さよならノワール

さよならノワール2話

さよならノアール2話あらすじネタバレ

キャバクラに勤める、佐藤茂子の元には、沢山の知り合いと思われる人からのメッセージが届きました。

追い詰められている茂子の部屋は荒れています。

西池袋署犯罪被害者支援室の黒木夏海(小池栄子)と白石絵梨子(北香那)。

(絵梨子)どうして信じてしまうんでしょうか?そんなうまい話があるわけないのに。

(夏海)自分だけは違うと思わされる。それぐらい手口が巧妙になってる。先生なんてころっとやられるよ

(絵梨子)まさか、私は疑り深い性格です。自分以外は信じません。

(夏海)そういうこと言う人が一番危ない。誰にも相談できないから。

(夏海と絵梨子の上司、田村貴子)【戸田恵子】お早う御座います。チームワークはばっちりですか?

(絵梨子)はい

(貴子)それは頼もしい。相性、最高ね。今回の事案です、佐藤茂子さん、30歳。1号店営業店マーメイドのフロアレディ美雨として働いていました。不動産詐欺に遭い、被害額は2800万円です。

(絵梨子)2800万?今見てたやつですね

(貴子)全財産に近い額を奪われ、重度のショックを受けてると思われます。事情聴取に当たった刑事課から支援の要請が入りました。心身の安全確保をお願いします。

(夏海)急ぐよ先生。

(絵梨子)1号営業店っていわゆるキャバクラなんですね

(夏海)マーメイドは池袋で一番の大型店。被害者はナンバー2の売り上げらしい

(絵梨子)自業自得、天罰って叩かれそうですよね

(夏海)好きで水商売に入ったとはかぎらないけどね。ここだ。

新たな被害者支援を必要とするクライアントで、池袋のキャバクラ「マーメイド」に勤務する、「美雨」こと、佐藤茂子(今泉佑唯)を訪ねました。

(夏海)佐藤さんいらっしゃいますか。西池袋署から参りました。私達は捜査の担当じゃありません。犯罪被害支援室の黒木と申します。

(絵梨子)白石と申します。佐藤さんの支援を担当させてもらうことになりました。

(美雨)なにも話したくないって言ったはずだけど。支援なんかいらない、帰って。もうどうなってもいいい

(夏海)手当だけでもさせてもらえませんか?傷口を塞ぎましょう。洗面所お借りしますね。応急処置なので傷跡が心配なら病院を受診してください。こちらでご案内することもできます。

(美雨)病院で余計なこと聞かれたくない。もう何も思い出したくない。約束できる?ちょっとでも聞いたら出て行ってもらうから

(夏海)佐藤さん安心してください。事件については何も聞きません。その代わり、しばらく傍にいさせてください。約束します

常連客の野村健太(百名ヒロキ)から、2800万円の不動弾詐欺に遭い、自傷行為の後も見られました。

(美雨)着替え。冗談でしょ、トイレも見るつもり

(絵梨子)済みません、ドアを開けたままでお願いしていいでしょうか

(夏海)危ない者は片付けておいた

(絵梨子)でもその気になればどんな方法でも

(夏海)こっちが慌てたらしてたら余計にピリピリする

(美雨)名前は美雨でいい。本名、昭和っぽくて気に入らないから。

さらに捜査を進めると、架空の不動産仲介業者を装って、マンションの手付金を騙し取る手口で被害者は、10名以上、被害総額は1億5300万円にも上っていました。

実行犯の中で唯一特定されたのが野村でした。

警視庁強行犯係の鴨居卓海(岡山天音)、中谷健人(味方良介)は、野村の情報を得ようとしますが、美羽は事件のショックから野村とやり取りしたスマホの履歴を全て削除したいと意志を伝えるのでした。

(中谷)この男が?

(美雨の同僚のキャバクラ嬢 ゆりか)そう。確か野村って言ってた。

(鴨居)何故2人を撮っていたんですか?

(ゆりか)むかついたからよ。投資用の良い物件を紹介してもらったって言ってさ。そんなうまい話あるかって思った。当たりだった。

(中谷)この男について何か知ってますか?

(ゆりか)さぁどうせ半グレでしょ。30のばばあ狙うなんて金貯めてるし、寂しいんでしょ

(鴨居)あなたも寂しいですね

大野、鴨居、桑原、中谷、河口は捜査状況を話し合いました。

(鴨居)舞台となったのは池袋東3丁目9の30のグランフォート池袋2106号室です。架空の不動産会社が仲介業者となり、投資目的の有料マンションとして売り出されました。が、持ち主は認知症で介護施設に入っており売却の意志はありません。何者かが鍵を手に入れてターゲットにした客から手付金を受け取って、消えたとみられます

(桑原栄二)【荒川良々】ずさんな手口だな

(大野裕也)【濱尾ノリタカ】トクリュウの一派だと思われます。用意周到に携帯などの証拠を隠滅しており、特定に難航しています。唯一、実行犯の面が割れてるのが、この色男です。不動産会社に勤務する野村健太と名乗って、マンションの購入を持ち掛けたようですね。

(大野)この女性はマーメイドの美雨こと、本名、佐藤茂子、30歳。彼女の被害額は2800万。今回の中で最大です。

(桑原)そんな大金突っ込んだってことはただならぬ関係だよな。女の携帯にこの男を特定できる情報は?

(大野)それが…

美雨に事情聴取をすると、大野の軽はずみな発言が美雨を逆撫でしてしまいました。

(美雨)騙されたって分かった時、頭にきてあの男のメールも連絡先も全部削除しました。

(大野)お預かりすることはできますか?

(美雨)それは出来ません!お客さんの個人情報が入ってます。携帯は私達にとって自分のお店みたいなものです。

(大野)その男とはどういう付き合いだったんでしょう?

(美雨)ただの客です。

(大野)本当ですか?2800万円は大金だ。よっぽど、信用しないと払えませんよね。

(美雨)あいつと出来てたって言いたいの?そんな目で見ないで!私らそんな簡単にお客さんと寝たりしない!私は被害者なのよ!

(大野)落ち着いてください

(河口)済みません。

(桑谷)非常に情緒不安定だったので、支援室にサポートを依頼しました。

(中谷)黒木さんが捜査の邪魔しなければいいんですけど。

絵梨子は美雨からSNSを取り上げようとしました。

(夏海)明日の朝、お伺いしてもいいですか?

(美雨)は?また来るの?

(絵梨子)詐欺被害の窓口をご紹介したいのでお時間をください。

(美雨)そんなとこ行きたくない

(夏海)では私達に会って話すだけならどうでしょう。

(美雨)なんか面白い事でも言ってくれるの?私、採点辛いよ

(夏海)お望みだったら多少は。

絵梨子は、美雨がSNSで特定されたことに気付き、スマホを見ようとするのを制止しようとします。

(夏海)警察では情報は共有されてません。憶測で書き込まれているので見ないようにしてください。

(絵梨子)我々に携帯を預けていただけませんか?勿論、中は見ません。

(美雨)別に何も感じないから

(絵梨子)そんなはずありません、貸してください。

(夏海)無理に取り上げるのはどうかな、

(絵梨子)今の美雨さんは自分が社会的に排除されたと受け止め、極度のストレス状態にあると思われます。もう駄目だ、嫌われているなどといった認知的バイアスを抱えてます。この状態を抜け出すには脳と心を保護するためのSNS切断が有効で。

(夏海)そんな屁理屈聞きたくないって!

(絵梨子)これは実証的研究に基づいたエビデンスです。

(夏海)それ誰の為に言ってるの?知識の押し付けはやめて!

(絵梨子)私は美雨さんに必要なことをお伝えしただけです。

(美雨)何してんのあんた達。人の部屋でケンカ?むきになるあんたもあんただけど小芝居するあなたもあなたよ。わざとこの人を挑発して、言い合いに持ち込んだでしょ。私の気をそらすために。キャバ嬢なめないで。人の空気を読むプロなの。

(夏海)失礼しました。

その頃、指定暴力団、祥二會の不二(浅野和之)の元へ大野(濱尾ノリタカ)が来て、野村について知らないか尋ねました。

(大野)こいつに見覚えないか

(組員の倉地)知らねぇな

(大野)なかなかの男前だな。でも口は軽そうだ。

(河口)例のマンション詐欺がらみです。会長のネットワークに引っ掛かったことがあったら教えてもらいたいですよ

(倉地)勝手なことほざくな利用しようって言うのか。警察に貸しを作るいい機会じゃない?

(不二)大声出すな倉地。こんな下っ端は知らんが頭は大阪ミナミから出てきたガキらしい。若いけどやり方がえぐいと噂になってる。うちも警戒してるところだ

(河口)やっぱり知ってるじゃないですか。何かあったら連絡してください。捜査協力はウェルカムです。これに限らず別件でも。

(不二)山崎さんの情報なら私も知りたいぐらいだよ。もう1年か、無事でいてくれるといいけどね。

夏海とお酒を飲む美雨に付き合います。

(美雨)一杯付き合って

(夏海)済みません。付き合い悪くて。勤務中は飲酒は禁止なんです。

(美雨)いいよ、私もよく高いシャンパン飲んでるふりしてこっそりノンアル飲んでた。ボトル30万震えますとか言ってね。美味い。ノンアル飲んでた。あいつあまりお酒飲まなかった。マーメイドの美雨の盃だよ、飲んでくれたらお喋りしてもいいよ。

(絵梨子)野村という男でしょうか。現実を整理すれば冷静になれることもあります。

(夏海)だめ、事件のことは聞かない約束でしょ。秘密、上司にばれたら処分されます

夏海はこっそり美雨から出されたワインを飲みました。

(美雨)最初は、ビビりなサラリーマンだと思ってた。

【(回想シーン)美雨と野村】

(美雨)ご指名有難う御座います。美雨です。

(野村)いいお名前ですね

(美雨)ありがとう。もしかしてこういうお店来るの初めてですか

(野村)済みません

(美雨)なんで謝るの?可愛い。お仕事は何されてるの

(野村)不動産関係っです。マンションの販売を。まだ大した成績は上がってないですが、宅建の資格取るために、学校に行っています。

(美雨)偉い。

美雨は夏海と絵梨子に話し続けました。

(美雨)数日おきにあいつやって来た。高いお酒は飲まなくていつも1時間喋ると帰った。恋愛モードにならないところが新鮮だった。だって、30万のシャンパン入れれば抱けると思ったおやじばかりだったから。馬鹿だよねあんな安い手口に引っ掛かってたなんて。この私が。

(絵梨子)それで信用されたということでしょうか

(夏海)雨降って来そうですね、傘忘れちゃった。

(美雨)それ男が泊まるときの見え見えの文句だよ?私はいつもこう答えてた。えー全部見えるの恥ずかしい。今日は濡れないうちに帰ろうね。

このまま美雨を一人にして大丈夫なのか気が気じゃない2人は、被害者宅に泊まるのは本来、禁止されていることだが、そのままでいいのか悩むのでした。

(夏海)振ってきたねー案外、準備ががいいのね。私が持ったほうがよさそう。基本的に支援員は被害者宅に泊まることを推奨されてないの。

(絵梨子)濡れるの嫌いなのでいつも持ってます。美雨さん一人にして大丈夫でしょうか。距離を詰めすぎると依存が強くなって、立ち直りが遅れるからですね。心理学的には、深夜から明け方は、ネガティブや孤立感が強まる時間帯ですが。

(夏海)いつも一番迷うところ。

夏海がマンションを見ると、美雨の人影が見えました。

(美雨)泊まってく?

(野村)気持ちは嬉しいけどやめておきます。もっと成績上げて一人前になってからにしたいから。

(美雨)送ってくれて有難う。

野村との優しい思い出を振り返りながら、心が張り裂けそうな美雨。

飛び降りると察知した夏海と絵梨子は向かいました。

(夏海)濡れますよ

(美雨)なんでなんで死んじゃいけないわけ?私もう外歩けない。仕事も行けない、親にも泣きつけない。どこ行っても、客に騙されて、2800万円巻き上げられたバカ女だってみられる。かっこ悪すぎ

(絵梨子)死ぬのはかっこいいことなんですか

(美雨)バカ女と言われるよりはね

(夏海)馬鹿はあなたじゃない。犯人です

(美雨)じゃあそのバカ男を私の前に連れて来てよ。引きずって土下座させて!どうして私だったのか、いつからはめようと思っていたのか!全部、全部説明してほしい!それが私の一番やってほしい事

(夏海)まだ彼の所在は掴めてません。住所不定で、組織の存在が明らかになる前に、計画的に逃亡を支持されている可能性も考えてます。現在50名の捜査員を投入し、捜索を実施しています。

(美雨)待って…逃亡?もしかしたら、川崎の沖浜運河の近くかも。たしかよく学校から逃げ出してばあちゃんの家に隠れてたって言ってた。あれは嘘じゃないと思う。

美雨は、野村の行くところに心当たりがありました。

大野と川口は張り込みし、「野村」こと、飯塚の家を特定しました。

(大野)奴の母方のばあさんの家です。母親は水商売でよく預けられていたそうですね

(河口)だから水商売の女を騙す手口を知ってたってことか。

(大野)しかし、大箱のナンバー2といえば百戦錬磨です。なんで美雨は騙されたんですかね。

(河口真二郎)【眞島秀和】バツ2の俺に聞くな。女心はさっぱりわかりますよね

(大野)ヤクザの気持ちは分かりますよね

(河口)うるせぇ

(大野)自称。野村健太こと、飯塚朝日だな。マーメイドのホステス、美雨さんに対する詐欺の疑いがある。

その後、取り調べを受ける飯塚は、大野と河口の尋問をのらりくらりとかわします。

(野村)僕が美雨さんを騙したって言うんですか

(河口)お前、単独でやったわけじゃないよな。会社のホームページも架空、講座も架空。

(野村)待ってください!僕も騙された被害者なんです。僕は最近、営業マンとして雇われただけで、物件が詐欺なんて知らなかった。

(大野)もうネタ上がってんだよ。じゃあなんで偽名使ってた?

(野村)キャバクラで本名使いたくなかったんです。だってキャバ嬢なんて金の亡者でしょ。だからうまい話に乗ったんじゃないですか。

取り調べの様子を見ていた中谷と鴨居は、野村についてそれぞれの見解を述べました。

(鴨居)酷い奴だな

(中谷)こんな男に騙されたほうも問題あるけどな

(夏海)その発言、警察官として問題じゃない。

(鴨居)潜伏先の情報助かりました。ただ今のところ自分も騙されたの一点張りです。

(中谷)河口さん今日のところはお帰りいただくと言ってましたよ

(夏海)泳がせる気でしょ?野村しか指示役に辿り着く手がないもんね

(河口)やっぱりお前まだ刑事だな

(夏海)百も承知だと思うけど野村が始末される可能性もあるよ。悪いな、指図は受けない。

(河口)この組織は薬物や人身売買もやってる可能性がある。

野村が所属するトクリュウは、薬物や人身売買を行ってる疑惑も浮上しています。

(河口)いよいよデートの誘いか

(夏海)今更口出しはしない、一つ頼みがある。被害者と野村を対面させたい。

(河口)何言ってんだ無理に決まってんだろ

(夏海)彼女は今、表にも出られない。発作的に死を選ぶ危険性もある。奴に会って言いたいことぶつけたら気持ちに整理がつくきっかけになるかもしれない。

夏海は美雨が前に進むためにも、加害者の野村と会わせ、心に溜めた鬱屈や怒りを吐き出させることを提案しますが、河口は美雨の命が危険に晒されると思い、却下しました。

(河口)お前何言ってんだ。被疑者と被害者を合わせるなんてあり得ない。ぶっ殺しに行ったらどう責任取る?どうかしてるぞ。

(貴子)でもこういったケースの場合、非常に複雑な感情を抱いてるものです。

(夏海)愛情でも憎しみでも相手に会えないのが一番きつい。顔を見て文句の一つでも言えば、つきものが落ちることもある。

(河口)無理なものは無理

(鴨居)あ、いやお願いがあって。

その頃、、美雨は絵梨子と過ごしていました。

絵梨子は美雨にインスタント味噌汁を作りました。

(美雨)これ作って言えるの?

(絵梨子)私、自炊しないので全然、料理って時間かけて作っても美味しくなるとは限らないでしょ。あとでがっかりされるの嫌で。

(美雨)あなた彼氏いないでしょ。少なくとも付き合っても長続きしないよね。

(絵梨子)私のことはいいじゃないですか。それはお店のテクニックですか?手慣れてますね、完全に負けました。

(美雨)男の引き付け方教えてあげようか。尽くしてもおだてても駄目だよ、とにかく楽しそうにするの。あなたがいなくても平気って顔するの。死んでも追いかけない。お金を稼ぐために必死で身につけた。うちの親、沼津で小さな食堂やってたんだけど金がない金がないって喧嘩して子供のいる前で平気で殴り合ってた。とにかく早く家出たくて、高校卒業してすぐ東京に出てきた。夜の仕事は色々あったけど、家にいるよりましだと思って稼ぎまくった。結局はお金がすべてだから

美雨は家庭環境から、ホステスの道を選んだことを絵梨子に話しました。

(絵梨子)そんな若い頃から自分の力で生きてきたなんて凄いと思います。強いですね。お金が全てだと思うと苦しいです。美雨さんは他にも大事なものを持ってると思います。私、カウンセラーの資格持ってますので、お助けできると思います。

(美雨)悪いけど、仕事でカウンセラーやってる人間は信用できない。私自身、仕事で人を好きになったふりしてたから。

野村は任意の取り調べを受け、帰されました。

(河口)出たぞ

(大野)了解

夏海は美雨に野村が帰されたことを報告しました。

(夏海)野村さんは帰されました。任意同行で事情聴取しましたが詐欺の裏付けは取れませんでした。

(美雨)逮捕したんじゃなかったの?私は2800万円も騙し取られたのよ?私の事何も言ってなかったの?謝罪の一言もなし?

(夏海)まだ野村さんがやったと証明することは出来ません。

(夏海)捜査に当たっている刑事が急ぎで話を聞きたいと言ってます。犯罪の性質上、野村さんの存在は指示役や共犯者にとって、邪魔になる可能威勢があります。彼を逮捕し、罪を償わせるためには、美雨さんの協力が不可欠です。ただし、気が進まなければ私が断ります。

大野は、野村が指示役と電話している様子を目撃しました。

(野村)いやーうまく言い逃れました。ただ日本にはいないほうがいいすよね。マニラに飛ぶ足代、貸してもらえませんか?

(指示役)自分なに呑気なこと言うてんの。ポリに泳がされてんのわからへんのか。地獄に高跳びさせたるわ。

美雨は、夏海と絵梨子が同席の元、取り調べに協力します。

(中谷)あなたに池袋東3丁目9の30、グランフォート池袋の購入を持ち掛けたのはこの男に間違いないですか?

(美雨)ええ。アフターで飲んだ時でした。

(美雨)はい。そこからは自分が馬鹿としか言いようがない。

美雨は野村から、炭火焼店で不動産の話を持ち掛けられていました。

(野村)僕、押しが弱くて。今回も出物の中古物件があったのに、先輩の客が先に手付金払っちゃって。

(美雨)やっぱ早い者勝ちなの?

(野村)基本はそうです。裏技使えば何とかできないこともないですが。契約した後でも新たな別の飼い主さんが手付金を払えば先輩の客との契約はチャラに出来る。手付倍返しという方法です。まぁ側近で動かせるお客さんなんて僕にはいないし。ごめんね、愚痴っちゃって。

(美雨)詳しく教えて。キャッシュなら結構持ってるし、私も不動産には興味あるんだ。あなたの助けになりたい

(野村)3LDKの約55㎡で、新築価格は2億5千万だったんですが、今買うなら1憶4千万円で購入できます。今すぐ手付金を売っていただければ購入できるんですが。

鴨居と中谷は美雨にさらに聞きました

(鴨居)失礼ですが特別親しかった関係だったんですか?

(夏海)答えたくなければ答えなくていいんですよ

(絵梨子)でも話したほうが楽になりそうなら話してください。

(美雨)前にも言ったでしょ、簡単に客と深い見解にはなりません。ただ、携帯でやり取りしているうちに私のためを思っていると勧めてくれると信じていました。

(鴨居)どんなことを言われましたか?

(美雨)せっかく頑張って貯めた資金だから眠らせておくより活かしたほうがいいって

(中谷)そのメールが残ってれば証拠となるんですが全て削除してしまったんですよね

(美雨)元々、マンションに関わるメールはすぐに削除してほしいと言われていました。破格の物件なので万が一漏れたら妙な業者から横やりが入るかもしれないって。まさか証拠を消すためだと思ってもいませんでした。

大野はその頃、「野村」こと飯塚の後を追いました。

(美雨)付き添いはいいわ。もうあんな奴の為に死のうとなんて思わない。有難うまた色々教えてね

(夏海)本当に大丈夫ですか

(絵梨子)またなんか気になったら連絡してくださいね

(夏海)先生、先戻ってて。

(絵梨子)言葉も足取りもしっかりしてましたが

(夏海)急に聞き分けが良いのが気になる。そういうのが一番危ない

その夜、夏海と絵梨子は、美雨と野村の動向を追いました。

(鴨居)タクシー会社によれば銀行に寄った後、この先のごみ処理場の前で彼女を降ろしたそうです。…いました。

美雨が銀行に寄り、ごみ処理場にいることを突き止めた鴨居。

(夏海)銀行?

(絵梨子)どうしてこんなところへ?

(鴨居)どういうことだよ

美雨は野村にお金を渡そうとしますが、何故自分を騙したのか理由を尋ねました。

(野村)美雨、来てくれたんだ。ごめん、急ぐんだ。ありがと、一生忘れない。いいから早くよこせ。

(美雨)その前に聞きたいことがある

(大野)警察だ、動くな、窃盗の現行犯で逮捕する

(鴨居)あなたのものですね。よくも彼女に連絡なんかできたな

(夏海)違う、連絡したのは美雨さんのほうよ。そうでしょ?

美雨は野村と連絡を取って呼び出していました。

(野村)美雨、電話くれるなんて思ってなかった。俺、殺されるかもしれない。助けてくれ逃げる金が欲しいんだ

(美雨)100万くらいなら用意できる。

(鴨居)どうして

(夏海)美雨さんは聞きたいことがあるから電話したの。少しだけ時間をあげて

(中谷)許可できません

(鴨居)少しならいいんじゃない?捜査の情報にもつながるかも

(野村)なんだよ、あんただって男騙して金巻き上げて生きてきたんだろ?同じじゃん

(美雨)どうして私だったの?それが聞きたい。

(野村)金をため込んでるキャバ嬢がいるって情報が入ったんだよ。

(美雨)じゃあ最初からそのつもりで店に来たの

(野村)そうだよ

(美雨)いい名前って言ってくれたよね

野村は美雨に小さい頃から家庭環境に夜、寂しさを感じていたことを話していました。

(野村)美雨って寂しい感じもするよね。なんとなくだけど小さい頃の美雨が寂しそうに窓から雨見てるのが浮かんだんだ。

(美雨)よくわかるね。誰も味方がいなくて雨を見るのが楽しみだったの。

(野村)俺もばあちゃんしか味方いなかった。俺達、よく似てるよね

野村に名前を褒めてくれたことや家庭環境について共通点を見出し、信頼していたことを話す美雨。

しかし、野村は悪びれもなく、美雨を騙すためにAIを使ったと自白しました。

(野村)あああれ?AIに聞いた。美雨って名前の女を口説くセリフを教えてくださいって。よくそれでキャバ嬢出来たよな。あんなんに騙されて馬鹿じゃね

(美雨)私は不動産投資なんてどうでもよかった。あのマンションであなたと一緒に暮らしたかった。店辞めて、普通の時間に朝起きて、卵焼き作りたかった。あなたは洗濯しながらそれを待って、遅刻しそうになって慌てて食べるの。私はごめんごめんもう5分起きれば良かったって毎日同じこと謝って。

(野村)もうやめろよ!俺お前とやってないだろ。普通にきもいんだよ

(美雨)有難う。謝らないでいてくれて感謝するわ。あなたは本物の屑だって確認して、諦めがついた。黒木さん気付いてたでしょ。

(夏海)美雨さんが証拠になるメールを全部削除したっていうのは嘘よ。この男がどんな手口でマンション勧めたのかここに残ってる。

(野村)なんだ、最初から俺を疑ってたんだ。

実は美雨はメールを削除していませんでした。

(美雨)1通だけこっそりスクショして残しておいた。せっかく貯めた資金だから、眠るより活かしておいたほうがいいって。あなた最後に書いてた。美雨が必死で頑張って来た証だもんなって。私ねあれだけは取っておきたかった。

(夏海)重要な証拠よ、大事に扱って。よく頑張りましたね。

(美雨)黒木さんありがと。私、水商売を始めた時何があっても絶対に泣かないって決めたんだ。

(絵梨子)いつから気付いてたんですか

(夏海)ずっと携帯持ってた。先生が取り上げようとした時も

(絵梨子)どうしてその場で確かめなかったんですか

(夏海)騙されるのも仕事だから

美雨は翌朝、森田(中村公隆)と根本(石川萌香)の関東被害者支援センターへ行きました。

(森田)大変な思いをされましたね。焦らずに日常を取り戻しましょう。

(根本)法テラスやハローワークなど再起のお手伝いをする場所があります。私達はその橋渡しをさせていただきます

(美雨)私、ずっと女の世界で生きてきた。周りはみんな敵だらけ。味方になってくれた人なんて初めてだった。余計なことだけど2人いいコンビね。どっちも嘘が下手、人間関係も下手。でしょ。

その夜、夏海は、絵梨子を官舎の家に呼びました

(絵梨子)あ、お構いなく

(夏海)今日は居酒屋なんて気分じゃないでしょ。御覧の通り、質素な官舎だけど。構う気ないから

(絵梨子)タワマンより落ち着きます。黒木さん、誰かに卵焼きを作りたいと思ったことありますか。

(夏海)結婚してたから。そんなにいい母親じゃなかったから。

(絵梨子)お子さんには作ってあげてたんですよね。どうして離婚したんですか?あ、私こういうところがいけないんですね。最初は良いけど気付いたらみんなだんだん離れていっちゃう

(夏海)私も似たようなもんだよ

絵梨子は、黒木の家を後に仕手から、鴨居から野村の件と雑談を交えて電話をしました

(鴨居)鴨居。事件のほうだけど野村の線から何人か逮捕出来そうです。

(絵梨子)そのために電話を?

(鴨居)それもあるけどアナーキーインザUK聴いたかなと思って。

(絵梨子)ああ、セックスピストルってやつですか。うるさいだけでした。

(鴨居)あ、そう

(絵梨子)歌詞の一部に刺さるとこがありました

(鴨居)もし今度飯食いに話さない?

(絵梨子)考えときます

その後、中谷と桑原は鴨居に探りを入れさせながら、失踪した組織犯罪琢作係係長の山崎(渡部篤郎)の件で、独自の動きを見せます。

(桑原)また黒木がご活躍だったそうだな

(中谷)済みません、支援室にはクレームを入れにくい面もありまして。

(桑原)例の件は?

(中谷)鴨居に探りを入れています。あいつは扱いが難しいところはありますが、仕事は出来ます。

絵梨子はその後、帝都大学心理学部にて、信頼する精神科医、五十嵐修(岡部たかし)に黒木のことを相談しました。

(五十嵐)これはデートの誘いじゃないか

(絵梨子)まだ赴任して2週間なのに軽すぎますよね

(五十嵐)刑事との交際は勧めはしないが

(絵梨子)いや勧められても付き合いません。何を考えてるか分からないので研究対象としては悪くないですが。

(五十嵐)変わらないね。西池袋署の刑事失踪事件だが出版社の知り合いに聞いてみた。暴力団から身の不信な噂があり、追いかけた記者がいるそうだが、裏付けが取れなくて記事にはならなかったらしい。あ、これだ、絶対これだ。頼む、ここで読むのにとどめてくれ

五十嵐は絵梨子に山崎の件について探ろうとしている理由を尋ねました。

深入りしすぎる絵梨子を五十嵐は慌てて注意します。

(五十嵐)何故こんな事件に興味を持つんだ

(絵梨子)いなくなった人は黒木さんの上司なんです。何があったのか知っておきたくて

(五十嵐)なんでも突き止めようとするのは悪い癖だぞ。警察は闇が深いところがある。君は黒木さんの過去に興味を持つより、今の黒木さんから吸収することを考えなさい。まだ脇見するのは早い。

(絵梨子)はい

その頃、黒木は娘、夕夏の夢や、失踪した元上司の山崎創(渡部篤郎)の幻影が見えました。

(夏海の娘、夕夏)ママ、痛いよ

(夏海)ごめん、夕夏!

(山崎)黒木、お前に話したいことがある

さよならノワール2話感想・みどころ

2800万円も不動産詐欺に遭い、希死念慮や外に出歩けないなど強い悲しみを抱える、美雨。

家庭環境も親が目の前で殴り合うようなところがあり、ホステスをしていた母親から放置された野村と意気投合してしまったのは無理ないと思いました。

野村は母親に育児放棄同然の対応をされ、祖母が唯一の心の拠り所。

しかし、彼が犯罪に手を染めて、ホステスだった母親への復讐をするかのように、女性を騙し続ける行為が酷いと思いました。

2800万円も騙し取られて、立件も逮捕も出来ないなんて美雨の気持ちを想像したら、悔しさに共感しかないです。

生きた心地しないですよね。

でも、美雨は精神的に強い面を併せ持ち、前回の被害者よりは、夏海と恵理子に心を開き、自死する衝動性を断ち切れたり、直接、野村に会って対峙したことで、前に進めて良かったです。

物語終盤では、桑原、中谷、鴨居らが、山崎の失踪について協力し合って事実を葬り去ろうとしててぞっとしました。

絵梨子が信頼してる精神科医、五十嵐の言う「警察は闇深い」という面を体現していましたね。

山崎は何故、失踪してるのか?夏海は何故、子どもと離れて暮らしてるのか?山崎の件で夏海を監視するような桑原たちの動きに今後も目が離せません。

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