてね。」
雪乃の言葉に、涙を潤ませる、霧美。
そして、雪乃の葬儀。
「雪乃さんも喜んでいるよ。雨ちゃんとお母さんが親子に戻れて。これ以上のおばあちゃん孝行はないよ。」
「そうかな。まだ会話、ぎこちないけど。」
火葬が終わり、雨にレコーダーを渡す、司。
「雨ちゃんが自分が亡くなっても、立ち直れるようにメッセージを残しておいたんだ。だから昔の交換日記もこの中に残っている。聞いてあげて。」
雨は自宅で昔のボイスレコーダーを聞きました。
「お帰り、雨、今朝雨が作ってくれた朝ご飯美味しかった。」
「お帰り雨、ばあちゃんは寝不足です。昨日、雨がずっと話しかけてくるんだもん。」
「お帰り、雨、新しいクラスはどうですか。友達一杯できたかな。」
「お帰り、雨。ばあちゃん雨って大好き。雨を自分の名前を好きになってくれたら嬉しいな。」
人は亡くなるとほんの少しだけ雨を降らすことができる。
日野の言葉を思い出す、雨。
「雨、これが最後の交換日記です。雨が元気だとうんと嬉しいよ。ばあちゃんは今日ずっと思っていました。あなたのお祖母ちゃんになれて良かったなぁ、幸せだったなぁって。それなのにあなたが一番つらい時に一緒にいてあげられなくて、ごめんね、ごめんね、雨。」
祖母が最期に亡くなる前に遺した言葉に雨は涙します。
「雨…」
雪乃が幽霊になって現れる幻想を見た、雨。
「雨、人生って残酷ね、いつもつらいことばっかり。でもあなたならきっと立ち向かえるわ。大丈夫、雨は強い子だから。あなたは強い子よ。私の自慢の孫だもの。だからつらくても苦しくても一瞬一瞬を大切に生きてね。そうすればきっと出合えるはずだから。幸せだなと心から思える瞬間に。雨なら、出合える、絶対、出合える。天国で雨の幸せ願っているから。」
ふと、ボイスレコーダーが切れました。
雨はふと、現実にかえります。
「ばあちゃん、交換日記の返事するね。私もだよ。私もばあちゃんの孫になれて良かった。幸せだった。だから忘れない、絶対忘れないよ。ばあちゃんとの思い出も料理の味もにおいも声も手触りも。ずっとずっと宝物だからね。」
だからばあちゃんの声はこれからもずっとずっと、私の一生の宝物だ。
翌日。
雨は太陽とのいつも通りの日常に戻ります。
「おはよう、もしかして俺がまだ家にいるの慣れない?」
「そっか、良かった。」
「あのね太陽くん一個お願いがあるの。今日から私の事雨って呼んで。自分の名前好きになろうと思って。それがばあちゃんにできる最後のことだから。試しにちょっと呼んでみて。」
「雨。」
「ぎこちないな…。」
その後、司から着信が。
「雨ちゃんの病気の件なんですけど、五感を喪う病気なんてありませんでした。そんなはずないです、確かに味覚はないはずです。」
「じゃあ病気ではない別の何か?」
君が心をくれたから6話感想・みどころ
雪乃が最期に太陽に頼んだ、雨と霧美が親子として向き合える機会。
そして、最後の家族旅行。
雨が砂浜で、霧美とじゃんけんをしながら、自分を虐待した彼女に向けて勇気と、目を背けていたことと向き合う姿がとても凛々しかったですね。
虐待を受けたことがある人にしかわかりませんが、「過去」ではなく、「今も」その苦しみと「闘っている」んですよ。
雨がまさにそうです。
1話の頃は、母に頬を引っ叩かれたのち、ナイフを突きつけられ、「あんたなんか必要ない」と叫ばれたトラウマが蘇り、母から逃げていた、雨。
しかし、今日の雨は母と自分の言葉で向き合うことができる精神的な強さを手に入れたのではないでしょうか。
霧美は母としてもう一度、雨に歩み寄ろうとするけれど、彼女が幼い雨にしてきたことは、娘の立場を考えると、どんなに謝っても一生許したくないと思います。
雨の父親はどんな人か分かりませんが、孤独な育児の中で、霧美は追い詰められた霞美もある意味、切ない状況下にいたことも分かります。
「今更謝って許してもらおうとなんて思わないで。泣かないでよ。」
雨が霞美を厳しく突き放すような言い方をするのは、彼女自身が理不尽な暴力を受けた「被害者」だからであり、殴られても、母に歩み寄ろうとする幼少期の自分を、拒絶したように、彼女自身も母にされたことと同じことをしているように感じました。
それでも雨は母を嫌いになれない自分がいること、霞美との優しい時間が雨をもどかしく葛藤させていたのでしょう。
太陽が雨にとって本当に出会うべき人で良かったと思います。
「雪乃さんの分まで雨さんのたすきを受け取る。」
太陽は本当に名前通り、雨にとって太陽のように照らし出す存在ですね。
そして、本日のエピソードは、雪乃との別れ。
一番雨にとって人生のターニングポイントになった存在。
虐待を受けて心が少しねじ曲がっている雨に、晴れやかな笑顔と希望を与え続けた、雪乃。
少女時代に雨と雪乃がかわしたボイスレコーダーの交換日記は、とても心が打たれました。
まるで、母親が娘に「お帰り」と声をかけるように、雪乃の声の温もりは祖母というよりも、雨が得たかった母の愛情そのものに感じました。
一番、雨を誰よりも愛し、最期につらい身体を押して、声を吹き込んだ姿は涙腺崩壊でした。
癌で痛む体でも、雨と霞美が良好な親子になる再出発、孫娘の幸せを行く先々を願った彼女の真心は、視聴者さんの心の琴線に触れた事でしょう。
私も自分の祖母に話しかけられたような温かみを感じました。
愛する人の死を乗り越え、進行してゆく「病気」に立ち向かう、今後の雨の背中を応援したい6話でした。
ここからが雨にとって本当の自分との闘いですね。