失踪人捜索班〜消えた真実

失踪人捜索班~消えた真実~最終回

失踪人捜索班最終回あらすじネタバレ

長瀬(西岡徳馬)の密会相手は、刑事部長の大崎(津田寛治)でした。

当初は、敵だと思っていた、捜査一課長の奥澤(高橋克実)も、実は、城崎(町田啓太)や笹塚(小泉孝太郎)と同じように、2人の繋がりを疑っていたのです。

城崎、奥澤、笹塚は大崎とオリンポス警備保障の長瀬社長を追及します。

「全てを話してください。」

「落ち着け落ち着き給え君達」と大崎。

「部長、私は警察組織の一員としてあなたの指示に従ってきました。それが当然だと思い込んでいた。」

警視庁で奥澤に事件の真相を深く追求すべく、丁重に抗議するものの、彼の圧力に遮られてしまった奥澤。

「やはり長瀬社長が関与している疑いが高く、任意での事情を」

「だから憶測で物を言うなって言ってんだろ。我々は国家権力だ。捜査というのは身長でなければならない。軽々しく憶測を口にするな。第一、自殺として片付いている件をわざわざ蒸し返す等、所轄への経緯に欠けてると思わんのか?!」

「しかし、部下の報告では」

「そんな声は君が封じ込めろ!私の顔に泥を塗るつもりか」

現代に戻ります。

「私は本当に愚かでした。本当に耳を傾けるべきは部下の声でした。責任を痛感しています。あなた達は一時期、南大阪署で共に勤務していましたよね。その際、金融犯罪をもみ消したことで、地元での地位を得ると共に共犯関係を築いた。現地に出向き、それを証明しました。」

「それが出張の成果というわけか」

奥澤は出張して不在だった際に、大崎と長瀬の過去の罪について調査済みでした。

「罪を明らかにしてください。我々の前でこれ以上の醜態を晒さないでいただきたい」

奥澤は、かつて、大崎と長澤が警視庁時代に、金融犯罪を協力してもみ消した過去を引き合いにしました。

「君は大きな読み違いをしている。確かに我々は古くからの関係だ。だから今こうやって相談を受けてるんだ」

「相談?」と聞き返す、城崎。

そこで、長瀬が黒岩からの脅迫を受けたと話をすり替えてきました。

「黒岩から脅迫を受けているんだ。彼は殺人に関与しており、その罪を私に擦り付けているらしいな。私は誓って殺人など犯していない。内藤課長は自殺だろうし、他の件一切…黒岩の犯行だ」

「君たちに銘ずる。一刻も早く黒岩という男を逮捕し、全ての真相を明らかにしろ。こんなところで憶測語ってる暇があるなら、確実に星を挙げて見せろ。全てはそこからだ。」

しかし、料亭に乗り込んだものの、逆に大崎から、黒岩(飯塚基佑)を逮捕して真相を明らかにすること命じられてしまいました。

その後も、大崎の妨害で捜査は難航します。

外にいた仲根(片桐仁)に状況を報告する、城崎、笹塚、奥澤。

「どうだったんです?」

「認めなかった」

「認めない?」

「科長は確実に尻尾を掴んでから、部長と対峙するつもりだったんですよね。なのに俺が先走ったことで台無しに、申し訳ありませんでした」謝る笹塚。

「いや、俺の見通しも甘かった。もっと早くお前たちを頼るべきだった。彼奴は黒岩に全ての罪を奴に被せるつもりだ。しかし、その分断を利用すれば真実を聞き出せる。一刻も早く黒岩を見つけるぞ」

その頃、清水は黒岩に追われていました。

城崎達、失踪人捜査班は、事務所に帰り、今後の動きを話し合います。「

「では一連の黒幕は」

「長瀬社長と大崎部長」

「間違いないでしょうね」

「でも結局、やれることは黒岩を探すことくらいですよね」

「しかも捜査一課が本格的に動くなら我々の出る幕はもうないに等しいでしょう」

「「いや話はそう単純じゃないんだ」

警察では、奥澤が部下の豊崎刑事(加勢信行)、井上刑事(スチール哲平)らに捜査協力を求めるものの、奥澤は謹慎処分になりました。

「みんな今日から黒岩の捜索に全力を挙げてくれ。しの裏にはオリンポス警備保障の長瀬との」

「待ってくださいどういうことですか?課長、庶務係から連絡がありまして、課長の謹慎処分…」

「謹慎か」

城崎は正攻法で動くことに。

「捜査員は動きをこれまで以上に動きを封じられる。俺達の動きががカギになる。ここは正攻法といこう」

「行方をくらました黒岩と清水君の捜索」

「既に手詰まりに近い状況だけど」と間宮。

「手はある」

奥澤は大崎刑事部長に謹慎について抗議します。

「なぜ私が謹慎なんですか?」

「出張と称して私的な用件に時間使っただろう。問題だよ

「あなたは警察官としての誇りはないんですか!」

自分と長瀬のもみ消した金融犯罪を探られた、大崎は奥澤の動きを阻止しようと謹慎を言い渡したのでした。

「お前は今、視野が狭くなってる。黒岩逮捕に向けての指揮は私が執る。お前は少し休め。安心しろ。お前の処分は穏やかにするよう、私が取り計らってやる」

城崎と笹塚は、奥澤の謹慎に歯がゆさを感じ、話し合います。

「奥澤課長の動きまで封じてくるとは」

「なりふり構わず妨害してくる」

「大崎刑事部長がいる以上、大掛かりな捜査は出来ないな」

「予想はしていましたけど」

「結局、俺達で動くしかないな。さて、どうするかだ」

「俺に考えがあります長瀬を使いましょう」

「長瀬を?」

その頃、清水は黒岩に捕まっていました。

「意外だな。よく俺を殺さなかったな。もう用済みなのに」

「今お前を殺しても得はない、まだ使える道はあるはずだ。こう見えてクリーンな仕事が信条でね」

「よく言うよ」

長澤は、黒岩と電話します。

「待たせて悪かった。捜査一課から目を付けられていてな」

「お疲れ様です。私もあまり気が長い人間じゃないんで頼みますよ」

「取引しよう」

「では、現金1億と引き換えに、事件の発端となった貴重なデータをお譲りすると言う事で」

「じゃあ今日の午後3時、場所はそっちで指定しろ」

城崎と間宮は、長瀬を追い詰めるとともに、黒岩の確保への協力を命じました。

「失礼します。黒岩と会うんですね」

「なんだ君は、どういうことだ」

「黒岩の確保に協力して下さい。まさか庇う気はありませんよね?計算しているんですね。黒岩逮捕は構わないが、ボイスレコーダーの中身は知られたくない」

「ご心配なく、データはまだ復元出来ていません」

「それで私は何をしたらいいんだ?」

「ただおとりになってもらえばいい」

こうして、城崎の指示で、黒岩と会う長澤に、失踪捜査班の一同がアジトに駆け付けます。

「やっと会ってくれましたね」

「ボイスレコーダーは?」

「これが現物、こっちが復元されたものです、コピーはしていないのでご安心を。いったい何が発端なんです。俺に話してくださいよ。その音声じゃ話が見えないんです」

「お前に用があるそうだ」

「安心しろ、俺達は警察じゃない。目的を果たせればそのまま立ち去る」

城崎、仲根、恵子、間宮凛子は清水の解放を条件に、自分達は黒岩に一切かかわらない事を交渉します。

「清水を解放して」

「余計な敵は作らずとっとと解放しろ」

「そもそも無事なんだろうね」

仲根は清水の安否を一番気にしていました。

「ほらこのとおり無事だよ」

「解放すれば二度とお前のことを追わない。俺達は仲間を助けられればそれでいい。俺達を敵に回すか清水を解放するかお前が選べ」

間もなく、羽鳥(光石研)が清水を保護しました。

「清水君、大丈夫か?今、とってやるから」

「行きましょう」

失踪捜査班はアジトを去りました。

「これでお前と俺は赤の他人。これもって海外にでも逃げろ。交渉成立ということで」

長瀬が用意した金を持って逃げようとすると、笹塚が刑事たちと待ち構えていました。

「黒岩龍二、監禁の容疑で逮捕する。お前は長瀬に捨てられんたんだよ」

失踪捜査班の事務所に戻った、失踪捜査班たちは、清水に誘拐され、みんなに迷惑をかけたことを省みるよう、促しました。

「なにか言うことは?仲根さんずっと心配してたよ」と間宮。

「まぁ無事でよかったよ。私は別にみんな心配してたでしょ」

「俺、黒岩に父親のことで脅されて、盗聴器仕掛けることによって、このままじゃ戻れないって思って、このチームに戻りたかったから」

「それで危険を冒して相手の懐に飛び込んだ」

「結構無茶したよね」

羽鳥と凛子と違い、城崎は厳しく、清水に自分が危険を冒してまで行動したことを指摘しました。

「まずは自分の身の安全を考えろ。それが出来なければこのチームに入らない。二度と無茶をするな。長瀬を落とす材料が知りたい。事件当日の防犯カメラの映像…は、もう消えてるのか。勤務管理やパソコンのログイン履歴、集めるだけ集めてくれ。二度と無茶するな」

「どうしたの」

「君にしか出来ない仕事だろ」

「ほら早くとりかかって」

清水を温かく迎え入れる城崎達。

「凛子さん職員コード教えてください、まぁ突破で手こずりそうですけど、やってみましょうか」

取調室にて、笹塚は黒岩(飯田基佑)を取り調べます。

「俺はもうすぐ捜査権がなくなる。そうすれば社長の長瀬に都合のいい調書が作られ、全ての罪がお前に擦り付けられる。その前に全て話せ」

「長瀬社長から依頼の電話があったんですよ。ボイスレコーダーを深町という記者から奪い返せとそれが最初です。どんな奴かと思って調べ始めたら、うちのクラブに何度か足を運んできて。まぁ仕事ができる記者なんだと思ったな。」

「深町になにをした?」

「近くの事務所に呼び出してボイスレコーダーの在処を吐かせようとした。殺したんじゃない、あいつが勝手に死んだんだよ。けどこれは使えると思った。長瀬社長からすりゃ絶対に隠したいトラブルだからな」

「その後、目撃者の江藤唯を殺したのもお前だな」

「はじめは穏便に済ませようとしたんですよ」

「社長の長瀬が内藤課長を殺害したのか?」

「何も聞いてません」

「聞いてない?」

「俺もうかつでした。あの男を甘く見てた。後悔してます。忠告しておきましょう。あの男は尻尾を簡単に見せない。計算高いし…何よりバックには…ほら、お出ましだ」

なんと長瀬のバックは、大崎刑事部長でした。

「笹塚、そこまでだ」

そこへやってきた大崎刑事部長の姿に、笹塚は頭を悩ませるのでした。

深町の死の真相はこうでした。

「これだけは伝えておきましょうか。今、俺があんたを殺したとしても、事故で処理される。何よりこっちは警察組織全体を味方につけてるんでね。裏で手を引いているのは警察幹部と警察OB。絶望しますよね。おとなしくボイスレコーダーの在処を教えろ。」

「なんの話だ」

「これは城崎恵子さんに聞いたほうが早いかな。一緒に取材で動いてましたよね。帝都通信社の同僚。今はご自宅かな。」

黒岩の魔の手が城崎の妻、恵子に及ぶと察知した深町は、恵子に電話しました。

それで恵子は失踪したのです。

黒岩と恵子の記者の先輩、深町はボイスレコーダーを持っていることから黒岩に追い詰められていました。

揉み合ううちに、深町は足を滑らせて、階段から転落しました。

オリンポス警備保障では、長瀬と彼の娘の夫、鎌田俊樹(武田航平)が話し合っていました。

「上場記者会見上で発表しよう。会見用の図解資料も用意しといてくれ」

「あの社長、大丈夫ですか?動きがあわただしいのですが」

「上場が控えてるんだ。当然だろ、お前は何も気にしなくて良い」

そこへ城崎と笹塚が入室します。

「社長、少し宜しいでしょうか」

「急に何を言ってるんだ。用があるなら前もって」

「捜査に協力するだけだ。君は席を外しなさい」

鎌田が席を外し、笹塚と城崎は、長瀬と話し合いました。

「黒岩を逮捕出来ました。ご協力、感謝致します」

「それは良かった。で、彼はどんな供述を?」

「深町と江藤唯については関与を認めています。」

「内藤課長の死の真相に対してはわからないそうです。」

「ほう、そうか」

「黒岩からボイスレコーダーを買い取ろうとしたことといい、社員の一ノ瀬さんの証言といい…なにも知りませんは苦しいんじゃありませんか?一体どこまで関わってるんですか」

「正直に話そう。内藤課長の自殺を知って厄介だな思った。上場を控えた身でスキャンダルはなんとしても避けたいからね。それで私は知人の黒岩という男を使って何か問題がないか調査してくれるよう、と頼んだのは事実だ。まぁその流れでボイスレコーダーの存在を知ったのだが、その中身については本当に知らない。自殺の線はあり得ないのかな?」

「私は他殺であると確信しています。不自然な点が多すぎるんです」

「内藤課長の死亡推定時刻は何時だった?」

「夜10時です」

「それなら私にはアリバイがある。いや実はね、ある方と会食をしていてな、変に勘ぐられるのは困るから黙っていたんだと。その会食の後、所用でオフィスに戻ったのが、そう、12時近かったからな」

「なんで今更そんな話を」

「すぐに身の潔白が証明できると信じていたからね」

「その会食の相手は?」

「法務副大臣の小野澤さんだ」

なんと、長瀬は、内藤が殺された日に、羽鳥が仕える副大臣の小野澤と会食をし、夜中の12時に会社に戻っていました。

自分に容疑がかかっていると睨んだ長澤は、城崎達にアリバイを伝えるのでした。

その話は、自分達の事務所に戻り、羽鳥に確認したところ事実でした。

「確かにその日、小野澤副大臣は私的な会食でしたね」

「本人に確認取れますか?」

「それが今、連絡のとれない状況で、どこで何をしているのか」

小野澤副大臣は連絡が取れません。

間もなく、清水が内藤の死の当日の勤務管理データを復元しました。

「内藤課長の死の死当日の勤務管理データが出ました」

「夜9時以降まで、まだ会社に残っていた社員を抽出すると、こんな感じですね」

「40人以上?」

「夜10時に以降にいたとすると、22人まで絞られます」

なんと、清水の調べでは、夜10時以降に、オリンポス警備保障のオフィスにて残業していた社員は22人でした。

「この中に見覚えのある名前はないけど」

「長瀬社長入ってないんですか」

「管理職以上は対象外ですね。一ノ瀬さんみたいに過眠のために戻ってきた人だと灰って内容です」

「もし長瀬社長が入ってないとするとこの辺りを調べるしかないようだね」

「振出しか」

「こうなると一ノ瀬が本当のことを言ってない可能性も出てこない?」

凛子はもう一度、一ノ瀬(山崎樹範)に情報を探るか提案しました。

「少なくとも彼は、事件当日の夜の異変を知ってたわけですからね」

「もう一度、一ノ瀬に会いますか?」

間もなく、城崎の携帯に笹塚から電話がありました。

「内藤課長の凶器と思われるゴルフクラブが見つかった。社長の長瀬から連絡があったんだ。倉庫を整理させたら部下が見つけたと。恐らくここが内藤の殺害現場だろう。また連絡する」

「凶器のゴルフクラブ」

城崎は内藤を殺した真犯人が鎌田だと見抜きました。

そして、城崎達は、鎌田課長調べます。

「あの夜、内藤正義さんを殺害したのはあなたですね、鎌田課長」

「何故私が?」

「当日のパソコン履歴、消去されてたの復元しました。あなたがあの夜、会社にいたことが分かってます」

「あなたは望月朋美さんとの接点があった」

清水は、鎌田が事件当日に会社に残っていたことを証明する、パソコンの履歴のコピーを突きつけました。

凛子は、鎌田のトラウマにより、実家の八百屋で働く、望月朋美との接点を指摘しました。

「なによりあなたは凶器に使われたゴルフクラブの新規購入に関与していた。我々は長瀬社長の為にゴルフクラブを購入したと思った。でも長瀬にはアリバイがあった。では、あなたが殺害の為に購入したとなれば全ての筋が通る。」

「違う」

「社長に確認しましょうか。あなたか社長かどちらが犯人なのか、でもそうすれば社長はあなたを売るでしょうね」

そこへ、笹塚が合流します。

「鎌田、倉庫から押収したゴルフクラブだ。」

「どうして?社長が処分するって言ったじゃないか」

「あなたは望月さんにハラスメントをしていた。抗議を受けても改善する気配は見られず、内藤さんが彼女に代わって抗議した」

内藤は、望月が鎌田からハラスメントを受けていたことを追及。

その当時の、ハラスメントについて抗議した音声はボイスレコーダーに収録されていて、内藤は望月を助ける為に行動を起こしていたのです。

「どうして?どうして私が?警察に相談します。それが嫌なら謝罪して、二度としないって約束して」

「何がハラスメントだ。気に入らないなら会社から出て行きなさい」

「これは彼女からのSOSです。彼女は泣いていたんです!」

「君には関係ない」

「全てを認め、謝罪をしないのなら、僕はこれを社長に報告の上、これを警察に持ってく。」

「ふざけるな。私との出世競争に負けた腹いせか」

「いつまで勘違いをしてるんだ。あんたは義理の父親に守られているだけだ。それがなければ、出世などできる器じゃない。会社を去るべきはあんたのほうだ。」

「内藤課長…社長、お義理父さん、助けて下さい」

長瀬に間もなく、電話した、鎌田。

「あんたは会食中だった長瀬社長に電話した。社長の指示であんたは内藤さんの遺体を屋上に運ぶ事に。そして自殺に見せかけた」

内藤を突発的にゴルフクラブで殴り、自殺に見せかけて、内藤を屋上から突き落としました。

「もう弁明の余地はない。真実を話してください」と、羽鳥。

「死んでから時間が経ったら偽装は出来ないと言われて、考える余裕がなかった。全部あの人の指示なんだ。そしたらあれよという前に自殺としてかたがついていて」

「全て長瀬が思うがままに事が進んだ。でもあんたは大事なことを忘れていた」

鎌田はボイスレコーダーの回収を忘れていました。

そのことを長瀬に叱責されていた、鎌田。

「ボイスレコーダー?なんで回収しなかったんだ」

「申し訳ございません。とっさのことで慌ててしまい」

「ったくもう…よし、じゃあこちらで確認する。お前はこの件については忘れろ。誰かに何かを聞かれても、私は何も知りませんで押し通すんだ、いいな」

「調べるとボイスレコーダーは故障していたが、内藤さんの奥さんから、深町さんという記者の手に渡った」

「そのせいで黒岩が動くことに」

「そうだよ、あの人が黒岩という反社の男を巻き込んだのが悪いんだ。私は悪くない!」

「いつまでも甘えるな。自分の犯した罪と弱さにしっかりと向き合え!」

城崎の一喝に、唖然とする、鎌田。

「鎌田俊樹、殺人容疑で逮捕する」

こうして、鎌田が逮捕され、失踪捜査班はようやく大きな事件に幕がおりました。

「社長の長瀬はゴルフクラブを敢えて処分せず、証拠して残していたんだろうな。」

「いざという時には鎌田も切り捨てる予定だった」

「黒岩の言う通り長瀬を裁くのは難しい。偽造工作への関与も否定している」

「これで、幕引きか」

奥澤は捜査一課課長から、警視への降格処分を大崎から言い渡されました。

「君の処分が決まった。警視への降格ならびに、青梅西署に異動だ。初心に帰ってしっかりと反省したまえ。まぁそう難しい顔をするな。私も遅かれ組織から離れる事になる。諸行無常といったところだ」

「退職後はオリンポス警備保障の役員ですか?」

「勘ぐるな。まだ何も決まってない。それよりもお前は警察秩序を乱したことを深く反省することだ」

奥澤は大崎が立場を利用し、のらりくらりと罪から逃れようとする魂胆を掴んでいました。

「あなたに秩序を語る資格はない。その罪は必ず暴かれますよ」

間もなく、奥澤は、笹塚に降格を言い渡されたことを伝えました。

「異動だ」

「必ず大崎刑事部長と長瀬に裁きを受けさせます」

「俺は悲観していない。お前のような愚直に正義を貫く刑事がいる限り、警察が腐敗仕切る事はない。笹塚あとは頼む」

奥澤は笹塚に自分が異動になった後、警視庁の体制改善を託したのでした。

恵子は望月を訪ねました。

「一つだけお伝えいただけないでしょうか。事件が解決したのは朋美さんのおかげです」

朋美の心の傷が深く、恵子を避ける、朋美の母を説得する、恵子。

間もなく、朋美が恵子を呼び止めました。

「城崎さん!」

「城崎さん。本当に勇気があったのは私じゃない。伝えていただけますか。内藤さんという勇敢な人がいたことを」

望月は、内藤だけが、鎌田からのハラスメントでつらい思いをする自分の味方であったことを振り返るのでした。

「そのボイスレコーダー、私が預かる。やるだけのことはやってみる。お節介だけど見逃せないんだ。この先、被害者が増えないよう、誰かが動かなきゃいけない」

記者会見では、最新のセキュリティシステムについて説明しようとすると、小野澤が献金を長瀬から受け取ったことが恵子たち記者に情報が届きました。

「あーそうですねー今回の事件は、いち社員による個人的な不祥事ということであり、我が社のガバナンス体制に対して問題はないと認識しております。」

「では、上場の計画に変更はないということでしょうか?」

突っ込む記者。

「はい、そういうことです。各有識者の方からも特に問題はないとご助言を頂戴しております。ま、この度、我が社の社員がご迷惑をお掛けしたこと、重ねてお詫びいたします。えーでは本題に入りましょう。今、我が社がローンチしている最新のセキュリティシステムについてご説明」

謝罪会見と共に、オリンポス警備保障の最新セキュリティシステムについて話題を変えようとした、長瀬ですが、恵子含む、帝釈新聞記者たちのスマホにネット記事から情報が入りました。

「社長、ネット記事から先程、情報が入りまして」

「ネット記事?」

「小野澤法務副大臣が長瀬社長から複数回に渡り、献金を受け取っていた事を公表し、辞意を表明したとのことです。献金を受け、オリンポス警備保障の上場へ向け、便宜を図ったことも認めているようですが」

「ああ、いや知らない私は何も知らない」

恵子が鋭く追求します。

「社長、ご自分の罪から目を背けるつもりですか」

一方で、小野澤副大臣は、辞職し、罪と向き合う姿勢でいました。

「本当に辞めるおつもりですか副大臣」

「もうその呼び方はやめてくれ。色々迷ったが、これで社会の役に立てるならそれでいい。罪に向き合わないと、君には感謝している。」

「一から出直しだ」

「こう見えて私は顔が広い方です。何かお役に立てることがあれば」

「私のことは良い。君は君が信じた道をゆきなさい」

恵子によって、長瀬社長の実態と、内藤の事実が報道されました。

そして、オリンポス警備保障は上場が取り消しになりました。

城崎と恵子は事件が解決し、ようやく心穏やかに結婚記念日を祝えることを喜んでいました。

「ようやくお祝いできるね」

「そうだな」

「結婚記念日を祝うの実はすごく幸せなことなんだよ。来年はどうなるんだろ」

「毎年こんなんじゃ身が持たないよ」

「でもなにがあっても2人なら乗り越えることができる」

「達彦、助けてくれてありがと」

「どういたしまして」

「明日から仕事復帰。深町さんが日頃追っていた件が何件かあってそれを追おうと思ってる。達彦は?」

「警察に戻ってこないかって笹塚さんに誘われてる」

「迷ってる?」

「どうでしょう」

笹塚と城崎。

「刑事部長はそのまま変わらずですか?」

「俺は処分を免れたが闇が一気に晴れたわけではない。」

「少しずつ、ですね」

「城崎、警察に戻って来い。こっちは問題が山積みだ。奥澤課長の為にも警察を変えたいんだ。力を貸してくれないか」

「刑事を辞めて警察という組織の限界がわかりました。とくに失踪人の捜索全く手が回ってない。そっちに寄り添う仕事に今は大きな意義を感じています。あのチームならそれができる」

「そういうと思ったよ」

「勿論、笹塚さんのことも助けますよ。腐れ縁ですからね」

「俺の方が助けてる。強情かな」

笹塚は、渋谷で起きた誘拐事件の被害者の対応に応じます。

「この件は警察が表立って動くことが出来ないんだ。頼む、今から情報を送る」

笹塚は城崎に警察が表立って動けないこの誘拐事件の捜査の協力を頼みます。

失踪捜査班は、その被害者、円山太郎(安田顕)をクローズアップします。

「失踪したのは、誘拐された少年の叔父にあたる男だ。事件との関連性は不明だが、警察に代わり、このチームで捜索にあたる」

「警察からの要請か。報酬入るかなー」と仲根。

「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょ」

「清水君なに遊んでるの」

「被害者のSNSあった。一昨日から更新止まってますね」

「仕事できるね」

「これは意味深だな。私の知人が経営に絡んでるんで、ちょっと話聞いてきましょうか」

「それぞれ行動に移ってくれ。俺達の件で真実を掴む」

「私も客として行ってきます」

失踪捜査班の一員はみんなで、一丸となり、今日も失踪人が出た次の事件の捜査に動き出すのでした。

一人でも多くの命を救うために、城崎達は走り続けます。

失踪人捜索班~消えた真実~最終回感想・みどころ

全てのパズルピースが駆け足で繋がっていったと思います。

内藤を殺したのは、なんと鎌田でしたね。

しかも、長瀬の指示に従い、まだ意識があった鎌田を自殺に見せかけて屋上から突き落とすなんて最低でした。

見苦しい言い訳をして、罪から逃れようとする彼はとても情けなかったです。

妻も子もいる彼は城崎の言うように、自分の犯した罪と向き合ってほしいですね。

内藤はオリンポス警備保障で、鎌田からパワハラを受けた女子社員、望月朋美のピンチにいち早く気付き、助けようと動いていたというのに…。

「お節介だけど見過ごせない。誰かが動かなければ」

ハラスメントって本当にそうですよ。

我が身の災難を回避するべく、他人がハラスメントを受けても無視していく人々もいるなか、望月を助けようと行動を起こした、内藤の勇姿に胸打たれました。

全てが明るみになり、上場が取り消しになった長瀬の終焉。

しかし、必ず大崎と長瀬の罪に裁きを受けさせると誓った笹塚の正義は、警視庁へ受け継がれていくことでしょう。

城崎たち、失踪捜査班は次の誘拐事件の失踪人に向き合い、次の失踪人が安田顕さんなので、続編ができることを期待したい最終回でした。

 

 

data-ad-format="rectangle" data-full-width-responsive="true">
data-ad-format="rectangle" data-full-width-responsive="true">

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください