ライオンの隠れ家8話あらすじネタバレ
「あなたが初めてですか?橘愛生と面会するなんて」
「色々手配してくれてあざっす」
「軽!」
刑事の高田に礼を言う、楓。
警察で愛生(尾野真千子)と面会した楓(桜井ユキ)は、洸人(柳楽優弥)からのメッセージを伝え、
「釈放後どうしたいですか?」
その頃、橘建設では、兄の春一と祥吾(向井理)が話し合っていました。
「どうだった?」
「起訴猶予になり明日釈放されることになった。明日迎えに来るよ。」
「愛生さん、身寄りないんですね。どういうつもりなんでしょうね。愁人は本当にいなくなっているってことはないの?」
「愁人は間違いなく愛生の弟のところにいるので。」
「たしか愛生さん身よりはいないって言ってなかった?嘘が多いね。だからみんな言ったんだよ、結婚して本当に大丈夫なのかって。君たちのことだから任せるけどこれ以上会社の評判が悪くならないように頼むよ」
橘祥吾は、愛生を迎えに行こうと翌日、警察に行きました。
愛生は釈放の日、暴力的な夫、祥吾が迎えに来ていることに怯えていました。
「旦那さんも色々大変ですね」と刑事の有澤。
「いえ、私がちゃんと見ていなかったのが悪いので、家族のことは家族できちんとしますので」
そして、愛生の事情を知る、高田は愛生を逃がしました。
愛生はまたXこと、柚瑠木(岡山天音)に迎えに来てもらいました。
「なんで私をまた助けたの?」
「偽造死ではなく、身を隠せる場所と偽造戸籍を用意します。」
「でも私、お金もない」
「これが最後のチャンスだと思って下さい。今から息子さんがいるところへ向かいます」
「迎えの車があっちにあります。記者から付けられる可能性があるので、右に直進していってください」
間もなく、高田と有澤は、楓と喫茶店で会いました。
「おう、もしかして、橘愛生に協力したこと後悔してる?」
「してませんよ。なんか事情があって嘘をついていないとわかってました。」
「橘愛生の言う事全てを信じるわけじゃないですけど、DVを訴えない限り、何もできない。もし子供がDVを受けていたのであれば、駆け付けた時に手遅れだったって現場向かうたびに…なんか、もう」と高田。
「高田刑事は良い刑事だね」
釈放当日、愛生は再び、柚瑠木(岡山天音)の力を借りて、息子の愁人=ライオン(佐藤大空)と洸人と美路人(坂東龍汰)が待つ佐渡島へ向かうことにしました。
愛生は空港で洸人と再会します。
ペンタサイクルで走り、子供時代を思い出す2人。
「洸人、大きくなったね。背中」
「痛いって」
2人は地元の小さな店で買い物をし、マヨネーズに即反応する、愛生にライオンを重ねる、洸人。
その頃、ライオンは美路人に、洸人が不在なことに疑問をぶつけていました。
「なんで洸人遅いの」
「お兄ちゃんから言われています。言わない約束です。物を投げてはいけません」
「なんで?みっくんの意地悪!」
美路人が物を投げるので、美路人は注意します。
佐渡嶋に到着した愛生を迎えた洸人は、久し振りの姉とどうやって接したらいいか分からず、困惑します。
しかし、愛生は大人になってもお構いなしに自分のペースに洸人達を巻き込みます。
「名前も変えて新しい生活をしようと思ってる。愁人に会う資格あるの?」
「そんなことライオンには関係ない」
そして、ライオンとの再会を心から喜びます。
「ママー!あのね、みっくんと洸人と旅行してるんだよ。僕ね六歳になったんだよ。約束守ったよ。」
「愁人、百獣の王になったね。」
涙ながらに我が子の成長と顔を見て、涙ぐむ2人を洸人と美路人は見守ります。
食卓で、食べ物が混ざるのが苦手な美路人に、愛生は唐揚げをあげました。
「わぁー!」
「みっくん混ざるの苦手だから」
「そっか。ごめんごめん」
「みっくんこれでいい?どうぞ」
美路人の変化が苦手なのを察したライオンは別の皿に美路人に唐揚げをあげました。
「あれ、美路人の絵、すごいねあんな迫力ある絵を描くの?」
「僕とライオンと絵を描きました。」
美路人は小さい頃、関西弁で厳しかった愛生を警戒していました。
「美路人の絵、凄いね。唯一無二」
「唯一無二?なんですか?」
「美路人にしか一人できないこと」
「僕のファン第一号はお父さんとお母さん、お兄ちゃん、寅じい、牧村さん、舟木さん、8番目はお姉ちゃんです」
「8番目は僕だよ!」
「8番目はライオンです!」
洸人はいつのまにか自分の心配をよそに、美路人が姉を受け入れようとしている成長を感じるのでした。
愛生は眠るライオンを優しく見守りました。
その夜、洸人は愛生を呼び止め、愁人を洸人と美路人(坂東龍汰)に託した理由、祥吾の虐待の事など全てを知りました。
「あの」
「どうした?」
「いやどうしたって」
「何でも聞いてちゃんと話す」
「なんでこんなことしたの?夫から身を守る目的なら他にもあったはず。こんな普通じゃないやりかた」
「そうだね…。私だけならまだ耐えられた。でも愁人にも手が出るようになって。でもこれしかないと思ってた」
愁人を部屋に閉じ込め、暴力を振るっていた、祥吾。
「開けて!開けて!」
愁人に暴力を振るう祥吾に耐え切れない愛生。
「愛生、なにしようとしているの?愁人もう寝ただろ?」
暴力が終わると、祥吾は、愛生と寝ている愁人を監視するような視線で確認していました。
「夫に見られている気がして…」
「お前たちはなんでわかってくれない!」
殴られ蹴られ、頭も血が出ている愁人を見てすぐにでも家を出なくてはと愛生は決意しました。
「すぐにでも逃げる必要があった。社会に頼らず、家を出る方法を探した。それで知ったのが柚瑠木さんのサイトで。しばらく身を隠すため、あの子を洸人達に預けたの。愁人と繰り返すなら新しい人生を生きるならこれしかなかった」
「だとしてもライオンは見ず知らずの家に預けられて、あなたが行方不明だって知った日は熱まで出して倒れた。やっと現れたと思ったらまたライオンの前から消えた。そもそも勝手に家を出て行ったのはあなたのほうでしょ?こっちは大変だったんだよ。お父さんとお母さんがいなくなって美路人が不安定になって、生活を続けていくのがやっとで、それでも生きて行かなきゃならなくて、2人で築いてきた平和があった。またあなたに振り回されて、他にも選択肢があったんじゃないかって。ごめん、大変な状況なのは分かっているんだけどさ」
洸人もまた、長年の思いの丈を姉にぶつけるのでした。
その頃、洸人の役所では、洸人達を心配する、牧村美央(斎藤飛鳥)と、貞本(岡崎体育)の優しい会話が流れていました。
「女の子を落とす方法」
「これ子供へのメッセージだよ。俺、家族大切だから。世間は怖いな、実際の子供が父親に怯えている」
「小森さん大丈夫かな」
「今ペンションで快適に過ごしてるって連絡きた」
「貞本さんのペンショングッジョブです」
「今日、褒めデーだな。褒めデー」
翌朝。
「明日、愁人とここを出ようと思う。柚瑠木さんから連絡があって。
「24日12時初のフェリーに乗ってください。」
「ちょっと待って…」
「これ以上、洸人と美路人に迷惑かけたくない。洸人と美路人は振り回わされる必要はない。自由になっていいんだから」
ここで、美路人が会話に割り込んできました。
「明日、家に帰るの?」
「そう。帰れるよ。慣れない生活させてごめんね」
「明日、お兄ちゃんと僕と家に帰ります」
「勝手すぎるよ」
「愁人は帰らない。洸人と美路人は家に帰るの。もうこの生活も終わり。ライオンには私から伝えるね。だからあの子にはまだ言わないでお願い」
夕方、ライオンは持ってきたドリルを終え、洸人に遊ぶように言いました。
「できた。外で遊ぶ。洸人も鬼ごっこしよう」
「みっくん遊ぼう」
「今日は仕事です…」
「みっくん特別に遊んであげたら?」
「ライオンと鬼ごっこします」
「うわー鬼だ鬼だぞ」
洸人も混ざって親子のようにはしゃぐ美路人。
その頃、記者の天音(尾崎匠海)がたちばな駿建設と亀ヶ谷議員に関する気になる情報を入手していました。
かすみの店で、酔って脱ぐ高田と有澤の写真をスマホに収める、楓。
「あの、亀ヶ谷と橘都市建設、繋がっているかもしれません。点と点が繋がっちゃって。俺、死亡フラグ立っているから」
「え?ちょっと待って。マジで」
天音は間もなく、須賀野かすみ(入山法子)の店に到着しました。
ライオンが家に来てからの変化を振り返る、洸人と美路人。
「ライオンは2人と遊ぶ時、良い顔をしているよね。洸人と美路人を困った時は頼っていいってお母さんの言葉信じて良かった。ありがとう」
「昨日あんなふうに言ったけど、大変だけじゃなかった。景色が広かった。」
「9月5日、ウミネコを見た日にライオンが来ました。9月7日、ライオンが公園で迷子にしました。みんなでアートイベントに行きました。旅行です、秋休みです。お兄ちゃんにもやりたいことがあります」
「ライオンと暮らす事想像できなかった。みっくんと2人で平和に暮らす事しか考えてなかったからさ」
翌朝。
「ライオンはライオンです、愁人ではありません」
「みっくん、僕、名前が2つあるんだよ。ライオンは強くなるための名前、本当の名前は愁人なんだ」
「愁人、洸人と美路人の名前からとって、愁人、人と人の縁が繋がるように。ママと洸人と美路人のお母さんに教えてもらったから」ママは愁人が、洸人と美路人と仲良くなれてママ嬉しいんだ。」
「ライオンはプライドの仲間です」
「洸人と愁人、美路人、おんなじ?」
そして、洸人は愛生に本当に名前を変えて新しく生活することは正しいのかを問いかけました。
「本当にこれしかないの?名前を変えて別人になって生きるしかない選択肢って。」
「そのことはもう…」
「昨日、自分で言って自分で気付いたの。他に選択肢がないと思って生きてきたのは、自分も同じだって。でもライオンが来て変わった。ライオンのおかげで変わった。その大事なライオンの名前が亡くなるのは違う。やっぱりおかしいじゃん。ありのままで生きられないのは間違っている。それにあなただって今までと状況が違う。全てを知ったうえであなた達を助けてくれる人がいる。だから僕が探す。あなた達が橘祥吾から逃げないでいい方法を僕が絶対に探すから」
「有難う。確かに洸人の言う通りかもしれない。色んな選択をして…。一つあの人についてわかったことがある。夫は危険な人なのかもしれない。洸人が思っているよりずっと。だから私達も、洸人も他の誰かも、これ以上、夫に関わらないほうがいい。しばらく2人にしてくれる?愁人に話すから」
そして、洸人と美路人が家を空けると、ライオンに愛生は話す決意をします。
その頃、店で買い物をしていた洸人と美路人は、ライオンの絵柄の靴下を見つけ、ライオンに買うことに。
「この靴下、ライオンに買おう」
「こんなのすぐに履けなくなっちゃうんだろうなぁ。寅じいと舟木さんにも帰るって連絡しないとね」
「おうちに帰ります。ライオンはお別れです」
帰り道。
橘と亀ヶ谷議員の関連性を愛生は洸人に連絡が来ました。
「みっくん先帰ってて」
美路人を先に帰宅させ、楓からの電話に出た、洸人。
「小森さん、済みません、ちょっと新しくわかったことがあって、今お時間いいですか?天音の調べによると、亀ヶ谷という議員と橘建設との裏の繋がりが見えてきたんです。」
「裏の繋がり?」
「亀ヶ谷の周りではリニア事業関連の関係者が数人失踪しています。事件化はされていないんですけど家族は何の前触れもなく姿を消したと仰っていました。それで唯一遺体が見つかっている元秘書を調べると…彼女はそれらの失踪が亀ヶ谷と橘都市建設に仕組まれていたものだと調べていたんです。」
続けて、天音が会話に加わり、洸人に伝えます。
「元秘書はそれがばれて殺されています。亀ヶ谷と橘のことで近しい人物が見つかります。」
「橘祥吾がこの件にどれほど関わっているか分かりません。でも私達はここから橘祥吾を追い詰めていくつもりです。小森さん達はそこから動かないでもう少しだけ隠れていてください」
頭が追い付いて行かない…でもこれで風向きは…。
そして、洸人と美路人が慌てて帰ると、部屋が荒らされ、ライオンと愛生が連れ去られていました。
「ただいま…なにこれ」
「ライオンがいません!ライオンがいません!」
祥吾と祥吾の秘書、樺島(後藤剛範)が侵入したのです。
ライオンの隠れ家8話感想・みどころ
愛生の決死の行動が、ライオンを救い、洸人と美路人という本当に心の温かい人にバトンを繋げた経緯に涙しました。
洸人と美路人は、突然来たライオンに戸惑いながらも大きな愛情で彼を包み、洸人がライオンの父だったらどんなに良いかとさえ思ってしまいました。
3人が鬼ごっこをする姿を見て、ライオン…愁人にとって、小森家が一番、安定した暮らしができそうですよね。
祥吾は本当に最低ですよ。
あんな素直で可愛い子に仕事のストレスや親族からの重圧をぶつけるなんて…。
額から血が出たライオンに胸が詰まり、祥吾に複雑な思いです。
そんなに生まれてきた子が、愁人が憎いのかとも思ってしまいました。
愛生が言っていたように、橘祥吾は家族を思い通りにすることしか頭にない男ですね。
その愛生も不器用で本当に、勝手で、渡り鳥のような人だなと思いました。
しかし、行政を頼る暇も時間もなく、愁人と自分への凄まじい暴力と支配から、愛生が踏み出した背中は立派でした。
尾野真千子さんの演技が、とても母性的で、本当に子を思う母の目をしていて、涙が止まりませんでした。
尾野さんは過去ドラマでも、虐待を黙認する母親を演じて話題でした。
彼女の母親役は、独特の雰囲気があり、子に対する内に秘めた愛と、複雑な感情が交差していて、魅入ってしまいますね。
尾野さんの瞳や声は、本当に愁人のことを海より深く愛する、愛生そのものでした。
愁人の為に、洸人と美路人の家に、彼女もライオンと共に、祥吾の決着がつくまで身を潜めて暮らす選択はないのかなと考えてしまいます。
柚瑠木も新しい愛生と愁人の戸籍を用意したものの、間に合いませんでしたね。
橘建設と亀ヶ谷議員の件で、元秘書が殺害されただけでなく、洸人と美路人の両親が事故で亡くなったことにもつながっているのではないでしょうか。
洸人と美路人の親が亡くなっている原因は事故だけど、もし、祥吾がここでも主犯だったら胸がざわつくどころじゃいられない8話でした。
洸人と美路人、ライオン、愛生が幸せになってほしいです。