六本木クラス12話あらすじネタバレ
長屋ホールディングスの臨時株主総会当日。
これまで働き詰めだった、葵(平手友梨奈)が熱で倒れてしまいました。
桐野(矢本悠馬)は葵が出席するはずだった株主総会に代行出席。
すっかり変わり果てた長屋茂(香川照之)と再会した、新(竹内涼真)は、彼がやけに自分に好意的に接していて不気味さを感じます。
「良い結果になることを私も願っているよ」
葵を見舞うりく(さとうほなみ)と、亮太(中尾明慶)。
株主総会の動向を心配する葵。
そして迎えた開票当日、新の予想のしなかった衝撃の事実が明るみになりました。
佐竹ひでおという男に決まってしまったのです。
「残念だったな!私はもう長くないと言っていたはずだ。そろそろ君の本気を見せてくれないか?宮部新」
弱々しい体でも、何とか息子で取締役になった、龍二(鈴鹿央士)に支えられて、新を挑発する、茂。
新が病室にいる葵たちに結果を伝えると、葵はすぐに起き上がろうとするのですが、新は怒ったようにそれを制します。
「葵、もしも下手に動いたら、クビにするよ」
葵に忠告し、新は苛々しながらも、亮太とりくに葵の様子を見張るように告げるのでした。
どこか違和感がある新を見た、亮太(中尾明慶)は、新が優香と葵のことで恋愛的に心が動揺していることをびしっと指摘しました。
葵はかなり年が離れているからありえないと誤魔化すのですが、亮太は、自分の気持ちを素直に伝えた方がいいと念押し。
病院を出ると、亮太はそこに見覚えのある車が止まっていることに気づくのでした。
葵はりくに恋愛の悩みを打ち明けます。
その頃、茂は、優香(新木優子)に、宮部新の宿敵なのに、こんなにも長く、「長屋」に尽くし、どうして今、病気で弱っている自分の現状を今、労わって泣いているのかわかるかと聞きます。
「君は私に飼いならされてしまったから、今の私を見て泣いている。私は宮部新にとって因縁の相手で、君は私のことを軽蔑しているはずだ。今まで私は、人を押さえつけて自分の思い通りに動かしてきた。そんな私への最後の感情が軽蔑であっていいのか?」
優香は涙を流し、弱っていく茂を見て、なんともいえない気持ちになるのでした。
その頃、出所した龍河(早乙女太一)はヤクザの事務所へ行き、ある仕事を頼んでいました。
葵のことが好きなことを自覚した新は葵に彼女が以前から欲しがっていたネックレスを買いに走ってプレゼント。
葵はそのプレゼントを受け取って微笑みますが、間もなく入ってきた男性看護師が怪しく、葵は何も疑わずに点滴を交換してもらいました。
そして、案の定、看護師に成りすました龍河に雇われた協力者のヤクザに誘拐されていきました。
新は翌日、同じく葵の見舞いに来た龍二と、お互いに葵が好きな気持ちを譲れない事を打ち明け合います。
新が病室に入った時、既に葵は連れ去られてアジト「ホールルーム 赤いピアノ」へ。
今回の誘拐事件には、龍二とヤクザ達に加え、かつて刑務所時代に出会った木野(松田賢二)が。
葵の元へ行こうとした龍二を庇って、新は撃たれました。
龍二の必死の呼びかけに、新は意識を切ります。
思わず、龍二は亮太に電話。
しかし、ヤクザに見つかり、頭を殴られてしまいました。
新は緊急搬送されたものの、龍二と葵は赤いピアノに。
龍河は2人を挑発し、葵には彼女のせいで、新が命の危機にさらされていると彼女の心を抉る発言をします。
必死に龍二が怒り散らして、龍河の暴走を止めます。
その頃、新は学生の姿で、父の信二(光石研)と夢の中で会いました。
「帰るぞ、新。どうした?学校で何かあったのか?」
新はまだ意識が戻らず、信二と一緒に家で穏やかに過ごしている夢の中にいました。
優香やりくが見舞うなか、亮太は誘拐犯の下っ端がいるヤクザ事務所へ出向き、誘拐の証拠のSDチップを入手。
ヤクザ達は元ヤクザのお前の言うことは誰も信じないと言い、亮太を殴ります。
亮太はそれに屈せず、自分はもう堅気で、株式会社RCの本部長になったから警察はちゃんと話を聞いてくれると挑発。
RCの本部長として、亮太は誘拐の証拠となるSDチップに内蔵された防犯カメラの映像を入手した優香。
そのデータが長屋に届いたことを機に、優香は長屋龍河の悪事を指摘し、元はと言えば茂の育て方や接し方が歪んでいた事、さらに、茂が今まで行ってきた不正行為全てを収めたデータのコピーを提示。
「今まで11年間お世話になりました。今、長屋さんがすべきことはこれまであなたが行ってきたことを正す事です。」
退職表を出し、優香は長屋から去っていきました。
茂は悔しさと優香の華麗なる裏切りにテーブルを叩き、怒りを発散させるのでした。
新はその頃、まだ無意識の中にいて、三途の川を渡る父、信二(光石研)を抱きしめました。
「俺は行かないよ。生まれ変わっても、父さんの子供になりたい、大好き・・・!大好きだよ」
「どうしたんだ。子供みたいなこと言って」と笑う信二。
ふと、葵が、「生きるのは残酷なことだ、何度でも残酷な人生を生きる」と言っていたことを思い出し、新は父との夢の中での別れを決意。
「俺はつらい中でも生きるよ。俺には仲間がいて、みんなと過ごす時間が楽しくてしょうがないから。だから父さんにはもう会えないけど、俺はこの気持ちを胸に全部しまって、生きていくよ。」
「生きていれば、つらいことが全部なんてことない。本当だぞ。なんて誇らしい息子だ。これからもそうやって自分の信念貫け・・・!新」
新は父と別れ、意識がようやく戻りました。
龍河は茂に電話。
「龍河…お前!何てことしてるんだ!」
「父さん、僕は父さんの自慢の息子になりたかった。宮部新に会った日かなそれとも、ひき逃げ事故を起こした日かな?にわとりの首を絞めたこと覚えている?にわとりは宮部新だ、鶏や豚を食べるのに罪悪感を持つな・・・僕は父さんのこの言葉をずっと胸に自分を奮い立たせてきたんだ。でも何もかも嫌になっちゃった。全部、終わらせるよ」
龍河はとんでもない決心をし、茂は息子が自滅の道へ歩いていくことを察するのでした。
六本木クラス12話感想・みどころ
今日は次週の最終回に向けて怒涛の展開でしたね。
過労で入院して、倒れた葵を救助しようと向かったら、まさか、新が銃で龍河に打たれて意識不明…。
無意識の中で、三途の川を渡る父、信二に再会した場面はなんともくるものがありましたね。
学生姿の新ですが、彼が10代の時の記憶のまま止まっていた信二は、変わらず息子のことを温かく見守り、大きな愛で包み込んでいると思いました。
新が愛されて育った事が伝わる温かい言葉や表情、光石研さんの演技が素晴らしい。
「俺は行かないよ。仲間もいて毎日が楽しくてしょうがないから。つらい状況にいるけど、この気持ちを胸に全部しまって、生きてゆくよ。」
目の前のことから逃げない前向きな息子を信じて、自分の信念を貫いて生きることをまた説き、三途の川を渡っていく信二の背中がヒリヒリと心が切なく感じました。
信二はもしかしたら、三途の川を渡る自分を見て、新の反応や行動を親として試そうとしたのではないでしょうか。
新が自分のいる天国へ共に歩き、「楽」な方向へ逃げるか、それとも、今自分にあるべき場所にいて生きることを選択するか。
息子のことを亡くなってからも信じて、愛し続ける信二の愛情深さに心打たれました。
一方で、龍河と茂親子は、ようやくお互いの「バグ」に気づいたのかもしれません。
優香が潔く従順な振りをして長屋ホールディングスを去る姿は気持ち良かったですね。
これまで茂が犯してきた不正行為や、龍河のひき逃げ事件とその隠ぺい工作をした茂。
そして、龍河を売ってまで、長屋ホールディングスを維持しようとしたものの、龍二の変貌により、自分が人を支配し、従わせ続けてきた報いを受けることになった最悪な末路。
優香はここまで行動を起こし、新と今後幸せになる道を考えているんだろうけど、新の心はすでに葵一色!切なすぎる!
自らの手で、長屋の呪縛から逃げ出せた、優香がかなり心配になりましたね。
これまでの茂の「毒親」的接し方により、認知が歪み、理想の息子になれなかった悔しさから間違った方向に進む龍河。
そして、誘拐事件や殺人事件を自ら起こすようなメンタルじゃないと優香に言っていた茂ですが、龍河からの意味深かつ、不気味な電話に、ようやく、父としての温情が芽生えそうですね。
最終回に向けて、親子の2つの形と、長屋の終焉と葵を通じた新の本当の終わらせ方に次週、期待と興奮が高まる12話でした。