さよならノアール1話「人生最悪の数日間のパートナー」あらすじネタバレ
西池袋署に設置された犯罪被害者支援室。
被害者や遺族に寄り添いながら、更生のサポートをしています。
ある日、元刑事で、現在は支援員として働く、黒木夏海(小池栄子)の元に、心理学の専門知識を持つ白石絵梨子(北香那)が、帝都大学から出向してきました。
中華食堂で対面して食べる2人。
(絵梨子)あのなんてお呼びすればいいんでしょうか。黒木さんでいいでしょうかそれとも?黒木警部補とお呼びするものでしょうか?
(夏海)黒木夏海だからなっちゃんでなんでもいいってこと
(絵梨子)済みません。最初に色々確認させていただきたくて。
(夏海)先生、カウンセリングじゃないんだから
(絵梨子)先生、先生はやめてください。公認心理士の資格を持っているとはいえ、まだまだ駆け出しですから。
(夏海)自意識過剰。私達、警察職員と区別するために、心理職は先生って呼ばれることが多いの。とりあえず先生って呼んでけって奴。事案発生、割り勘でいいよね。
(絵梨子)助かります。奢られるのは苦手なので
そんな矢先、室長で臨床心理士の田村貴子(戸田恵子)からラーメン店で火災が発生したと連絡が入りました。
(貴子)急がせてごめんね。今、資料投げた。改めまして被害者支援コーディネーターの田村貴子です。念のため聞くけど本当に本当に初日から担当してもらっていいの?
(絵梨子)はい。警視庁の研修だけではなく、イリノイ大学ウォーカー校の特別講義も受けてまいりました。一人でも多くの方の心のケアを行いたいと思っております。
(貴子)助かるわー!この支援室は昨年出来たんだけど見ての通り小さな所帯。なのに新規の案件が次々来る。胃薬、経費で落としたいくらい。
(絵梨子)犯罪被害に遭った方やご家族を最初にサポートして、民間の支援センターにっ繋ぐ大事な役目ですよね。お力になれるように頑張ります。
(夏海)はいはい、よく出来ました。先生、上にこれ羽織って
(絵梨子)どうしてですか
(貴子)はい、今回の事案です。放火殺人の可能性あり。被害者の妻は激しいショックを受けてます。彼女の心身のフォローお願いします。
(夏海)それ、喪服みたいでしょ。夫を亡くしたばかりの女性には刺激が強すぎる
2人が火災現場に到着すると、既に、西池袋刑事課強行犯係、鴨井卓海(岡山天音)と、店係長で警部補の中谷健人(味方良介)が消防士から被害状況を聞いていました。
また、被害者の、小西悠介(柳下大)は既に息絶えていて、妻のさくら(北乃きい)は、感情が不安定で、怒りっぽくなっていました。
(消防士)火元は消毒用アルコールとみられます。引き続き周囲の安全確認作業は消防で行います。
(中谷)きたよ
(鴨居)いいんすか
(夏海)はい、よく聞こえてますよ。どこ。概要教えてくれる?こちら帝都大の白石先生。派遣で支援室に来てくれることになった。
(絵梨子)ご心配なく、守秘義務は承知しております
(鴨居)それはどうもー。亡くなったのはこの店の経営者、小西悠介さん、33歳です。閉店後の2時頃、出火し、2時間後に沈下しましたが、店内から焼死体で発見されました。消防によると、ガス台が倒れ、消毒用のアルコールが燃え移り…。
(中谷)被害者の頭部に外傷あり、事故、事件、両面から捜査中
(夏海)彼女は店には出ていなかったのね、その時間はどこに?
(鴨居)友人の家で飲んでいたそうで、朝になって連絡がとれました。友人から確認済みです。
(夏海)先生行くよ。これ履いて。力になろうなんて思い上がりはなしで、そんな簡単に力になれるものじゃないから。
(絵梨子)被害者の心に向き合うものとして何を目指すのでしょうか
(夏海)救命かな
(絵梨子)救命?
(夏海)犯罪に遭った人は目に見える傷がない場合でも、大きな心理的ダメージを受けてる。目に見えない血を流してる。それを止めるのが私達の仕事。小西さん、犯罪支援室の黒木夏海と申します。暫く、傍にいても宜しいでしょうか。
ブルーシートに包まれた、店に座るさくらを見つけ、警視庁に連れて行く、夏海と絵梨子。
夏海達に連れられ、支援室にやって来たさくらでしたが、混乱し、落ち着かない様子です。
(夏海)どうぞ、冷えてます。あったかいのは良ければ仰って下さい。
(絵梨子)小西さん、心からお詫び申し上げます。ご主人が亡くなったことを知らせたい方はいらっしゃいますか?
(さくら)悠介のお母さんは死んでる。私も屑の親とは縁を切った。
(絵梨子)お辛いですね。事件については現在、警察が捜査しておりますので。
(さくら)なにこれ捜査?警察って言ったよね。
(夏海)いえいえ、私ら刑事じゃないんで。それ虹意見か事故かはまだ分かってません。
(さくら)刑事じゃないってじゃあ何者?警察って言ったよね?
(夏海)警察官だけど捜査はしない。分かりやすく言うと、小西さんの味方になるのが私達の仕事です
(貴子)我々は心理士です。カウンセラーの資格があります。一緒に小西さんのサポートに当たります。
(さくら)なにサポートって。金かかるの?
(貴子)いえ、費用はいりません。様々な支援制度や窓口がありますので。安心して相談してください。
資料を桜に渡す、貴子。
(さくら)何、相談しろっつうのこれ。
夏海は警戒心を解くために、さくらのネイルを褒めました。
(夏海)綺麗。ごめんなさいこんな時に名前にぴったりの桜色だからつい
(さくら)あいつには禁止されてた。
すると、さくらは悠介にネイルや指輪を禁じられていた経緯を打ち明けました。
職業上、飲食業なので、ネイルは禁止でした。
(さくら)ねぇこれ可愛くない
(雄介)言ってんだろ、食い物商売なんだからチャラチャラネイルとか指輪とかすんなよ。
(さくら)分かってるよ
また、店の立ち退きを迫られ、立ち退きを断ったことで嫌がらせを受けて居たことなど少しずつ話し出しました。
(さくら)でも、もうどうでもいっかって!
(絵梨子)でもそれは…
(さくら)立ち退きを迫られてたんだよ
(絵梨子)それってお店のですか?
(夏海)答えたくないことは答えなくていいんですよ。ここでは喋るのも黙るのも自由。
(さくら)立ち退き断ったら、悪い口コミのせいでお客さんが減って。
(絵梨子)ひどいひどすぎます
(夏海)これ嫌がらせですね
さくらは怒りながら、スマホを開き、ネットの口コミで誹謗中傷を受けたことを夏海、絵梨子、貴子に伝えました。
(さくら)だから昨日も喧嘩になって友達のところに宅飲みに行った。悪い?宅飲みしようと誘われたから行っただけだけど。なに?私のせいなの?
(絵梨子)それでお友達のところへ行かれたんですね
(夏海)朝から何も食べてないですよね。ちょっとお腹に入れるものを探してきます。
しかし、絵梨子の余計な一言がきっかけに、さくらは怒って帰ってしまいました。
夏海はさくらを気遣い、刑事課に食べ物をとりに行くのでした。
刑事課にいた強行犯係の鴨井卓海(岡山天音)と中谷健人(味方良介)、暴力団対策対策係の河口真二郎(間島秀和)、大野裕也(濱尾ノリタカ)らに、さくらからの情報を伝える夏海。
(夏海)あの店、立ち退きを迫られてたらしい
(中谷)妻が言ったんですか?
(夏海)断ったらネットでひどい嫌がらせされたって
(鴨居)反社の手口ですね。放火もそいつらの仕業でしょうか
(河口)おいおい、こっちの案件か。どこの組だ
(夏海)確認して。地上げのトラブルなら妻が狙われる可能性も0じゃない。二次被害は避けなきゃ
(河口)あそこのラーメン美味かったんだよ。昔ながらの中華そばでさ、チャーシュー、ナルト、スープは最後の一滴まで飲み干せた。大野、立ち退きを要求した業者探れ
(大野)僕はあのスープ物足りなかったですけどね
(中谷)詳しく聞きたいですね。妻を連れてきてください。
(夏海)まだ事情聴取は無理。夫も店も火事で失って1日も経ってないのよ
(鴨居)あ、それ僕が買ってきたんですけどー
夏海は鴨居が買ったおにぎりを袋に詰めました。
(夏海)被害に遭って傷ついている人が先でしょ
(中谷)ちょっと支援室の予算で買ってくださいよ
夏海が支援室へ戻ると、絵梨子の不器用な発言に再び苛立ったさくら。
(絵梨子)レジリエンスという言葉を聞いたことがありますか?人間の心の回復力っていうことです。困難に直面してもそれに鉄器央氏、しなやかに元の状態にあるいはそれ以上に成長して立ち直る能力が誰にでも備わっているんですよ。小西さんは今、ご主人の突然の死にショックを受け、混乱している情ったいですが必ず乗り越えられます。一緒に方法を見つけましょう。
寄り添うつもりが余計なことを言ってしまった絵梨子。
(さくら)あのさ、あいつが死んだことって乗り越えるものなわけ?
(絵梨子)言葉が適切ではなかったかもしれません。でもレジリエンスがああると信じることでどなたでも前を…。
(さくら)レジリエンスレジリエンスってシャンプーの名前かよ!こいつイライラする。もういい、帰る。
(夏海)先生はいい、邪魔
立ち退きに反社会的勢力が関係している可能性もあり、中谷は、さくらの店に立ち退きを迫ったのではないかと、指定暴力団、祥仁會(しょうじんかい)に探りを入れました。
(大野)西池袋の「さくすけ」ってラーメン屋で火事があったのは知ってるな?
(暴力団員 倉地)ラーメンは塩分が強いんで食いません。
(中谷)とぼめるな。人が死んでるんだぞ!
(倉地)知らんもんは知らんよ
(祥二會3代目会長 不二仁)【浅野和之】倉地、大声出すと男が下がるぞ。
(河口真二郎)【眞島秀和】会長!おたくの息がかかった不動産屋、立ち退きを要求していたことは分かってます。
(不二)放火なんて乱暴なことは私の美学に反する
(河口)がさ状とりますか
(暴力団員)なんだとこの野郎
(不二)おいおい、黒木さんなら憶測でガサ状なんて無茶は言わんよ。そういえば最近見かけんが
(河口)黒木はマル暴を外れました。会長、よくご存じでは?
(不二)ああそうだった。さみしいねぇ
帰宅してもなお、混乱するさくらを静かに見守る夏海に対し、さくらは心を開いていきました。
(さくら)そっかもう帰ってこないんだ。
(夏海)冷蔵庫のネギとわかめ使いますね
急に、夫のごみを片付ける、さくらを見守る、夏海。
(さくら)明日、燃えるゴミだから。これ使う人もういない。これも!これも!これも!止めないでよ!もう必要ないで祖。
(夏海)止めません。見るの辛いよね。ただ、いつか思い出が必要になる時もあるかも。まぁ座って。散らかってるけど。
(さくら)ここ私んちなんだけど。まさか警察の人が作った味噌汁飲むなんて思ってもなかった
(夏海)私も貰っていい?味噌は発酵した大豆何とかが神経をリラックスさせるんだって。美味しい。自分で言ってる
(さくら)他人と味噌汁飲んでなごんでる場合じゃないし、警察なんて信用できない、人を疑って見下している屑ばかりじゃん。怒らないの?ひどいこと言ったのに。
(夏海)分かりました。何かあったら私の携帯に連絡してください。カチンときた。でも、味方だから。明日の朝、電話しますね。
(さくら)なんだよ、なんで行くんだよ、私はひねくれ者なんだよ。
(夏海)ごめんね、鈍感で。
絵梨子は帝都大学心理学部の教授で、精神科医、五十畑修(岡部たかし)を訪ねました
(絵梨子)済みませんこんな時間に。今日から被害者支援室に勤務でした。
(五十嵐)ほう、1日で根を上げたという報告か。
(絵梨子)まさか、挑み甲斐がある仕事です。
(五十嵐)恐ろしい自信だな。いいか?日本は加害者の人権保護に対し、被害者支援が遅れた歴史がある。君は重要な仕事を担ってるんだぞ。
(絵梨子)分かっております
(五十嵐)分かっておりますという時ほど、人は分かっていないものだ。
(絵梨子)先生、分からないと言えば今日は1つ不可解なことがありました。黒木さんという警察官が黒木さんは私に被害者の自宅に来るな、邪魔だと言ったんです。何故、そんな無礼なことを?ハラスメントの観点からしても不用意な発言です。
(五十嵐)それは、君が決定的なミスを犯さないように、手を打ったんだろう。
(絵梨子)私のミスを防ごうとしてくれたんですか
(五十嵐)君のミスによって被害者が傷つくのを防いだんだよ。なかなか出来る先輩じゃないか
(絵梨子)では私は使えない奴と判断されたんですよね、いや、不本意だな
(五十嵐)君は知識がある。積極的にアプローチもする技術もある。ただ、解決を焦るあまり、相手を追い詰めてしまう。だからクライアントとも同僚ともうまくいかなかったし。
(絵梨子)欠点は自覚しております。2年の派遣を終えたら、被害者支援について書籍を出そうと思っています。売れれば社会的意義もありますよね。
(五十嵐)今夜は酒が進みそうだ
(絵梨子)私もいただきます。
その頃、夏海は、小西家に生命保険会社のカレンダーが掛けてあるのに気づきました。
翌日。
さくらは捜査が進むにつれ嘘の供述をしていたことが明るみになっていきました。
小西さくらは、アプリで男性と知り合っていました。
(中谷)被害者の妻、小西さくらは嘘の供述をしていました。事件当夜、友達の部屋に泊まっていたと証言していましたが、再度、友人から聴取をしていたところ、アプリで知り合った男と会うから一緒に遊んだことにしてくれと頼まれたそうです。
(桑原英二)【荒川良々】その男は特定できてるのか?
(中谷)支援室に止められたせいでまだ本人から話を聞けてません。
(桑原)立ち退きの裏は取れたのか?
(大野)祥二會のフロント企業が噛んでいたのは事実でしたが、事件前後に店の近辺で目撃された者はおりません。
(中谷)私は小西さくらの線が濃いと思います。根拠です。
(鴨居)被害者の保険契約を調べました。昨年末に5千万の生命保険を契約してます。
さくらは昨年末に5千万の生命保険を契約していたことが判明しました。また、司法解剖の結果、死因は一酸化炭素中毒でした。つまり、出火時は生存していたと思われます。ですが後頭部に打撲による陥没骨折がありました。何者かに殴られ、一時的に意識を失っていたのではないでしょうか。
(河口)保険金目当てに妻がやったって言うのか。
(中谷)ええ、反社から嫌がらせを受けて居たと証言したのは、そっちに目を向けさせるためです。
(河口)筋書き作るの早すぎないか。
(桑原)山崎の失踪以来、西池袋署は本部から目を付けられてる。二度と批判を浴びるようなことがあってはならない。いずれにしても慎重にあたれ。
かつて、元組織犯罪対策係係長だった、山崎創(渡部篤郎)の失踪により、西池袋署は本部に睨まれていると話す桑原。
その頃、店の遺品やごみを片付ける、夏海とさくら。
(さくら)最後の売り上げにしてはしょぼいね。開店した時は日本一になるって言ってたのに
(夏海)開店はいつ
(さくら)2021年の4月。まだコロナ誅っだったけど。
当時を振り返るさくら。
(さくら)誰も来ないね
(小西)しけた顔するな。まだオープンしたばかりだろ
当時を振り返りながら、小西が亡くなる前の出来事を話す、さくら。
(さくら)私も一緒に夢叶えようって思った。必死に頑張ってお客さんもついた。でもあいつさ、こだわりが強くて材料費の値上がりについて行けなかった。立ち退き騒ぎもあって
(夏海)贈り物みたい。なにか分かりますか?小西さんへの指輪じゃ
(さくら)ないない言ったでしょ。あ、そうか…あの女だ。あいつキッチンカーやってる若い女に気が合ったんだよ。時々私に隠れて珈琲飲みに行ってるの教えてくれる人がいた。きっとプレゼントして気を引こうとしていたんだよ。こんなところに隠して…渡せなくて残念だったね!捨てといて。
指輪を投げる、さくら。
そこへ、中谷と鴨居が到着しました。
(夏海)事情聴取はまだ早いって言ったでしょ
(中谷)小西さくらの事件当時のアリバイが崩れました。
(夏海)物証は?
(中谷)それはこれからです。
(夏海)なら、被害者支援室としては許可出来ません。
(中谷)警察は犯人逮捕してなんぼでしょ。
しかし、さくら、生命保険のことを聞きだしてしまった、絵梨子はまたしても、さくらを怒らせました。
(さくら)最低!やっぱり警察は屑だよ。もうほっといて。
(夏海)目を離さないで。なに?
(絵梨子)保険のこと伺ったら急に怒り出して。
絵梨子はさくらに生命保険や火災保険に入っているか確認してしまいました。
(絵梨子)生命保険や火災保険には入っておられますか?こんな時に手続きするのはお辛いですよね。お手伝いさせていただきますよ
(さくら)保険なんか知らねぇよ!
(中谷)やっぱりか
(夏海)もったいぶらないで教えてよ
(中谷)生命保険に5千万の契約あり。しかも半年前に契約。
(夏海)いろどり生命。
(中谷)なんで知ってる?本人に確認したんですか
(夏海)するわけない。遺族に一番配慮が必要なことでしょ。部屋にいろどり生命のカレンダーがあった。それだけ
夏海はさくらを気に掛けるなか、絵梨子の学問だけの知識と、彼女目線の独特の物言いが被害者に無神経であることを伝えました。
(絵梨子)保険手続きなどの事務的な行為は、事態を客観視できるので、前向きになれるきっかけになるかと。
(夏海)先生、焦りすぎ。歩きたくない人を無理やり歩かせてどうするの。
(絵梨子)私はただ話を聞くだけじゃなくて、何が目を向けているのか回復につながると。
(夏海)抗議なら大学でやって
そこで、さくらが行っていたキッチンカーの女性店員、安原佳奈を訪ねる夏海と絵梨子。
(安原佳奈)さくすけの店長。
(夏海)失礼ですが個人的に親しくされていましたか?
(佳奈)いいえ。ただの近所のお付き合いです。奥さんが言ったんですか?誤解です。
(夏海)では互いのお店以外で会うことはなかったんですか?
(佳奈)お茶とかは飲みに行ったんですか?
(絵梨子)とかってことは1回だけじゃないんですね
(佳奈)たまに愚痴を言い合っていただけです。
(夏海)何の愚痴?良かったら差し支えなければ
(佳奈)対象は奥さんの愚痴。夫婦仲、最悪で、しょっちゅう喧嘩してたから。そうだ、嫁に死ねって言われたって言ってた。ひどい喧嘩で、鍋で頭を殴られたって言ってた。めっちゃ痛がっていましたよ。
(夏海)ではああなたのほうはどんな愚痴を?
(佳奈)私は地元の怖い人たちにショバ代要求された話とか、ほら、みかじめ料ってやつ。
夏海は佳奈が祥二會から脅迫され、みかじめ料を請求されていることを察知します。
(夏海)みかじめ料?どこの組ですか?この辺なら祥二會。お金を出せって言われたなら被害届を出したほうがいいですよ?担当を呼びましょうか。ガパオ弁当今度買いに行きますね。お時間撮らせて済みません。
(さくら)まだ払ってないし。
(絵梨子)小西さくらは夫に死ねって言ったんですよ。市ねって
(夏海)私だって昔、男に死ねって言ったことぐらいあるかも
(絵梨子)黒木さんの過去の恋の失敗はどうでもいいんですが。捜査には素人の私でも小西さくらが疑わしいと思ってます。
(夏海)なんで呼び捨てにしてるの。彼女は被害者家族だよ。被疑者じゃない。
(絵梨子)本当にそう思ってるんですか?刑事課の人達も疑惑を抱いてるって、言ってましたよね。彼女は一度も泣きませんでした。支援室でも火災現場でも夫のために涙を流さなかった。
(夏海)それは刑事課の仕事。
(夏海)先生本当に帝都大の心理学部?ショックな出来事に遭った時に、泣かない人は少なくない。一時的に感情をなくす。
(絵梨子)そんな定説は知ってます。でも小西さくらさんは感情を失っていませんでした。こっちにガンガン食ってかかってきた。攻撃性が発動するときは、隠したい本音や感情が潜んでいると指摘されます.
(河口)暇そうだな
(夏海)ふざけないで
(河口)小西さくらが歩道橋から身を投げようとしたってよ。鴨居が無事に止めたらしい、怪我はなし。ただ中谷らが事情聴取するって連れて行った。
(夏海)立ち会わないとまずい。…これ。
(河口)美味そう、奢ってくれるの?
(夏海)なわけないでしょ。子のキッチンカーの店主あたって?
(河口)キッチンカナ?
(夏海)亡くなった小西悠介さんと親しかったらしい。祥二會にみかじめ料求められて彼に相談したって言ってた。
(河口)聞きずてならんね
(絵梨子)なんなんですか
(夏海)先生にも頼みがある。
(絵梨子)持ってきちゃったんですか?
夏海は、さくらの店にあった指輪を絵梨子に渡しました。
中谷と鴨居によるさくらへの事情聴取が始まりました。
(中谷)火災当日のことをもう一度確認させてください。どこにいましたか?
(夏海)支援員として立ち会います。小西さん事情聴取は強制ではありませ。つらくなったらこれをあげて合図してください。
夏海はさくらに手拭いを渡しました。アプリで知り合った男性に会うから、一緒にいたことにしてくれと頼んだそうですね
(中谷)お相手の名前を伺えますか?本当はあなたは一人だったのではありませんか?そして深夜、店に戻ったのでは?
(夏海)それは推測でしょ、決めつけないで
(鴨居)ご主人の頭部には殴られたような傷がありました。
(警視正署長 妹尾)【利重剛】黒木がいたら聴取はやりづらいだろうね
(刑事課長警視 桑原英二)【荒川良々】済みません、被疑者を挙げるのに血眼になっていた黒木が、被害者支援にのめり込むとは思ってもいませんでした。
(妹尾)常に予想外のことが起きるのが警察だ。
(中谷)答えにくいなら少し話題を変えましょうか。ご主人には5千万円の生命保険の契約があるそうですね、受取人はあなたです。
そこで、さくらは自暴自棄になり、自分が殺したと言い出しました。
(さくら)はっきり言えば?お前がやったんだろって。分かったよ、言ってやるよ、私がやりました。私が悠介を殺しました。もういいよー!
さくらは夏海に合図するように手拭いを振りました。
(夏海)待って。
(鴨井)小西さん詳しく話してくれませんか
(さくら)だから殺したっつってんだろ。それでいいじゃん
(中谷)そうはいきません。順を追って伺わせてください。まだ聴取は終わってません。
(夏海)彼女はもう話したくないと言ってます。
(中谷)聴取に口を挟まないでください。あなたも刑事だったなら分かるでしょ。家族がクロだったケースは過去にいくらでもあります。
(夏海)過去は関係ない。彼女がシロだったらどうするの
夏海、貴子、絵梨子は真意を桜から聞き出そうと粘ります。
(さくら)馬鹿じゃない?私なんかの味方して。だって私は殺したんだよ。
(絵梨子)ホントなんですか
(さくら)あの朝、金庫から30万が消えてて。
さくらは、小西が亡くなった日に、店から30万円が消えており、悠介と口論になりました。
悠介は友人に貸してくれと言われたと言いますが、さくらはキッチンカーの佳奈の存在を宇疑っていました。
(小西悠介)ダチに貸してくれって言われたんだよ
(さくら)ダチ?女じゃないの?ねぇあのキッチンカーの子でしょ
(小西)これ触るなよ。新しい醤油漬けこんだから
(さくら)誤魔化すなよ!私はオシャレもしないで頑張ってんだよ!
(小西)うっせぇな。好きにしろよ
(さくら)好きにするようなお金ないよ!いっそあんたが死んだらお金はいるけどね。
(小西)情けない事言うな。…悪かったな。
(さくら)言わせてんのはあんたでしょ。あんたなんかと一緒になって損した。…死ね
さくらは、夏海と絵梨子に自分が口論の末に暴言を吐いたせいだと責任を感じていました。
(さくら)むしゃくしゃしてネイルして、アプリで知り合った男と会ったけど、でもすぐつまんなくなって一人で飲み歩いた。私のせいなんだよ。あいつ私に死ねって言われて頭にきてどうでもよくなって火つけたんだ。
(鴨井)悠介さんは自殺をされたということですか?
(さくら)私が追い詰めたんだ。私が殺したの。
絵梨子が店にあったダイヤの指輪を調べたところ、小西悠介が買った指輪は、さくらのためのもので、普段、着飾ることを職業柄禁止していた自分を悪いと思っていました。
(絵梨子)これは小西さんのために買ったものでした。保証書を発行した店で話を聞いてきました。事件当日の午後4時頃に購入されたそうです。
悠介は店でアクセサリーショップの店員にこう言っていました。
(悠介)夫婦喧嘩の罪滅ぼし。婚約指輪も買ってやんなかったから。あいつ欲しいくせに一度も言わなかったんです。
(夏海)あなたに指輪を買った悠介さんが自殺すると思いますか?
(さくら)でも…でも私は死ねって言ったの!
しかし、河口の捜査で、さくらが犯人ではなく、安原佳奈が原因だと突き止めました。
(夏海)どう?手短に
(河口)とりあえず言っとくわ。お前、まだ充分刑事だな。
(さくら)心理バイアスという言葉があって。あなたが悠介さんを大事に思っていた証拠です
(夏海)今、捜査に当たっている刑事から連絡がありました。悠介さんの死に関わった人物の検討がついたそうです。容疑が固まり次第お伝え致します。
(さくら)違う!私が殺したの。ねぇ逮捕してよ!早く。私が死ねって言ったの。もうずっとうまく言ってなかったからどっか行っちゃえって思ってた。こんな奴と一緒にになって失敗だったって何百回思った!
さくらは何もかもがイヤになり、自分を逮捕してくれるように鴨井に懇願しました。
(鴨井)いや、容疑を証明できない人は逮捕出来ません。
(絵梨子)小西さん心理バイアスという言葉があります。人は、いいことをすればいい結果が得られ、悪いことをすれば悪い結果がもたらされると無意識に信じる傾向があります。少しだけ聞いてください。理不尽な犯罪に遭うとショックを受けた人は、自分に落ち度があったからひどい目に遭ったのだと無理やり自分を納得させようと、バイアスを掛けるんです。
(鴨井)特に大事な人を突然失った人は自分を責めることが少なくありません。
(絵梨子)つまりあなったが何度も殺したと言ってるのは悠介さんを大事に思ってた証拠です。
(さくら)でも、でも…
(夏海)小西さん、なんで冷蔵庫にずっと指輪が入っていたのか私ずっと考えていました。悠介さん、家の冷蔵庫に大事なチャーシューを入れていました。炎に包まれた時、とっさにとっさに指輪を冷蔵庫に入れれば守れるって考えたんじゃないでしょうか
その後、夏海は真犯人である、安原佳奈と、被害者の小西悠介の真相を知りました。
(夏海)小西さんは安原佳奈にお金を貸していた。安原は暴力団からみかじめ料を要求されていると泣きついた。でも祥二會は規制が厳しくなってからみかじめ料を取ってはいない。
(絵梨子)脅されていたって言うのは嘘ってことですか?
(夏海)嘘って言うよりは詐欺ね。同じ手を使ってあちこちの男から金を巻き上げていた。総額は2千万。バックにトクリュウが関わっていた可能性がある
なんと、意外にも犯人は、キッチンカーの安原佳奈。
祥二會は規制が厳しくなると、みかじめ料を支払っておらず、佳奈はバックにトクリュウが関与していました。
複数の男性に、みかじめ料を支払わされそうになっていると嘘をついて、金を巻き上げていました。
(佳奈)殺すつもりなんてなかった。
佳奈は、不二仁と癒着があり、小西にお金を借りていました。
小西は佳奈の言うことを咎めました。
(小西悠介)お前、あちこちの男から金引っ張り出してるそうじゃねぇか。お前がやったことはな!もういいやとにかく金返せ、うちも楽じゃないんだ。今日嫁と喧嘩しちまったよ。死ねなんて言わせちまって合わす顔がねえ。
(佳奈)カリカリすんなよ、嫌なことを忘れさせてやるよ
佳奈が色仕掛けをすると、さくらを大事に思う彼は怒りだしました。
(悠介)安く見るんじゃねぇよ。アイツ裏切るようなことはしねぇんだよ
(佳奈)何綺麗ごと言ってんだよ。下心で金出したくせに私とやれると思ったんでしょ
(悠介)ふざけんなよ。金返せよ
小西と口論になったのち、彼を突き飛ばしてしまい、秘伝のスープが落ちて火災が起きました。
(佳奈)殺す気なんてなかったの。殺人罪にはならないよね。
(河口)それはこれから調べさせてもらう。これだけは忘れるなよ、小西悠介という男の命が奪われた。33歳。美味い中華そばを作る男だった。
事件解決後、絵梨子は黒木のことを鴨居に訪ねました。
(鴨居)なんだよ
(絵梨子)通りがかっただけです
(鴨居)ああさっきはどうも
(絵梨子)鴨居さんでしたっけ、聞いていいですか?黒木さんって刑事課の人に煙たがられているんですか?
(鴨居)まぁ支援室って捜査畑とは真逆だから
(絵梨子)それだけじゃないですよね
(鴨居)案外鋭いね、詳しい子とは言えないけど、黒木さんって1年前までは、暴力犯罪組織対策課の刑事だった。優秀な。色々あって離れたけどね。これ以上は。
(絵梨子)もう1つ。何聞いてたんですか
(鴨居)言っても知らないよ。アナーキーザUK
(絵梨子)警察官としては穏やかじゃない選挙区ですね。
(鴨居)え、知ってるんだ
(絵梨子)反体制の象徴の曲で、当時はセックスピストルズのツアーは社会的パニックを呼んだと本で読んだことがあります。聞いたこととはありません。今夜聞いてみます、お疲れ様でした。
(さくら)私あの女のことは許せない、雄介がいない生活には慣れない、でもいつかまた店をやりたい。何年かかっても。
(夏海)開店したら行きますね
(絵梨子)私も行きますね
(さくら)お前は来るな
その後、さくらは関東被害者支援センターの森田成一(中村公隆)と、根本真紀(石川萌香)にサポートを受けることになりました。
(森田)この後、支援センターのほうでフォローしますね。小西さんが日常を取り戻すのはこれからが本番です。
(根本)法廷で加害者と向き合うのは心が削られますが、私達を頼ってください
(さくら)宜しくお願い致します。
その夜、居酒屋瀬、夕食をとる夏海と絵梨子。
(絵梨子)どうしてずっと小西さんの味方でいられたんですか?
(夏海)私達は被害者にとって人生最悪の数日間のパートナー。闇の中から救い出せなくてもせめて無条件で味方でいたい。
(絵梨子)黒木さんにも人生で最悪の数日ってありましたか?
(夏海)離婚して娘に会えなくなった時かな。なに?精神分析でもしてるの
(絵梨子)黒木さん優秀な刑事だったそうですね。なんかあったんですか?
(夏海)なに今度は事情聴取?黙秘する。
(絵梨子)済みません。じゃあ忘れてください。
(夏海)去年、私の上司が失踪した。公にはなってないけど警察が最も避けたいこと。私はずっと彼と一緒に仕事してたから何か隠してるんじゃないかって一時は疑われた。
(絵梨子)それで支援室に異動になったんですか
(夏海)でもよかった。刑事にやってる時は、被害者は証拠をくれる存在としか見てなかった。それに気づけたから。先生は?なんで支援室に来る気になったの?
夏海は一人娘がいますが、上司の失踪をきっかけに何年も会えていません。
(絵梨子)私は人にあまり好かれないんです。恋愛は続かないし、友達もいません。だからこんな私でも、せめて誰かの役に立ちたくて、支援課を希望しました。動機として不純でしょうか?
(夏海)ただちょっと修業がいるかもね。何もしない練習。人は自分で立ち上がるしかない。私達に出来るのはそれに気づいてもらうことだけ。
(絵梨子)それが一番難しいんです。私すぐ何かやりたくなっちゃうんで
夏海と絵梨子はお互いに性格が異なるものの、バディのような絆が生まれようとしていました。
帰宅した夏海は家で幼かった頃の娘の写真を見ていました。
さよならノワール1話「人生最悪の数日間のパートナー」感想・みどころ
無神経で余計な一言が多い、公認心理士の絵梨子と、被害者の傷に機敏で、厳しくも温かく寄り添う、夏海。
彼女達の独特の空気感とバディが、被害者遺族の心に一歩踏み出す力をくれそうですね。
今回の初回ゲストは北乃きいさん。
ドラマ「ライフ」にて、社会現象を起こす程の圧倒的な演技が記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
正義感の強い女性や、穏やかな女性を演じることが多い北乃さん。
360度変わる程の、野暮ったさと、どこか背中に纏う寂しさを感じさせる、さくらを熱演していましたね。
さくらは感情的で、多くは語られていませんが、本人曰く、親が「屑」だった過去から、警察に敵意を向けていました。
本当は、心から夫の悠介を愛していて、切なかったです。
自暴自棄になり、自分が夫を殺したことで全てを終わらせようとしていましたが、生きる勇気を取り戻せて良かったです。
ラスト終盤に垣間見れた、夏海の過去…。
離婚し、失踪している相手は、夏海の元上司、山崎。
山崎のことに触れると曖昧に濁す、鴨居含む強行犯係の態度が気になりました。