それってパクリじゃないですか?2話あらすじネタバレ
亜季(芳根京子)は新設された「知的財産部」通称、「知財部」に異動が決定しました。
しかし、開発部に戻りたい亜季は、特許に詳しい又坂事務所所長、又坂市代(ともさかりえ)に力を借りることに。
親会社から出向となった弁理士、北脇(重岡大毅)が出向社員となり、熊井部長(野間口徹)と共に、知財部最初の依頼が舞い込みます。
営業部の松尾(高橋努)が月夜野ドリンクの主力作品「緑のお茶屋さん」と名前もパッケージも類似したチョコレート「緑のオチアイさん」を持ってきました。
しかも特許を取得していて、開発部は顔を顰めます。
商品が似ているか似ていないかを決める、「商標の類比」の判断は非常に難しい案件です。
まずは、「緑のオチアイさん」の販売元、落合製菓に出向く、亜季。
知財部が設置されたことについて、開発部部長の高梨伊織(常盤貴子)に、上からの指示でつくられたと話す、木下常務(相島一之)。
落合製菓は地域の活性化の為に、様々な活動を行っている小さな製菓会社。
お客さんを喜ばせたい一心で菓子作りを続けてきた社長、落合(でんでん)。
落合の息子(袴田吉彦)も温かい目線で、妻と共に亜季を迎え入れます。
北脇(重岡大穀)を模したハリネズミの絵を描いた亜季にも娘か孫のような目線で接する、落合。
彼の温かい人柄に触れた亜季は、「悪気のないパロディ」だから許してあげられないか考えます。
「なに早速買収されているんですか?ビジネスは情に流されちゃいけません」
しかし、月夜野ドリンクの増田社長(赤井英和)は看板商品をパクるなと裁判を指示。
商標の類比のことで、訴えるのは難しいと説き伏せても納得しない、増田。
パロディとして見過ごせないかと亜紀は北脇に言いますが、パクリとパロディーの違いを説明しろと論破。
開発部にも厳しい注文をつける北脇は、社内であっという間に嫌われてしまいました。
亜季は前回の件で、ボトルが特許を獲得したことを高梨常務に認められますが、亜季があまりにも幼い言動で、パロディだから落合を許したらどうかという意見に呆れます。
亜季は翌日、「オリジナルに対する愛がパロディにはある」と北脇に力説。
それでもなかなか思いが伝わりません。
北脇は実際に騒動になった「白い恋人」と「面白い恋人」の例をあげ、「パロディだから許す」は会社の商品を守る立場としてどうなのかを亜紀に投げかけるのでした。
その夜、亜季の親友、ゆみ(菊池桃子)のオリジナルブランド「ふてぶてリリイ」が他の会社に商標登録されてしまう事態も発生。
ゆみが2年前から作ったオリジナルブランドにも関わらず、特許庁に自身の商品を認めてもらう「商標登録」の処理をしていない、ゆみ。
ゆみの件で、落合製菓を訴える事を検討し直す、亜季。
「緑のお茶屋さん」の生みの親である開発部の高梨部長(常盤貴子)や、ゆみの立場に立って、改めて「緑のオチアイ」の問題について考え直すことに。
しかし、亜季が描いたハリネズミのイラストを早速、クッキーのデザインに取り入れてしまう悪気がない、落合や息子夫婦たち。
お人好しで情に流されやすい亜季に変わらず、冷たい態度をとる、北脇。
亜季にイラストを描いた権限があるので、知的財産権に関わること、ネーミングやロゴの類似、商標権の放棄、過去の商品の費用も支払わなければならないことを伝えました。
また、月夜野ドリンクの「緑のお茶屋さん」と、「緑のオチアイさん」の現実を突きつけ、訴訟を起こす事態に発展してもおかしくないと言葉を続けた、北脇。
おかげで、落合製菓の家族は、亜季への信頼を失います。
帰り道に落ち込む亜季にも、「落ち込むのは勝手ですが、現実を見た方が良いです。人はストレスによって脳が…」と北脇は容赦ありません。
亜季は落ち込みたいから落ち込んでいるから放っておいてほしいと答え、複雑な気持ちに。
その日の夜、ゆみが「ふてぶてリリイ」を先に使用した権利を主張すれば、ブランドの権利を取り戻せる可能性があると、ゆみにアドバイスした、亜季。
翌日。
緑町で高齢化が進み、落合製菓の社長が資材を投げ打って、町を守ったことを知った、亜季。
とても人柄が良く、近隣住民を気に掛ける情に厚い一面も。
落合は近々、落合製菓として、「緑のオチアイさん」の地域イベントを開催する予定でした。
「この間、落合にもらったクッキーが美味しかったです。有難う御座いました。食べる人の喜ぶ姿を想像して作っている。この町の人たちみんな落合さんのお菓子が大好きなんだろうなぁって」
「本家の緑のオチアイさんもたまにデザインを変えているでしょ?うちもさ」
ここで、落合が「緑のオチアイさん」は、完全にパクリに該当しないようにデザインに工夫を凝らしていることを亜季に伝えました。
「月夜野ドリンク」の、「緑のお茶屋さん」は確かに類似していても、訴えるのは微妙です。
「北脇さんは正しいですよ。ビジネスとしては感情を仕事に持ち込んじゃいけないのもわかります。でも、感情が先走ることもありますよ、人間だもの」
「あなたはもう少し月夜野ドリンクに向き合ってみてはいかがですか」
その後、先輩の柚木(朝倉あき)から、高梨部長が「緑のお茶屋さん」を企画した発起人だと聞かされた、亜季。
経営難だった当時、他社から月夜野ドリンクに入社した、高梨が懸命に開発したのです。
独特の苦さが特徴の「緑のお茶屋さん」を創ったことに増田は感謝しています。
亜季の件で前回、商品の開発情報をペラペラと他社に喋ってしまった増田ですが、実はとても商品や社員に思いがありました。
亜季は高梨への自分の失言を悔います。
その頃、北脇に同行する又坂(ともさかりえ)。
落合製菓の子供イベントに参加する、2人。
子供達が描いた絵を勝手にクッキーのデザインに使うことに眉間に皺を寄せる木脇。
しかし、子供たちは無邪気に、クッキーを又坂や北脇に見せて喜びます。
北脇の威厳ある態度に、距離を置く落合一家。
それでも、又坂は本気で北脇が落合たちを訴える気はないだろうと心のどこかで分かっていました。
商品愛が強い増田社長は、裁判しかないと声を荒げ、木下常務は増田の顔色を窺って同調圧力に屈します。
北脇と亜季が下した決断は、弊社の商品の模倣であることを認めたうえで訴訟を検討すると報告。
「皆さんに悪気がないのは分かっています。一つだけ不足しているのは、開発している全ての思いが緑のお茶屋さんには込められています。皆さんも商品にかける思いは同じですよね。」
「緑のお茶屋さんを作った社員の思いを汲み取れていない、悪意の上ではなく、配慮の有無です。その点は弊社はどうしても見過ごすことができません」
「これは気持ちの問題なんです」
「じゃあ緑のオチアイさんは?」
「販売中止を要求します…」
「そんな・・・うちはこの町の為に頑張ってきたのに」
「もういい!この人達にだってこの人達の正義がある。自分が何のために商品を作ってきたのかあなた達に学びました…人が作ったものに乗っかって…商品を作ったことは本当に申し訳ない」
そこで、訴訟を起こすのではなく、別方向の解決法を検討。
落合製菓は緑町の地域にとても貢献している、今回の件で訴えれば、月夜野ドリンクが落合製菓を潰すのではと緑町の住民からの世間体が悪いと考えた、北脇。
増田は月夜野ドリンクに悪いイメージがつくことを恐れて、渋々、納得。
「OEM…業務委託。緑のオチアイさんの販売を停止し、緑のお茶屋さん風のお菓子を作っていただきたい。緑のお茶屋さんの味を使ったお菓子です。月夜野ドリンクから製造委託料をもらい、一から製造し直すのではなく、業務提供で協力していく方向性です」
落合製菓の落合一家はとても大喜び。
その後、高梨常務の思いを考えず、軽々しい口を利いたことを謝る、亜季。
元々は別の商品を検討していたけど、開発したらとても大ヒットしたことを亜季に伝えた、高梨。
高梨は亜季の奮闘を認めながらも、まだまだ開発部に戻ることはできないと彼女に厳しく告げるのでした。
亜季は知財部としてまだまだ新しい仕事に奮闘しなくてはなりません。
それってパクリじゃないですか2話感想・みどころ
「緑のお茶屋さん」と、「緑のオチアイさん」…パロディといえばそれは頷けますが、北脇や増田が言うように、高梨部長が経営難だった昔、試行錯誤を練って作った商品を類似したネーミングで商品化されては複雑ですよね。
作った側の月夜野ドリンクの立場や思いを無視して、悪気はなくても、似たような名前で商品を売り、地元の人達に愛されてしまうのはいかがなものかと私も思いました。
亜季が落合たちの情の厚さや人柄の良さに、実家に帰ったような温もりを感じてしまうのは分からなくもないです。
ただ、亜季は月夜野ドリンクへの思いが他のみんなよりもまだ足りないですよね。
「パロディだから、落合さんたちは優しいから許す」という意見は、お人好しを通り越して、大人として自分が所属する会社のことへの配慮が欠けていると感じました。
亜季が優柔不断で優しすぎる性格は彼女の良さでもあり、北脇じゃないけど、もう少し月夜野ドリンクで働いていることを認識してほしいな。
優しさだけでは仕事は成立しないし、亜季が20代の割には幼い印象です。
友人のゆみが、「ふてぶてリリイ」の使用権利を訴えれば、ブランドの権利を取り戻せるかもしれない展開。
亜季が知財部にいることは彼女自身が周囲の力になれるかもしれない描写は希望が持てますね。
北脇も相変わらず、亜季を論破しつつも、落合製菓の立場を考える情があると思いました。
業務委託、OEMの決断に至った事は、落合製菓の経営危機を救い、緑のお茶屋さん風味のお菓子を作る事で、落合家が路頭に迷わなくて済んだ爽快な2話でしたね。