ミステリと言う勿１０話あらすじネタバレ
ライカ（門脇麦）は病院で医師に倒れたのは今回が初めてであることや、千夜子はライカが倒れたことを知らないなどと話し合いました。
整（菅田将暉）は、ライカ（門脇麦）と大隣総合病院の温室で足湯を楽しみます。
そこへ、梅津真波（阿南敦子）が来て正月の過ごし方の話題に。
病院に来る途中、神社を見かけた整が初詣にライカを誘い、真波も2人で行くことを提案。
家でラーメンを作り、ライカとの時間に間に合うまでゆっくりと過ごします。
整は元旦の午前３時にライカと約束。
2人きりになった小イベントに整は大晦日からそわそわしながら過ごし、約束の時間にライカと合流。
整と共に初詣をし、妹の千夜子の願いを祈願したと口にしたライカ。
おみくじを引くと、整は凶、ライカは中吉。
ライカは願いが叶う結果に複雑な思いを浮かべます。
ふと、整は大吉と吉、中吉というのが本来の順番だとライカに解説。
ライカはそれに対し、整は疑問に思ったことは見逃せないのに、おみくじは信じるんだと言います。
占星術を信じやすいのは、喜和からの教えだと答える整。
お互いに初めての初詣に戸惑いながらも、屋台のたこ焼きを頬張るのでした。
風呂光（伊藤沙莉）はと池本（尾上松也）は、パトロール中に2人を偶然見かけました。
ライカを見た池本は何かに気付きますが、風呂光に2人の邪魔をしてはいけないと諭され、仕事に戻ります。
神社から出た後、整とライカはライカの提案で焼き肉を食べに行くことに。
元旦のこんな時間に空いていないと思いつつも偶然、空いている店を発見。
整が店内を覗くと、店主の浦部沢邦夫（堀部圭亮）と、娘の沙也加（志田未来）が。
邦夫は店を閉めようとしたものの、年明け早々の客を帰してはいけないと沙也加諭されて断念。
席に着くと、ライカが数字の暗号で整に話題を振りました。
何かメッセージ性があり、初詣のゆっくりしたい時に謎を解くことを面倒に思う整。
2人とも焼き肉を食べたことがないので、思わず沙也加にどれが美味しいかを訪ねます。
ふと、整はライカの腕に自傷行為の痕があることに気付き、ライカはどこが悪いのかと聞きました。
整は独特に、「脳」には「凶」という字があるけど、頭が悪いわけではないと聞きました。
「違和感に気付いて動き、すぐ人に喋ったりしない人を探していた。」と語るライカ。
しかし、その会話では、ライカを通して、彼女の本来の姿である「千夜子」の壮絶な過去が語られました。
千夜子は解離性同一性障害・・・以前は多重人格と呼ばれていた病気、私は千夜子が生んだ人格の一人だと言います。
千夜子は両親に育てられたものの、母親は見て見ぬふりで、些細なことでも気に入らないと千夜子に暴力を日常的に振るう男でした。
その環境は地獄と言っても良いぐらいで、暴力は日常茶飯事で、性的虐待も受けていたというのです。
千夜子は身体・性的虐待を受けている影響で、父が好きだったカメラを見て、自分はカメラだと思い込み、ライカ以外にも複数の人格が生まれました。
何も感じないカメラになり、身体的及び性的暴力を耐えてきたのです。
しかし、千夜子は香音人と下戸のお陰で彼女の両親は焼き殺されたお陰で彼女は生存することができたのです。
さらに幸運なことに、千夜子を温かくサポートしてくれる里親の支援とメンタルクリニックでのケアにより、複数いた人格は消えて、解離障害は「ライカ」のみになりました。
ただ、本来の千夜子が人間的に成長しているので人格の自分は、春になったら消えるとの事。
ふと、整はライカと共に、沙也加の店には強盗がいて、なんとその強盗は父親だと思っていた浦部邦夫だと断定。
ライカは自省録を読み、数字を言いながら沙也加が緊張して震えていると伝え、次に整は沙也加が2人の物かと拾い上げた小銭が５円と１０円だったので、「強盗」だというメッセージを読み取りました。
なんとか、ライカと整は監禁されていた沙也加の本当の両親を解放。
のちに、浦部は池本風呂光によって逮捕。
そして店を出た整とライカは病院まで走り、千夜子とライカの決別の時を伝えます。
千夜子が回復してきて、ライカとして「妹」の幸せを願い出て行かなくてはならない、ライカという存在はカメラのように何も感じない存在。
自分がいれば千夜子は幸せを感じないかもしれない、でも、今日の初詣はライカとしての「欲」が出て焼き肉屋へ入ったとの事。
千夜子とライカの幸せとして、焼き肉を食べれたこと、整と出会えたことが、生まれてきて少し良かったと感じられることだったと話します。
千夜子の頭の中で冬眠しながら、千夜子を見守ることにしたライカ。
整も多くを語らないものの、千夜子と同じ「痛み」を持っていると告げ、胸の大きな火傷の痕を見せました。
整も虐待サバイバーでした。
それに対し、ライカは「私が整くんの痛みを代行してあげられれば良かったな」と切なくこぼします。
帰り際に、ライカは、千夜子を見かけても声をかけないでほしい、千夜子は整を知らないからだと言います。
翌朝。
東京千代田区のソメイヨシノが開花したことをニュースで知る整。
学校で、整は天達に、桜の美しさをライカと語り合いたいと思うようになった、初めて誰かと一緒に桜の美しさを共感したいとのこと。
天達は整に、人に会って人を知り、自分を知る旅をすることを伝えました。
整はその後、千夜子としてライカが無事、退院し、里親と共に病院を去って行く様子を見届けました。
風呂光は青砥や池本から、ライカの退院のことや彼女の悲惨な生い立ちを知りました。
拘留中の下戸（岡山天音）が、ライカの両親を殺したことを自供したのです。
また、現在、再び、「じゅうと」（千原ジュニア）が動きだしたとの情報を入手。
風呂光はそんななか、整にライカが去った今は、自分が友達になると言いますが、整にはやんわりと断られてしまいました。
整はライカとの別れや人と何かを共感する楽しさを知って、また一つ人間として成長したのです。
ミステリと言う勿１０話感想・みどころ
酷すぎる・・・あまりにも酷すぎます。
日常的な暴力を受け、母親も見て見ぬふりで、まるで千夜子を代わりにしているような気がしました。
サンドバッグのように子供に暴力を振るい続け、難癖をつけて子供の心と体に消えない痕を作る最低な人間がどれだけ千夜子を苦しめてきたか。
ライカが存在してくれたおかげや、香音人と下戸の放火により、千夜子は生き延びることができたけどどれだけ心にダメージが残ったか・・・それでも温かい里親や医師のサポートがあって救われるシーンもありましたね。
ライカがもしも、香音人と下戸に出会っていなかったら、もっと最悪なことになっていたでしょう。
それでも香音人と下戸が放火し、ライカの実の両親を殺してくれたおかげで、ライカと共に「共存」しながら、音無千夜子として生きていく機会を得ることができた希望があると思いました。
ライカと整が、焼き肉を食べたことすらないという環境は他人からすれば珍しがられますが、2人には虐待サバイバーだという共通項が辛かったです。
焼き肉を食べたことがないほど苦しみ続けてきた2人の背景が、今、春の桜のように劇的に変化を遂げていることは、シリアスなこのドラマの「陽」の部分ですね。
桜をライカと見たいと思った整の優しくて切ない気持ちや、ライカが整と同じ痛みをもっと早くに知っていたら代わってあげたいと口にした部分も、互いに似た者同士の環境にシンパシーを感じていたように見えました。
整にとってもライカにとっても、友達になれたことはお互いの心に明かりをともせたと思います。
良い意味で、整は風呂光や青砥、理解者の大学講師の天達、ライカと出会うことで心の快方ができたのではないでしょうか。
ライカも里親と医師のサポート、そして旧知の知り合いのように気が合う整と出会い、話すことや美味しい物を食べること、事件を一緒に謎解きすることで本来の自分を取り戻せたことは光といえます。
さて、連続暴行殺人犯の「十斗」（千原ジュニア）さんの復活と新たな暴行事件の発生。
整にとって、友達となる我路（永山瑛太）も登場し、重い扉から凶悪犯の犯行を止めることができるのか？！次回も待ちきれない１０話でした。
