海のはじまり2話あらすじネタバレ
海(泉谷星奈)がランドセルを開け閉めし、楽しそうにしている様子を見守る、水季。
「パパは絶対いるの。パパが2人いる人もいるの。いていいの。夏くんに会いたい?」
「ママは?海とパパ会ってほしい?ママの好きで良いよ。」
「ふふ、ほんとそっくり。」
夏に似ていると感じた海を微笑ましく見守っていた、水季。
大学時代の恋人、南雲水季(古川琴音)の葬儀で、彼女の母の茜(大竹しのぶ)から、海(泉谷星奈)が自分と水樹の娘だと知った、月岡夏(目黒蓮)。
そんな彼のアパートを突然、海が一人で訪ねてきました。
「夏くんのパパはいつはじまるの?」
海の質問に答えられない、夏はとりあえず、朱音に海を迎えに来てもらうことにします。
「それはまだ答えられない。」
その頃、朱音は買い物から帰り、海を心配していました。
「海、海ちゃん、どこ?海―?!」
その間に部屋中を縦横無尽に飛び回る海に戸惑っていると、恋人の百瀬弥生(有村架純)から電話がありました。
「もしもし月岡くん?今大丈夫?」
「あ…大丈夫、じゃない。」
事情を話し、弥生が夏の一人暮らしの家に到着。
「違うよね…勝手に連れて来ちゃったんじゃないよね?どういう?」
大人の対応で微笑みながら戸惑う、弥生。
「お迎え来るまでここで待っていてって。」
「お迎え来るんだ?」
「うん、おばあちゃん。」
「じゃあ、お迎え来るまでお姉ちゃんと遊んでもらえる?」
海に寄り添いながら弥生はこの状況を乗り切ろうとします。
朱音が迎えに来るまでの間、海の遊び相手を弥生に頼む、夏。
その頃、津野晴明(池松壮亮)は図書館司書の仕事をしながら海のことを気にかけていました。
「海ちゃん大丈夫かな。おばあちゃんと暮らしているんだよね。転校とかするのかな。」
やがて、朱音が複雑そうな表情で迎えに来ました。
その後、朱音が海を連れ帰った後のアパートで弥生は夏に海との関係を尋ねます。
「それでどういう関係?親戚の子?」
「親戚っていうか…」
夏は弥生に水季が亡くなった事や、水季の葬儀にて、海が我が子であることを打ち明けました。
弥生は海のことをこれからきちんと考えるように夏を促します。
「良いよ。ご家族きっとまたバタバタしているよね。またこういうことあったら呼んで?あ、この海ちゃんが描いた絵どうする?飾っとく?」
「真剣に聞いてほしいことがあるんだけど。」
「ふざけてないよ。えっとーうーん、何をなにから…」
「俺もまだよくわかってないことばかりで」
「昨日知ったの?それはあれだね。きっと私より混乱しているっていうか…」
「ごめん」
「いやいや謝ることじゃ…妊娠を知らされずに別れたってことでしょ?それはどうしようもないよ。うん、しょうがない。」
「こうなったのは…しょうがないことかもしれないけど。あの子のことちゃんと考えようって…」
「考えるって?」
「父親になるかならないってこと?認知するってこと?責任とれって言われた?さっきのお母さんに。」
「この水季の7年間を想像してほしいって言われた。あの子の母親。」
「そっか。どう思った?」
「想像しただけで分かった気になっちゃだめだと思って…」
その夜、海のことを娘に報告する、朱音。
「さっき海ちゃんいい子にして寝ました。お父さんも海ちゃんより先に寝ました。ああ、ごめん、ごめんごめん、ごめんね、水季。」
祭壇が倒れ、水季の遺影に謝る、朱音。
海の二者面談に出かけた朱音は担任の夏美(山谷花純)に言いました。
「一人で送迎大変でしょう。海ちゃん学校ではよくやっていますよ。」
「そうですか。家でも元気にはしています。本人とも相談し合って転校も考えています。」
面談が終わると、海が朱音に無邪気に言いました。
「先生の名前、夏なんだよ!素敵な名前だね。」
家に帰ると、鳩サブレを美味しそうに食べる、海。
「海ちゃん鳩サブレ、好きだね。ママも好きだったんだよ。」
「じゃあ夏くんにもあげようかな。お出かけして来ます。」
「ちょっと待って!」
「黙ってお出かけしちゃダメなんでしょ?」
「一人でお出かけしちゃダメな理由わかる?ママがね小さい頃、お店の本を黙って持ってきちゃったの。月岡さんと会っちゃダメって言っているんじゃないのよ、海ちゃんになにかあったらおばあちゃん、ママに怒られちゃうから。」
「ママもおばあちゃんを怒るの?親なのに?」
「親でも怒られる事があるのよ。」
そこで、朱音は夏を喫茶店に呼び出して2人で会うことに。
「先日はご迷惑をおかけしました。スーツ着るお仕事なのね。」
「ええ。先日一緒にいた女性は?恋人。」
「はい。」
「海のことは?」
「自分の子供ってことは…」
「そう、彼女さんが一番巻き込み事故ってかんじよね。事故っていうのもあれだけど。海、夫と近くの公園で遊んでいます。どうします?」
「えっ…?どうって…。」
「海が会いたいって言っていて…」
「なんで?」
「何でですから…」
しかし、その後、海は夏に会えませんでした。
「夏くん海に会いたくないの?」
「お仕事が忙しいのよ。」
その頃、がん検診のお知らせも捨てると言っていた同僚の話をトイレで聞いていた、弥生。
「がん検診のお知らせもすぐにポイって捨てちゃいます。病院、怖くて。」
「それは受けときなよー捨てちゃだめだよ。」
夏は、弟の大和が夏の様子を訪ねてきました。
「大丈夫?元気」
「ああ」
「お父さんとお母さんが離婚した時不安だったよね。この人がいなくなったら終わり…みたいな」
大和の言葉に母を亡くした海の切なさが重なる、夏なのでした。
「夏は言葉にするのが苦手な子だから。」
「考えすぎちゃって言葉に出るのが遅いだけ。」
「大和は逆。考えるより先に言葉が出るの。」
夏と大和の両親である、和哉(林泰文)と、ゆき子(西田尚美)は息子たちを心配していました。
大和は夏と義理の兄です。
海は朱音に、母親と2人の絵を描いた事を伝えました。
「見て。海とママの絵を描いたんだ。夏くんも入れればよかった。夏くんにも見せちゃった。」
「海ちゃんは何も悪くないよ。」
朱音は父親を求める孫に複雑な心情でした。
夏は弥生に海のことと向き合う葛藤を伝えました。
「妊娠が分かった時、おろしたのかと思った。」
「月岡くんがおろせっていったの?」
「ううん。違う。生きていてくれて良かったと思った。俺が殺してしまったかと思った。」
「殺したなんてそんな…!その頃、二十歳でしょ。年齢とか関係ないよ。」
「関係あるよ。2人で育てることを話し合えばよかったって思っている。その頃は分かれたばかりの頃は…。」
「良いよ、無理して気を遣わなくて。先食べてて?トイレ行ってくる。」
弥生は明るく振舞うものの、夏に隠れてトイレで涙を流しました。
実は、弥生は夏と付き合う前の恋人との子供を人工中絶していたのです。
「もしもしお母さん、相手もお金出してもらえたから大丈夫。父親いないと子供可哀想だし…別にこの先妊娠できなくなるとかそんなことないんだって。全部、終わったから。」
津野は図書館で、以前勤めていた水季の代わりに、新しいスタッフが来ることを同僚の前田俊己(川崎皇輝)から知りました。
弥生は仕事帰りに、自分の子が供養されているところに行き、手を合わせました。
その後、明るく振舞いながら夏に電話をします。
「もしもし月岡君?海ちゃんの事だけど…もし、海ちゃんを育てることになったら私もその選択肢のなかに入れてもらえないかな。」
「わかった。ありがとう。」
「海ちゃんに誕生日いつか聞いておいてーじゃあね。」
翌日。
夏は海が暮らす朱音の家へ。
「海ちゃん小学校…どうしているんですか?」
「水季と2人で暮らしていた家から遠いので車で…」
「つまらないものですが…これ…水季さんも好きでしたよね?僕も好きで。」
夏は鳩サブレを差し出しました。
思わず涙が溢れた、朱音。
「ごめんなさいね、暑いのにお茶も出さないで。ああ、これ…ちょうど買い足そうと思っていたんですよ。」
水季に大学時代、講義中、鳩サブレをもらった思い出が蘇る、夏。
「食べたくて自分で買ったんだ。どれか選んで。これが一番よく買う、一番好き。」
「食べる?」
「いや、海ちゃんに。」
「じゃあ一緒に食べてあげて。」
「はい。」
海はその頃、学校の図書室で本を読んでいました。
津野はその頃、月岡家を訪ね、夏がいることに戸惑い、図書館にあった海の絵本を置いてその場を後にするのでした。
「水季からね、海のことでこれだけは絶対って言われたことがあるの。海に選ばせてあげて。正解を教えるより自分で選ぶことを大事にさせてあげて。手引っ張ったり横に張り付かないで後ろから見守ってあげてほしい。」
「水季、言いそう。あ…すみません。」
「言いそうでしょ?言ったの。お茶…どうぞ。」
「ただいまー!」
海が無邪気に帰って来ました。
祖父の南雲翔平(利重剛)と一緒です。
海は、夏に抱き着きました。
「ただいま。今日ね、学校で色々あった。聞いて。」
「うん」
「聞いて!」
「なにがあったの?」
「海ちゃん、手洗ってうがいしてね。」
「後で宿題だよー」
翔平と朱音は海を見守ります。
「いてね!そこにいてね!」
海は愛らしい笑顔で夏に微笑みかけるのでした。
海のはじまり2話感想・みどころ
夏と海の距離感に悩む朱音の心情が心をかきむしられますね。
海のことを水季の忘れ形見として大切にする一方で、夏に育てられるかという不安や、孫の海を手放す複雑な感情が伝わってきます。
曇りがちな表情が多い朱音ですが、海と水季を思うがあまり、つい、周りに皮肉っぽいきつい言い方をしてしまいがちですね。
夏と弥生が海の今後を話し合った際、海をおろすはずだった、もしかしたら、殺していたかもしれないという夏の言葉に被せるように、否定する弥生の心情が苦しかったですね。
弥生が元恋人との間に授かった子を中絶していたとは…。
「殺していない」と自分に言い聞かせるような弥生の立場と、夏をサポートしながら、海の母親代わりをする、新境地に足を踏み出す弥生を応援したくなりました。
海が周りの大人…特に祖母の朱音にとても気を遣っていて、夏を「パパ」と呼べないところや絵の中に夏を入れなかったことを申し訳なく思う場面は心がキュっとなりました。
子供にあそこまで気を遣わせてはいけない…子供は大人以上に周囲を観察して、沸き上がる疑問と闘っているんだなと思いました。
夏が南雲家を訪ねた時、夏に抱き着いて、学校であったことを「聞いて!」と言ったにもかかわらず、手を洗ってくると言って駆け出す海の背中と態度が、水季そのもので涙腺が緩みました。
夏と海の再会に立つ水季の遺影が、まるで彼女もそこに「いる」かのようでさらに泣けましたね。
また、「いてね!」と言った言葉の裏には、かつて海岸を水季と歩いていた時、「いるよ」と言っていた母が亡くなったことで、夏が突然、いなくならないか不安も入り混じっていたのではないでしょうか。
そう思うと、あんな笑顔の愛らしい素直ないい子がこんなに幼い胸の内で色んな事を考えていると思い、涙が止まりませんでした。
海と夏の親子のはじまり、そして、弥生の母にはなれなくても、海にとってかけがえのない存在になり始めた出発を見守りたい2話でした。