シッコウ‼~犬と私と執行官~1話あらすじネタバレ
とあるペットスパサロンの面接に訪れたのは、吉野ひかり(伊藤沙莉)。
「この世はそこまで悪い人じゃないと思っている。父は私と母を捨てて女性に走りましたが、大切なものを残してくれました。犬です。でも肝不全で…最期までとてもいい子だったんです。」
社長の上野原美鶴(板谷由夏)を相手に、自分がいかに犬好きで犬にも好かれるかを力いっぱい熱弁していました。
20社目にして、ついに憧れのペット業界への就職が決まりました。
さらに、住むところも格安で見つけたことを嬉しそうに報告する、ひかりに、親友で動物看護士の三戸夏奈(駒井蓮)は、改めて忠告します。
「私が資本主義の他に信用していないもの2つは、無駄にオシャレなペットの店とありとあらゆる安すぎる物件」。
確かに激安で、会社から徒歩29分、都心なのに風呂とトイレ付きの3万8000円。
早速、「サニーハイツ青柳」に来たひかりは、怪しげな男に遭遇します。
彼はアパートを双眼鏡で観察したり、郵便受けの中身を覗いたりと見るからに不審な行動を…。
思わず犬の鳴き真似で彼を驚かせます。
犬嫌いな彼は大袈裟に怯み、ひかりは男を疑りかかります。
彼の名は、小原樹(織田裕二)。
「初対面の人を犯罪者扱いか。何十年も年金を払い続けてきたこの俺が…!その目は節穴かこの節穴子!…失敬!冷静さを失っていました。これは私の仕事なのです。…失敬」
小原はその後、栗橋祐介(中島健人)に連絡し、先程、吉野ひかりから犯罪者扱いされたことで愚痴をこぼすのでした。
「小原さんは犯罪者に見えません。正義感にあふれています。」
栗橋を含め、クセの強い小原を周りはフォロー。
裁判所職員で、裁判で出された結論が実現されない場合、それを強制的に実現する、執行官だったのです。
その頃、青柳サニーハイツに引っ越したひかりは、二川夫妻と一人息子のユウマに挨拶。
親し気な彼らにホッとするひかり。
その後、ペットサロンで上野原の秘書兼事務として勤務開始。
とんでもない量の雑務と犬の世話をこなします。
その日の夕方、隣人の二川夫妻が激しく口論し、物に当たる音を聞いたひかり。
思わずユウマを心配するひかりですが、翌朝、笑顔で友達と学校へ行く彼を見て安堵。
その後、小原が二川夫妻を執行補助者の砥沢譲吉(六角精児)と立会人の須川悟(モロ師岡)、運送担当の執行補助、奈良井司(皆藤空良)、長窪桂十郎(笠松将)を伴って調査。
なんと、二川が押し入れに隠れていました。
小原は、「サニー青柳」に住む二川研一(中村俊介)、妻(鳥居みゆき)一家の家賃滞納に関する調査を行っていたのです。
勝手に鍵を開けて差し押さえの執行を行う、小原たち。
「一か月以内に退去して下さい。」
ひかりは、大家の青柳昌代(宮崎美子)から、二川夫婦がなかなか家を出て行かないことに不満を抱き、執行官の小原に連絡したとのこと。
驚きを隠せないひかり。
「私の常識から考えてあなたのやっていることは変です…人の家にずかずか入ってお金返せってまるで闇金みたいで…とてもまともな仕事とは…」と小原を非難。
「そうだな、その感覚はまともだ。だが私はこの仕事に誇りを持っています。誰かがそれをやらねばならない。私はそんな偉い人じゃない。」
しかし、小原はそれを意を解す様子もなく、さらには当の二川も、ひかりの前では冷静。
「うまくいくと思ったのですが、子供服も売って何とかしようとしたのですがね。私は出ていくつもりはありませんよ。あの人たちも無理に追い出すようなことはしないでしょう。」
その頃、二川夫妻は喧嘩し、ユウマの心に不穏が。
ペットサロンでは女性スタッフが労働環境に不満を持って2名退職しました。
そして、迎えた1ヶ月後の明け渡し期日。
事務員の栗橋祐介(中島健人)は「無事の落着を」と言って小原らを送りだします。
「イエス…アンロック、完了」と、砥沢。
アパートにやってきた小原と執行補助者の砥沢、長窪桂十郎(笠松将)ら。
その様子を驚きの様子で見る、ひかり。
小原は二川の家に行き、チェーンを切って侵入。
二川家はストライキをして、小原達に抵抗。
家財道具などを無情にも運び出します。
「この部屋にあるものは一か月だけ保管します。」と家財を運んでいく長窪と砥沢。
砥沢の妻(鳥居みゆき)は警察を呼びますが、警察は小原が執行官だと分かると、納得。
懲りた二川はユウマをやんわりと説得し、状況を説明。
指示に従うユウマを切なく見ていたひかりは、彼らの退去を手伝うことに。
二川夫妻は2夜だけ保護施設に泊まる事になりました。
「この人、デザイナー会社で頑張っていたんですよ。」
息子のユウマにサッカーを習わせたり、一生懸命仕事に励むものの、解雇を機に生活が一変。
長窪(笠松将)は、ユウマの大事なサッカーボールを気に掛け、ひかりは二川家にあった野菜を売った二千円を渡しました。
二川の妻は怒りに任せて、小原にドッグフードの缶を投げ付けました。
「お父さん、お母さん、僕のサッカーのトロフィーはどうなるの?」
「保管庫で私物は大切に保管してありますからご安心を」と、ユウマの気持ちに寄り添う、小原。
二川一家は、名残惜しさや気持ちを新たに引き締め、住み慣れた家を退去していくのでした。
その後ろ姿を切なく見守るひかり。
「俺、お父さんとお母さんが頑張っていたの見たよ。3人で出かけるのは嬉しいし…」
「出かけるって…行くところないのに。」
「ごめんなユウマ…ごめんな、でもこっからが俺達家族の始まりだ。」
翌日。
ひかりはペットサロンに来店した小原に違和感を覚えます。
「ここにいたな…運命を感じる。どうりで犬の扱いに慣れているわけだ。」
なんと、松原はひかりが働くペットサロンを差し押さえに来たのです。
慌てる上原美鶴(板谷由夏)。
契約書に記載された家具のサイズと一致しないと指摘する松原。
ペットサロンの家具を差し押さえたものの、なんと上原は店をテナント募集にして、夜逃げ。
その後、ひかりの元に、ユウマから手紙が。
岡山の祖父の家で暮らし、両親は時々、ケンかもするけど前より笑うようになったとのこと。
「202号室のお姉さん、ありがとう」ユウマの近況と手紙にホッと胸を撫で下ろす、ひかり。
上原が夜逃げしたことで、職を失ったひかりは知人のペットカフェ店長、由比千尋(ファーストサマーウイカ)に雇うことを検討すると言われます。
ところが、間もなく、訪ねてきた小原によって、ひかりは東京地裁へ連れて行かれました。
執行補助者にとして、ひかりを雇うことを執行官の同僚たちに宣言。
執行官の日野純二(勝村政信)、渋川満亀夫(渡辺いっけい)、間々田稔(菅原大吉)は、若い女性執行補助者のひかりをじろりと見るのでした。
ひかりの若さにちゃんと仕事についていけるのか品定めしようとしているからです。
シッコウ!!~犬と私と執行官1話感想・みどころ
子役からキャリア20年を培ってきた、伊藤沙莉が挑む犬好きのペットサロン店員が、執行官補助に。
たしかに、他人の家の郵便物を漁る小原は警察に通報したくなる程、怪しげでしたね。
小原の独特のクセの強いキャラも相まって、ひかりが疑うのも分かります。
その実態は、執行官。
お堅い職業でありながら、裁判所の犬と罵られた小原が、歯がゆい。
家賃を滞納した二川一家に立ち向かう苦悩が伝わりました。
二川一家も元々は人としてまともな生活をしており、デザイナー会社を二川が解雇されて以降、息子のユウマの服を売って稼ごうものの、生活は四苦八苦。
二川夫妻が断固としてストライキをし、家を出て行かない抵抗をしたけど、小原の厳しさと、立ち退きを強制された状況に寄り添う、ひかりの優しさに、改心できてよかった。
家を追い出され、路頭に迷うだろうとひかりと同じように二川家が心配でしたが、なんとか祖父の家に身を寄せ、家族でやり直すラストは希望が見えると思いました。
さて、犬嫌いの独創的な執行官の小原の相棒となる、ひかり。
犬好きと義理人情に厚い人柄を活かし、執行補助者としての成長や、小原の右腕になることを期待したい1話でした。