シッコウ!!~犬と私と執行官~

シッコウ‼~犬と私と執行官~最終回 執行対象は子供!家族愛を取り戻せるか?

シッコウ~犬と私と執行官~最終回あらすじネタバレ

碧唯という一人娘を連れて、父、大輔(福士誠治)は家を出ました。

飲み会の席にて、小原樹(織田裕二)たちの前で、「いつか執行官になりたい」と展望を話した、ひかり(伊藤沙莉)。

「執行官になれるのは選ばれたエリートだけ」

間々田(菅原大吉)、日野(勝村政信)などから道は険しいと伝えました。

室長の日野純二(勝村政信)らに現実的な厳しさを解かれるなか、小原だけは自分の決断を喜んでくれるのでは?と思っていた光。

「犬は君の心を傷つけたりしないだろ」

「ペット業界だって生易しいものじゃありません」

「本音や嘘が混じり、なんでこんな人たちにと心がざわつくことはありました。どんなにつらい状況になってももう一度生きていこうとする人が沢山いた。人生をリスタートしようとしている。人間は時にはずぶとくて時には気高くて、人間はそういう力をちゃんと持っているんだなって思えました。私の方がいっぱい勇気をもらいました。私は執行官になってもっと人間を知りたいんです。大体、一緒にザワザワしようと言ってくれたのは小原さんじゃないですか!」

しかし、小原は意外にも、「勧める自信はない」との事。

ペット保護カフェの店長、由比(ファーストサマーウイカ)は、ひかりのように人のために動ける人が執行官になったら心強いと言いました。

小原の元に子供の連れ去りという執行案件が。

娘の碧唯【あおい】(小野井奈々)と愛犬を連れ、黙って家を出て行ってしまった夫、興津大輔(福士誠治)に対し、子供の引き渡しを求める仮処分の申し立てをしていた妻の凪咲(佐津川愛美)。

家庭裁判所はすぐに引き渡しの判決を出したものの、大輔側がその決定に従わなかったため、子供を「直接強制」つまり、「碧唯を執行対象」にして、凪咲の元に連れ戻す執行を行うことに。

「旦那さんと喋り方が似ている。」と、小原の喋り方に早速、抵抗感を示した、凪咲。

このことを串木田が小原達に伝えました。

凪咲本人と弁護士の串木田克子(堀内敬子)の希望もあり、自ら志願してこの事件に執行補助者として、協力することになった、ひかり。

「この執行に私も協力させて下さい、宜しくお願いします。」

「IT会社に勤めていた夫の大輔さんは専業トレーダーになると言い出しました。碧唯ちゃんを保育園に入れ、再就職をして、大輔さんと家事と育児を分担。収入がない状態が続き、凪咲さんは主任を任されるようになりました。碧唯ちゃんの傍にいられなくなった。そのことで口論が続きました。そして別れ話が出た5カ月前…大輔さんは碧唯さんを連れて出て行きました。2人は港区の実家にいると連絡がきました。」

「碧唯が自分からついていくことないのに。」

家裁の申し出を拒否した、大輔。

「もし夫と義母の私への悪評を碧唯が聞いて、私から心が離れたら…」

子供を執行するということに心を痛めていると、小原から、「そんなデリケートなハートで執行官なんかなれるか」と厳しい言葉を掛けられてしまうのでした。

「小原さんだって同じですよね」

「俺の妻と同じだ。俺は出て行かれた方だけど…。まぁおっさんのハートはもさもさと毛が生えているからこれぐらいで傷つかないよ。」

小原の過去を知った、ひかりは彼と共に、大輔親子を担当することに。

そんななか、大輔が栗橋祐介(中島健人)の大学の先輩だということが判明。

栗橋が試験に受かった話を聞いていた大輔は碧唯と共に祝福していたのです。

なんと、大輔は碧唯と共に、青柳ハイツに引っ越していました。

栗橋が大輔から聞いていた話と、凪咲が裁判所で話した内容に、あまりにも違いがありました。

「在宅ながら仕事を続け、慣れない家事に取り組んだ。妻の凪咲が自分に、いつまで家でゲームをしていないで仕事をしてほしいとストレスをぶつけるだけでなく、娘の碧唯にまで、乱暴な言葉で当たるようになってしまった。」

「パパをいじめちゃだめ」と思わず優しさから母に声を掛けた、碧唯。

「この家でお仕事を頑張っているのはママなのに…なんで碧唯はそういうことを言うの?ねぇなんで?なんで?」

栗橋は普段から温厚で感情的にならない大輔が家族を傷つけていると思えない様子。

さらに、高裁が大輔の言い分を了承しているとのこと。

翌日。

弁護士、串木田(堀内敬子)と話がつきました。

「執行官側が子供を引き渡してほしいとの要求があれば素直に応じる」とのこと。

祖母と楽しそうに歩く、碧唯。

その様子を見ていた小原達は、栗橋に見送られて、興津家へ。

「やっぱり、考えが変わりました。碧唯は渡せません。」

義母と大輔が応じ、碧唯は渡さないと断固とした態度に出ました。

「あの人に母親が務まるわけないじゃない。」

大輔の母は、凪咲のことを目の敵にしていました。

「碧唯を返して!こんな誘拐みたいなことして」

「はぁ?誘拐…?碧唯がここにいたいと言っているんだよ。」

ここで、執行官として子供が執行対象なことを改めて思い悩む、小原、ひかり、栗橋達。

「吉野くん、君のほうがよほどハートに毛が生えているよ。僕は君が執行官になることを応援する。だが忘れるなよ?執行官はヒーローじゃない」

「私は必ずリスタートに踏み切れる執行官として寄り添いたい。」

そして、ひかりらは、碧唯の心が傷つかないよう、執行方法を模索。

「子の心に影響を及ぼすことのない執行対応をしたいです。」

碧唯が大好きなアニメの「プリキュア」シリーズで気を引くことも考えました。

しかし、間々田、日野、須賀川(モロ師岡)らが考えた、大輔と碧唯を追い詰めて、挟み撃ちのようにシッコウするやり方は違います。

翌日。

凪咲をペット保護ホテルへ呼び出しました。

「凪咲さんたちが飼っていた犬は、この時期毛が抜けやすいので、会った時に私が勘違いをしていました。済みません」

「ペットも環境が変わるとストレスがかかる…。碧唯がつらい思いを夫の元でしているのではないでしょうか」

「凪咲さん、碧唯さんにとって大輔さんは良い夫じゃなかったかもしれません。でも、碧唯さんにとっては、どちらも大切なお父さんとお母さんであることに変わりありません。碧唯さんを恨みを晴らすための道具に利用しないで下さい…。」

執行当日。

碧唯をプリキュアで気を引きリラックスさせる、ひかり。

しかし、警戒心を持つ大輔は、怒りで一杯です。

「男親には育児をする権利がない。それがこの国のルールでしょう?碧唯だって僕と離れたくないと言っていた。」

「ねぇ碧唯ちゃん、ママに会えて良かったね」

ひかりの知人、みどりが碧唯をサポート。

「あのね、ママの事を話すと、パパとおばあちゃんは悲しい顔をするの。碧唯、ママにぎゅーってしたい。」

「碧唯ちゃん、ワンちゃんはうまくお話しすることができないけど、碧唯ちゃんは何かあったらどんなことでもお姉さんに教えてね」

「碧唯ちゃん、おうち帰ろう。」

「パパも帰ろうよ」

「パパはごめん、一緒に帰れないんだ」

「なんで?なんでどっちかなの?」

「そうだよね、碧唯ちゃん、わかるよ。どっちか選べなんて嫌だよね。」

そして、凪咲は大輔に謝ります。

「あなたのことを悪いパパだって言ってごめんなさい」

それから碧唯に語り掛けます。

「碧唯、ママが大人の都合で振り回してごめんよ。」

「碧唯、ママも良いところがあるんだ、それなのにパパがママを置いてきちゃった。碧唯、パパは離れていても碧唯のパパだ、パパもママも碧唯を愛している。大好きだよ」

大輔と凪咲は離婚し、碧唯の両親であることを貫くことに決めました。

試験に合格した栗橋を祝うひかりたち。

次の試験に合格したら、栗橋は執行官になれます。

「僕、実は弁護士になりたいとも思っていて」

栗橋が司法試験に合格し、ひかりも執行官になったら、小原はどうなるのかと話し合いました。

そして1年後…。

ひかりは事務員として、小原達と働いています。

栗橋は無事、執行官の正式資格を得ました。

民事執行法の本を小原からプレゼントされた、ひかりはますます、執行官の仕事に心が動きます。

「無事の落着を…」と栗橋が行っていたことをしていた、ひかり。

ひかりは努力の末、執行官になることができ、砥沢(六角精児)、須賀川(モロ師岡)、執行補助者の長窪(笠松将)らと共に、動産執行へ動くことになりました。

シッコウ~犬と私と執行官~最終回感想・みどころ

これまで史上最も難関なラストケースは、子供の執行。

とても幼い碧唯は、親権を失った父、大輔と引き離され、母親の元で暮らすことを選ばなければならない状況。

「どうしてどっちなの?」という言葉にとても心が痛みました。

ひかりが彼女に対して、「そうだよね、どっちかなんて嫌だよね」と涙を流しながらフォローを入れた気持ちがとても分かります。

凪咲が当初、小原の喋り方を夫に似て怖いと怯えていたのを見て、モラルハラスメントなのかと心配になりました。

ところが予想外にも、この夫婦は心がすれ違いすぎていて、お互いにボタンの掛け違いをしていることが判明しましたね。

碧唯の事をとても愛していて、凪咲の大輔への不満、IT会社を辞め、トレーダーとして何とか生計を立てなおそうとするものの、うまくいかずに当たり散らしてしまうのはなんとも複雑です。

まだ幼い碧唯の育児や養育費用も手がかかるのに、妻の働きだけで養っていくのは不安ですよね。

執行官として「心に毛が生えている」のは、小原じゃなくて、ひかりでしたね。

債権者と債務者の背景や心情に心が引きずられながらも、執行官として断固と問題と向き合う、ひかりの清々しい執行官姿は、その背中を又追いかけたくなる最終回でした。

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