妻小学生になる

妻、小学生になる9話 さようなら貴恵(石田ゆり子)風になった妻から家族へ

妻、小学生になる9話あらすじネタバレ

貴恵(石田ゆり子)は、夫の圭介(堤真一)と社会人となった娘、麻衣(蒔田彩珠)、そして、弟の友利(神木隆之介)の情けなさに呆れると同時に、元の体の持ち主、白石万理華(毎田暖乃)の体の中から消えて成仏しなくてはと決意。

「私は白石万理華ちゃんの本来の人生を奪っているのよ。私がいなくなっても、しっかり生きるのよ」

そう言って、貴恵は万理華の中から去っていきました。

その夜、千嘉に対し、万理華は、知らない女性に公園で出会った、私はパジャマのままで、同級生も自分に気付かない、家に戻ったら、万理華と同じ顔の女の子が頭が良くて、友達もいる子だったと話します。

自分の体が幽体離脱や解離のような状態になっていることだと千嘉は察知。

「ママは頭が良くて友達がいる子がほしいんだよね。だから家に帰りたくなかった。」

「万理華はそのままでいいの。ママがたくさんひどいことを言った。万理華は何も悪くないよ、万理華はここにいていいんだよ、ママが会いたいのは今の万理華だよ」

「泣かないでママ」

万理華は母が泣いていることが理解できず、抱き締めるのでした。

貴恵の人格が去っていった万理華は、母、千嘉(吉田羊)との新しい生活を開始。

千嘉は万理華と貴恵が入れ替わったきっかけともいえる暴言を吐いてしまったこと、万理華自身が自分を消してしまいたいと思ったほど心が追い詰められていたことを入れ替わりで知って改心。

一方、新島家は再び、貴恵を亡くした時と同じ抜け殻のような状態に。

会議中もボーっとして上の空の圭介を叱咤激励しながら見守る貴恵(石田ゆり子)。

守屋が会社の嫌な人に対して、一言ガツンと言うように促すものの、圭介は加湿器をつけただけでした。

一方、娘の麻衣にも、優しく寄り添う貴恵ですが、貴恵の姿は麻衣には見えません。

「ごめんね、麻衣、あんな別れ方して・・・」

不慮の事故で麻衣がまだ小学生のうちに亡くなったことを謝る貴恵。

その後、元の体に戻った万理華が、白石万理華として、同級生のヒマリやタケルと少しずつコミュニケーションをとる万理華を見守りました。

「さて、私もそろそろ行かなきゃね・・・」

その頃、友利(神木隆之介)は、出雲凛音(富真あみ)と話をし、自分の中に宿った吉原(水川かたまり)が去ってからの凛音を温かく応援。

ふと、友利は万理華のなかに貴恵がいた頃、「友利ならなんとかやれるって知ってる」と言っていたことを思い出しました。

その様子をまた見守る貴恵。

その日の夜、貴恵は寺喫茶のマスターの元へ行き、彼女が生前、マスターの店のドアを夏祭りに酔っ払ってドアを壊したことを口にします。

霊感のあるマスターは貴恵を知っていて、「幽霊のあんた達の相手をしている暇ないの、生きている人優先」とバッサリ。

その後、寺喫茶には、オネエ口調な男(武田真治)が来店。

翌日。

圭介は万理華と千嘉が、風船で遊ぶイベントにいるところを見かけますが、本来の万理華に戻っていることもあり、あえて声を掛けない圭介。

しかし、新島家と白石家に起こったことを知らない守屋は、母親が目を離したすきに、万理華に悪気なく、声を掛けてしまいました。

彼女のことを知らない万理華は、圭介の名前を出されても困惑した表情で、守屋を見つめていたのでした。

麻衣も仕事にも出かけられず、自分の殻に閉じこもり、蓮司(杉野遥亮)は夜に気にかけて訪ねてきました。

「勝手に押し掛けてごめん。連絡つかないから気になって」

「言ってもきっとわかってもらえない」

「言わなきゃわかるかわかんないか分からないだろ?」と愛川はびしっと言いますが、麻衣はしばらく一人になりたいと口にします。

圭介は横から気を遣って口を出し、珈琲を飲むことを提案しますが、2人の気まずい間には入れません。

麻衣は再び自分の部屋に入ろうとする寸前、麻衣は精神的に参っていて、「じゃあ今のママとの状況を愛川君に説明しても分かってもらえると思う?もうどうでもいい・・・10年前、ママと一緒に私も死ねば良かったんだ」

自暴自棄になり、精神的に鬱状態になった麻衣にかける言葉も叱咤する言葉も見つからない圭介。

万理華の中にいた時の貴恵の言葉を思い出す圭介。

「あなたはなにがあっても麻依の父親よ、なにがあっても信じているからね。そのまま私が亡くなったことを気にし続けて死ぬまで過ごすの?先の人生は長いわよ?」

夕方。

友利はもう一度、漫画家の道を目指すため、10年前のメンタルが弱っていた自分から気持ちを新たに前に進むことを決意した友利。

彼とマスターのやり取りを見守る貴恵と凛音の体を借りていた吉原(水川かたまり)。

「僕は先に行きますね・・・楽しんで」

貴恵は友利が一歩踏み出したことを知り、喫茶を去って行きます。

「友利、最高に面白かったよ、漫画。しっかり頑張ってね、バイバイ友利、マスターお世話になりました」

その頃、万理華は絵を描きながら、千嘉とコミュニケーションをとっていました。

「誰を描いてたの?」

「公園で会った女の人だよ。ヒマリちゃんもタケルくんも言ってた、万理華ちゃんキャラ違うって・・・あの子はいたんだよね?夢じゃないんだよね。この人はどこへ行っちゃったの?」と問う万理華。

「この人はとても優しい人でね、いつも人の幸せを考えて、太陽みたいに明るくて、みんなの添何いてくれる人。でも10年前に亡くなったの・・・でも家族のことがどうしても心配で、万理華の体の中に入っちゃったんだ。ママにもいっぱい親切にしてくれて、優しくしてくれたのに、ママ何もお返しできなかった」

「そんなことないよ、ありがとう、千嘉さん」

千嘉は関係が穏やかになり、少しずつ前を向く白石親子を見守り、そっと2人の背中を押すのでした。

夜に、麻衣は相変わらず落ち込んでいて、食事をとる気力すら湧きません。

「麻衣に謝りたいことがある・・・ママがいなくなったこの10年、僕は本当に最低の父親だった。麻衣を励ますよりも自分の悲しみに浸ることを優先させた。ただ生きてるだけの生活に麻衣を巻き込んだ。君は昔から僕に似て引っ込み思案だけど、ママに似てジョークが好きで、麻衣の笑った顔を見ると周りのみんなの笑顔になった。そういう力は麻衣にはちゃんとあるのに、ごめんな。本当はもっと前に、ママが亡くなった10年前にお父さんこうやって麻衣と話さなきゃいけなかった、麻衣と一緒に泣いて悲しいけどそれでも一緒に、ママがいなくても、2人で一緒に生きていく道を探さなきゃいけなかった。なぁ?麻衣、どうしてママは帰ってきてくれたんだろう?どうして小学生になってまでもう一度会いに来てくれたんだろう?ママの気持ちを考えたら、自分が情けなくて腹が立つよ。最後までママにすがって、最後まで心配させて、だからあの頃のように、落ち込むのはやめようと思う。せっかくこんな奇跡が起きたのにママが言ってくれたことを無駄にしたくない。だから麻衣、これからは、なくしたものじゃなく、ママがくれたものを見つめて生きていかないか?ゆっくりでいい・・・どれだけ時間がかかっても、お父さんもう二度と、麻衣のこと投げ出さないから。」

麻衣は扉を開け、圭介と一緒に食事をとることにしました。

麻衣には父親の不器用で一生懸命、選んだ言葉が響きました。

その頃の貴恵は、夫と娘と最後の別れを告げ、「傷つけただけだったね、麻衣、圭介ごめんね」

夜、万理華が幽体離脱し、貴恵に会いに行きました。

「いいの?」

「え?」

「本当にさよならしてもいいの?」

「もう十分わがままさせてもらったから」

「あの時、万理華が一人ぼっちだった時優しくしてくれたでしょ。あたし消えちゃいたいって思ってた、でも会いたかった、ママにひまりちゃんにタケル君に、いつもの通学路のワンちゃんに、だからね、会いたいって思うのはわがままなんかじゃないよ」

万理華は子供の目線と考えで、幼いながらも貴恵をフォロー。

貴恵はまだ完全に成仏していなかったのです。

「会いたい、もう一度家族に会いたいよ」

万理華は弱音を吐いた貴恵に寄り添い、もう一度、自分の体を貴恵に貸すことに。

貴恵はまた万理華の姿を借りて、本当に最後の別れを告げようと決意。

妻、小学生になる9話感想・みどころ

貴恵は圭介と麻衣への心残りがあって、彷徨い続けているので、それがとても切なかった。

麻衣と圭介は二度めの妻との別れに遭遇するけれど、貴恵が万理華の体を抜けて、本当に最初で最後の別れを夫と娘、友利、千嘉と万理華に告げる為に歩きまわっている姿は胸が詰まりました。

不慮の事故で、もっと生きたかったはずの貴恵が霊となり、偶然、少女時代の貴恵自身と似た境遇の万理華を気にかけて、もう一度、家族に会いたいという思いが強まったことで、小学生の姿で我が子や圭介と一生忘れられない時間を過ごした優しく、夏の終わりのような寂しさも少し残るなかなかない奇跡でしたね。

白石万理華として戻った万理華に対し、千嘉が今まで彼女に自分の生活苦や寂しさ、離婚のストレスなどをぶつけていたことと向き合い、「ママが会いたいのは今の万理華だよ」と深みのある声で言ったシーンは涙腺決壊です。

万理華の「自分なんか消えちゃえ」とまで自分の存在を否定したくなる程、消え入りそうな彼女の心に、貴恵が寄り添い続け、千嘉との親子関係の改善に繋がったことは、これからの白石親子にとって良い兆しであり、幸せの一歩なのではないでしょうか。

もう大丈夫、私がいなくてもみんなしっかり生きてほしい 母として、姉として、そして、千嘉と万理華には、生きていたら出会うことがなかったけど、霊として出会えたからこその大切な人として、そっとそれぞれの背中を押して、成仏を決意した貴恵の繊細な心が伝わりました。

一方で、「まだ消えたくないよ もう一度家族に会いたい」と万理華の前で初めて彼女自身の弱音が覗かれたラストシーンはなんともいえない気持ちになりますね。

友利が漫画家として、うじうじしていた心を、万理華の中に宿る貴恵によって救われ、すくい上げられたことで、表情も話し方も明るくなり、彼自身もなりたい自分に近づく為に顔を上げることができて良かった。

それを見届ける時の、貴恵が「バイバイ友利、漫画面白かったよ。頑張って」という絞り出すような言葉は、姉に頼りきりの弟が自分から巣立っていく切なさと、マスターや弥子(小椋梨央)とジョークをまじえながら談笑する姿を見て、彼の明日を空から見つめる決意が固まったのだと思います。

貴恵は陽だまりのように優しくて、お節介で、少し厳しくも愛溢れた人、笑顔を絶やさず、愛を紡いで誰かにほんの少しでも踏み出すきっかけをくれる存在ですね。

圭介が万理華の体を霊として借りていたとはいえ、母と成人してからも過ごした時間に終わりを告げるのは耐えきれない、10年前に自分もママと死ねば良かった と普段の麻衣なら絶対に口にしないような自暴自棄になる心の不安定さもわかります。

私も一人娘なので麻衣のような体験をしたらきっと同じ言葉を口にしてしまうんだろうな。

そんな娘にドア越しに呼びかけ、麻衣はママのように冗談が好きでよく笑う、パパのように引っ込み思案なところもある でも、麻衣はママみたいに誰かを幸せにすることができると信じている 圭介の言葉の一つ一つに重みが感じられますね。

圭介も貴恵と出会ってから娘と向き合うことから逃げず、父親らしさを取り戻してきました。

貴恵が幽霊となって彷徨い歩き、小学生の万理華のなかで生きていたからこそ、周囲が少しずつ明日へ向かって歩けるようになったのかもしれません。

そして次週は、再び小学生の万理華の体を借りた貴恵が本当の別れを告げ、新島家と白石家をさらに繋げていくことを期待したい9話でした。

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