女神の教室~リーガル青春白書3話あらすじネタバレ
柊木雫(北川景子)は、刑事の風見楓(尾上松也)に話がしたいと、風見は自身が担当した事件について、柊木の裁判としての意見を聞きたいと言います。
「人気塾講師に無罪判決 被告人は否認 被害者の高校生の証言は通らず」
しかし、柊木の裁判を見聞きしていないため、軽はずみな見解はできないと断ります。
その翌日、実務演習の講義で柊木が、新たな学生たちに課した事案は、「黙秘権」。
4月12日の夜、郊外の森で、男児のAと仮定し、風見は自身が担当した事件について、柊木の裁判官としての意見を聞きたいといいます。
男児Aの死体が発見され、森にはA君と男Xが、並んで歩く足跡が残されていたのです。
証拠はそれだけで、目撃者もなく犯行を認めるためには、黙秘権を凝視されたら起訴できたとしても無罪となる可能性が高いとのこと。
黙秘権の必要性について問いかける、柊木。
藍井仁(山田裕貴)が呆れるなか、柊木は黙秘権について肯定派を真中信太郎(高橋文哉)、水沢拓磨(前田拳太郎)、天野向日葵(河村花)、否定派を照井雪乃(南沙良)、桐矢純平(前田旺志郎)に分けてディベートをさせます。
そのような中でも、司法試験の勉強に一心不乱に打ち込む雪乃は、ディベートでは喋らないとペアになった桐矢を突き放しました。
「私、喋る気ないから この授業は単位さえとれればいいの」
ワードに打ち込み、他人事の姿勢を貫く、雪乃に周囲は複雑な表情を浮かべました。
特に、桐矢(前田旺志郎)は混乱しつつも、黙秘権をなくすべきだと主張。
肯定派の真中は、黙秘権がなければ自白を強要させるために拷問をさせるのでは?と反論。
もしも、黙秘権をなくさなければ、A君の遺族が不憫だと主張。
水沢と真中は、被害者をないがしろにして、加害者の味方をするのはおかしいと伝えました。
肯定派の意見に桐矢は追い詰められます。
「被害者参加制度により、被害者の立場に寄り添うことになる。犯罪者には被害者が苦しんだものと同等の苦しみか罰を受けるべきです」
まるで自分自身が何かの「被害者」であったかのような雪乃の態度に一同は違和感を覚えます。
「説得力という面では否定派の勝利。ただし後半の主張は弁論とは言えず、感情的」と指摘する藍井。
黙秘権は行き過ぎた加害者援護だと珍しく荒ぶった態度をとります。
ジャッジを任された藍井は、桐矢たち否定派の勝利を告げる一方で、雪乃は感情的な発言は弁論できないと切り捨てます。
「あなたは照井さんの過去に何か関連があったからこそ、今日の授業態度に違和感を感じていらっしゃる。ここはロースクールです、学生たちはそれで救われますか?プライベートまで首を突っ込むべきではない」
柊木は次回の講義は否定派と肯定派を入れ替えて、ディベートをすると告げ、その日の講義は終了します。
ここで、先程の授業での照井の発言力の強さのおかげで助かった事を彼女に伝えた、桐矢。
しかし、雪乃は、「加害者擁護なんて私はしたくない。あなたと組んでいるだけ時間の無駄」と突っぱねるのでした。
天乃向日葵は、水沢に授業で手助けしてもらっていて、天野に好意がある桐矢は自分が恋心を抱いていることに気付きます。
照井の事と、恋している悩みを零に相談。
横溝(宮野真守)は仕事で欠席し、桐矢の相談に零と雫の友人、安藤麻理恵(佐藤仁美)に相談。
まずは恋よりも司法試験の勉強に専念することを伝える、雫。
恋の相談にも乗る麻理恵と零ですが、照井との交流の仕方に迷います。
桐矢は検事の横溝の仕事を見学させることを提案。
そこで、桐矢は同じ検事志望の照井にもうアプローチ。
横溝の仕事現場を傍聴席で学ぶことになった、照井と雪乃。
そこで、父親の左前頭部を殴りつけた男の裁判を担当。
横溝は楽しいことやうんざりすることもあったはずだとオブラートに的確に伝えました。
「だから言っているんだろ、殺す気はなかったって」
「それでも何も理由もなく人を殺す人はいない」
誘導尋問だと批判する声も聞こえてきました。
「私は彼がどんな感情で父親を殴ったのかを知りたい。これはあなたの裁判です、あなたの本心を教えてほしいんだ」
「ごみだ、クズだって何回も言われて…それが毎日毎日。」
「うん、それで?」
「あの日仕事から帰ってきたら父親は酒を飲んでいて」
父親との関係が複雑化していた男。
その後、裁判が終わってから、横溝は2人に伝えました。
「もし僕がどんどん追い詰めて追求すれば彼はまだ24歳なのに犯罪者になる。一人で背負っていたらぺしゃんこになる・・・僕が検事として法廷に立っていられるのは弁護人がいるからなんだ。検事と弁護人は敵であり、味方なんだよ」
「検事はすごかった」と今日の体験を喜ぶ、桐矢。
「案外やる事汚いですね。現役の検察官を見れば、私が感情に流されないとでも思いましたか?私の気持ちは変わりません」
雪乃は柊木の校外学習方法が、自分の心を変えようとしていることを察してひねくれました。
柊木はそれぞれの主張を受け入れます。
「実はああ見えて、横溝先生もロースクールで司法試験に受かるまで苦労をして今の自分を掴んだの」
その頃、水沢と天野は共に切磋琢磨しながら、真中が本当に自分たちの事をどう思っているのか疑問を感じます。
帰宅した、真中を温かい両親と妹が出迎えます。
しかし、就活をしている妹はまだ学生でいたいと吐露。
そんな娘に、「おいおいいつまで親のすねをかじる気だ」と笑い飛ばします。
その言葉が今の真中自身のくすぶった気持ちを刺激していました。
本当は天乃など同じ学生たちの事を「足手まとい」と感じていて、表向き自分を偽ることに葛藤していました。
雪乃に要領の悪さや、司法試験の勉強に役立たないと批難される桐矢。
しかし、雪乃は一瞬自分の言い方に棘があったことを反省。
桐矢は自分が要領が悪い事を素直に認めます。
また、自分は昔から人と付き合うにあたって人前で無理をしすぎていることを伝えました。
翌日。
真中はAくんの被害者遺族の心情、黙秘を認めるのは、A君の母親の息子を思う気持ちを無視し、黙秘権を認めれば、誰かが傷つけられるかもしれないと訴えます。
真実を解明して何があったかを明らかにする、もしも桐矢くんの大切な家族や恋人が殺されても黙秘権を優先できるかと食って掛かる真中。
雪乃と桐矢は、肯定派としてタッグを組み、ディベートをして勝つ方法を見つけ出しました。
「同じ武器を持ち、同じ土俵で戦う。武器とは法律です。法律家は法律を武器にします。被告人にも黙秘権という武器を与えるべき」
と桐矢。
雪乃が文章、桐矢が喋って訴える役割を担当。
「たった6歳の子を殺した犯人にも黙秘権という武器を与えていいのですか?」と、真中。
「黙秘権は加害者擁護だけでなく、被告人に寄り添う法律家を犯罪者にしない事。犯罪者になってまで被告人を犯罪者にしたいなら話は別です」
「勝利は・・・肯定派だ。黙秘権は被告人のことも法律家を犯罪者にしない為に役立つ」
「私は黙秘権を使ってまで加害者を守りたいとは思わない」
「柊先生はどう思っているんですか?」と天野。
「私は被害者がどうとか加害者がどうとかではない。みんなも口に出さないだけでいろんなことを考えている。あいつむかつく大嫌いいなくなればいいのに。そんなマイナスな感情だって抱いているかもしれない。みんなが心の中で呟くのは自由。それを国家権力が阻止しちゃいけない。人が物ではなく人であることが絶対に必要。」
藍井はこの講義で議題していることを時間の無駄だと指摘しますが、柊木の意見には全面的に同意できる部分があるとクールに言って教室を後にします。
「みんなにもう一つ伝えたいことがあるの。前にいったけど私はみんなのことが知りたい。みんなの心のうちまで追求しない、みんなは大人で自分のどうしたいという考えがちゃんとある。けど、もし話したくなったらいつでも話を聞く。」
柊木の講義に当たり前の事を議論に持ち込む講義に違和感を抱く、藍井。
その疑問を学院長の守宮(及川光博)に相談。
「当たり前にあるものを何も考えずに使うのと、最後まで意味をしっかり理解させたうえで使うのとでは雲泥の差がありますよ」
司法試験まで残り僅か、引き続き、柊木を見守ることに。
柊木は被告人が無罪になったあるケースについて伝えます。
翌日。
照井は司法試験に向けて勉強する時間が必要だからこそ、今の柊木の授業は今後受けないと言い出しました。
この件に、藍井は次の「藍井ゼミの選抜試験の日程を11月28日に変更する」という学生たちにとって過酷な告知を掲示板に貼るのでした。
女神の教室3話感想・みどころ
架空の子どもが殺された事件について、黙秘権の必要性を説いた今回のケース。
黙秘することで被害者遺族を傷つけかねないという真中たちに、雪乃と結託して反論した桐矢の主張がアツかったですね。
被告人、被害者、双方の立場に寄り添い、法律家として黙秘権を活用する事。
誰も傷つかないことにはならないけれど、黙秘権を活かさなければ当事者側が傷つき、法律家側が責任を問われる事にもなりかねない…複雑ですよね。
私もとても考えさせられました。
被告人の「個人」を尊重するために、黙秘する…でも、黙秘をしたところで、被害者遺族は我が子の命を奪われ、真実を知りたい、なぜうちの子供なのか?なぜ殺したのか?
その部分では真中に対して共感。
しかし、傍聴席で横溝と実際に父親との関係がうまくいかず、父親を殺してしまった男のケースを思うと、検察側が追い詰めることで彼自身を精神的にも人間的にも傷つけてしまいかねないと感じました。
まず今回の件で、いつもは冷静沈着な雪乃が感情的になった理由が知りたいけど、踏み込んじゃいけない気がしました。
彼女がもしかしたら、塾講師の無罪の件の被害者なのではないか?という点も浮かびます。
不当なことをされて女性としての尊厳を傷つけられたからこそ、被害者側の立場に肩入れし、黙秘権を認めず、徹底的に拷問して被告を追い詰めると言った彼女の沸き上がる「なにか」がつらかったです。
柊木がみんな自分のなかで答えを出しているけど、話したいことがあればいつでも聞くと言っていた言葉に、照井が動いてくれるでしょうかね。
人には胸にしまっておきたい事実がある、でも法律家として多方面から被告と原告に寄り添うことにフォーカスを当てた3話でしたね。