緊急取調室2021 8話あらすじネタバレ
「緊急事案対応取調班」(通称 キントリ)の、真壁(天海祐希)、梶山(田中哲司)、菱本(でんでん)、監物(鈴木浩介)、渡辺(速水もこみち)、サイバー対策課の玉垣(塚地武雅)らキントリ達。
高度交通副大臣、宮越肇(大谷亮平)の汚職疑惑を糾弾すると宣言し、ハイジャック事件を起こした大國塔子(桃井かおり)が、裁判で証言した後、拘置所で亡くなったニュースをネットで見つけた真壁有希子(天海祐希)。
大國と熱い議論をした取り調べの過去が蘇り、複雑な心境の真壁。
大國塔子の死は「病死」だとネットニュースで伝えられていて、キントリ解散まで15日が迫るなか、有希子ら、キントリはこの事件に裏があると睨みます。
大國塔子は、国土交通副大臣、宮越肇(大谷亮平)の汚職疑惑を糾弾し、ハイジャック事件を起こしました。
自ら事件の時に機内に持ち込んだ爆弾は、「偽物」だったこと証言し、「処理中に爆発した」という警察の公式の発表後の病死との事。
宮越と繋がる刑事部長、北斗(池田成志)が、金鳥が動き出す前に先手を打つべく、「最後の大仕事」と称して、真壁達に捜査してほしい案件を伝えてきました。
ネット通販会社物流センターでアルバイトをしている主婦、上原あゆみ(宮澤エマ)が倉庫内で強引に交際を迫ってきた社員、桜田剛(須田邦裕)を振り払い、誤って転落死させた事件。
両脚も開脚骨折していて、酷い落ち方をした桜田。
故意に殺した可能性も否めないので、あゆみは勿論、同日に出勤していた従業員やアルバイト全員に、事情聴取をしろというのです。
さらに、この事件を無事、解決すれば、キントリ存続の可能性もあると付け加えた北斗。
しかし、その真意は、「大國塔子のハイジャック事件桜真相を詮索しなければ」ということにほかならず。
つまり、大國のことでキントリが騒がない代わりに、緊急取調事案対策室が継続される条件。
真壁と梶山(田中哲司)は、この件でもっと北斗の陰謀や裏を勘ぐり、納得できない様子。
翌日、梶山は「部長に頭を下げてキントリ存続か」「解散」かの二択を真壁達に決めることを提案。
多数決をとることにした一同。
「解散の撤回をお願いしたい方」と「断る方」ともう一度聞くと、やはりみんなは解散しても、真実を暴き、東の死を無駄にしたくないと思う意見が一致。
その夜、いつもの居酒屋「しんじ」で、しんじ(生島勇輝)と妻、かやの(中村静香)の店で呑んだ小石川、菱本、山上ら。
北斗に大國塔子の死をきっかけに起きた真相を探りたいと、北斗に告げました。
さらに、キャリバリーの事案について対策をするとも言い、北斗の怒りをますます買った梶山。
玉垣の調査によると、上原あゆみの働く物流センターは、ブラック企業で、従業員の行動を監視している端末を持たせていることが判明。
そんななか、有希子と菱本(でんでん)は一貫して、「自分が被害者を突き落としてしまった」と主張するあゆみの取り調べを開始。
あゆみは罪を認め、桜田にセクハラを受け、倉庫内で落としたことを自供。
冷静なあゆみの態度に菱本は疑惑をかけます。
桜田に迫られたのは、「初めて」と話すあゆみ。
初めて言い寄られてそこまで拒否しなくてもと異論を唱える菱本に、真壁はあゆみを思ってストップをかけます。
「初めてだろうが何回目だろうが女性にとってはイヤなことはイヤなのだ」と。
あゆみは、桜田からのセクハラ行為は何度もあったと話したと思ったら、今度は桜田と交際していたと供述が二転三転してきます。
真壁はますます、疑いをかけるのでした。
山上と渡辺に呼ばれて、あゆみの働く物流センターへ行った真壁と菱本。
真壁のほうがあゆみの同僚たちが話をしやすいとのことで呼ばれました。
その後、野田(中原果南)、伴成杉枝(宍戸美和公)、曽根沙織(水口早香)、本橋久子(小林きな子)は、あゆみの付き合いが悪いことを指摘し、桜田主任を殺すなんて最低だと口々に唱えました。
中途入社で入って来たのにも関わらず、深夜まで倉庫で働いていた桜田。
注意を受けた後は、堂々とカラ残業していて態度を変えなかったとのこと。
菱本は途中で抜けて、ソタイのエース、倉田(永倉大輔)と接触。
麻薬取締部の倉田によると、桜田が物流センターを麻薬の取引に利用していたことを匂わせました。
あの物流センターの倉庫は、深夜でも配達の車が通るので怪しまれない環境や、桜田が危ない裏社会の人間と関わっている関連性があると口にする倉田。
同じ頃、小石川は、工事現場で働く公安だった横山に接触。
大國塔子の件について単独で探りを始めていました。
「最後は正義の為に警察官として役立ちたい」と口にする小石川。
「大國塔子は病死だよ、既に心肺停止で搬送された。解剖では元々、虚血性心疾患を患っていたことも判明したよ。彼女は本に意味深なことを書き込んでいて、遺品を確認した時はその本が消えていたんだ。」と、横山(松原正隆)。
「誰かが手掛かり隠滅の為に回収したってことだね」とにやりと笑う小石川。
その夜、宮越肇(大谷亮平)と、北斗(池田成志)は2人で呑みながら、キントリの今後と大國塔子の件を有耶無耶にしようと結託。
菱本をこっそり北斗の指示で尾行する山上善春(工藤阿須加)。
繁華街の飲み屋街の裏路地を歩く菱本の後をつける山上は裏で北斗や宮越にコンタクトをとっていました。
菱本は腰痛が出て病院へ行くと真壁達に誤魔化しながら単独で捜査を続行。
一方で、やはり桜田が倉庫で麻薬取引をしていて、上原あゆみに濡れ衣を着せようとした可能性がみられたと報告。
電話を切った菱本が向かったのは東京拘置所でした。
その頃、キントリでは、菱本を放置していいのか?と急に金鳥にやって来た山上。
「なんで菱さんの動きがそんなに気になるの?」と笑顔で突っ込む小石川。
菱本は宮越と北斗が繋がっていることをサーチ済みで、顔の広さが取り柄な菱本はそれを利用して、東京拘置所の駐車場に車を停めた北斗を追求。
北斗の見下す態度に、ムッとする菱本。
後日
桜田を良い人扱いするあゆみの同僚を集めた梶山と小石川。
全員が、主任の桜田が麻薬取引をするなんてありえないと批難。
あゆみも小石川から二回目の取り調べで、桜田が違法薬物をしているとは思えないと否定。
「指紋がちゃんとあったけど、桜田とあゆみが交際していたことは誰にも知られていない。みんなに隠していた。私には夫がいるけど、桜田と交際していたの。それから何度も言うけど、桜田を殺した犯人は私だって言っているでしょ。」と、あゆみ。
真壁たちは、主婦たちに追求しつつも、上原あゆみを批難し、桜田を援護。
上原が事情聴取2回目を受けているけど、彼女がどうなろうと知ったこっちゃないと一同。
「上原さんは人を見下していて付き合いが悪い!みんな上原さんのこと苦手だった」
ところが、久子(小林きな子)だけは違いました。
「私、嘘つけないよ・・・もう無理。」次に、野口がこらえ切れずに、真実を話すことに。
最初から、久子を含めた物流センターの一同は、あゆみを信を頼しており、自分達を含め、あゆみも受けていた桜田の恐ろしい本性が暴かれていきました。
ところが、この事件の捜査は、やがて、思わぬ方向に進んでいきます。
その頃、菱本は、宮越に接触。
真壁達は、あゆみの口から真実を突き止める為に必死。
「桜田は困っている従業員に優しくし、違法薬物取引のお金の受け取り役をセンターで働く女性従業員たちにさせていたんですね?」
あゆみは、悪いことをしているのが罪悪感があり、みんなに打ち明けたと話しました。
さらに、あゆみの同僚たち全員が、報酬をもらって麻薬取引の手伝いをさせられていたことを告白。
封筒を渡すだけでいいと桜田に言われ、罪悪感を感じながらも続けてしまったとのこと。
そして、事件当日、みんなで桜田に抗議。
従業員一人一人に優しくしたのは見せかけであること、自分達が封筒を届けるだけでいいと指示され、麻薬取引に加担させられていたことへの不満を訴えました。
案の定、桜田は女性従業員たちの家庭の弱みを握り、本性を丸出しにして脅迫。
子供のこと、旦那のこと、入院中の母親は、娘が逮捕されればショックで死ぬだろうなどと一人一人を刺激。
まず、従業員たち全員で桜田を攻撃して突き落とそうとしますが、人殺しになるわけにいかず、全員で桜田の体を引き上げて助けました。
ところが、心の傷を抉り、あゆみたちを小馬鹿にする桜田に、あゆみが率先して、桜田を突き飛ばして、足から落ちて転落死。
あゆみは、同僚たちに「私のことは敢えて悪く非難して?それから桜田主任をひたすら持ち上げていい人だって言って」と告げていたのです。
まさか、足が開脚して落下するとは予想外だったと、真壁と小石川に話したあゆみ。
あゆみは一人で罪を背負い、これで夫とも別れられると告げました。
役所務めの夫のモラハラに苦しんでいたのです。
「私が捕まれば、離婚できる・・・私は自己中心的なずるい女です」と涙をこぼすあゆみ。
「でも、あなたはみんなを守った・・・野田さんたちはきっとそう信じている」とフォローする真壁。
なんと、菱本が単独で捜査に走った挙句、宮越の秘書の頬に怪我をさせた疑惑で、逮捕されてしまったのです。
菱本は肇が東にパワハラを続けていた過去を大國の事件の捜査中に知ったので、それを確かめるべく、宮越肇を何らかのきっかけで挑発させた可能性が。
つまり、ハメられる前提で、宮越肇に会いに行ったのです。
騒ぐ宮越に対し、高笑いする菱本。
宮越はその後、秘書の須田(尾上寛之)が菱本に硝子のコップで怪我をさせられ、頬から血を流したとメディアに出て訴えました。
真壁達は菱本に連絡を取ろうとしたところ、この事実を知り、菱本を助ける為に結託。
この最悪なタイミングで、塔子の国選弁護人だった女性、羽屋田空見子(大塚寧々)が突然、有希子を訪ねました。
キントリでは、大國塔子と宮越の件で犠牲になった東の息子、奨太が電話をかけてきました。
「菱本さんは犯人じゃありません」奨太の言葉に、仲間を救う為に動く真壁たち。
そして、大國塔子の国際弁護人、空見子(大塚寧々)は敵か味方か?!次週、怒涛&波乱の最終回が開幕!
緊急取調室8話感想・みどころ
過去作のキントリでも、「あるある」なように、最終回が近づいてくると、真壁たちにとって一番大切な人や身近な人が身の危険に晒される展開。
いつものキントリより、少し拡大スペシャルな本日の8話は、菱本がそのピンチに遭いました。
まさか逮捕されるなんて・・・。
容疑者、上原あゆみは、上司の桜田からセクハラを物流センターの職場で受け、思わず突き飛ばしたと最初から自供。
自分が犯人だと言い張りながらも、桜田と交際していた、桜田から言い寄られて迷惑していたのは何度もあったなど話をころころすり替える怪しさが漂いましたね。
上原あゆみを快く思っていない物流センターの同僚女性たちは、桜田を良い人だと言い張り、殺された桜田は麻薬のやり取りに物流センターを利用していたという展開にゾクゾク。
結末は、キントリと同じくらいに結束の強い物流センター勤務の女性たちの悲しすぎる絆。
モラハラ夫に苦しんだあゆみと、曽根、野口、杉枝、久子らも、それぞれ、主婦で女性ならではの生きづらさを抱えていることが伝わりました。
当初は、あゆみのことを凄く非難して、桜田をよいしょしていたので、女性特有の複雑な人間関係だと思っていましたが、それは、あゆみがみんなを守る為の作戦だったとは・・・。
あゆみの正義感の強さは、元々持っている優しさは勿論、家庭で夫から理不尽な目に遭っていることで、傷ついてきた日常を変えようとした決意がひしひしと滲み出ていましたね。
物流センターのスタッフである彼女たちの家庭の弱みや、女性だからと見下し、立場を利用して麻薬取引を手伝わせて報酬を払った桜田は、あゆみらに、突き落とされて正解だったと思います。
子供や旦那について、家についてそれぞれの生活に支障が出ると脅し、報酬まで払ってやったのに裏切るのか?と尽くあゆみ達従業員を罵倒する桜田の顔は悪魔そのものでしたね。
菱本が単独で大國塔子の死の真相、そして、隠ぺいされた宮越の黒い本性と、北斗との癒着を単独で捜査。
菱本さん、顔が広いのが取り柄だから、警視庁内の仲間に少しずつ手掛かりを掴む為に動き、終盤で宮越に接触。
そして、敢えて罠にかかりに行く勇敢な行動、そして案の定、宮越の秘書、須田に怪我をさせた疑惑で逮捕されてしまった衝撃の展開に目が離せません。
表向き、秘書や部下を大切にする良心的な人物を演じる宮越が、大事な秘書の須田が警察の菱本によって頬に怪我をさせられたと騒ぐ滑稽さも見ものです。
次週の最終回に向けて、キントリはやはり解散してしまうのか?宮越の裏の顔を暴こうと動く菱本のゆくえ、疑惑の宮越が真壁達の取り調べ対象になる濃厚なフィナーレが楽しみな8話でした。
普段の緊急取調室は10話まであるのに、次週の9話で最終回なんて寂しいですよ!
新たな事件に向けて、菱本のえん罪を証明し、大國の死や宮越の黒い本性を丸裸にできることを期待しましょう。