となりのチカラ2話あらすじネタバレ
他人のことを自分の問題のように考えすぎる二児の父でゴーストライターをしている、中越チカラ(松本潤)。
朝食をとっている際に上の階から「助けて!強盗がいる!」と叫ぶ女性の声がしたので、すぐさま向かいました。
そこには強盗の姿はなく、503号室の住人、柏木清江(風吹ジュン)と高校3年生の孫、託也(長尾謙杜)。
やがて、託也は強盗のふりをして、「遊ぶ金を盗むつもりだった」と言って、そのまま部屋を出て行ってしまいました。
間もなく、託也はチカラに祖母の清江が2年前の認知症であることを告げ、自分は震災で両親を亡くして以降、たった一人で祖母の面倒を見てきたことを話します。
妄想や思い込みがひどい清江ですが、時間が経つと、託也を認識して普通に話をすることも不可能ではありません。
一方で託也は手の震えが起きていて、チカラは密やかにそれに気づきます。
託也は後程、祖母には今日起きたことは言わないでほしい、祖母は自分に厳しい人だから、もしも自分に何かあれば、祖母が気落ちすると言って、チカラに先ほどのことを話すのをやめました。
愛理と弟の高太郎(太平洋介)は学校へ行きます。
高太郎は隣室の好美(古川凛)と登校しながら、父のように家族からの虐待から守ることを決意し、愛理は将来の夢はやりたいことがなくて、母のようになりたいのは10パーセント、父のようになりたいという気持ちもゼロと答えるのでした。
チカラは子供達を学校に送り出した後、仕事へ行き、まだ自分の作品を書けない状況に落ち込むのでした。
やがて、託也の祖母、清江を気にかけます。
自分のことをいつも心配する孫が、いつか将来、結婚して、幸せになってほしい、でも自分が原因で、託也の異変があると相談されて戸惑うチカラ。
そこで、気を遣ったチカラは、「どこかでお会いしたことありましたっけ?」
小学校教師をしていた過去があった清江は、チカラを元教え子なのではないかと考えます。
結局、その場で誤魔化して、清江が不憫な思いをしないように考え、また家の前のカフェで向かいの自宅マンションの住民の様子を見守ります。
好美はまた外に出されていたものの、チカラから以前もらった旗でチカラに合図を送り、「げんき」とメッセージを送るのでした。
その姿に少し安堵するものの、次にマリア(ソニン)は相変わらず、自宅開業の店でトラブルを起こしているし、連続児童誘拐事件の犯人だと疑われている上篠(清水尋也)は何やらどこかへ電話している様子。
週末にホームパーティーを開く中越家は、清江と託也を招待しようとしますが、灯は却下。
しかし、好美と母の達代(映美くらら)は断り、旦那が御宅とはもう関わるなと言われていると言葉を続け、相変わらず心配が募りそうな状況です。
しかし、買い物中に清江を見かけた灯はそのまま、清江を家に連れて帰りました。
将来の夢について託也に聞くと、託也は気まずそうにしていました。
清江は、託也が教師になる夢を持っていると嬉しそうに話します。
チカラの家で夕飯を食べ、賑やかな食卓になるかと思いきや、彼らに介護施設に関する資料を渡すものの、余計なお世話だと2人から断られてしまいます。
「お願いだからもう俺たちのことそっとしておいてもらえませんか?」
清江と託也が帰宅した後、愛理は父、チカラに辛らつな言葉を投げつけました。
「パパってさ、自分の問題から逃げて他人のことに首突っ込んでいるだけだよね」
咄嗟に、灯(上戸彩)は、言い過ぎだからチカラに謝るように言いますが、チカラは我が子の言葉に翌日、仕事中に葛藤。
丁度その時、清江が料理中に火事を起こしていることを発見。
その後、ボヤはなんとか消し止めますが、清江は出て行きます。
チカラは、託也から受験と進学を諦めると口にしました。
失踪する前後に、清江と託也は進路の件で喧嘩し、心がすれ違いに。
清江の失踪を心配するチカラと灯。
チカラは木次にも、「おせっかいがすぎますよ。あんたそんなことして少しは人の迷惑考えたら?」と鼻で笑われる始末。
それでも、清江と託也のチカラになりたくて、清江の捜索を続け、占い師の道尾頼子(松嶋菜々子)にも居場所を尋ねますが、分かりません。
頼子の次に、デリバリー配達員の上篠に聞き、なんとか居場所を突き止めました。
一方で、灯もチカラのことを託也に話しました。
母親が脳卒中で倒れた時、父と介護をしていたが、母親は亡くなり、父親は自ら命を絶ったのです。
さらに、自身のことで精神的に思い詰めた清江は自殺を図ろうとし、普通の学生生活が送りたいけど、我慢し続けた託也も心が壊れる寸前。
自ら命を断とうとする清江に対し、彼女とかつて会ったことがあったことを思い出したチカラ。
「確かに、清江さんがこれから託也くんに迷惑をかけてしまうことは事実です。でも・・・託也くんをずっと愛してきたからこそ、託也くんと清江さんの過ごす時間は大切なもの。僕はそのほうが好きだなぁ」
また、チカラは託也が幼い頃、震災で親を亡くしてから、自分が悪い子だから両親が流されたのか?とか、ずっと託也が将来、幸せな生活をするまで見届けたいと繰り返し同じ話をする清江。
なんとか清江を家まで届けたチカラ。
託也の心の叫びを初めて聞きます。
「俺は全然いい子なんかじゃない・・・好きなように生きられて両親が元気な中越さんの子供たちを見てむかついた。それに、祖母ちゃんが認知症になってから自由に生きたいと思うようになったし、祖母ちゃんなんか早く死んじゃえと思うこともあった」
11年間、言えなかった本音をぶちまけ、怒りと悲しみを発散した託也に寄り添うチカラ。
翌日。
好美の件と同じように、解決に向かわない歯がゆさを実感したチカラですが、ある考えが浮かびます。
チカラはメモに日常でできることをメモして、託也と清江を訪ねました。
しかし、チカラが世話を焼くまでも、2人は日常生活の忘れてはならないことと、「困った時はチカラさんに連絡する」と書いたメモが・・・。
清江は、認知症の進行予防の為にピアノを弾き、もしも、ピアノが鳴らなくなったら、助けに来てほしいと力に伝えるのでした。
託也は大学進学に向けて気持ちを前向きに切り替えました。
その後、慌てた様子で、チカラは我が子の授業参観へ。
愛理は自分のことから世の中から逃げている人は多くて、自分の父のように他人事ばかり心配する人が1パーセントぐらいいても、世の中はどこか救われる部分はあるのでは?と作文を締めくくるのでした。
高太郎のことも迎えに行ったチカラは、下校中、好美のことが好きでなかなか声を掛けにくい高太郎に寄り添います。
高太郎は好美のことが好きで、照れ隠しをしますが、チカラは高太郎のシャイな優しさを好美に伝えました。
好美は少しチカラの前で笑顔を取り戻します。
チカラのおかげで、ほんの少し、生きる力を持って踏み出すことができた清江たちなのでした。
となりのチカラ2話感想・みどころ
現在、コロナ前の家庭よりも増えてきている、ヤングケアラー問題に目を向けた2話。
清江は辛うじて、孫の託也がまったく認識できない状態ではないものの、託也の心はパンク寸前な様子が伝わりました。
祖母とたった2人きりで生きてきた託也にとって、清江は唯一無二の家族です。
だからこそ、余計、祖母のことで大きなストレスを抱え、ストレスフリーで食卓を囲んでいる中越家の子供達にイラついてしまう託也の気持ち、わからなくないです。
元々、震災で親を亡くして以降、自分が「いいコ」じゃないから、親は流されたと誤った認識と感受性の強さがある敏感な託也の優しさに胸が詰まりました。
優しすぎるからこそ、心もケアもいっぱいいっぱいになった託也が悪態をついてでも、チカラに心の奥底に閉まっていた本音を吐露した時は、彼自身の膿が吐き出される良い機会だったと思います。
お節介すぎて、我が子、愛理からも自分の問題から逃げていると厳しい指摘を受けるチカラですが、彼自身も母の介護と父の自殺をきっかけに、今度こそ困っている人を救いたい、役に立ちたいという優しさが揺れ動いてしまうの、納得です。
人の痛みがわかり、傾聴力があり、人の話を聞くのが得意な気の長さは、ある意味、チカラにとって最強の武器といえますね。
父が他人を自分のこと以上に気にかけ、不器用にも真っ直ぐに行動するところが、長男の高太郎にも受け継がれていて微笑ましかったし、彼の小さな背中を見守りたくなりました。
この武器が、いまだに、夫に依存し、逆らえない状況を抱えた好美親子を本格的に救う一歩に繋がればいいなと思った2話でした。