君が心をくれたから8話あらすじネタバレ
千秋は不眠が続く雨を心配していました。
「大丈夫?あまり眠れていないみたいだから少し寝れて良かった。でも病院を受診することも…」
「大丈夫です。私には支えてくれる彼がいます。」
逢原雨(永野芽郁)は、千秋(松本若菜)から「今って何秒間だと思う?」と問われています。
「今?」
「いろんな説があって0.1秒って唱える学者もいるけど、今が10秒間って思う事もある。」
わからないと首を振る雨に千秋は、それには色々な説があるが、今は十秒間というのが一番しっくりくると話します。
「この十秒間を精一杯、幸せに生きることだけを考えてみてはどうかな。私も手伝う、雨ちゃんが幸せな時間を考えられるように。私買い物してきます。ソファーとか模様替えしたいし。太陽くん大丈夫かな?触覚のことでとても心配しているだろうから。」
一方、朝野太陽(山田裕貴)は、望田司(白洲迅)に会い、雨が触覚を失ったこと、そして、あとひと月で視覚も失うことを打ち明けました。
「詳しくは言えないんですけど雨は五感を失っています。あと1ヶ月で…視覚が。信じられませんよね。」
「信じますよ、なにか言えない理由があるんでしょう。」
「すみません」
「でも1ヶ月って桜祭りの頃。」
「なのでなんとしてでも雨に花火を見てもらいたくて。花火師としての最初で最後の。桜祭りが終わったら花火師をやめるつもりです。」
「どうして?」
「夏になれば帰宅時間が多くなります。そしたら雨は…」
「24時間支えが必要…」
「決めたんです、雨ちゃんの為に生きるって。雨がそうしてくれたように。なので今日お呼び建てしたのは折れにできる仕事があれば紹介してほしいです。なんでもやります。」
太陽はちょうどその頃に行われる桜祭りです。
「雨に自分が作った最初で最後の花火を見てもらいたい」と言います。
太陽は桜祭りが終わったら花火師を辞めて、雨を支えようと考えていました。
司を呼んだのも、自宅でできる仕事があれば、紹介してもらおうと思ったからでした。
「司さんほんとうに有難う御座います。」
雨はソファーの模様替えなどで出先の帰りに、結婚式の前撮りをするカップルを通りすがりに見て、結婚願望を抱いたことがありました。
「今は幸せな未来を生きられるはずがない。だって私の時間はあと僅かなんだから。」
杖をつきながら、ウェディングドレスのショーウィンドウを見て、複雑な心境を抱く、雨。
翌日。
「太陽くん…?」
「はーい」
雨は階段が降りれないので、太陽に背負ってもらって、リビングへ。
朝の雨の様子に異変を感じた太陽。
雨が睡眠導入剤を服用していたことを知り、ショックを受けます。
「えっ…?」
「花火師、ほんとうにやめるつもり?」
「俺のせいで雨はつらい思いをしています。毎日眠れないくらいに。なのに俺は何も…だから雨をずっと支えたいんです。」
「お父さんには相談した?子供のころからの夢を諦めるなんて反対だわ。」
「雨ちゃんから聞いた。自分のせいであなたが花火師をやめるなんて知ったら」
「だから、言わないつもりです。」
「朝野太陽君の考えを否定するなんて、案内人にあってはいけない。」
「子供のころから花火師を夢見ていたんですよ。」
「それって太陽君に本当に寄り添っていますか?人は誰もは最後は自分を守るものだから。彼はきっと花火師になる。」
日下に咎められた千秋は、意味深に太陽に寄り添おうとしていました。
千秋は太陽が自分の為に花火師を辞めると知ったら悲しむと雨に告げました。
すると、太陽は雨にはこのことは言わないつもりだと返すのでした。
太陽は父親の陽平(遠藤憲一)と妹の春陽(出口夏希)に今夜、雨にプロポーズすると伝えました。
「プロポーズするんだ、今夜。」
「おお、良かった。母さんが聞いていたら泣いてくれるだろうな。」
父、陽平(遠藤憲一)と、妹の春陽(出口夏希)は喜ばしく報告を聞いていました。
「でも2人に伝えなきゃいけないことがあって。実は雨、五感を無くすんだ。」
「五感?どういうこと?」と春陽。
「すごく珍しい病気で、味覚と嗅覚も既に無くしていて、これから視覚を失う。春祭りが折れの花火を見てもらう最後のチャンスなんだ。」
父、陽平と妹の春陽は言葉を失いました。
「かわいい…」
雨は自宅でウェディングベールを触り、微笑みますが、あるものを見つけて顔が曇ります。
雨を喜ばせようと、花火セットを買ってきて、帰宅する太陽。
「よし…!」
「ただいま、ごはん食べたらさ、花火やらない?」
太陽は花火セットを買ってきて、雨と外で花火をしました。
「寒くない?」
「触覚がないと寒さも感じないんだ。半袖でも平気。」
「線香花火してどちらかが消えたら言う事聞くってのはどう?」
「いいね。不老不死の薬の話を父さんから聞いたことがある。どんなことをしても人を助けたかったのだと思う。誰かを助ける魔法の薬を。ごめん、俺も変なこと言った。けどそばにいるから。魔法の薬も作れないし、何もできないけど、雨の傍にいるから。だから…俺と結婚してほしい。」
「えっ?」
「結婚しよう、雨。」
突然の太陽のプロポーズに戸惑う、雨。
「思ってたの。私今、誰よりも幸せだなぁって…」
「大袈裟だよ」
「え?そうかな」
「でもそう言ってくれて嬉しい。じゃあ…」
「考えさせて。いや、びっくりしちゃって。一度落ち着いて考えたいの。」
「そっか、わかった。」
「あ、線香花火の勝負、私の勝ちだったね、そのお願いも考えなくちゃ。」
帰宅後、日下に本音を打ち明ける、雨。
「さっき泣くつもりはなかったんです。嬉しかったんです、プロポーズ。でもそれよりも苦しくて。太陽くんに嘘付いちゃったから。きっと私の為なんです。一瞬、うんって言いそうになりました。私も同じだったから。太陽くんと結婚してウェディングドレス着れたらって思っていたから。」
「断るつもりですか?それでもあなたを彼は支えようとしている。五感を失ってからでは何もできない。それならプロポーズを受けてみては?」
「日下さん最近、すごく優しい。どうして?」
「私は優しくなんて…」
雨は自宅で介護の本を太陽が買ってくれたことに心が複雑に。
翌日。
春陽は兄の件で、司に相談していました。
一方、太陽も千秋に礼を言います。
「昨日、雨にプロポーズしたこと応援してくれてありがとう御座います。」
「良いのよ。」
しかし、春陽が直後に太陽の事情を聞き、怒りました。
「春陽、どうしたんだよ?」
「お母さんとの約束は?おとうだって花火師になること喜んでくれたのに。こんなことなら私が花火師になりたかった。どんなに反対されても花火師になりたかった。でも私はお母さんの顔を知らない。バカ!クズ!無責任!そんな中途半端な気持ちなら花火師になるな!」
「太陽、本当か?」
「うん…桜祭りが終わったら花火師をやめさせていただきます。雨ちゃんを支えるつもりなんだ。」
父、陽平も息子の優しさを理解しつつも、複雑な気持ちです。
「春陽…本気で花火師になりたかったんだな。それに明日香の顔も。朝野家の花火はなにがあっても継がなきゃいけないって明日香言ってた。お前に朝野煙火が継ぐこと嬉しかった。」
春陽は陽平の弟子の男性に、朝野煙火を守ってほしいと言われ、母の代わりに朝野煙火を守りたいと思うことになりました。
その頃、雨は霧美(真飛聖)から退院の報告を受けますが、4月ということを聞き、目の前が真っ暗になりました。
「4月に、退院したら一緒に暮らさない?」
「ごめん、お客さん…またお見舞い行くね。」
間もなく、春陽が訪問。
「プロポーズもうされた?」
「もちろん嬉しかったよ。春陽ちゃんも喜んでくれて」
「プロポーズ断ってくれないかな。ひどいこと言っているのは分かっている。2人の邪魔ばかりしてきた。けど花火師続けてほしくて。おにい桜祭り終わったら花火師辞めるの。俺には雨ちゃんを支える責任があるからって。雨ちゃんが一番つらいのは分かっている。でも私は朝野煙火を守らないといけないの。お願いします…!おにいの前からいなくなってください。」
太陽も千秋に相談。
「俺が朝野煙火を受け継がなきゃいけないとか母との約束もわかっていないわけじゃないです。」
「あなたの決意は間違っていない。花火師が誰だっていいじゃない。あなたの心のままに行きなさい。ねぇ今って何秒間だと思う?」
「今?見当もつかないよ。」
「10秒間よ。花火師は今という10秒間に全身全霊を作るのよ。一生残り続ける花火を作りたくて。あなたの一番大切だった10秒間それを思いに込めてみたら?」
太陽が帰宅後、雨はプロポーズの返事をすることに。
「プロポーズの返事、今しようと思って‥‥ねぇ太陽くん私と結婚してください。不束者ですが…」
「いいの?本当にいいの?」
「太陽くんも私でいいの?」
「雨じゃなきゃダメだって!」
太陽は雨を思わず抱き締めます。
喜ぶ雨ですが、春陽の「おにいから花火を奪わないで」という言葉に掻き立てられます。
「太陽君いつも私を一番に思ってくれてありがとう。」
「俺の方こそ。ありがとう…婚姻届け、出さなきゃ。証人は?誰が良いかな?」
そして、婚姻届けの証人は司に頼みました。
「司くん私が窓口に行くから先仕事行ってて。」
「さぁ窓口行こうよ、付き添うから。」
「出すつもりないんです。私、太陽君とは結婚しません。立派な花火師になってほしいから。私と結婚したら太陽君の未来を奪っちゃう。だからいなくなります。あと1ヶ月。変にプロポーズを断るのも難なので…私の五感がなくなったら太陽君に伝えてくれませんか?本当は結婚していない、責任なんて感じてないよ。だから自由に生きてって」
「いいの?それで」
「はい。いつも面倒なお願いばかりでごめんなさい。」
「良いよ、だって僕は傘だから。」
「傘?」
「司って名前傘が隠れている。だって雨には傘が必要でしょ?」
「でもちょっときざですね…」
その後、雨は母、露美に電話。
「私もお母さんと暮らしたいな。でも長崎から離れたい。太陽君にも何も告げず、誰も知らないところに私を連れて行ってほしい。」
「今はあなたの嘘を神様は許してくれるはず。」
「じゃあついちゃおうかな、あと一カ月だけ。太陽くんの奥さんでいたいから。」
日下にそう言って、婚姻届けを破る、雨。
その夜、帰宅した太陽は結婚式のタキシード服があることに驚きました。
「これに着替えて来て…」
雨は白いワンピースに花束を持ち、リビングには買った花でデコレーション。
「福が高かったから。ねぇ花嫁に見える?」
「ここで?式場じゃなくていいの?」
「ここがいい、ここで充分」
「結婚の誓いの言葉、順番どうだっけ?あとベール。」
「ああ、ベール?」
昔、憧れたことがある、白いドレスに可愛いブーケ 雪のようなベールをかぶったお姫様になることを。
「安物のカバーだけど、良い?」
「良いよ。」
あなたのお姫様になることを…ただの結婚ごっこでも。
「誓いの言葉どうだっけ?」
「わからないから省略しちゃおうか。」
雨の指に指輪をはめ、ベールをめくります。
そして2人は自宅で優しいキスをかわしました。
この10秒間だけは誰よりも幸せ。
春陽にメールをした雨。
「私も春陽ちゃんと同じ気持ちだよ。あと1カ月だけ、太陽君と結婚したふりをさせてください。」
雨の真意を知った春陽はメールを見て思い直します。
ふと、春陽は陽平に声を掛けられました。
「春陽、母さんの写真が出てきたんだ。」
「全部、捨てたんじゃなかったの。」
「親戚から送られてきた。」
その頃、千秋と日下も話し合っていました。
「我々、案内人にはできることが限られています。」
「でも私は子供のころからの諦めてほしくなかった。案内人として、太陽の母として。」
同じ頃、母の写真を始めて見た春陽は微笑みました。
乳児の春陽を腕に抱いて微笑むのは、千秋でした。
君が心をくれたから8話感想・みどころ
10秒間の幸せという言葉が本日のパワーワードですね。
10秒間で人になにができるのか、なにがその人の幸せなのか感慨深いです。
こんなに名前通りの陽だまりのような存在はなかなかいないし、雨は最高のパートナーに巡り会えたと思います。
しかし、雨は雨で、太陽の花火師になりたい人生を自分の介護に一生費やすことを悟り、太陽のプロポーズを承諾したふりをして、残り1ヶ月の優しい嘘をつくなんて…。
春陽が家族をとても思っていることや、家業の伝統、「朝野煙火」を守り続けなければならないという責任が伝わります。
「おにいの前からいなくなってください。プロポーズを断って下さい。」という言葉が出てしまうのは頷けました。
それでも、雨と生きる人生を選んだ太陽。
雨が自宅を花で飾り、ソファーのカバーをベールに見立てて、「結婚式」を見立てた真似をする姿に涙が止まりません。
太陽の喜ぶ顔が見たい、太陽の花火師の人生を潰したくないという思いから、1カ月だけ偽りの結婚生活をすると決めた彼女の決意は、相当の覚悟がありますよね。
この2人にこれ以上、不幸なことが続いてほしくないです。
雨が精神病棟を退院する母、零美と再び暮らそうとするけれど、メンタル的不調を整えたうえで、雨と親子のやり直しをする零美にとって大丈夫なのかちょっと心配ですね。
祖母の雪乃を亡くした雨にとっては、母と暮らすこと以外、選択肢ないでしょうけど、この親子の動向が気になります。
そしてやはり、薄々気付いていましたが、千秋は太陽の母でしたね。
太陽に対しての寄り添い方や、「子供のころからの夢」と言った匂わせる言葉はそうだろうなとは思っていました。
千秋が「母」としての顔で、霊体となり、雨と太陽の幸せを願うけれども、霊体になった2人は何もできない歯がゆさを抱えてて切なすぎました。
日下も、恐らく絶対、雨の父のような気がしました。
終盤にいつも流れる宇多田ヒカルさんの主題歌は、雨に寄り添う太陽の温もりや、「病気」と、自分が日下と千秋とかわした案内人との「約束」を守るがゆえに、彼の命に影響しかねないからこそ、その優しさを拒んでしまう葛藤が描かれていると思いました。
それでも「あなたを愛している」と英語で書かれた歌詞は、本日の8話のように、雨が良い、それでも雨を支えたいと訴えているようにも聞こえました。
雨の幸せ、太陽の幸せ、千秋が母だと太陽が知った時、時がどのように変わってしまうのかまだまだ必見な8話でした。