ザ・トラベルナース6話あらすじネタバレ
人手不足で、看護師たちが激務に追われる、「天乃総合メディカルセンター」。
ところが、経営第一主義の院長、天乃隆之介(松平健)と事務長、西千晶(浅田美代子)は、看護部長、愛川塔子(寺島しのぶ)を呼び出し、ただでさえ少ない夜勤の看護師数を減らすと告げました。
いつもは彼らに頭が上がらない彼女も意見しようとしますが、この非常事態に塔子は頭を悩ませます。
その矢先、元ボクサーの患者、六川源太(六平直政)が「歩ちゃん」と連呼しながら院内を徘徊。
実は、六川は軽度の認知症なのですが、いつもはスパーリングの相手をしてくれるトラベルナース、那須田歩(岡田将生)の名前だけはしっかり覚えていたのです。
歩は彼の相手をするのですが、よりによって、目を負傷。
郡司(菜々緒)にケアしてもらう歩の代わりに、塔子は、看護師たちに、歩の仕事の代行を頼みますが、次々と断られてしまいます。
六川は妻がいますが、高齢でとても彼の面倒を見きれません。
西千晶(浅田美代子)と天乃太郎(泉澤佑希)は、歩き回る六川の件で、退院させるべきと提案。
しかし、塔子は六川の家族のことや症状を思いやり、退院を延期させるべきと訴えました。
これに、千晶も太郎も怪訝な顔。
精神的にも体力的にも限界な塔子に寄り添う、九鬼静(中井貴一)。
夜勤人数削減の実態を偶然知ってしまった森口福美(野呂佳代)は、塔子に詰め寄ったことで悪化。
優柔不断な塔子のリーダーとしての資質に疑問を抱いた金谷吉子(安達祐実)も塔子をきつく責め立てます。
塔子はなんとも言えない空気に、申し訳なさでいっぱいです。
九鬼とは別々の生活を相変わらず続ける、歩。
そんな九鬼の後を怪しい人物が後をつけていました。
その主は、塔子でした。
塔子は自身の今の悩みから、九鬼に相談しようとして、彼を追跡していたのです。
九鬼の身元はとうとう、塔子にだけ発覚してしまいました。
静が天乃メディカルセンターに来てから今までの自分が正しかったか分からなくなったと迷いが出て太郎や、事務長も高圧的で、上と下の板挟みで、自分の頑張りを認めてもらえない、自分がまとめてきた看護師チームなのに、みんなに届かないと訴えました。
「部長、”私が”が多すぎます。失礼ながら部長は、ご自分を認めてもらうために看護師をされていますか?最も上手に人を収める女性は、最も上手に自分を愛する女性になれるとフローレンスナイチンゲールも申しておりました。もっとご自分に自信を持って、あなたはそれに値する女性なのですから。それから時に上にはっきり意見を述べるのも重要です」
「あの、静さん・・・どうして、フローレンス財団の理事長の方が、トラベルナースに?」
「多くは語れないですが…私にはやりたいことがあるのです」
翌日。
愛川は、六川の認知症の症状で、誰か自分のボクシングの相手をしてほしいと騒ぎます。
また、この時ばかり、愛川は看護師の労働環境について改善を求めました。
それだけでなく、千晶にも、天乃病院長の元愛人であること、彼女の服も天乃のお金から出ていることを指摘。
千晶はしぶしぶそれを認め、とっくに別れて今はビジネスパートナーだと不貞腐れます。
その夜、看護ノートを記録する愛川を静は、患者一人一人を思いやっていました。
退院した患者さんの事も気に掛ける、愛川に、看護とは犠牲ではなく、喜びだと伝える、静。
愛川は看護師を辞める気でいます。
そんな彼女が辞めないで済む方法を考える静。
金谷が翌日、千晶から急に部長代理を任されました。
愛川はメモに、看護師一人一人の事を書き、掲示しました。
大学生の患者、礼(荒木飛羽)はかつて、夜中に眠れずに、私服を着て院内をうろついていた自分を叱りもせず、愛川が寄り添ってくれたことを歩と向坂麻美(恒松祐里)に告げました。
愛川看護部長が退職後、金谷は必死にみんなをまとめるのに四苦八苦。
歩にも感情的になるのが早いと指摘されて、イライラを募らせます。
看護部長が書いた患者の事をまとめたノートには、六川が歩のことは信頼しており、寂しさから症状が出ることが記載。
金谷は看護師全員を巻き込んで、千晶と天乃に直談判を申し出ようと一致団結。
この状況に、千晶は職探しをしている愛川に声を掛け、吉子を筆頭として、愛川の解雇を撤回し、看護師の労働環境改善を訴えました。
歩は、愛川の件で訴えるのではなく、今やるべきことは患者の一人一人のケアだと伝えました。
また間食をこっそりする患者がいる、六川がボクシングの相手を欲しがる、礼の採血の時間が迫っていると言葉を続けました。
愛川も説得し、金谷含めたナースたちはそれぞれの持ち場に戻りました。
その夜、九鬼と天乃は一緒に居酒屋へ。
九鬼は愛川を辞めることを改めようとやんわりと匂わせます。
「部長の代わりはいくらでもいると思いますが…」
九鬼に嫌味を言われながらも一緒に酒を飲む天乃。
しかし、その帰り、静は呼吸に異変を感じました。
それは彼がみんなに隠している「トラベルナース」をしてる理由です。
六川は、認知症の症状から介護施設へ移ることになりました。
彼は歩ともっとボクシングがしたいと言って、歩との別れを惜しみました。
静は、愛川から、無事、天乃院長が解雇を撤回して、また天乃総合メディカルセンターで働けるようになったと喜びの報告をします。
九鬼は安堵しますが、彼はふとした瞬間から、心臓の激しい痛みと呼吸が荒くなっているのを感じます。
愛川の手前、隠しますが、彼自身、トラベルナースとして、天乃総合メディカルセンターで勤務する前より、病魔と闘っているのです。
ザ・トラベルナース6話感想・みどころ
天乃総合メディカルセンターで横行する、看護師の労働環境問題。
人員不足にもかかわらず、仕事の量の多さに、看護師たちが不満を漏らすのもわかります。
それまで優柔不断で、いつも天乃や千晶の圧力に屈してしまいがちで、ナースとして本当の自分がすべきことに気付けなかった愛川。
九鬼が、「”私”がが多すぎる、みんなに認められたくて看護師になったのですか?」と、やんわりと厳しく大切なことに気付かせたアドバイスは、ハッとさせられましたね。
ナイチンゲールの格言を看護師として、愛川に伝えたアドバイスは、仕事の流儀ともいえる説得力があると思います。
愛川の細やかな患者への気遣い、ノートに記された記録を見て、歩も看護師として、また考え方にも行動にも良い変化が。
本日のゲスト、六平直政さん演じる、六川。
かつてボクサーだったからこそ、その名残が記憶に残っていて、入院生活の寂しさも相まって、歩にボクシングの相手を何度も申し出る姿が切なかったです。
歩は嫌な顔一つせず、「歩ちゃん」と呼ばれても、患者の求めていることに必死に応えようとする優しさが素敵でしたね。
介護施設に行くことになっても、歩と別れたことを名残惜しむ六川さんに泣きそうになりました。
金谷が愛川の解雇を撤回し、看護師の夜勤明けでも休めない労働環境改善を天乃と千晶に訴えるものの、今はそんな事よりも患者優先することをぴしゃりと言う歩の姿は凛としていました。
九鬼は感情的で血気盛んな若者なところがある歩を育てようとしていること、厳しい物言いの中には、自分の後継者にしようとしている魂胆が覗かれました。
九鬼自身、トラベルナースをしている理由は、過去エピソードでもちらりと見えた、彼の病気。
恐らく、呼吸の具合からして、心臓の疾患にかかっていることが分かりますね。
九鬼はみんなに病魔を隠しているけど、そろそろ彼の身体にサインが生じていて、つらい。
歩がナースとして、師匠の九鬼を助ける命綱になることを願う6話でした。