君が心をくれたから

君が心をくれたから9話 日下の過去が明らかに!朝野家の温もりに涙

君が心をくれたから9話あらすじネタバレ

朝野太陽は実家で、父、陽平(遠藤憲一の仕事仲間から、結婚を祝福されていました。

春陽(出口夏希)は、雨から「太陽君の奥さんに1カ月だけなるふりをする」というメールが頭に過ります。

「父さんの人生で一番大切だった10秒間は?」

「そんなの突然言われたってわからないよ。」

意味深な太陽の言葉に、困惑する、陽平。

太陽は妹の春陽(出口夏希)から、母、明日香の写真を渡されました。

父の陽平(遠藤憲一)が、母の顔を知らない春陽のために、明日香の実家に頼んで写真を送ってもらっていました。

その写真に写る、「明日香」は、千秋(松本若菜)です。

その頃、雨は、「希望の光を失わないように大切にしながら誰かと生きてゆく」と千秋から助言されます。

太陽は雨に春陽に見せてもらった、母だった千秋の写真を見せました。

「これからはお母さんに伝えたいことを伝えられるね。」と喜ぶ、雨。

すると、「案内人」の日下(斎藤工)が現れ、止めたほうが良いと忠告します。

「奇跡担当者は生前の姿とは違う名前で存在しています。奇跡担当者が身内の場合、太陽さんが千秋を「お母さん」と呼んだ場合、千秋は月明かりに消えてしまうのです。魂が完全に消滅します。それが天に課した条件です。」

千秋の過去。

「今はどんな10秒間だと思う?」

「俺たち花火師は今という10秒間の為に全身全霊を尽くして、その人の心に一生残り続ける思い出を届けたくてな。」

「今は10秒間…」

春陽はいきなり訪ねてきた司(白洲迅)迎え入れました。

「私、雨ちゃんに最低なこと言ったの。お兄の前からいなくなってって…許せなかったの。お兄のことが。でも今一番許せないのは私なの。」

「だったら今からでも…」

「もう遅いよ、合わせる顔なんてない。」

「雨ちゃん、桜祭りの頃に資格を失うんだ。」

「え?どういうこと?」

「視覚の次は聴覚だ。雨ちゃんと意志疎通ができるうちに…伝えたいことは今伝えたほうが良い。」

司はそう言って、春陽にアドバイスをします。

同じ頃、日下は、千秋に、陽平が太陽と千秋が親子関係だと太陽に発覚したことを告げました。

「陽平さんがあなたと太陽君が親子関係だったことを告げました。このまま案内人を続けるか、太陽くんに母だと告げて、月明かりに消えて成仏するか…」

日下の言葉に戸惑う、千秋。

「千秋さん」

「どうしたの?」

「えっと…その…今、休憩中で。話し相手になってもらおうかなっと思って、すいません。」

「さっきから謝ってばっかり。あ、いや、ごめんなさい。」

「じゃあ質問。太陽くんのこれまでの人生を教えてほしいな」

「普通の人生です。子供のころからよくここに入り浸っていました。子供のころから 花火師になりたいと思って。でも赤い色が見えないことが分かって諦めました。落ち込みました。これで母さんとの約束は叶えられないって。それを支えに生きてきたから。高校で雨に出会って、もう一度、頑張ろうって思えたんです。俺の花火で幸せにしたいって。だから俺の人生は雨と、母さんのおかげで、今があるんです。」

「そっか。」

「千秋さん、お願いしてもいいですか?天国があるか分からないけどもしそこで偶然、俺の母さんに会ったら伝えてほしいんです。ごめんなさい…俺のせいで…火事に巻き込んでしまってごめんなさいって…」

「わかった、伝えるわ。」

「すいません、変なお願いしちゃって。」

「ううん。」

「じゃあ私もいいかしら?見たい景色があるの。」

その頃、夜に雨は次の五感が失われるタイミングを感じながら、人の話す声、鳥の鳴き声を感じ取っていました。

「日下さん、五感が亡くなると日下さんたちは蕎麦にいてくれるんですか?」

「我々は奇跡が終わればいなくなります。」

「耐えられません。真っ暗な中で一人でいるなんて耐えられません。私を死なせてください。」

「それはできません。我々案内人は奇跡を見届けるだけの存在です。気持ちは分かります。私もあなたと同じように思ったことがありました。私は1959年生まれで映画が好きで、脚本家を目指していました。厳格な両親の元を飛び出し、下宿で脚本を書いて映画会社に持ち込んでいました。ある女性、画が死亡の白石小夜子に出会いました。あの夏が人生で一番幸せな時間でした。でも二十歳の時、彼女は事故で瀕死の状態でした。そこに喪服姿の男が現れたんです。」

「それって…」

「案内人です。」

「彼は言った、白石小夜子は命が助かっても生涯動けない。彼女を助けるなら、彼女が追った怪我を私が引き受けるというものです。」

「それで日下さんは?」

「彼女には画家になる夢を叶えてほしかった。何が会っても私を思ってくれると…後遺症もなく目覚めた奇跡は、私は画家になりたい、貴方を支えられないと手紙が届きました。20年、夢も恋人も失い、ただ一人、孤独に生きました。奇跡を受け入れた人生になんの人生も満たせずに。変な話をして済みません、忘れて下さい。」

「やっぱりないんですね。奇跡の先に希望なんて。」

夜に、太陽は春陽と、陽平と鍋を囲みます。

千秋が言う、見たい景色は、家族団欒だからです。

「これ、母さんの分。母さんもここに予防。」

太陽の優しさを受け入れた千秋は、食卓の席に歩み寄りました。

温かい雰囲気と笑う太陽と春陽を見て、千秋は胸がいっぱいになり、泣きました。

「来てるかな、お母さん」

「来てるよ。」

「春陽、コンビニ行こうぜ。アイス10個おごってやる。」

コンビニに子供達が出かけてから、陽平は何か気配を感じました。

「花火師は今という10秒間に全身全霊を尽くす。」

陽平が言っていた言葉でした。

「明日香、そこにいるのか」

「いるよ」

「明日香、俺はこの20年間ずっと考えていた。お前に出会わなければ今もどこかで幸せに笑って暮らしていたんじゃないかなって。申し訳ないなっていつも思っていた。」

首を振る、千秋こと、明日香。

「でも俺、思うよ。明日香と生きることができて良かったって。俺は幸せ者だって。ありがとな。太陽を、朝野煙火を守ってくれて。あの時の雨、お前が降らしてくれたんだろ。あの火事を消すために俺はそう信じている。ありがとう、あの日の約束、守ってくれて。ありがとう。」

隣でそれを聞く明日香は目に涙を一杯貯めていました。

明日香は、「今日みたいなぽかぽか陽気な幸せな日がずっと続くように、春陽にしないか」

春陽の名前をつけたときの記憶が蘇りました。

「俺とお前で太陽と春陽の幸せを守って行こうな…」

太陽が雨の待つ家に帰る寸前、陽平はこう声を掛けます。

「俺にとって最初の10秒間は、明日香と出会えたことだな。そうじゃなきゃ今がないしな。」

太陽は千秋が母だと知らなかった時、「誰かと大切な人生を生きる20年間をキャンドルに灯す」と教えてもらったことを思い出しました。

「この20年間、希望もとっくに消えていたと思っていた。灯してくれてありがとう。雨ちゃんにも分けてあげて。」

「え?」

「彼女、五感がなくなった後の人生に怯えているの。だからお願い、雨ちゃんの心にも灯してあげてほしい。」

帰宅する、太陽。

「ただいまー」

「これなに?」

「これ、希望だよ」

「もしかして千秋さんに?心配させちゃったかな。つい考えちゃうんだ。五感が亡くなったら私の希望も無くなるって。」

「俺が灯すよ。」

「雨の五感、俺が必ず取り戻すから。今の科学ってすごいんだよ。そう遠くない未来、味覚や嗅覚の共有もできるかもしれない。科学がダメなら医学でも良い。世界中の病院まわって探す、雨の五感を取り戻す方法。それでいつか必ず届ける。雨に音を。そしたらばかばかしいギャグとかなんでもするから笑ってよ。景色も届けるよ。五日見に行こう、ハワイの海とかピラミッドとかエッフェル塔、世界中の景色をさ。触覚だっていつか必ず。」

「また感じられるかな。太陽君の温もり。」

「もちろん、俺さ、いつか見たい景色があってさ。東京のパティスリーで毎日行列がすごくてそこに行ってスイーツを山ほど食べたい。マカロンやチーズケーキ、タルト。お腹いっぱいになったらあいさつに来たパティシエに礼を言うんだよ、最高のスイーツでしたって。そしたら君が嬉しそうに笑うんだ。それで言うんだよ。そうでしょ、どれも私の最高傑作だもん。パティシエの制服を着た雨が…いつかまた食べさせてよ。雨の最高傑作。」

マッチを付け、太陽が買ってきたキャンドルに灯を灯しました。

「じゃあ、いつか更新してやるか、私の最高傑作。」

「こんなにある、私の希望。」

この沢山の光が今は何よりもう愛おしい 風が吹いてもきっと消えない 君がくれた希望だから。

翌朝。

「昨日彼が言ってくれたんです。雨には希望があるよ。でも分かっています、またパティシエになるのはきっと無理。それでも見たい景色が一個だけできました。」

「どんな景色ですか?」

「太陽君が幸せに暮らす未来です。花火師になって、誰かと結婚して、ほんのちょっとでいいから見たいなって。」

「悔しくないですか?そこにあなたがいないことが。」

「そりゃ悔しいです、めちゃめちゃ悔しいです。それでも好きな人の幸せな未来なら。だから生きます、その希望を叶えるまで、生きて生きて、生きまくってやる。奇跡なんかに絶対負けない。」

諦めない、どんなことがあってもいつか見る景色の為に私は生きてやる。

そう日下に決意した、雨。

日下は雨と別れてから、白石小夜子が描いた絵の個展を見に行きました。

それは「長崎の旅」と書かれ、日下に出した手紙に書かれていたもの。

絵の中には、日下とあの夏歩いた景色が描かれていました。

2013年に描いた絵は「ごめんなさい」。

「日下さんもしかしてあなたが2人を担当したのって。」

「彼女が長崎で個展をすることを知っていました。」

「ならばどうして」

「見てみたくなったんです、好きな人の未来を。ずっと希望がないと思っていました。理不尽で苦しい事しかない人生だと思っていました。でもあの絵はこの日に繋がっていた。そう思うとほんの少しだけ報われた気がします。私の人生は今日この瞬間に会ったのかもしれません。」

桜祭りの日。

桜祭りで審査をする、矢木会長が来ました。

「早速見せてもらおうかな、太陽くんの花火を。」

太陽は雨の目が見えなくなる前に、花火を見せようとします。

君が心をくれたから9話感想・みどころ

千秋が太陽に託した願い、「家族団欒」が見たいという切実な思いが叶った瞬間は、心がとても温まると同時に涙しました。

陽平は千秋のことを誰よりも愛している気持ちも伝わりました。

「明日香に出会えてよかった。俺は幸せ者だ。朝野煙火を守ってくれてありがとう。あの火事の日、雨を降らせてくれてありがとう。」

太陽と春陽の親として今も尚、そこにいる千秋と、生きて二人の成人した息子と娘を守り続ける、陽平の背中がかっこよかったです。

中盤では、ずっと謎めいていた日下の過去が明るみになりましたね。

当初は、不慮の事故に遭った好きな人の為に健康な体を差し出して、「奇跡」を経験したというのに、元気になったその恋人には画家の道を目指したいと言って去られてしまうとは。

日下は平穏な人生すら投げ出したというのに…。

日下が恋人だった女性、小夜子の画廊を訪ねた際、「ごめんなさい」というタイトルで飾られた日下との夏の思い出が描かれていて、時が経っても再確認できる愛ってあるんですね。

何のために生きていたんだろうって思っていた日下にも小さな光が差し込んで良かったです。

太陽が雨に、医療や科学を活かして雨の為にできることをしたいと展望を語るシーン。

朝野太陽という人間が本当に心から人に愛を与えられる人だと思いました。

彼がこんなにも、愛を人に届けられるのは、陽平と千秋のおかげですね。

雨が五感を持っても、生きることを諦めない意志を日下に伝えた時、雨の芯の強い目と、逞しい背中を応援したくなりました。

雨と太陽の温かい絆、日下と最愛の人の出会いと別れ、陽平と千秋の知られざる家族愛に、優しい涙があふれ出た、9話でした。

 

 

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