シッコウ‼~犬と私と執行官~5話あらすじネタバレ
医者一家の花巻家は、家族で仕事をしているものの、家族関係はどこか距離がありました。
ひかり(伊藤沙莉)の前に現われた、彼女の元勤務先のペットサロン社長、上野原美鶴(板谷由夏)。
ワンダフルライフを立ち上げ、事業にひかりを誘いますが、執行補助の仕事にやりがいを見出し始めたひかりは心が揺れます。
「ペットへの愛情があれば大丈夫!店舗はいらないのよ。良かったら連絡してね。」
「社長、パワーアップしているなぁ…」と、ひかり。
違法な肖像権侵害な推しグッズの対応をする長窪、日野(勝村政信)、渋川(渡辺いっけい)。
そんななか、小原(織田裕二)から次のシッコウの連絡が来ます。
医療機器代金未払いによる、動産差し押さえのため、13時に現場に向かうことになった、ひかり。
小原とSNSを交換し、「友達」になろうとします。
「インスタはやっていますか?」
「自分の人生を美化したり、他人の人生に踏み込むことはしたくない。」
ふと、ひかりが手伝っている保護動物カフェで、由比(ファーストサマーウイカ)が、命がダメかもしれないと思っていた犬の新しい飼い主が見つかって吉報が。
その後、問題の病院を訪れたひかり。
競り売りを開始。
3度目の金額を呼ばれた時点で競りが完了。
差し押さえ物品を高い金額で売り、債権者に渡し、差し押さえをスムーズに行う方式。
次々と花巻家の私物をオークションのように値上げするのです。
そこでは、医者一家の花巻健吉(竜雷太)、妻の花巻則子(田島令子)、息子の花巻康介(松本実)、娘の花巻利恵(野波麻帆)。
「俺が何とかする。もういいじゃない…あんなの。」と、利恵。
「設備投資のサイトにお前がどんどんアクセスするからだろ。」と父の健吉は怒ります。
一人の業者、貝田が退場。
「最初から無理だと思った。」とあきれる利恵。
買いとれるのか気になる、健吉。
小原たちは9万円を業者に渡すことで差し押さえ完了。
ふと、利恵の愛犬、マリンが腰の病気なのかもしれないと疑った、ひかり。
知人の病院を紹介するとアドバイスしますが、利恵は無関心で、動産執行されたことに不満を持っていました。
その夜、日野、須賀川(モロ師岡)、栗橋(中島健人)、小原で夕飯を食べに行くことに。
「病床数の少ない小さい診療所の倒産が増えている、開業医は患者=お客さんなんだよ。口コミも増えている。」
ふと、花巻病院の口コミを見ると、女医や看護師の対応が悪いと悪評。
長窪(笠松将)が、ひかりがペット会社で働くかもしれないと話の腰を折ってみんなに解説。
「ひかりさんには転職ですね!」と長窪。
「まぁ男ばかりの執行の業界よりはなぁ。」と、須賀川(モロ師岡)。
利恵は母の則子(田島令子)は、マリンを動物病院へ連れて行きますが、ここで母の則子から病院を継がなくても良いと言われ、病院の待合室で激怒。
「お父さんとお母さんが継げ継げって言ってきたのが悪いんでしょ!私の10代、20代、30代を返してよ!私そのためにずっと努力してきたのに。」
「やめなさい、みっともないわよ。」
母子の確執が花巻親子にはありました。
人生を縛られてきた彼女の遅い反抗期でした。
その頃、ひかりは友人で、動物病院看護師の友人、三戸夏奈(駒井蓮)と家で飲んでいました。
栗橋(中島健人)の家で、執行官になるには、人間の力を磨くことだと、泥酔した日野、須賀川、渋川から聞き、学びになります。
それから人手不足で、有能な事務員も必要だと話す、栗橋や日野たち。
栗橋から、ペット業界で再び働くかもしれないことを会話の流れで言われた、ひかりは迷いが。
翌日。
なんと、債権者から賃貸として貸してもらっており、その家賃まで滞納していて、債権者からの明け渡し通知が来た、「花巻みらいクリニック」。
小原は、利恵にこのことを伝え、利恵の兄、康介はまだ患者がいるから上へと小原を案内します。
「薬とコルセットでだいぶ痛みが楽になったみたいで…」
愛犬のマリンの話に触れ、健吉が年をとって病気してから年々、不機嫌になって嫌になると愚痴をこぼす利恵。
明け渡しの期日は2ヶ月だと、則子と健吉、利恵、康介に告げると、花巻一家は驚愕。
「2ヶ月でここを出て行けというのか?」
「では、こちらに公示書を貼らせていただきます。2ヶ月以内に全てを明け渡してください。」
「康介、裁判のことは聞いてない。」
「このビルのオーナーにも迷惑かけてるしな。」
利恵は家族に不満をぶつけます。
「いつもお兄ちゃんはいい子ぶって、私が悪者扱い。患者さんの対応も大変だし、こんな病院継ぎたくなかったわよ。」
「あんたが悪者だって言ってないでしょ。」と則子。
「お前が受験に失敗さえしなければ。」と健吉。
「もうやめろよ!20年前の話だぞ!」
過去を何度も蒸し返されて傷つく、康介。
「みんなうるさい!黙れ!黙れ!」と健吉。
その頃、自衛隊やボランティアが保護していた動物たちを保護した、由比千尋(ファーストサマーウイカ)が、今の動物保護カフェを経営していることを知った、ひかり。
そして、差し迫る花巻病院の明け渡し日。
債権者は環太平洋不動産、債務者は花巻みらいクリニック。
ひかりが新しいペット業界への就職を悩んでいることを察知した小原は執行補助として行かなくてもいいと配慮。
「行きますよ、友達なんだから。今、アルバイトも終わったので行きますよ。」
「隠していただろう、就職が決まりそうなこと。友人として祝福するよ。」
明け渡し日当日。
「お医者様にはお医者様の誇りがあるのではありませんか?この病院がなくなれば患者さんたちは困るでしょう。ここは市民の為にお医者様として善良な行動を…」
「私達だって食べて行かなくてはならんのだ。お前に何が分かる!子供達にも疎まれて、医者の誇りとかプライドなどもういらない。」
激高する健吉。
それに関して、ひかりは思わず口出し。
「言いたいことをお互いに言い合っていて、疎まれている感じはないと思います。出過ぎた真似をすみません…」
「家族には言えないことがある。家族の事情には色々ある。」
「すみません、でも、あの花巻家はいがみ合ったり、仲良くなったりするところがありますよね。」
2か月後ー。
明け渡し期日に花巻一家は退去。
「執行官殿、お世話になりました。入院患者は都や保健所、医師会に任せました。貴殿の熱心な仕事ぶりに医師として忘れていた何かを思い出しました。マリンも私も年をとりました。これからは子供たちに恥ずかしくない生き方をしたいものです。犬担当のかたにもよろしくお伝えください。」
花巻健吉からの置手紙に涙する、小原。
「あれ?泣いている?」
「執行官は恨まれることはあっても、感謝されることはない。」
小原と鍵の解除のプロ、砥沢譲吉(六角精児)は号泣。
ひかりは花巻一家が、利恵が医者の試験に合格した時のお祝いの写真を目にして、彼らが元々いがみ合っていたのではないことを察しました。
子供の頃から、患者一人一人に熱心に接してきた両親の背中を見ていた、利恵。
利恵が医者の試験に受かった時は、家族みんなで喜び、桜の木の下で写真を撮っていました。
ふと、利恵と動物病院で再会。
「私、お父さんに憧れていたんですよ。でも患者さんもどんどん減るし病院の評判も悪くなるし…みっともないったらありゃしない、このざまですよ。」
利恵はその後、母は介護施設での仕事、利恵は新しい病院での勤務、兄の康介は父の介護をしながらなんとかやっていくと近況をひかりに報告。
ひかりは、利恵の言い方が、父の健吉にそっくりだと笑うのでした。
「またいつかどこかで。ありがとう。」
間もなく、ひかりは長窪からある場所へ連れて行かれます。
そして、ひかりは上鶴のオファーを断りました。
上鶴は、訪れた日野から違法で新事業を始めたことが発覚し、またもや動産差し押さえ対象になっていました。
思わずその姿に嫉妬のような気持ちを抱き、モヤモヤする栗橋なのでした。
シッコウ‼~犬と私と執行官5話~感想・みどころ
家族経営の病院が動産執行対象に。
頑固者な病院長とその家族。
娘の利恵は、幼い頃は父の背中を見て育ち、医者になりたいと純粋に兄の康介と共に志していたことに、私も小原じゃないけど泣いてしまった。
利恵が動物病院の待合室で、自分の10代20代30代を返してほしいと叫んだ時はとても胸がキュっとなりました。
病院を経営する一家の長女として生まれ、普通の子が経験する青春や娯楽を利恵が奪われてきたのではないかと思ったのです。
ところが、子供の頃と思春期の利恵の描写から、両親も今のようなギスギスした関係でなかったことが本当に良かったです。
ひかりがふと察したように、疎まれているわけではなかった。
家族みんなで桜の木の下で利恵の試験に合格し、見事医師免許を取得した彼女を家族みんなが応援するシーンはハンカチ必須ですよ。
人間力を高めることが必要になってくる執行官の仕事。
ひかりのように相手の気持ちを察するのが得意で、寄り添いながらも小原と協力して、債務者が人生をリスタートできるきっかけも作る…。
執行官の誇りとプライドを掛けた仕事ぶりをこれからも応援したいですね。
恨まれることはあっても、今回、債務者だった花巻一家を改心させ、次の人生に向けて成長するきっかけを作った、小原とひかりたち、執行官に表彰状を贈りたくなる5話でした。