ラストノート

ラストノート9話「父の最期の願いに溢れる涙、幸せの期限」

ラストノート9話「父の最期願いに溢れる涙、幸せの期限」あらすじネタバレ

一ノ瀬葵(内田有紀)と樋口澄晴(寺西拓人)は、葵の家で食事をとり始めました。

(葵)コンペ?

(澄晴)ギャラリー主催のコンペなんだけど、優勝すると、個展を開催してもらえたり、画家としての生活をサポートしてもらえたり

(葵)それってプロの画家になれるってことだよね?凄いね澄晴君

(澄晴)スタートラインに懸けるって感じかな。いや、まだ作品描けてもないので、正直めちゃくちゃハードル高いから。そのコンペで優勝するの。でも今度、教室見に来てよ、教室、俺よりもっと良い絵を描く子もいるし。葵さんも新ブランド上手くいくといいね。ちゃんとわかるようになったんでしょ香り

(葵)ただの雑用係なんだけどね。もしかしたらみんなの役に立てるかもしれない。今週末に病院に行くんだ。

(澄晴)そうか、いい結果だといいね。落ち着いたらどっか行きたいな。一緒に旅行行かない?

(葵)随分行ってない。あったはずなんだけどすぐ出てこないや、澄晴君は

(澄晴)あるはずなんだけどそんな余裕なかったから。じゃあさマップ共有しない?お互い行きたいところにピン打って共有するの。俺と葵さん2人の地図。葵さんが赤のピンで、俺が青のピン

(葵)ピンを打つってどうやるの

(澄晴)行きたいところに押してこう共有。

その頃、眞澄のお見舞いに行く優子。

澄晴に長年、金の無心をしてくるなど「毒親」に近い行動をとっていた父、眞澄(佐々木蔵之介)。

しかし今では、肺がんで緩和ケアの治療を受けることになりました。

そのことを知っているのは、澄晴に好意を持ち、今や親友の葵を敵視する、佐川優子(坂井真紀)。

(優子)病院から連絡あってびっくりした。澄晴君にやっぱり言ったほうが。私も親の介護してたから分かるの。支えになってくれる人がいるほうが。

(眞澄)いや、だめだ。支えなんて。いいんだよ、これで

父親の介護の経験を持つ優子は、眞澄の力になろうとしていました。

学生時代から世話になっていた、絵画教室の二宮(丸山智己)の元で、アルバイトをしていました。

(澄晴)空の色はじゃあ水色と何にする?

(小学校低学年の子供)白

(澄晴)白もちょっと取って好きに混ぜていいからね。ここ少しパースがあってないね、うん、こんな感じでやってみて

(小学校高学年の子供)有難う御座います

ふと、澄晴は才能を感じる斉木という学生の絵に目を止めました。

(斉木)なんですか

かつての学生時代の絵に夢中になっていた自分にオーバーラップする澄晴。

(澄晴)スケッチ見せてもらっていい?

その頃、かつての後輩で調香師になった梢(中村亜里沙)が男性社員に会議で罵られていることを気に掛ける葵。

(葵の香料会社の社員1)無個性だしすぐにあきられちゃうよ。もっと記憶に残るものにしないと印象に残らないしね

(葵の香料会社の社員2)インパクトがないしね、香りに特徴やストーリー性がないからこれじゃあ世界に通用しないな。検討し直さないと

(葵)梓ちゃん大丈夫?私で良かったら、相談に乗るから。

澄晴は就活をする龍太(草川拓弥)が、片思いをしていた莉奈(桜井日奈子)に告白する話を聞きました。

(龍太)あー疲れた。やっと面接まで行けたのにさ、あれは出来ますか?これはやったことできますかって。もっと俺のポテンシャルに懸けてくれよなー。明日は職安だよ

(澄晴)就活?頑張ってるね。

澄晴の元同僚で、親友の平野龍太(草川拓弥)は、就職活動がなかなかうまくいきません。

(龍太)あのさ、澄晴、俺、好きな人いるんだよんね。ちゃんとまともな仕事見つけてそれでそいつに告白しようと思ってる。莉奈に。

(澄晴)え?

(龍太)え、じゃねぇよ。俺分かりやすかったと思うんだけど。お前のそういうとこ嫌いじゃないし。

その夜、葵にマップで、花畑を送った澄晴。

(葵)綺麗。ねぇ多すぎない?

(澄晴)だっていっぱいあって葵さんと行きたいところ

(葵)全部回るのに何年もかかるよ

(澄晴)いいじゃん何年かかっても

(澄晴)葵さんも行きたいところちゃんとマップに入れてね。

一方、莉奈は葵の会社に突撃して、澄晴を返せと言ってしまったことを後悔していました。

そんななか、心療内科のクリニックで、葵は心因性嗅覚障害が、治りつつあることに気付きます。

(葵の主治医)確かに花の香りが分かるようですね。このまま安定するように調整していきましょう。

(葵)調香師に戻るってことは難しいんでしょうか?

(葵の主治医)また同じような環境で強いストレスが懸かれば症状がぶり返す可能性はありますよ。今、サポートしてくださる方は?

(葵)います。

(葵の主治医)焦らずやっていきましょう。一人で無理しないこと。ゆっくっり無理しないこと。

嗅覚診断テストの結果が良く、寛解の見込みも期待されそうです。

病院からの帰りに廊下で、優子を見かけた葵は、彼女から眞澄が入院していることを知りました。

(優子)プリン買ってきた。食べれるよね。スプーンないや。売店で買ってくるね

(眞澄)なんで

(葵)本当だったんですか。この前仰っていたこと。どうして…

葵は眞澄が澄晴と口論した際に、自分の命が短命だと叫んだことの点と線が繋がります。

(眞澄)言うつもりはなかったんだでも丁度良かった。恨まれたまま死ぬのが澄晴のためには一番いい。大事な人を見送るのはつらいからな。澄晴にはもうあんな思いさせたくない。させたくない。だから…澄晴と別れてください。あなたと澄晴は20歳も差がある。それに家族を作ることだって叶わない。あなたは澄晴を一人ぼっちにする日が来る。澄晴には愛する家族に囲まれて年を取っていくそういう幸せな人生を歩んでほしいんです。親として最後のお願いです。

眞澄の固い意志を知った葵は複雑な気持ちでした。

夕方、澄晴は絵画教室から帰る子供を送っていました。

(澄晴)帽子曲がってるじゃん。

(絵画教室に通う子供)すばる先生有難う

(葵)近くまでに来たから。

(澄晴)あ、ちょっと待って、これ片付けてくる。

バイト終わりの澄晴を自宅にそのまま招いた葵は、彼に別れを切り出しました。

(澄晴)俺、行きたいところ見つけちゃったんだよね。葵さんピン立ててないじゃん。やり方忘れちゃった?もう1回教えようか?

(葵)澄晴くん私達、別れよう。ごめん。そうだよね、急にびっくりするよね。でも私の中では旧ってわけじゃないんだけど、、正直無理してたの。食事とか生活リズムとか付き合う前はそういうの関係ないと思ってたんだけど、現実問題、ハンバーガーよりもお茶漬けのほうがいいし、夜眠くなるし、朝すぐ目が覚めちゃって。色々ギャップを感じちゃってんだね。

(澄晴)は?何の冗談?ごめん、気付かなくて。だったら…。無理じゃないよ。俺、いくらでも合わせるから。

(葵)その地図、それが決定的だったかな。澄晴君と私の行きたいところ全然違うから。はっきり分かったの。

(澄晴)そんなことないよ

(葵)あるんだよ

(澄晴)葵さん、俺のこと好きじゃないの?俺、合わせるよ。

(葵)ううん、それじゃあ一緒にいる意味がないでしょ。お互い年が近い人と一緒にいたほうがいいの。

(澄晴)俺、何言われても葵さんのこと諦められない。葵さんはもう俺のこと好きじゃないの?

(葵)そういうところが好きじゃない。子供で。私、別れた夫と復縁することにしたの。大阪で一緒に暮らそうって言われてだから諦められないなんて言われても、これ以上、言わせないで。

葵は病院で眞澄に言われた澄晴と自分の現実の壁を痛感し、澄晴に別れを切り出したのでした。

葵は梢を気に掛けました

(葵)梢ちゃん会議始まるよ。

(梢)どうしていいか分からない

(葵)私分かるよ梢ちゃんの作りたい香り

(梢)葵さん…私…私…

優子は眞澄のお見舞いに行った時、澄晴の好きなオレンジジュースを自販機で買おうとして、躊躇っていることに気付きました。

(優子)眞澄さん、今日はゼリー持ってきましたあ

(眞澄)同情のつもりか

(優子)ただほっとけなくてあなたと澄晴君のこと。私自身心残りがあるからかな。私、お父さんに言ってもらいたかったんだよね。ありがとうって。そう言ってもらえたら救われたのに、私の人生間違ってなかったって。

(眞澄)ありがとう、ありがとう。って心の中で何度も言ってたと思うよ、お父さん。我が子に寄り添ってもらってそう思わない親なんていないよ。幸せな時間を有難う。お前に苦労を掛けた分この先は幸せな時間を過ごしてくれって。

眞澄の本来の人間性の優しさを感じ取り、自身の父親と重ねて、涙する優子。

(優子)そんなのちゃんと言ってくれなきゃ分からないんだよ、分からないんだよ、眞澄さん

澄晴にちゃんと気持ちを伝えるべきだと後押しするのでした。

そこへ葵が来ました。

(葵)澄晴くんと別れました。樋口さんの気持ち分かるので。私とじゃ家族のいる未来は望めません。

(眞澄)そうですか

(葵)私からもお願いがあります。話してください、澄晴君に。このまま黙ってることが澄晴君のためだとは思えません。事実を知ってどうするか決めるのは澄晴君です。あなたが思ってるほど子供じゃありません。澄晴くんは。信じてください、息子さんのこと。

二宮の絵画教室にいる澄晴はコンペの絵に迷います

(二宮)分からなくなっちゃった?分からなくなったら過去に聞く。きっと今の樋口君の助けになると思いますよ。

眞澄は澄晴に電話をしました。

(眞澄)もしもし、俺だ、切らないでくれ頼む

(澄晴)どこにいるんだよ

(眞澄)肺がんだ。合併症にもかかってて、残り1か月だ、病院から再三電話がかかってきたんだけど、大したことないと思ってほっといてた。お前には何も告げずに逝くつもりだった。

(澄晴)そんなこと急に言ってどうしたいんだよ

(眞澄)面倒見てくれとかそういうことじゃないんだよ。最後に伝えたいと思って、これで

眞澄のガンのことを知り、落胆する澄晴は、龍太に相談しした。

(龍太)澄晴いたの

(澄晴)死ぬんだって、親父、あと1か月だって。あんな親父いなくなればせいせいするのに分からないよ、わかんないんだよ

(龍太)マジで?澄晴…葵さんには話したのか?

葵がかつて、「自分の声を聞く」というアドバイスを澄晴にしたことから、澄晴は思い悩むのでした。

葵は梢と新商品のパフュームの調整をしていました。

(梓)葵さん、ピオニーの香り甘すぎますかね

澄晴は眞澄の入院している病院に行きました。

(眞澄)やめろそんなことしなくていい。お前、俺を恨んでないのか

(澄晴)恨んでるよ。でも恨んだまま終わりにしたくないって声が聞こえるんだ。ちゃんと理解したい、親父のこと。

澄晴は眞澄のタオルを畳んだり、水を渡しました。

その頃、莉奈は葵に向き合いました

(莉奈)ごめんなさい、この前、酷いこと言って済みませんでした。

(葵)私の方こそごめんなさい。澄晴君とは別れたの。莉奈ちゃんの言う通りだった。50歳とじゃ澄晴くんの未来は支えられるわけなかった。一緒に居たら可能性を狭めるだけ、本当にその通りだった。

(莉奈)違う…!あれは、あれはただの私の負け惜しみ。澄晴は葵さんと出会って変わった。ずっと抜け出せないと思っていたところから抜け出して新しい道を捜し始めた。悔しいけど私にはそんなことできなかった。あなたは澄晴の可能性を広げられる人だよ。

(葵)ありがとう、でもごめんね。

莉奈と葵はようやく和解することが出来ました。

眞澄は澄晴の最期を感じ取り、しょちゅう見舞いに来ました。

(眞澄)お前、こんなとこにずっといていいのか?仕事は?ノルマとかあるんじゃないか

(澄晴)休み貰った。二宮先生のところで働いてるんだ、もう一度絵と向き合ってみようと思って。自分を信じて納得できるところまでやらないと後悔する、そう教えてくれた人がいたから。

眞澄はまだ力があるうちに、澄晴に遺書を書きました。

病室から出た澄晴は、ばったり優子会いました。

(優子)あの!私、目が覚めたかも。ごめんね!急に意味分からないよね。私、父の介護してていろいろ取り戻したくて。澄晴くんのこともホントごめんね。けど、あなたのお父さんのおかげで救われたんだ。お父さんの話聞いてあげて。澄晴君のお父さんはちゃんとあなたのお父さんだよ。お父さんのこと葵から聞いたの?葵から聞いたのかと。

優子は澄晴へのこれまでの態度を改心し、残り少ない澄晴に眞澄と向き合うのは今しかないと説得します。

その頃、梢は葵に失礼なマウントをとったことを謝りました。

(梢)本当に申し訳なかった。調香部に戻ったら

(葵)あの頃のこと思い出しちゃうから

その頃、奥村は大阪に転勤が決まり、葵も香水の仕事が決まりました。

(奥村)あのさ、俺、大阪に転勤決まったんだ。

(葵)私も。

澄晴が眞澄の病院を夕方、訪ねると、眞澄がうめき声をあげていました。

(澄晴)親父!親父!父さん。気が付いた?今、先生呼ぶ

(眞澄)いや、大丈夫だ。お前に話さないといけないことがある。俺が頼んだんだ。俺が一ノ瀬さんにお前と別れてくれって…お前には、長く一緒に過ごせる家族が必要だと思って。20も年上のあなたじゃ無理だ、いつか澄晴を一人にするだから別れてほしい。彼女には残酷な話だ。それは分かってる。父さん心配で、みんないなくなって一人残されるお前が…

(澄晴)そんな簡単にいなくなるかな。人ってそんな簡単にいなくならないんじゃない?だって俺達の中にまだ母さんはいるだろ?父さんだって。一緒に笑ったことも泣いたことも、ぶつかって苦しんだことも、全部、死んだら消えると思う?父さんも俺の中からいなくならないんだよ。葵さんも同じ。一生、俺の中に残り続ける特別な人なんだ。だから一人で見送ることになっても、葵さんと過ごした幸せを抱えて俺は何年でも生きていける。それが俺にとっての幸せなんだ。

(眞澄)全然分かってなかった。俺は全然分かってなかったんだな。お前のこと、お前の幸せを俺の物差しで散々決めつけて。それでお前を散々傷つけて苦しめてきたってのに、また、最後の最後まで。

(澄晴)父さん

(眞澄)俺が間違ってた、ごめん、ごめんな、俺、取り返しのつかないことを…本当に済まなかった。

(澄晴)俺、取り返すから、だから大丈夫。

息子のいつの間に成長した姿を見て、眞澄は安心しました。

自分がいなくても、澄晴は一人で生きていけると確信したのです。

(眞澄)お前は凄いな。澄晴、ありがとう、ありがとうな。これ。頑張れ!澄晴、頑張るんだぞ、頑張れ!な?頑張れ!な?頑張れよ。

眞澄は澄晴の好きなジュースを渡しました。

その後、外出許可が下りたのか、退院したかは定かではない、眞澄に、澄晴は自分が高校生の時に描いた絵を見せました。

駅に飾られたピオニーの絵は、かつて学生時代に澄晴が描いたもので、会社を畳むことになった眞澄との衝突で、見せられなかった作品でした。

(澄晴)諦めない、絶対に、俺は葵さんと生きていく

その頃、葵はスーツケースを持って、意味深に家を出発しました。

彼女は決意を固め、澄晴の元を去っていたのです。

ラストノート9話「父の最期の願いに溢れる涙、幸せの期限」感想・みどころ

澄晴が眞澄と向き合うきっかけを作ったのは、意外にも優子でしたね。

しかし、「自分の声を聞く」という葵からのアドバイスを元に、今自分にできることに気が付いた澄晴の人間的な成長に心温かくなりました。

私も父を3年前に亡くしたので、眞澄が澄晴の頭を撫でて、「頑張れよ」と言ったり、澄晴が好きだったジュースを飲む姿を微笑む場面に、オーバーラップしてしまいました。

眞澄のように私の父もこんなふうに思ってくれたのかなって…。

澄晴も眞澄もお互いにぎこちなくて、素直に人に頼れないところはどこか似ていますね。

澄晴が絵を描きながらも、葵と交際する中で、いつか葵との死別という別れが来たとしても、葵といた時間は生き続けるし、心の中に潜在的に「いる」と私も思います。

私も澄晴じゃないけど、亡き父や姉、友人が心の中にいると信じたいです。

莉奈も、梓も葵にした不適切にも感情をぶつけたことを謝り、それぞれが前を向いていけるエピソードでした。

優子が何よりも改心してくれて本当に良かったです。

優子の葵に対するジェラシーは歪な感情ですが、元々あった優しさを澄晴と眞澄をきっかけに取り戻せたのは、彼女にとっての救いではないでしょうか。

ラストで、葵は眞澄や莉奈の言葉を受け入れ、どこへ向かうのでしょうか。

葵と澄晴は遠距離になりながらもお互いのことを思って生きていく気がしました。

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