Tシャツが乾くまで7話あらすじネタバレ
園田あずさ(夏帆)との関係を不倫だと瀬尾咲子(蒼井優)と園田樹生(中島歩)に責められた、瀬尾充(松山ケンイチ)。
(充)どうして2人は不倫じゃないって言い切れるんですか?僕とあずささんのことはあんなに疑って。コインランドリーで洗濯が終わるまで2人で話していた。それだけですけど
(咲子)確かに。ほっぺごめん、冷やして。わざわざお時間取らせて済みませんでした。
(充)済みませんでした。
(樹生)確認させてください。妻とは毎月コインランドリーで話すだけの関係。長野へは疎遠のご両親に会いに行った。それに妻を誘った。サービスエリアであなただけバスを降りてそのまま家に帰らず、失踪した。まぁ理由も気になりますけど、それは僕には関係ないですし、宮内さんのところに翔を預けているのであんまり遅くなるのも。…じゃあ、途中まで話せますか?2人で。
(咲子)行ってらっしゃい
(充)済みませんでした。奥さんのこと僕のせいです。済みませんでした。
樹生はあずさのことを思い、充を殴りかかろうとしますが、理性で抑えました。
(樹生)殴りませんよ。殴ってほしかったんでしょうけど殴りませんよ。本当に関係ないいですし、梓のこと以外はどうでも!自分に足りなかった事があるんだと思います。家で僕に話せなかったことがわざわざ外に洗濯しに行ってまであなたと話したかったってことですし、でも、同じ家に2人とか3人で暮らしてきてそれなりに分かってるつもりです。あずさのこと!え、本当にあなたがあずさのこと誘ったんですか?
(充)はい、失踪のこと話せば長くなるんですけど。全部僕のせいです、巻き込みました。
宮内の膝に座って絵本を読んでもらっている翔(久保田薫)を見て緊張の糸がほんの少しだけ緩む樹生。
(翔)パパ、今、待っていて。いいところだから
(樹生)待ちます
帰宅した充は、咲子がいないと思って探しますが、お手洗いでした。
(充)さっちゃん!さっちゃん!さっちゃん!いなくなったと思った。
(咲子)何慌てて。え、なに慌ててたの?ぶたれた?冷やす?私がいなくなったと思って慌ててたの?この数秒、見当たらなくて?1年も行方くらませた奴にそんな心配する資格はない。疑った私に疑う資格ないけど。だってその用事に誘うって余程信頼関係だよね
(充)ごめん、ごめん、結婚する時に決めた話したくないことは話さなくて言って奴。話したら嫌われるかもって怖くて言えてないこといっぱいある。でも話す、なんで逃げたのかも話す。ちゃんと話さないと園田さんとのことも説明胃出来ないから。
(咲子)洗濯物持ってくる
そこで充は初めて、第3金曜日の事実とあずさが死んだあの日のことを2人に語り始めました。
樹生は、あずさのパート先の古書店店長の宮内(リリーフランキー)から、あずさが遺した日記を受け取ります。
(宮内)それね、あげたのあずささんの
(樹生)僕があずさにあげた奴です。結婚前に誕生日で。
(宮内)ブックカバーとお揃いのやつね。お気に入りだって言ってましたよ。
(樹生)家で見かけないからなくしたんだと思ってました。
(宮内)じゃ、持って帰って。済みません、まだ私物出てくるんですね、1年も経つのに。向こうの旦那も戻ってきたみたいだから、もう渡してもいいかなと思って、いや君が見てショック受けるようなことは書いてなかったよ。あーいやいや、ごめんなさい、僕読みました。
(樹生)不倫じゃなかったって言うのは分かってます。だからショックなのもあって。恋愛感情とは別にある信頼関係ってあまりにも強くないですか?
咲子と充は、家で充の身の上話を聞きました。
(充)親のことどこまで話してるっけ
(咲子)水泳部の寮がある高校に行って。そこから少しずつ疎遠になったって
(充)最後に会ったのは大学合格して奨学金のことで嫌々、だから20年ぶりくらい。
(充)父親も母親も子どもいらなかったんだって。でも俺が出来て仕方なく結婚したんだって。直接聞いたんじゃなくて親戚が酒のつまみにしているのを聞いたり、子どもって分かるんだよね。大人のそういうの。時々、親以外の大人が守らなきゃいけない可哀そうな子いたけど俺は違ったんだよ。ご飯は食べられたし、風呂に入れたし、服は洗濯してもらえた。殴られなかったし蹴られなかった。ただ愛されなかった。子供を愛していないことは法律には触れない。だから親と暮らした。保育園ぐらいまでは気を引きたくていたずらしたり頑張ったんだけど、怒られなかったけど、ため息をつかれたし、睨まれた。良い子にしていればお母さんはため息をつかないし、睨まれないから。小学校に上がってからは、友達を作って先生の言うことを聞いた。学校に行って一番びっくりしたことは、誕生日はお祝いされる日だって事。さっちゃんいつ知った?家でもケーキにローソク立てた?生まれは東京らしいけど父親の仕事で物心つくころには地方を転々としててね、もう何回転校したか分からない。地元とか幼馴染とかそういうのもない。絶対的な帰る場所が決まってない。地元とか帰る場所。充は虐待はされていないものの、無関心という家庭環境で育ちました。
(葵)つらいね。実家がないって言ってたね。
(充)そういう家なのは良かった。小学校1年生の冬に引っ越した街に母親のお気に入りの喫茶店があって、機嫌の良い時に連れて行ってもらった。
喫茶店のマスターは気さくに、幼い充に話しかけてくれました。
(幼い充)お母さんケーキ美味しかった。中にイチゴじゃないのも入ってた。トイレ行ってきまーす
(喫茶店のマスター)電車好き?
(幼い充)好き
(喫茶店のマスター)あげないよ!見て触るのは良いけど
(幼い充)ケーキの中にイチゴじゃないのも入ってた
(喫茶店のマスター)キウイとオレンジ
(幼い充)イチゴのショートケーキなのに?
(喫茶店のマスター)イチゴとキウイとオレンジのショートケーキって言ったら長いでしょ。角の面倒くさいから。
思い出を振り返りながら咲子に話し続ける、充。
(充)店主のおじちゃんは俺の話を聞いてくれる大人だった。お母さんに聞いてもらえないこと、いい子でいる為に先生に言えないこと全部、おじちゃんに話した。アニメに出てくるヒーローよりも悪者を応援しちゃうこと…家でご飯を食べ過ぎないようにお腹いっぱいでも給食をお代わりしていること、わざと乗り過ごして2つ先のバス停まで行く大冒険をしたこと、また引っ越しが決まって、引っ越す前の日、引っ越すことをおじちゃんに報告したら…
幼い充に、マスターはこう教えられました。
(喫茶店のマスター)どこか一つの場所やら、誰か1人にこだわる必要はない。これからはどこへだって行ける、いろんな人に出逢えるよ。
充は咲子に話し続けます。
(充)寂しがってくれないんだ、白杖だなと思ったけど、気が楽にもなった。どこかにとどまってなくてもいいんだって。この日の夜、人生で初めて逃げた。適当に電車乗り継いでとにかく遠くへ行った。終電なくなって知らない場所の公園のベンチで寝て、トラックの荷台に乗って県をまたいで…まぁ8歳だからね、普通に迷子だと思われて保護された。親に怒られなかった。世間的にはもう余計なことはするなって言われたけど。でも誰にも知られず目的もなく遠くへ行くのが快感でやめなかった。小学校4年生の遠足の最中、6年生の臨海学校の海水浴中、中2の部活の遠征中、高2の彼女とのデート中…大学1年の時は夏休み明けの朝、ふらっといなくなって音信不通みたいな。気持ちで言えば逃避願望。最近の言葉だと人間関係リセット症候群。一番分かりやすいのは失踪癖。だから転勤族で有難かった。コミュニティに長く所属しないで済むから。家族って変だね、なんで引っ越した先でも一緒に暮らすんだろうね。2,3年に1回のペースで逃げて、大人になってからはその都度、転職してた。さっちゃんと出会ってすぐの頃、音信不通だったときあったでしょ
(咲子)3か月くらい、海外出張って。
(充)嘘。あれが今回の意外だと最初の失踪。その頃にはもう前の会社辞めて、人間関係全部リセットしてた。再就職も厳しくなってくるし、1人で出来ることをやろうと思って今の喫茶店、さっちゃんには自分の店持ちたいから前の会社辞めたって言ってたけどホントは順番、逆。たぶん、嘘上手いんだよね。物心ついた時から嘘が当たり前だったから。結婚前からごめんね、嘘
(咲子)全然気づかなかった。私、馬鹿だな。連絡取れない間、私この人のこと好きなんだって確信したんだよ
(充)俺も
(咲子)充は失踪してたでしょ
(充)逃げる時って最初から会わない人がいない場所を目指して走るんだけど、なのに初めて思った。あの人に会いたいなって、中林咲子さんどうしてるだろ。もうライン3か月も無視して嫌われたかな?初めて人に会いたいと思った。
(咲子)遅くなってすみません、海外出張から戻ったのでまたお会い出来たら嬉しいです。
(充)よく覚えてるね10年前のライン
(咲子)そりゃ覚えてるよ、スクショしたもん
(充)ごめんね、嘘で会いたいの本当だったけど。これ仕舞っちゃうね。お風呂入る
(咲子)全部聞いてからにする
同じ頃、樹生はあずさの日記を読んで涙ぐんでいました。
(翔)ママの字、ママの字だよね。読んで、ママの
(樹生)どうした?起きちゃった
(翔)読んで
(樹生)今度ね、もう一回読もう。うん、今度読むね
咲子と充。
(咲子)2,3年に一度のペースで逃げてたってさっき…でもあれから10年くらい経つよ?あの後割とすぐに付き合って結婚してそれからずっと一緒に。
(充)さっちゃん凄いよね10年も同じ場所にとどめてくれた。
(咲子)じゃあなんでまた?
(充)子供難しいねってなってじゃあ治療辞めて家買おうってなったでしょ。さっちゃんがそうしたいって。一軒家って住んだことなかったんだよ。だから楽しみだったし、あれこれ一緒に決めるのも楽しかった。でも足を踏み入れて思っちゃったんだ。ここに一生2人きり、もう逃げられない。気のせいだと思ったけど、住み始めたら一緒に住むのがイヤになって来た。バスとか電車わざと乗り間違えて知らない場所に運んでもらおうとしたり、そういう兆候みたいのもあって怖くなった。さっちゃんがイヤなわけじゃないんだ。2人きりで一生同じ場所にって、考えれば考えるほど幸せで息が詰まった。説明されて意味分からないよね。さっちゃんが嫌いじゃないって言ったところで他に好きな人がいるって意味だって疑われるし。いつも突発的で明日とか明後日とかない。あの日もそうだった。サービスエリアで、今ならこのまま消えようってバスが事故に遭うなんて思わなかったし、園田さんに甘えて一人で降りた。さっちゃんには分かってもらえないだろうけど。
(咲子)わかった。充がそういう人だって分かった。過去のことも理解した。全部信じる。それで?私はどうすればよかったの?どうすればすぐ帰って来てくれたの?
(充)さっちゃんが悪かったことは一度もない。今まで出会ってきた人はみんないつか縁が切れる前提で付き合ってきたけど、さっちゃんは違ったからどうしたらいいか分からなくなった。一緒に居たいけど、本当の俺はこうだからいつか嫌われていなくなる
(咲子)そうなる前にいなくなろうって?
(充)そう考えるようになったけど逃げずに済んでた。
(咲子)なんで?
(充)第三金曜日になれば園田さんに会えたから。
あずさの日記を読む樹生。
(日記の中のあずさの肉声)2024年6月21日金曜、タンスクサくなった夏物を一気に洗いたくて近くのコインランドリーに行ってみた。そこで出会ったのが瀬尾さんだった。
充は咲子に話し続けます。
(充)事故の一年位前、店の物をまとめて選択しようと思って、近くのコインランドリに行って、そこで出会ったのが、園田さんだった
あずさと充の出会いはコインランドリーから始まりました。
(あずさ)すいません、これどれをどうすればいいですか?乾燥までやりたいんですけど
(充)現金で、ここにお金入れてもらって
(あずさ)有難う御座います。よく来るんですか?おうちの洗濯機が壊れたんですか?
(充)ちょっと仕事で使うもの量多かったので。
(あずさ)仕事のものを家で選択してると奥さん怒るんですか?
(充)怒らないです。ただ量多かったんで。なんで結婚してるって
(あずさ)指輪。本読んでます?ですよね
(充)話しかけていいかってことですか。暇潰しに読んでいるんで別に。自分のが終わるまでなら。
(あずさ)じゃあ話し相手になってもらえます?有難う御座います。え、どうしよう?何話そう?そうだなぁー夫に言えない話がいいですね、大体夫に聞いてもらえるので。Tシャツにいくらかけます?白い無地の普通のやつ。夫は白Tに1万5千円まで出します。
(充)まぁどこにお金かけるかは自由だと思うんで、それで家計を苦しめてるわけじゃないなら。
(あずさ)いやいやいいですいいです、これ学校とか会社とかじゃないし、本音下さい。たぶんもう私達会わないし、極端な話嫌われたっていいじゃないですか。え、私に嫌われてダメージあります?だから好きなんですよ。自分の人生に関係ない人と話すの。
(充の回想1)園田さんは変な人だった。会話する必要のない初対面の人間とわざわざ話したが瑠。意味が分からなかった。
(充)あ、いや別に。1万5千円は高いって思います。
(あずさ)あ、ほら、やっぱり高いって思うじゃないですか。嘘だって分かりますよ。さすがお金をかけるだけあってこだわりが凄いんです。白っていっぱいあるのよみたいな名言あるじゃないですか?樹生、それネタじゃなくて真顔で言うんですよ。
(充の回想2)園田さんはやっぱり変な人だった。頭に浮かんだことがそのまま口から出てしまうようなまるで自分とは違う生き物だった。
(あずさの回想1)瀬尾さんは変な人だった。私のどうでもいい話を真面目に聞いてくれるけど、離す言葉は全部嘘みたいだった。
(あずさ)あ、樹生って夫なんですけど。樹生が白Tに1万5千円だすことに一切反対したことがないんです。なんでかっていうと、いや、なんでかっていうと…樹生の唯一の趣味が散歩なんですよ。30半ばの男が趣味散歩ってつまらない人だなと思いません?ね?いいですよね?お金かからない上に健康にもいいし、翔と公園とか連れて行ってくれるし、あ、翔って息子です、4歳。大谷翔平の翔。翔と公園行くとき…。平日休みのお仕事で吸うか?
(充の回想3)旦那さんの愚痴かもと思って聞いても、必ずのろけ話に着地した。ホントに旦那さんのことが好きでたまらないと思う。
(充)自分で喫茶店やってて、金曜は定休日なんで。
(あずさ)へーいいですね?私は古本屋でバイトしてて、金曜は違うパートさん入るので。いいですね平日休み。樹生は会社、翔は保育園。金曜日には2人と離れられるからなんです。
(充)さっちゃんと一緒にいるのは楽しいけどずっとは苦しくて、だから定休日変えたくなくて。
(あずさ)さっちゃん?奥さん?なんでそんな罪悪感みたいな顔。奥さんにそう思うなんて普通ですよ、私、夫にだけじゃなくて子供にでも思うんで。時々離れたいなって。こんなに大好きでも。
(充)子供がいるってどんな感じ
(あずさ)翔のことは大切だし大好きです。生んで良かったです。なんか飲みます?
充とあずさは、家族と過ごしていても、1人でいたい時がある共通の価値観と、親との関係の悪さで馬が合いました。
(あずさ)私、親がいないから模範例がないんですよね。あ、でもそれはそれで楽なこともあるんです。政界の母親像が明確なのも大変だろうし
(充)僕も親いないようなものなので分かります。
(あずさ)死別ですか?施設?
(充)いるはいるんですけど子供に無関心な人達だったんで、
(あずさ)私は生まれた瞬間からポイって。だから高校出るまでずっと施設です。
(充)それ、ちょっと羨ましいです。
(あずさ)うわ!本音出ましたね。いやいやいいんですよ。可哀そうオーラ出されるより全然いいです。てか、くそみたいな親に育てられるよりめちゃくちゃハッピーな人生なんで、施設は子供の数に対して、人数が多いのっで、ねぇねぇお母さん聞いてっていうのが足りなかったんです。大人達みんないい人達でしたけどね。でも私一人に構ってもらえないから古本屋を寄付してくれるおじさん捕まえて話聞いてもらったり。そちらは?聞かせてくださいよ。身の上話。話すことくらい聞くのも好きなんで他人の人生。
(充)じゃあ乾燥終わるまで。育った環境は悪くないんですけどその場から逃げっ出すことを繰り返してしまうんです。失踪癖というか
(あずさ)あー厄介ですね
(充の回想4)誰にも話してないことを一気に話した。親のこと、逃げたくなる衝動のこと、常にいい人を演じてその場限りの関係を築いては逃げて縁を切って、また繋いで逃げて繰り返してきた事。
(あずさ)本当に乾燥終わったから話も終える気ですか?このタイミングで
(充)いいんですか?話しても。
(あずさ)良いんですよ離してください。
(充)初めて出会った場所は映画館でした。
(あずさ)あ、いいですね、べたで。
(充)映画は好きでレンタルしてみることはよくあったんです。けど映画館は厳しかったです。
(充の回想5)そのまま園田さんの乾燥が終わるまで話した。時々茶々を入れたり、大袈裟に驚いたり、笑ったりしながら聞いてくれた。でもあり得ないとか良くないとかそういうのは一度も言わなかった。
あり得ないなど充の言葉を一切否定しなかった、あずさ
(あずさ)丁度終わった。10年くらい前?治ったんですか?
(充)この10年で終わりました。さっちゃんがいるんで。
(あずさ)またのろけ話か。でもまだ逃げたくはなるんですね。タオルふかふかです!樹生も喜びます。厚めのふわふわが好きなんですよ。
(充)うちここなんで。一方的に喋って済みません
(あずさ)良いですね、戸建て。次いつ行きます?私の身の上話、いつ聞いてくれます?
(充)じゃあ来月、第3金曜日
充とあずさは誰にも話したことのない心の内を明かしてきました。
充は咲子に話します。
(充)それから毎月第三金曜日、洗濯乾燥が終わるまでの時間、園田さんと話した。なんでも話せるのは園田さんは自分の人生に関係のない他人で、嫌われてもいいから。
あずさは樹生と2人で食器を洗っている時に、匂わせていました。
(あずさの回想4)どうでもいい話もしたし、誰にも話したことのない子供の頃のトラウマも披露し合った。
(樹生)翔がやっと寝ました。
(あずさ)ねぇねぇ樹生、私、LINEの返信とか超早いじゃん。急に私が音信不通になったらどうする?
(樹生)一瞬で既読つくよね。そりゃ心配するよ、どこかで倒れてるんじゃないかって、それかスマホをなくしたか壊したか。
(あずさ)ねぇねぇもかちゃんママに誘われた。1万5千円
(あずさの回想5)瀬尾さんのことを理解出来るのは自分だけかもしれないという根拠のない自信もあった。
それは充も同じでした。
(咲子)あーー明日第三金曜日だから。校了日。あ、でもデリバリーとかでもいいからね?金曜日どこか1人で出かけたりする?
(充)行くよ、コインランドリー
(咲子)それ家事じゃん、好きにしなよ。
(充)ビール飲む?
(充の回想6)月に1回あの時間さえあればここから逃げたりしない。目の前の幸せから逃げたりしない
(あずさの回想6)この先一生、一緒に居続ける人たちから距離を取る時間。それでいてその人たちといられる幸せを再確認する時間、ちょっと離れたいと思うくせに私達は暮らしている人の話ばかりした。わたしにとってはただ月に1回話を聞いてくれる人だった。悪いことはしてないけど、樹生に瀬尾さんのことを話しにくい。私と瀬尾さんの関係を理解してもらえる自信がない。
充は咲子にあずさのとのことを必死に伝えました。
(充)友達とかご近所さんとか名前のつけようがないかもしれないけど、園田さんとはそんな感じ。さっちゃんとは言いたくないことは言わなくていいって決めて、それが心地良くてでも園田さんとは何を言っても良くて、嫌われてもいいって思った。黙ってたのは分かってもらえる自信がなかったからで、どう話しても嫌な気持ちにさせるって思ったし、疑われるだろうなって。
(咲子)嫌われてもいい人ね。私は嫌われたくない人。汚したくなくて一番お気に入りの服を全然着ていないみたいなこと?思い切りミートソース飛ばしながら美味しいねって一緒にパスタ食べるほうが家族って感じするけどな。汚れたら洗えばいいじゃん?私、洗濯は苦手だけど染み抜き得意だよ
(充)分かってる。ちょっとずつ間違ってたこと。汚れる前に捨てて新しいのを買ってそうやって生きてきちゃったから。汚したくないし捨てたくない。どうしたらいいか分からなかったから。待って
(咲子)待って?ずるいってそっちばっか。私だって自分の意志でここから離れたいときだってあるよ!数秒か1年か分からないけど、全然自分に関係ない人じゃないよ。親に会いに連れて行くって
(充)今出て行ってどこ行くの?園田さんの旦那さんのところ?
(咲子)だったら行かないでって言える?
咲子は充とあずさが自分よりも信頼関係が構築されたことに絶望していました。
2人の信頼関係は徐々に脆い音を立てていました。
あの日、バスに乗った充とあずさはこんな会話をしていました。
(あずさ)あ、お早う御座います。良かったですね晴れて。ちょっと暑すぎますけどね。今日、実樹ちゃんが来てくれる日なんです、義理の妹です、夫の妹、翔を見てもらえるんで。
(充)なんでついてきてるんですか?そういうことじゃなくて
(あずさ)ついて行きたいかもしれません。心細くないですか?
(充)でも園田さんに関係ないし
(あずさ)関係ない人間ならついてきてもいいじゃないですか?瀬尾さんの失踪歴の話聞いたら、興味湧いてきて。
(充)ダメですよ。失踪は、家族に迷惑かけるし。
(あずさ)しないですよ?マジな失踪は。私には夫と子供もいるし、帰る家がある。
(充)だったらなおさら
(あずさ)失踪癖直ってなさそうで。だったらガス抜きできるかなと思ったんです。
(充)今日1日だけの失踪?
(あずさ)です。失踪したことがばれる前に家に帰れば失踪したことにはならないんです。お喋りは月1なんで、半年に1回はプチ失踪ってどうです?
(充)いいですね。でも人によっては不倫だって言われそう
(あずさ)あーまぁいいんじゃないんですか?これぐらいの後ろめたさはあっても。人に酔っては心の不倫だって騒ぐと思いますよ。どうせ理解されないならちょっと不倫まがいのことしときましょうよ。あ、出発しちゃう
2人は1日だけ失踪して、夜には、互いの家に帰ろうと思っていました。
その日が、2025年6月21日でした。
Tシャツが乾くまで7話感想・みどころ
充は咲子よりも、あずさが、あずさは樹生よりも充が、自分の理解者だと感じ取ってしまったがゆえの逃避行でした。
コインランドリーで会い、時々、「プチ失踪」をしては互いの家に何事もなかったかのように帰るはずだった2人の行動の裏が切なすぎました。
不倫ではなく、友達未満の丁度いい関係だったのでしょう。
あずさは樹生といる時よりも、充には、「この人なら本当の自分を見せても大丈夫」って思えたのだと思いました。
充は、親の転勤と無関心が原因で、一つの場所にとどまり続けることに恐怖を感じているんですね。
同じ場所で、平穏な時間が続くことが苦しいのでしょうね。
咲子の悔しさや「どうして?」って悲しみが画面越しから伝わってきました。
2人があのバスに乗らなければ、リフレッシュのつもりで出かけた小旅行で帰宅出来れば良かったのにと思います。
充はまたしても「何か」を感じて、あずさから逃げるようにバスを降りたのでしょうねえ。