さよならノワール

さよならノワール5話

さよならノアール5話あらすじネタバレ

香坂という男性は複数の男性たちから暴力を受けました。

(男性)おい、高坂、話がある

その頃、元刑事の被害者支援センターで働く夏海(小池栄子)は、心理士の資格を持つ高学歴な絵梨子(北香那)のカウンセリングを受けていました。

(絵梨子)カウンセリングのお時間は1時間とさせていただきます。

(夏海)そういうのはいいんじゃないの

(絵梨子)遊びじゃないのでやらせてください。カウンセラーとしての儀式をしないとぐだぐだになりそうです。

(夏海)済みません、よろしくお願いします、先生

(絵梨子)いいですか?心理学に知識がある人でも、いざ自分がカウンセリングを受けるとなると何を話していいか分からなくなるものです。

(夏海)まぁたしかに

(絵梨子)無理に話す必要はありません。支離滅裂でも感情的でも構わないので、自由にお話しください。

(夏海)自由か。それが一番難しいけどね。

(絵梨子)今、お悩みのことはありますか?

(夏海)出来るだけ悩まないように生きてます

(絵梨子)解決したいご自身の問題はありますか?

(夏海)あるけど解決できないことばかり

(絵梨子)解決できないことをお聞きするのもカウンセラーの仕事です。

(夏海)一番しんどいのはあの時の判断は正しかったのかなって何度も考えちゃう。去年の夏。暴対係で働いていた山崎係長が行方不明になった時。

(絵梨子)黒木さんにとってはショックな出来事でしたね

(夏海)行方不明だった前夜、電話があった

夏海は、信頼していた上司で組織対策課の山崎から、失踪前夜、電話があったことを思い返しました。

(山崎)(渡部篤郎)黒木、話したいことがある、出て来れるか?時間がない。信用できるのはお前だけだ。

(夏海)分かりました。

当時を思い出しながら、山崎失踪の経緯と自身が娘の夕夏と離れて暮らす理由について絵梨子に語る夏海。

(夏海)その日、夫は地方に出張中で、私は係長の話を聞いたらすぐに戻るつもりで良いrを飛び出した。でも係長は現れなかった。必死で探した。夕夏は私を捜しに家を飛び出して、車に撥ねられた。幸い命に別状はなかったけど、私の仕事のせいで大怪我をさせてしまった。夫からは娘より仕事をとる女とは一緒に暮らせないって。

(絵梨子)山崎さんのことが離婚のきっかけだったんですよね

(夏海)それ以来、係長の行方は分からない。

(夏海)警察内ではよくない想像もあった。消されたんじゃないかって。そして、この件は本部で調査することになり、私達には関わるなと。

(絵梨子)何か警察に不都合なことがあるということですか?伺ったことについて、決して他には漏らしません。私の胸にしまっておきます。

(夏海)そこだけは信じてるよ。私はバカ正直に一人で出て行くべきだったのかな。娘を置いて出て行くべきではなかったのかな。何回考えても答えは出ない。…河口だ。

すると、河口から電話がかかってきました。

(河口)お前、高坂、覚えてるか?

(夏海)なにいきなり。忘れるわけないでしょ

(河口)あいつやられたぞ。重傷で病院に運び込まれた。

(夏海)まさか組関係?

(河口)分からん。何者かに襲われたらしい。お前、最近の高坂について何か知ってるか?

(夏海)支援室に来た時に、前の関係は全て切った。

(河口)分かった。じゃあ。

高坂卓也(佐久本宝)が同僚から暴行を受けて入院しました。

高坂はかつて祥仁會に属していたのですが、3年前に逮捕された際、組織を抜けたいと警察に相談し、夏海(小池栄子)や山崎(渡部篤郎)、河口(眞島秀和)の尽力により、脱会しました。

高坂の見舞いに訪れた河口と大野は、変わり果てた傷だらけの姿を見て、慎重に状況を聞き出しました。

(医師)今日は絶対に動かないように。

(高坂)はい。…うす。

(河口)うすじゃねぇよ、何があった?

(大野)おい、祥二會の奴田にやられたのか

(河口)一丸社長のところで真面目に働いてたんじゃないのか

(高坂)やっぱ自分、無理っすわ。河口さん済みません。

河口は組を抜けたものの、元組員だということで、従業員の泉が工場のお金を盗んだ疑惑を掛けられていたのです。

(泉)300万返せ。お前が盗んだんだろ

(高坂)自分じゃありません

(泉)元ヤクザの言うことなんて誰が信じるかよ

(高坂)自分じゃありません、失礼します

(泉)待て、しらばっくれるな

(高坂)自分じゃありません、退いてください。

今は一丸美喜夫(おかやまはじめ)が営む自動車工場で、住み込みで働いていました。

そんななか、一丸の工場では金庫から現金300万円が紛失し、盗難届が出されていました。

従業員の泉和也(八木将康)は高坂を盗んだと決めつけ、金を取り返そうと鉄パイプで殴ったとのことでした。

一丸は高校生の一人娘を学校に行かせてから、中谷(味方良介)と鴨居(岡山天音)の話を聞きました。

(一丸)早く学校行きなさい。いいから

(栞里)高坂さん大丈夫なの?

(鴨居)命に別状はありません。

(中谷)社長、社員の泉さんから高坂さんにけがを負わせた件でお話を伺いたいですが

(一丸)待ってください。何故、泉が高坂を殴ったんですか?

(鴨居)工場でなくなった金を盗んだと疑ったそうです。社長さんから5月22日、西池袋署に現金300万の被害届が出ていますよね

(一丸)あの金を

一方で、社員の泉にも問いただす2人は泉が完全に高坂を疑っていることを知りました。

(泉)なんで俺が警察に行かなきゃならないんですか。高坂からかかってきたから仕方なかったんです。正当防衛ですよ

(鴨居)警察でじっくり話を伺います

(中谷)お願いします。

夏海と絵梨子は、被害者支援コーディネーターの貴子から、犯罪被害支援室に高坂の支援要請について伝えました。

そこで、絵梨子(北香那)は元暴力団員への支援に懸念を抱きます。

(貴子)暴対の河口係長から支援要請が入りました。被害者は高坂卓也さん29歳。勤務先の同僚から暴行を受け、永和病院に搬送されました。全治3週間です。

(絵梨子)あの、暴力団員を支援するということなんでしょうか?

(夏海)元ね。今は一人の都民。

(絵梨子)辞めたとはいえ、警察が暴力団員を支援していいのか

(夏海)先生、気が進まないなら降りていいよ

(絵梨子)気が進まないと言っているのではありません。ただ、被害者支援はやっと一般の方にも、知られるようになってきました。今、批判を浴びるようなことをしてマイナスなイメージを持たれないほうがいいのではありませんか?

(貴子)その気持ちも分かる。どんな人物か聞かせてくれる?

(夏海)彼は3年前まで祥二會の組員でした。ボクシングをやっているのが買われて、用心棒でした。3年前に敵対組織の組員と高坂が逮捕され、双方和解し、書類送検にになったんだけど、その際に事件担当だった山崎に組を抜けたいと言いだし…。河口と私が動いた。

その当時、山崎は高坂の更生を信じていました。

(山崎)よく決意してくれたな。後は俺達に任せろ

高坂の更生を刑事時代に手助けしたことがあった夏海は、高坂が人を傷つけたり、窃盗をするとは思えないと主張しました。

(貴子)よく抜けられたわねぇー。組を抜けても5年間は携帯も契約出来ないし、銀行口座も作れない、すむところにも困るって聞くわ。

(夏海)脱会後の生活を引き受けてくれたのが今の工場。一丸社長高坂みたいな元組員や、少年院を出た若者の更生に何度も力を貸してくれている協力雇用主。社長のところで真面目に働いているって聞いていたのになぁ

(貴子)職場の金庫からなくなった300万円を盗んだと疑われて暴力を振るわれた。

(絵梨子)本当のところどうなんでしょう。盗んだ可能性はあるんでしょうか?

(夏海)ない。高坂は本気で堅気に戻ろうとしていた。

(絵梨子)失礼ですけど、黒木さんの主観ですよね?むやみに否定したいわけではないんですが、客観的な視点が必要です。

(夏海)支援には主観も必要じゃない?被害者の気持ちになること。

(貴子)決めました。元組員だから元犯罪者だから断るのは差別になると思う。支援はどんな人にも開かれてないと。黒木さん、過剰な思い入れはしないでね。今回は、白石先生がリードしてください。念のためです。

(絵梨子)分かりました。やる以上は全力でサポートします。承知しました、私について来てください。

(夏海)はい、先生

一方、夏海は高坂が脱会した経緯を説明し、更生を応援したいという想いを語ります。

貴子(戸田恵子)は高坂の支援は受け入れるのですが、今回は絵梨子が主導で支援することになりました。

高坂の元へ行く夏海と絵梨子。

(夏海)寝てていいよ

(高坂)いや、黒木さんに見舞いに来てもらっちゃ

(夏海)仕事よ。今ね、私、被害者支援室というところにいるの

(絵梨子)白石と申します。高坂さんをサポートするために参りました。

(河口)世話役みたいなもんだよ

(高坂)自分なんかの為に結構です

(絵梨子)痛ければ痛いと言ってくださいね。それを受け止める為に参りました。

(高坂)痛いなんて絶対言えません。

そこへ、高坂の雇い主の社長、一丸がやって来ました。

(黒木)社長、ご無沙汰してます。

(一丸)高坂君大丈夫か?

(高坂)全然、平気です。済みません忙しいのに

(一丸)いや、私の社員への指導が足りなかった。すまん。これだけは言っとく。金を盗られたのは私の不注意だ。君が盗ったなんてこれっぽっちも思ってないよ。つらい目に遭わせたな。早く治してくれよ。

(高坂)あの、本当は…社長…300万円を盗んだのは俺です。

なんと高坂はいきなり、自分が300万円を盗んだと自白しました。

警視庁では、鴨居、河合、大野、中谷(味方良介)、桑原(荒川良々)は、元祥二會の高坂ということもあり、慎重に事件を取り扱おうとします。

(中谷)病院の許可が出たら署の盗犯係と三課で捜査することになるんでしょうか。

(河口)ちょっと待て。その前にこっちで話が聞きたい

(桑原)高坂はもう組員じゃない。傷害については強行犯係で固めてもらう。

(河口)なら、ちゃんと調べてくれ。高坂はやったと思えねぇ

河口も高坂がどういう人物か人柄を知っているので、彼がやったと思いたくありませんでした。

(鴨居)でも高坂は自供してるんですよね。嘘の自供をする必要がありますか?

(河口)だから調べたいと言ってるんだ!元組員は何かと偏見を受ける。証拠だってねぇだろ

(桑原)河口、昨年のこともある。暴力団関係は注意が必要だ、お前は引け

感情的になる河口に、桑原は捜査から外れるように命令しました。

(河口)ですね。老兵は去るのみ。

中谷が河口を呼び止めます。

(中谷)河口さん、工場の関係者には、河口さん達が裏を取ってください。我々は高坂を殴った泉の聴取を進めておきます。社長とは厚意なんでしょ?あなたが効くほうが効率的です。

夏海と絵梨子も支援室で、貴子を交えて、独自で話し合います。

(夏海)引っかかるなーなんで急に盗んだって言いだしたんだろ

(絵梨子)隠し通せないと考えたからでしょうね

(夏海)決めつけないで。まだ彼がやったと決まったわけじゃない。

(絵梨子)でも本人が自浄したじゃないですか

(夏海)あんなすんなり罪を認めるなら最初から言ってるはずじゃない。

(絵梨子)しらばっくれようと思ってたけど良心が痛んだ可能性もあります。

(貴子)ちょっと2人ともどうかしてる!高坂さんが盗んだかどうかは支援に関係ないっでしょ。彼が被害者であることに変わりはない。刑事の真似事しないで頂戴。

(夏海)済みません。本人と話してみます。

(絵梨子)待ってください。今回の事案は私が方針を決めることになってます

(夏海)まぁ先生どうしましょう。

(絵梨子)まずはとにかく本人に話を聞くことが大事です。行くよ

(夏海)同じじゃん。はい

(貴子)そうね、それに始まりそれに終わるのが支援だもんね

その頃、高坂を殴った泉の取り調べをする中崎は、一丸を守るために、正当防衛で高坂に手を挙げたと自供しました。

(泉)俺は300万を取り戻して、社長に返そうと思ってあいつを呼び出したんだ。

(中崎)なんで高坂が盗んだと思ったんだ?

(泉)あいつしかいないからだよ。あいつは最後まで工場に残ってた。仕事を覚えるためって言ってたけど金を盗むためだと思う。前にも社長が入れた少年院上がりの奴が、仲間の財布を盗んだことがあった。社長が更生に力を貸しているのは立派なことだけど、社長の苦労が水の泡になるのは許せないんだよ。

(鴨居)だからって、憶測で暴力を振るっていいんですか?

高坂の見舞いにきて、事実を確認する夏海と絵梨子。

(絵梨子)高坂さん、300万は何に使ったんですか?かなりの大金ですよね

(高坂)派手に飲んで、キャバクラで騒いで残りはカジノですった。300万なんてあっという間っすよ。

高坂は不貞腐れた態度で自白しますが、どこか事実を話しているように感じない夏海。

(絵梨子)どこのキャバクラですか?本当のことを言えない理由が?正直、嘘としか思えないようで

(高坂)いちいち覚えてねぇよ。何様のつもりだよお前。高坂さん、気持ち悪いな、高坂でいいっすよ。だいたい元ヤクザに支援って大丈夫ですか?

(絵梨子)あなたは自分から組を抜けたいと言ったんですよね?それは勇気がいることだったと思いますよ。

(高坂)まぁ、黒木さんや河口さんには骨負ってもらいたかったから。顔に泥塗っちまったのは残念っす。でもどうしようもないんっすよ。楽して金稼ぎたいって思いが体に染みついちまってっから。金庫の鍵はこっそり社長の車から盗んでコピーしました。ホントっす。鍵はすぐ捨てました。

(絵梨子)黒木さん達の顔に泥を塗りたくないのにそんなことをしたんですか?

(高坂)俺は性根が腐ってるんだよ。

(夏海)じゃあ泉さんって人にあんたも暴力を振るったの?向こうは正当防衛だと

強がる高坂は、泉のことは殴っていないと否定しました。

(高坂)え?俺は殴ってはいないっす。頭にきてやっちまおうと思ったけど殴ってはいません。

(夏海)先生は高坂さんを責めるつもりはない。事実を確認したいだけ。ここまでやられたのによく我慢したね。高坂、私は嬉しいよ。私はまだ間に合う、あんたはやり直せると思ってる。

(大野)泉さんはこのままだと傷害罪で逮捕されるでしょう

(一丸)申し訳ありません。本当、済みません。

(河口)社長、本当のところはどう思ってるんです?高坂のことは疑ってないと仰ってましたよね?

河口と大野は、一丸の態度が引っかかりました。

(一丸)高坂が盗んだとは思いたくないです

(大野)なんか歯切れ悪かったですよね。河口さんはまだ高坂を疑いたくないですか?

(河口)そういうわけじゃねぇよ。

すると、一丸の娘、栞里が大野と河合に証言しました。

(河口)おお、栞里ちゃんどうした?そういえばこないだからお母さん見かけないけど、何か困ったことが合ったら相談してね。

(栞里)お母さんは今、静岡に帰ってて。泉さん達が高坂さんのことを嫌っていました!昔、暴力団員だったのに父が他の人と同じように接しているのが気に入らなかったんです。私は高坂さんが盗んだとは思いません。

その頃、夕方に臨床心理士の貴子のところに、精神科医で、絵梨子をよく知る、五十畑修(岡部たかし)が訪ねてきました。

白石を心配するあまり、黒木の真相に深入りしそうになるので気に掛けてやってほしいとのことです。

(貴子)どうぞ、愛弟子がいる時にいらっしゃればいいのに

(五十畑)私が来たことは白石には言わないでください。プレッシャーを与えてしまうので

(貴子)親心ですね

(五十畑)これ良かったらどうぞ

(貴子)嬉しー!遠慮なくみんなでいただきます。

(五十畑)白石はうまくやっていますか?心理職にはちょっと珍しいタイプなので。

(貴子)暴走機関車ですね。頑張ってくれていますよ。

(五十畑)黒木さんとはどんな様子でしょう?

(貴子)黒木さんをご存じなんですね

(五十畑)白石から聞きました。黒木さんは元マル暴の刑事でトラブルがあった人らしい。何があったのか知りたい。

(貴子)あら?教授を探偵扱いですか?

(五十畑)一応、懇意にしている出版社の知り合いから黒木さんの過去に繋がる情報を得ましたが、白石には興味を持つなと伝えました。田村さんならお見通しかもしれませんが、あの子は敢えて危険なほうへ危険なほうへ向かうところがあります。

五十畑は白石の内面の我を顧みず、突き進む点を指摘しました。

(貴子)幼少期に過酷な経験をした場合、平穏な状況に退屈さを感じ、茂木と求めやすくなる人がいますが。彼女の仕事がですか?それとも?

(五十畑)白石が黒木さんに近づくことです。本当のことが知りたい、力になりたいとどんどん闇に首を突っ込んでいけば危険なことが起こらないとは限りません。

(貴子)お言葉ですが、黒木は優秀な支援員です。過去の事件に振り回されることはないと信じています。

(五十畑)しかし、白石は黒木さんに惹かれております。どうか気を付けてやってください。

その頃、鴨居とカフェで夕食を取る、絵梨子。

(鴨居)聴取に時間かかっちゃって

(絵梨子)済みません、呼び出したりして。来られなければそれでも良かったんですけど

(鴨居)なんだそれ、高坂の話じゃないの?

(絵梨子)聞く気あります?

(鴨居)なかったら来ないよ、どうぞ

(絵梨子)今回、私がリードすることになったんです。結局、支援対象者が心を開くのは黒木さんなんです。

(鴨居)でしょうね。俺が被害者でもそうなると思う。

(絵梨子)もういいです。

(鴨居)いいんだ

(絵梨子)銀行員に何故、銀行員になったんですかと聞く人じゃあまりいないけど、警察官って聞きたくなる職業ですよね。

(鴨居)聞いたら引くかも

(絵梨子)余計聞きたくなりました。

(鴨居)犯罪者に興味があったから、どうして罪を犯すのか。やっぱり引いてるじゃん

(絵梨子)むかっとしました?それも犯罪の引き金になることがあります。例えば、今のように会話が途切れた時、普通ならただの沈黙。よくあることなので気にしません。ただ誰かに敵意を持っている場合、俺のことを馬鹿にしやがってという敵意バイアスと呼ばれる被害的な見方が生まれて犯罪に繋がるケースもあります。

(鴨居)成程、先生それ心理学?

(絵梨子)犯罪心理学です。私の選考の一つです。だから鴨居さんが犯罪者に興味があるのが

(鴨居)何故、白石さんは心理職になったの?

(絵梨子)何故、人は人を憎むのか知りたかったからかな。両親が離婚して、どうして好きで一緒になったのにあんなに憎み合うんだろうって。引きました?

(鴨居)研究の成果は?

(絵梨子)研究中です。あの、今日の話、興味深かったです。

(鴨居)仕事残ってるから戻ります。一応、言っておく。高坂が白石さんに心を開いたのは支えになっているからだと思う

夏海はその夜、通勤帰りに暴力団員、祥二會の会長の不二(浅野和之)に呼び止められました。

(不二)黒木さん、久し振りだな。高坂やられて病院入ってるんだってな。

(夏海)さすがよくご存じで

(不二)結局はこうなる。一度ヤクザをやったもんが大人しく真面目に暮らすのは、むしょに入るよりきつい。刺激が欲しくなる

(夏海)高坂は踏ん張っております。

(不二)高坂を抜け出させたのは山崎さんだったな。もう1年か、山崎さん生きてるのかね。手掛かりは?

(夏海)さぁこっちが聞きたいです

(不二)今度、シャンパンでも付き合ってくれ。山崎さんの思い出話もしよう。手間取らせたな

その後、夏海は、バーで河口に会い、不二から山崎の件で、尾行されていることを伝えました。

(夏海)私を付けてたみたい。確証はないけど。

(河口)高坂のことを聞きつけて、堅気にした俺らのことを笑いたかったのかもね。

(夏海)それだけならいいけど、山崎さんは生きてるのかねって探りを入れてきた。

(河口)探りを入れてきたってことは祥二會は行方を知らないってことか

(夏海)その逆もある。

(河口)全てを知ったうえで、こっちが情報が掴んでるか確認した可能性もある、気になるな

(夏海)ちょっと一人で探さないでよ。あんたまで消えたらシャレにならない

(河口)心配してくれてるの?お前は気にならないのか?

(夏海)私は係長のことを考えている余裕はない。支援員って、他のこと考えながら出来ないんだよね。中途半端は傷を抉ることもあるから。

(河口)そういうとこ嫌いじゃねぇよ

(夏海)あんたに褒められたくない。

夏海は被害者支援センターに戻ると、絵梨子がいました。

(夏海)頭冷やして、冷静に高坂さんとちゃんと向き合えているかなって

(絵梨子)いつもの黒木さんとは少し違いますね。やはり昔のことが影響する?

(夏海)そうかもしれない

(絵梨子)私は黒木さんの事を考えてました。まだ答えは出てない答えは出てないんじゃないんですか?娘さんよりも仕事を選んだことが正しかったのか何度も振り返っちゃうって言ってましたよね。正しかったかどうかじゃなくて、これから黒木さんが正しい答えにしていけばいいんじゃないですか。娘さんとの関係が終わったわけではありません。山崎さんの事件も解決していません。どちらもまだ終わってないですよね。高坂さんにまだ間に合うって言ってる黒木さん見てその通りって思いましたよ。

貴子が置いていった五十畑のお菓子を勧める、絵梨子。

(夏海)なにこれ。夜は甘いものやめとく。

お菓子を取ろうとする夏海に絵梨子はいたずらをしてお菓子を取り上げたりしました。

(絵梨子)美味しそうですね。意外にに小心者ですね。嘘、嘘、ほんと、ほんと。

翌朝、夏海と絵梨子は、高坂を訪ねました

(高坂)なにぐずぐずしてるんだよ。早く逮捕してくれよ。ヤクザに支援なんて無駄なんだよ

(絵梨子)窃盗については高坂さんの回復を待って三課が捜査します。私達の仕事は、被害者としての高坂さんの支援です。

(絵梨子)なんで組員になったんですか?

(高坂)他にやれることはなかったからだろ。しょうもない質問するな

(夏海)でもそういう話したことなかったよね。

(絵梨子)小さい頃はどんな子供だったんですか?

(高坂)覚えていることは母親の男に殴られてきた事。痛い目に遭うと他のことは全部忘れるんだよ。だから強くなりたくてボクサーを目指した。

(絵梨子)プロボクサーを目指していたんですか?

(絵梨子)でも喧嘩して補導して、ジム追い出された。会長だけが俺を人間扱いしてくれた。組だけが家族だった。理由なんかねぇよ。ヤクザもヤクザで色々面倒なんだよ。筋通せとかさ。俺は男になれなかったんだよ。ヤクザとしても堅気としても。

高坂は虐待を受けて育ち、プロボクサーを志してジムに入ったものの、祥二會に入りました。

しかし、祥二會を辞め、普通に生きようとしたものの、現在に至ります。

(夏海)だから男になろうとしてるの?あんた誰かを庇っているんじゃんない?

高坂は突発的に、絵梨子を人質にとりました。

(高坂)俺が誰かを庇ってるって?こいつの首なんて簡単にへし折れるくらい何とも思わない屑なんだよ。来るな!携帯をそこに置け

(夏海)離しなさい

その頃、鴨居と中谷は、高坂の雇い主である社長の一丸を問い詰めると、彼は目の前で、倒れてしまいました。

(鴨居)他の社員から話を聞いたところ、結果、高坂はボクシングの構えでガードしただけで無抵抗だったそうです。泉は切り詰めた鉄パイプで殴ってますから悪質です。泉は暴力団員だった高坂を毛嫌いしていたそうですね。

(中谷)とても正当防衛だと思えないですね。

(一丸)私の不徳の致すところです

(中谷)自分が金を盗んだ自責の念からですね

(鴨居)持病はないそうです。

(河口)お母さんには電話した?社長、何かあるなら遠慮なく言ってください。

(一丸)盗難事件は私による自作自演です。高坂は何も盗んでいません。

(栞里)お父さん何か隠してるよね

(河合)じゃあ高坂が盗んだと疑われた300万は最初からなかったんですね

なんと、盗難事件は一丸による自作自演で、工場経営が芳しくなく、銀行も貸してくれなかったので、街金に金を借りてしのいでいました。

(一丸)工場の経営が思わしくなくて、社員に給料を払うのもぎりぎりで、従業員に払うお金もぎりぎりで。街金に借りていました。

(河合)その利子に困っていたんですか?なんでそんな無茶をしたんですか?社長、社員はみんなあなたを慕ってる。事情を話せば理解は得られるんじゃ。

(一丸)金を盗まれたことにすれば盗難保険が入ると考え、警察に届けを出したんです。今は楽に生きれる時代じゃない。給料だけはちゃんと払ってあげないといけないと思ったんです。高坂みたいな子達は、次の仕事も難しいから。給料だけは!

(栞里)申し訳御座いません

(河口)なんてこった

(高坂)こいつを殺して俺も死ぬ。嘘じゃねぇって言ってるだろ

騒ぎを聞きつけて、鴨居が到着しました。

(鴨居)どうしました?

(夏海)来ないで。傷害事件を起こして盗みのほうも信じてもらえると思ってるでしょ?先生、何も心配しなくていい。ただの脅し。芝居だから。あんたはどうしても窃盗事件の犯人になりたい。なぜならそれが男になることだから。違う?ごめんね。こんなことをさせてしまったのは私があんたの気持ちを分かってやれなかったからだね

(鴨居)何があったんですか?

(高坂)この女を殺そうとした。ナイフでぶっ刺そうとした。早くパクれよ

(絵梨子)嘘です。自分がいかに手が付けられない悪か見せつけようとしただけです。

(鴨居)一丸社長が300万円を盗まれたことは自作自演だったと話しました。気付いてたんですよね?それで罪を被ろうとしたんですか。

栞里から高坂は経営難だということを聞かされました。

(栞里)お母さん、おばあちゃんのところに行ったの。離婚するんだって。もう会社だめらしい。私も一緒に来るように言われたけどお父さんのことが心配だからここにいる。学校辞めてどこかで働けば、何とかなるでしょ。誰にも言わないで。高坂さん仕事見つけるのが大変だと思って先に言ったの。余計だったらごめんなさい。

栞里が経営難で家計が苦しく、自分が働こうとしていることも知った高坂は、なんとか一丸と栞里を助けようと思っていました。

(高坂)会社がやばいことは薄々、気付いてた。筋の悪い金融屋が出入りしているのを見たことがあるし、栞里さんからも。金庫に300万円もの金があるわけがねぇ!保険金詐欺の話は組にいる時からよく聞いていたし。俺、ずっと恩返しが出来ないかなって思っていた。あったけぇ手だった。なのにここに来た時は。社長の手は冷たい汗をかいて震えていた。俺にとって社長は親で、栞里さんは妹みたいなものだった。俺みたいなバカどうなってもいいと思ってた。

(夏海)だから、社長のために嘘の事情慕って言うの?

(夏海)本当に馬鹿ね。そんなこと恩返しになるわけないでしょ。社長の過ちに気付いたなら、どうしてそう言ってあげなかったの。過ちを犯したら這い上がるのがどんなに大変か教えてあげれば良かったのよ。どん底から這い上がって歯を食いしばって頑張って来たあんただから言えることでしょ!それがおとこになることじゃないの。

(高坂)世話になった社長にそんなこと言えるかよ。俺、まだ間に合いますか>

(夏海)何度も言ってるじゃない、馬鹿

高坂は偽計業務妨害で書類送検になったものの、被害者センターで支援を受けることになりました。

一丸は逮捕となり、栞里は母親の元で暮らすことになりました。

(一丸)すまんな。お母さんが迎えに来るからな

(栞里)私はお父さんが嘘をついたままじゃなくて良かった

夏海と絵梨子に自分のしたことを詫び、更生の道に進もうと決意した高坂を夏海と絵梨子は見守ります。

(森田成一)(中村公隆)今後は我々が職業支援や生活絵支援を担当します。

(根本真紀)高坂さん、お怪我は大丈夫ですか?被害者とはいえ、あなたは偽計業務妨害で書類送検されています。司法の判断を真摯に待ちながら一歩ずつ踏み出していきましょう。

(高坂)ええ、もう。宜しくお願い致します。先生、ほんと済みませんでした。

(絵梨子)無茶はしないでくださいね

(高坂)黒木さんちょっといいすか

すると高坂は夏海を個人的に呼び出し、こう言いました。

(高坂)今の黒木さんに言っていいか分からないですけど、山崎さん生きてるかもしれないです。昔の知り合いが、横浜のカジノで似たような男を見たって話していました。俺にはもう分かりません。世話になりました。

(夏海)闇落ちしたってこと?

さよならノワール5話感想・みどころ

今回の被害者、高坂は、過酷な家庭環境を必死で生き延びてきたからこそ、自分を雇ってくれた社長の一丸を慕う健気な姿に胸打たれました。

演じた、佐久本宝さんの繊細な演技にも注目です。

訪ねてきた河口と大野や、夏海と絵梨子に対する態度も、根底にある内側の優しい人柄が出ていて、悪ぶっているという絵梨子の指摘が理に適っていると思いました。

男らしく、誰かを守り、恩返しをしたいかもしれませんが、一丸の罪を見なかったことにして、自分が窃盗の罪を被ろうとするなんて…不器用で愚かな選択ですよね。

「ほんとバカね。でもまだ間に合うって言ったじゃない。どん底から這い上がったあなたなら、どん底から這い上がる大変さを何故、社長に教えなかったの」

夏海が支援員として厳しい態度で接しますが、彼女が一児の母であるからか、どこか母性的にも感じました。

被害者にも毅然とした態度で接し、一見すると冷たい話し方が特徴の夏海ですが、彼女は他人への共感性が高く、愛情深い人柄が伝わってきます。

貴子が「黒木さん、深入りしないでね」って言ったのが納得です。

内面は一人娘の夕夏を自分の仕事中の不在で事故に遭わせ、家族がバラバラになったことを後悔していましたね。

絵梨子のカウンセリングで紐解かれた夏海の過去。

そして、信頼していた上司の山崎係長の生存が高坂の口から語られたのは予想外でした。

 

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