知らなくていいコト5話あらすじネタバレ
30年前に、実父、乃十阿徹(小林薫)が起こした事件のキャンプ場を、元恋人で元同じ職場で働いていた、尾高(柄本佑)とともに訪れた、週刊イースト敏腕記者、真壁ケイト(吉高由里子)。動機不明の事件に複雑な思いを抱くケイト。
翌週、記事ネタのために仕事へ出かけたケイトは、元警察官で、スパルタ教育が災いして、実の孫を殺してしまった沖田秀則(勝野洋)の裁判、傍聴へ。
罪を認め、反論しない沖田に引っかかるものを感じたケイト。
しかし、周囲からの聞き込みによると、「孫を甘やかしすぎていた」との見解も。本当の動機を知りたくて、拘置所にいる沖田の面会へ行きますが、沖田は面会申請を断り続けます。
沖田の取材が難航するなか、ケイトと同じ週刊イーストで働く「連載班」の小泉(関水渚)がなんと、春樹(重岡大毅)に交際を申し込んでいて・・・。
ケイトたち「週刊イースト」の編集長、岩谷(佐々木蔵之介)は沖田本人と話をするために、弁護士の接見に同行するよう、ケイトに指示。しかし、その道のりは険しくなるいっぽうで・・・。
ケイトは尾高と共に、父、乃十阿がかつて事件を起こした現場へ。
「考えてもどうにもならないことは考えないほうがいい」と優しくフォローする尾高。しかし、ケイトは心が少し屈折していて尾高に対し、ひねた態度を。
「ここに一人でケイトが立っている姿を想像したくない」と優しくさらに気遣う尾高。
ケイトは母の納骨を一人で済ませた近況を報告。尾高はここでも気遣いを見せ、「娘が一人で母の納骨を済ませるなら協力したのに」とフォロー。ケイトは彼に礼を言い、お互いに信頼関係があることを再確認するのでした。
後日、ケイトたち週刊イーストは、はニュースで話題の、スパルタ教育の影響やまだ24歳の孫を殺害した沖田という男の傍聴へ。
沖田は孫に対し、ゴルフクラブで何度も殴打して殺したことが裁判官から伝えられます。
ケイトはさっそく、沖田が警察署長をしていた頃の元同僚を訪ねることに。ケイトの知り合いです。
彼は沖田の子どもと彼の子どもが近い歳ということもあり、よく遊ばせていたこと、沖田は後に孫を殺すような悪い祖父には見えなかったとのこと。
近所の人達は、「孫のことをスパルタ教育していた、自分も、ゴミ出しを注意され、怒鳴られた」など、沖田の評判は最悪。
さらにあたった近隣住民の女性は、「孫にとても優しかった、沖田は中高、お弁当を孫に作るような祖父だった」と沖田について新事実。
ケイトはさらに、沖田との面会へ行きますが、沖田は拒否。
会社にいる野中は社員エレベーターで、同じ「連載班」の愛花から言い寄られて困惑。
ケイトは今度は、被害者側をあたることに。沖田の孫、弘人の大学の同級生に取材すると、愛称「ばっきん」と呼ばれていた弘人は爆弾を作るのが趣味だったとのこと。さらに司法試験もうまくいかない様子。
元バイト先の先輩も弘人の態度が悪く、弘人が警察に呼ばれることもあったs「素行不良」ぶりをケイトに話しました。さらに、あまりにも態度が悪いから、司法試験なんて受かるわけがないし、あんな奴がテストに受かったら危ないとも。
ケイトは会社に戻ると、同じ連載班の一人が別件について調べていた「悪質なネット掲示板」にて、「ばっきん」のハンドルネームで犯罪予告をしていた弘人の書き込みを偶々、発見。
弘人は爆弾を作って、幼稚園を爆破させようとしていたのです。その幼稚園は、ケイトたちが沖田の周辺、聞き込みをしている時に通りがかった幼稚園でした。
祖父、沖田は孫の犯罪助長を防ごうとしていたのです。
野中はその夜、愛花と食事中に毒舌的な話し方であるものの、告白されました。
そこで、野中は「真壁ケイトと別れた理由を聞かなければ交際する」と条件を出しました。
帰り道、愛花は野中に不意打ちにキスをして食事のお礼を言いました。
その日の夜・・・仕事を終えたケイトは沖田の弁護士と口論に。そこで、自棄酒をして料理屋で飲んでいると、尾高と岩谷に出くわしました。
大盛り上がりで会話をし、帰宅後は尾高に家に送り届けてもらったケイト。そこで、尾高はケイトが寂しさから、母の納骨を本当はまだ済ませてないことに気付きました。
ケイトは尾高に甘え、「なかなか母の納骨に踏み切れない、この家の範囲が広くなる」とこぼします。野中はケイトを優しく抱きしめてフォローしたのでした。
無事、心の整理ができたケイトは納骨を済ませ、そのことをメールで尾高に報告。
そしてついに・・・・、沖田への面会許可が下りたケイト。沖田の弁護士に同伴してもらって対面。
弁護士は、ケイトの熱意や、沖田の口から事実を聞きたいと沖田に説明。
ケイトは静かに穏やかに、スパルタ教育が原因で、弘人を殺したのではないですよね?と突っ込みます。
沖田はそもそも、保育園の騒音を気にしていて、彼が爆弾を作って保育園を爆破させようと計画。そして、それを止めた沖田は、孫の犯罪を自分の中に終い、「厳しい躾で口論の末に殺した」ということにして拘置所に入ることになったと。
ケイトは犯人、沖田の心情を思い、書くことに迷いが生じますが、それを厳しく岩谷にとがめられました。「スパルタ教育の末にというのが世間で一人歩きしているのはなぜか?有名署長だった沖田が孫を殺すまでの経緯、殺人犯が自分の人生を犠牲にしてまで守りたかったものをケイトの言葉で書け」と・・・。
ケイトが迷っていた理由は、沖田が、実父、乃十阿のように「罪を犯しても守りたかったもの」についてでした。
ケイトの異変に気付く岩谷。「何か別のことに引っ掛かって書きにくいのでは?」と。ケイトはすかさず否定。
悩んだ末に、ケイトは記事を執筆。週刊イーストで掲載され、爆発的に週刊誌が売れました。
沖田は相変わらず口を噤みます。沖田のことは結局、ケイトは「これでよかったのかな」と腑に落ちない結果となりました。
そして、父、乃十阿に会いに行くケイト。自己紹介をし、お話を聞かせてほしいと言うと、乃十阿はケイトに「お金を出せ」と冷淡な表情で条件を持ちかけてきたのでした。
父と娘・・・親子の長きに渡るブランクにおいての、深い深い闇が感じられた5話でした。
知らなくていいコト5話感想・見どころ
孫の弘人を「体罰禁止」になりうる現代からして、「アウト」なスパルタ的躾を行い、殺してしまった沖田。いっぽうで、弘人は甘やかされてきたという周辺の関係者の声。ケイトは真実を暴けるのでしょうか?さらに、実父、乃十阿のルーツに、尾高と共に深く追求していきます。
ケイトと尾高は気まずい空気になりますが、二人はお互いに昔馴染みなので、認め合って、乃十阿の事件に向き合う姿勢があるところはケイトと尾高の信頼性を感じました。
殺人を犯した犯人、孫を厳しい躾が行き過ぎて争って、殺してしまった祖父。ケイトが今回のエピソードで複雑な思いを抱くところは私も考えさせられました。
ケイトの父、乃十阿も恐らく、子どもであるケイトを愛する良心があったはず・・・でも、無差別中毒殺人を犯した.・・・いっぽうで、堅物で厳格さが仇となり、孫と衝突の末、若き命を奪ったとされて拘置所にいる男・・・この2人の間にあった「父性」の行き違い、裁かれるべき対象になった悲しい現状の真意が気になりましたね。
沖田は近隣住民の話と違って、とても真摯に孫と向き合っている一面があって、切ないですね。
いつもは優秀なケイトが仕事で岩谷と緊迫のある空気に。ケイトの能力を分かっている岩谷だからこその厳しさのなかにある愛情なのでしょう。
ケイトは乃十阿と沖田が「罪を犯してでも守りたかった」という共通項に引っ掛かり、珍しく記事に悩んでいましたね。判断も的確で、記事を書くことに関してはイースト中で長けているのに・・・。沖田のことは結局、私もケイトと同じように「腑に落ちない」結末にモヤモヤしましたね。
ラストシーンで、ケイトが乃十阿と会話し、乃十阿はお金を払えばケイトの取材を受けてもいいと冷めた口調で言った時、実の親子とは思えない2人の間にある、悲しきブランクを感じさせました。
乃十阿はケイトに関して警戒心も抱いているような表情。ケイトが杏南の娘と名乗った時点で目の動きが変わり、まるで長年の確執を抱えた父のようにみえました。乃十阿が普通の父親なら、ケイトもあんな形で出逢うことはなかったのになぁ。
結局、弘人が作った爆弾は見つかったにもかかわらず、口を噤んだ沖田。孫を守るために、自分の警察署長としてのメンツのため・・・もう、沖田という切ないくらい繊細なキーパーソンに胸が詰まる思いの5話でした。
次回、ケイトが尾高とラブホに?!ええ=?!視聴者の皆さんもネット上で総ツッコミしていましたが、不倫芸能人の真相を調べるケイトが、既婚で子どもがいる尾高となぜ、ホテルに?!ケイトと尾高の距離がいい意味で縮まったのはいいけれど、お互いに同志として認め合う関係のはず・・・ケイトも過去エピソードでも、尾高の厳しくもある優しさに、昔の恋心が戻ってきているのは明らかですが・・・来週も見逃せません!ケイト、おねがいだか道を踏み外さないで!と願います。