ライオンの隠れ家10話あらすじネタバレ
山梨県で建設会社の社長、樺島が逮捕される報道がありました。
工藤楓(桜井ユキ)への暴行と亀ヶ谷議員(岩谷健司)の秘書殺害に関与した疑いで、樺島(後藤剛範)が逮捕されました。
亀ヶ谷からも、仕事の契約は今後ないことを告げられた、祥吾。
「今後はないよ。君は色々知りすぎちゃったから」
「もしもし、今、樺島についてリニア関連の失踪者についても追及していくみたいです。恐らくこれで、橘祥吾の逮捕も近いので、愛生さん達も安心ですね」
しかし、経済的格差を祥吾に経済格差をつけられました。
樺島と亀ヶ谷と関係を持っていた橘祥吾(向井理)は、社長で、義理兄の春一(黒田大輔)から、ついに見切られます。
「お前はどれだけ橘家の顔に泥を塗れば気が済むんだ。金輪際、樺島くんとの関係も切る。」
「祥吾、お前もだ、私が会社を継ぐ時点で、お前は橘家から離れてもらうべきだった」
ビジネス面では亀ヶ谷からも仕事を共にすることはないと言われました。
「もういいよ橘くん。別の人間に頼むから。」
「申し訳御座いません」
「もっと大きな案件を任せようと思っていたんだが、残念だね」
「あれ、今ほっとした?なんとかしないとな、君は色んなこと知りすぎちゃったから」
居場所を無くして、追い詰められたライオン(佐藤大空)を連れて、ある場所へ向かいました。
一方、舟木(平井まさあき)がアートグループホームの新事業を立ち上げ、そのプレ体験に美路人(坂東龍汰)が参加することになりました。
「作品を作りながら自立と共生のアートグループホームの事業を立ち上げました。みっくんが、自ら参加したいと申し出てくれて。小野寺くんもいます。一泊二日ですが、私が責任持ちます」
美路人が自ら一泊のプレ体験を希望したとのことです。
その日の夜。
「プレ体験、一人で行くの?」
「行きます。」
「大丈夫?知らない人と一緒にいるんだよ」
「お兄ちゃん、ライオン助けます。ライオン、会いたいです。プレ体験行きます」
ずっと支えているのは僕の方だと思っていた、でも今は僕の方が美路人に背中を押されている。
「お兄ちゃん頑張ります」
2人はハイタッチし、美路人はグループホームのプレ体験へ出かけて行きました。
そんな美路人の挑戦に背中を押され、洸人(柳楽優弥)は、祥吾からライオンを取り戻すべく、新たな行動に出ます。
柚瑠木(岡山天音)に連絡を取ります。
「あの済みません、ライオンのぬいぐるみに盗聴器がありますね。」
「位置の反応が出ています、ただ音声が」
「ぬいぐるみだけ家に置いているんでしょうか」
翌日。
暴力を振るった愛生を家に監禁して、愁人を連れて出かけた、祥吾。
「おお、起きたか?」
「ママ、どこ?どこ行っちゃったの?」
「大丈夫だから、愁人出かけよう」
「ママは?ママも一緒に」
「いいから早く着替えろ!」
愁人はライオンのぬいぐるみを持って、祥吾と出かけました。
「パパおしっこいきたい」
その後、愁人をトイレに行かせ、アイスクリームを食べさせた、祥吾。
その頃、柚瑠木と洸人は連絡を取り合いました。
「声が聞こえてきました。そう遠くはないはず。」
その頃、柚瑠木は、窓ガラスを割って、橘家に行き、愛生を保護しました。
楓と小森は車で、柚瑠木と共に、祥吾を探します。
「やっと声が入った」
警視庁では、高田(柿澤勇人)が祥吾の愛生へのDVと、ライオンを連れて行く情報をキャッチしました。
「高田さん、今、情報が入った。橘祥吾は愛生さんに暴力を働いて監禁してました。」
美路人はグループホームで、新しい夕食の時間に慣れる為に奮闘していました。
その頃、ライオンこと、愁人と祥吾は、祥吾がかつて両親から捨てられた場所へ連れて行かれました。
「もうないか、ここはね、パパが愁人くらいの時に来たんだ。愁人はパパと一緒にいてくれる?」
「嫌だ、行かない!」
「大丈夫だよ怖くないから」
ここへ洸人が駆け付けました。
「洸人!」
「なんなんだよこんなとこまで」
「何するつもりですか。これ以上この子を巻き込まないでください。」
「僕の子供だ。あなたには関係ない」
「あなたがこれまでやってきたことと今やろうとしていることは関係ないでしょ!」
洸人を揉み合い、殴りつける省吾。
「昨日今日知り合ったあなたが家族面しないでください!僕はずっと家族の為だけに生きてきたんだ。そのために…そのために全部やってきた。貴方には到底分からない。行こう、行くよ!ほら」
嫌がる愁人を無理やり連れて行こうとする、祥吾。
「分かりたくないですよ!分かりたくないのにきっと僕も同じ間違いをしているのかもしれません。相手のためそう言いながら結局は自分の為に相手を縛って家族だから家族だからって。」
「何が言いたいんですか?
「あなたも、純粋に愛してきた時があったんじゃないですか?素直な思いやりを持っていたときが…それがどんどん掛け違って。あなたも本当は気付いているんでしょ。」
「だからあなたに何が!」
「楽ですよ。気付かないまま終わらせられたら、でもきっとそれじゃダメなんです」
「僕は、別に今だってただこの子を愛し…!」
ライオンを抱き上げて、洸人はその場を去りました。
「ライオン、よく頑張ったね。」
柚瑠木が愛生の病室を訪ねました。
「橘祥吾が先程、逮捕されました。」
「愁人は?」
「無事です。今、弟さんと一緒にこちらへ向かっています」
美路人はプレ合宿で、同僚の小野寺から自立を促されるメッセージを受けました。
「いつかみんな一人になります。ずっとここにはいられません」
「僕はお兄ちゃんと一緒にいます。お兄ちゃんと一緒にいます。小野寺くんにお兄ちゃんいますか?」
「弟がいます。僕の事面倒くさいそうです。弟は東京にいます。お父さんとお母さんが言ってたよ、いつか一人になる練習だよ」
「一人にはなりません、お兄ちゃんはいます。」
そして、病院にて、愛生は愁人を抱き締めました。
「ママ!」
「大丈夫?」
「大丈夫。痛かったよ。愁人は大丈夫?」
「大丈夫。ここ大丈夫?」
「うん、ここは大丈夫だよ、愁人、良かった」
その頃、洸人は美路人に電話しました。
「もしもしみっくん遅くにごめんね」
「ここでは18時にご飯食べます。サバの塩焼きとわかめの味噌汁と、大根サラダとリンゴ食べました。大きいお風呂に入りました。」
「楽しめたみたいだね」
「もう寝る時間です。」
「みっくんちょっと待って、明日、ライオンと一緒に帰ってくるよ。みっくんが力をくれたおかげだね」
「お兄ちゃんがライオンを助けました。お兄ちゃんおやすみなさい。寝ます」
翌朝。
洸人と美路人はライオンを連れて公園や図書館へ行きました。
「お兄ちゃんはカレーパンです。ライオンはクリームパンです。」
「クリームパン2つです」
「僕、前にみっくんの食べちゃって喧嘩した」
「お兄ちゃん来るの遅かったです」
「ごめんね」
「もう喧嘩しません。仲良しです。」
「美味しいですか?」
「美味しい」
楓は元気になって明日、退院を迎えた、愛生を訪ねました。
「お体、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。明日退院です。」
「弟と一緒に動いてくださっていたんですよね?有難う御座いました。」
「取材は退院されて落ち着いてからがと思ったんですけど。では今回の偽造死に至った背景と今に至るまでの経緯をお聞かせください。」
「柚留木さんとは?」
「彼のことを無視できないなと思って記事を書くことに。柚瑠木さんとあれから連絡はとれません。柚留木さんは愛生さんと同じでした。父親からDVを受けていて、母親と一緒にシェルターや保護施設を渡り歩いていました。お母様は亡くなっています。死因は過労ですが、精神疾患もあって…。もしかして柚留木さんは愛生さんや愁人くんを自身やお母様と重ねていたのではないでしょうか。」
後日、柚留木と愛生は再会。
「ごめんなさい。居場所を探るようなことして。でもお礼ぐらい言わせてよ」
「済みません。依頼人に直接会うの初めてで、不手際が多くて。」
「これからどうするの?」
「さぁ分かりません」
「ねぇずっと気になっていた事聞いていい?なんでいつも白なの?あ、いや…別に言いたくなかったらいいけどさ」
「は、母親が、黒い服が嫌いだったんです。いや、嫌いというか怖かったんです、黒が…」
「白い色って…浄化とかリセットとか過去から解放されるみたいな意味があるらしいよ。あと、純粋とか。正義とか、あれ違ったかな、ふふ」
「曖昧だな」
「似合ってるよ。あなたは、心の奥が温かくて素敵な人だと思うから。」
愛生は楓のボイスレコーダーを柚留木に帰しました。
「私暫く弟たちの家に世話になることになった。だからさ、気が向いたらふらっと帰っておいでよ」
「帰るって家族じゃないんですから」
柚留木を愛生は抱き締めました。
「ありがとう」
柚留木は涙を流しました。
その夜。
「ただいま、ママお帰り」
「愁人、ごめんね」
「ママ大丈夫?」
「もう大丈夫だよ」
「夕食の時間です」
「私作ろうか」
ふと、インターフォンが鳴り、寅吉(でんでん)が蟹を届けに来ました。
「こんなに幸せでいいのかな」
「何言ってんだよ、今まで苦労してきたじゃねぇかよ。」
その夜。
「洸人、ここに帰らせてくれて。柚瑠木くん、警察行ったみたい。彼なりの一歩だね」
翌日。
朝食をいつも通り食べる、洸人、美路人、ライオン、愛生。
「そろそろ行くよ。手続きと買い物一気に済ませて帰るから。洸人は自由にして。」
「仕事行きます」
「ついでだし、私が下まで送るよ、行ってきます」
急に時間ができた洸人は、牧村美央(斎藤飛鳥)から、貞本(岡崎体育)と飲みに誘われました。
「え?断った?行ってきなよ」
その後、遅れて洸人は美央と貞本と飲みに行きました。
「いいから飲みなよ」
「大学時代ぐらい飲むの久し振り」
「お姉さんがいるから大丈夫じゃないですか?」
「うん、大丈夫だと思う。」
「ねぇ小森さんいつから復職するの?」
「寂しいから待ってるよ」
それでも、美路人のことが気になり、愛生からのメールを見てしまう、洸人。
翌日。
飲みすぎて昼に起きた洸人は、これまで全部やってきた身の回りのことを、愛生が手伝ってくれることで、一人の時間ができました。
1日が過ぎ、美路人は壁に絵を描く仕事を終え、舟木(平井まさあき)と休憩しました。
帰宅すると、洸人は家から忽然と姿を消しました。
「お兄ちゃんがいません!ううー!お兄ちゃんがいません」
美路人は洸人がいなくなったことで混乱しました。
ライオンの隠れ家10話感想・みどころ
ライオンと愛生を救うことができて本当に良かったです。
祥吾と自分自身には、相通じる孤独感を感じました。
私も一人ということにとても耐え切れず、誰かと心が繋がりたいと思うことがあります。
祥吾の場合は、家族に執着していて、家族から見捨てられた経験や、ビジネスの場でも居場所を失い、心が彷徨っているつらさは痛いほど分かります。
だからといって、愛生とあんなに可愛い愁人に、暴力を振るった過去は更生してほしいですね。
洸人と美路人、ライオンこと、愁人、愛生、柚留木、そして、祥吾が1つ屋根の下で暮らせばいいのになと思いました。
祥吾に必要なのは家族愛だから。
柚留木が白い服にこだわっていた理由も胸が抉られるほどつらかったです。
時折、DVの描写が心がざわっとしましたが、柚留木の正義と心の温かさが現れた純白なのでしょう。
愛生が柚留木に、「いつでもふらっと帰っておいで」といった言葉も涙腺が緩みました。
柚瑠木は洸人達にとってもう家族ですよ。
彼が出所した時、洸人たちみんなが祥吾に会叩いてを差し伸べる展開を今後、期待しています。
本作品は、生きていれば必ず一人になること。
それは誰しも寂しさを感じ、祥吾のように自棄を起こしてしまうことがあっても、周囲に助けられながら自分を取り戻していくことに繋がるのでしょう。
美路人は、兄の洸人が自分より先にいなくなることが、障害で想像できないのが切なかったです。
同じグループホームの小野寺が言っていたように、「一人になるための練習」って言葉が、私自身にも思うところがあり、苦しくも、現実味が伝わりました。
ずっと兄と一緒にいると答えた美路人ですが、ライオンにとって頼もしい行動をとったり、時間のルーティンのこだわりがありながらも、新しい環境に適応しようとするところが涙ぐましかったです。
そして、元気になった愛生が美路人を送る、家事を手伝う等、自分に時間ができた洸人。
彼が突如出て言った理由は、美路人に自立を促す目的と、洸人自身、家族の中心にいた生活から、自分軸の生活を探し出そうとしている気がしました。
今まで、アイデンティティがあまりなく、自分よりも家族を優先してきた、洸人。
彼が自分はどうしたいか?を迷った時、新しい自分探しの旅に出た背中を見守りたい10話でした。