アンサングシンデレラ

アンサングシンデレラ6話 辰川家の最後の決意と葵が薬剤師になった過去

アンサングシンデレラ5話あらすじネタバレ

 辰川秀三(追田孝也)の父、太一(伊武雅刀)の容態が急変。

 みどりは末期癌ステージ4の太一が自分の病名を家族に隠していることが気がかりです。

 祖父に病気を隠し、嘘をついていると悩む秀三の娘、樹里(久保田紗友)は、摂食障害に。

自分にはわからないことが多く、家族がどんどんバラバラになるのが怖いと吐く樹里。

精神的に不安定で、思春期ということもあり、樹里は父、秀三に「お父さんがおじいちゃんの癌の治療を怖がっているだけだ」と反発。

それに対し、辰川は「おじいちゃんだって、抗がん剤の治療を受けて亡くなったお祖母ちゃんと同じで周りに心配かけないように自分の病気を隠してきたんだよ」と諭します。

葵は、その夜、バッディングセンターで辰川と話します。

「辰川さんは大丈夫ですか?第二の患者というのをご存じですか?大病を患った患者さんの近しい人たちも患者さんと同じかそれ以上に苦しむことがある。その気持ちを溜め込まず吐き出せる場所があったらいい。樹里ちゃんにもそんな環境があったらいい・・・それから辰川さんにも。」

 みどりの加入の甲斐もあり、秀三は樹里に向けて、太一に病気のことを伝える事にしたと話しを切り出しました。

太一、樹里、秀三は、胃がんステージ4である太一の体の状態を担当医から話を聞きます。

 シスプラチンを用いた注射で腫瘍を小さくする治療法になるという医師。

 医師からかつて余命宣告を受けた太一は、治療の必要はない、死ぬまでに厨房に立って鍋を振り続ければ良いと持論を述べます。

辰川と樹里は唯一の家族である太一の身勝手さと彼なりの考えであるのはわかっていても、やはり反発。

特に、樹里は、「おじいちゃんなら死ぬときまで仕事をすると言うのも予測していたけど、3ヶ月ってイヤだ」と、泣き出しながら思いを伝えました。

余命3ヶ月である太一の現状。

 そこで、みどりは、抗がん剤の治療には休薬期間があるので、自宅で過ごす選択肢もあると提案。

「太一さんがどんな選択をしても辰川さんを支えるのは樹里ちゃんと辰川さんです。ご家族と話し合ってこれから治療方針を話してください。」

 結局、根負けして太一は真面目に治療に専念することを承諾。

祖父、太一が決意を固めてくれたことにより、樹里は退院して普通に高校に通えるようになりました。

食事も少しずつ摂取できるように。

父、秀三と協力しながら、太一と「やりたいことリスト」を作り、退院後に治療と向き合いながら達成したいことをノートにまとめました。

 みどりと後輩のくるみ(西野七瀬)は、薬物療法認定薬剤師の資格を持つ奈緒子(桜井ユキ)の仕事に興味を示します。

 くるみはみどりと一緒に太一のケアをしたいと販田(真矢ミキ)に申し出ますが、くるみにはまだ早いと言う販田。

 ところが、葵みどり(石原さとみ)は、美登里の社会勉強のために許可。

ふと、薬剤部副部長、七尾(池田鉄洋)が、太一が治験薬の条件をクリアしていることを切り出してきました。

その治験薬は寿命が6か月伸びるとのことです。

知識のないくるみは、その治験薬を使えば、太一も樹里も喜ぶのではないかと言い出します。

ところが、葵みどり(石原さとみ)は反対です。

治験は大切なプロセスなのにイメージがネガティブな思考に促されることは自分も承知している、ただ、どんなに丁寧に説明したとしても、今の辰川一家には治験という言葉は強すぎると意見。

七尾は葵に「患者と家族どちらが大事なの?」と問い詰めます。

太一の担当医、畑中()は、現在、辰川にはS-1とシスプラチンの薬で結果が出ているから、様子見と判断。

七尾は葵に「後悔しなければいいのに」と嫌味を言ってその場を後にしました。

その夜、過去の症例を参考に、抗がん剤の勉強をするくるみ。

それを上司の瀬野(田中圭)に話したところ、葵の名前は出しませんでしたが、初々しい頃の葵と似た発言と熱心さに瀬野は思わず笑ってしまいました。

辰川秀三と樹里親子の経営する店、「娘娘亭」にて、夕食を食べていた葵、くるみ、瀬野、葵たちの知り合いで薬局勤務の小野塚(成田凌)。

そこで、くるみは辰川太一の今後の治療に良かれと思って、太一と同じ胃がん患者の過去の症例が、オプジーボを投与して5年生存した人もいると自分が勉強したことをアドバイス。

その様子を見て、腑に落ちない葵。

辰川は喜びますが、葵はくるみを店の外に呼び出し、「胃がんの患者はこの論文の症例に当てはまらない。太一はその対象である」ことを切り出しました。

辰川一家の少しでも希望となるように言ったと答えるくるみに対し、「患者とその家族に希望を与えるなら責任をとらなければいけない」と叱責。

「責任とか言われると困る・・・私は諦めたくない」と断固とした態度のくるみ。

瀬野は、かつての若かりし頃の葵と似ている部分がくるみにはある、だから一生懸命さを大目に見てやってほしいと葵に言います。

葵はかつて自分が新人の頃、くるみのように暴走しすぎて瀬野に厳しく叱責されたことを伝えるのでした。

やがて、太一は退院して、野球を樹里と秀三と野球観戦に行くことに。

しかし、太一は容態が急変して再入院。

かなり弱っており、高熱が出ています。

措置をつけ、機械に繋がれた太一を見れ、くるみは現実と自分の甘さを知ります。

葵はくるみに対し、「さっき辰川さんの様子を見て動揺していたよね?あなたのその反応が患者を動揺させるから気を付けてほしい」

太一は葵を呼び出し、「これからは何があっても延命しないでほしい。樹里と作った”やりたいことリスト”でもっともしたいことは、家族と過ごすこと。正直言うともうしんどい・・・自分が最期にしたいことを自分で決めたい。畑中先生には自分で言うから最期の時まで家族と過ごさせてほしい、抗がん剤治療をやめて、医療用麻薬で緩和ケアに切り替える」

葵は「医療用麻薬を使うことは緩和ケアだけど、患者やその家族からは見放されたと思われることがあるからそれを説明する際は、言葉の選び方には気を付けてほしい」とくるみに忠告。

くるみはそのことを葵から聞いて「薬は治すためのものだ。葵はどうして辰川の意志にすぐ納得し、割り切れるのか ただ命を伸ばすための薬を提供するために自分たちは存在するのか?」と食って掛かります。

「相原さん医者は治すことを目指して治療をやり遂げようとする、でも薬剤師はそれだけではない」

くるみはその後、刈谷に相談。

「医療用麻薬は患者の体調を和らげる薬。本来これを使うことは、終末期のイメージがある。これを使うことで患者は自分の体の痛みが緩和する」

葵にも同じことを言われたと愚痴をこぼすくるみ。

その頃、葵は樹里と辰川から「太一に味も体調に考慮して薄味にして、チャーハンを食べさせたい」と頼んでいました。

その後、太一のために、葵の配慮により、病院の厨房を借りてチャーハンを作った秀三と樹里。

太一はチャーハンを食べて、「美味しい」と心底喜ぶのでした。

次に、「やりたいことリスト」の、「野球観戦をする」を達成させるために、薬剤部一同、小野塚も加わって、辰川一家に草野球をして見せます。

葵、くるみ、小野塚(成田凌)、聡子(真矢ミキ)、荒神(でんでん)たち、薬剤部の草野球をする心遣いに、辰川一家は心から笑うことができました。

太一は退院後、体調が少し悪くなりますが、秀三の気遣いで、あえて「やりたいことリスト」にある紹興酒を飲みます。

父と子は、樹里を通して子どもに心配をかけぬように自分の病気のことや真実を隠してきたことや、樹里にとってなにがこれからできるか考えてきたことを話しました。

そして、親子でキャッチボールをしたことを思い出し、「今日は楽しかった。有難うな、秀三・・・」とこぼす太一に、思わず、秀三は涙ぐみます。

やがて、辰川は急変し、亡くなります。

辰川秀三も、樹里も太一に「ありがとう」を伝え、彼の最期を受け止めました。

葵とくるみにこれまでしてくれたことを感謝します。

くるみは「諦めずに頑張ろう」と言ったのに、無力な自分を後悔。

葵は、「あなたは諦めずに最後までやり遂げたよ。患者さんのために何ができるか私達はずっと考え続けなければならないと思う。その覚悟を忘れないで」とそっと助言。

くるみは葵が教えようとしていたことを納得し、涙を流しました。

刈谷から葵が一番、太一のことを助けたいと思っていた、悔しい思いをしているのは葵だと言われ、考えさせられるくるみ。

葵は瀬野から、「ありがとう」とたどたどしい字で一生懸命、太一が書いた野球のボールを渡され、一人、号泣します。

瀬野は他のみんなには葵が一人号泣していることを伏せ、その場をごまかします。

七尾と途中、廊下ですれ違った瀬野。

「あのまま治験薬を試していればよかったのにと愛弟子に伝えてください。あんたのお母さんも薬が違っていたら状況が違っていた」と言われ、思わず、母を亡くした瀬野自身のトラウマから、七尾に殴りかかろうとします。

七尾はその態度に「”また”殴るのですか?」と挑発。

以前も、瀬野はトラブルを起こして今の薬剤部にいることをうかがわせる意味深な言葉に、思わず自分を抑制します。

その頃、葵は散々、泣いてから、樹里に寄り添う為、これまでの患者にしてきたように背中合わせで語り掛けました。

「昔ね、妹が病気になって家族税員で看病した。妹は治療が辛くて病気の痛みもあって私に当たり散らした。なんでお姉ちゃんは病気じゃなくて私を選んだの?と言われたこともある。妹は亡くなった。その間自分は何も妹に出来なかった。かつて、そんな自分に薬剤師が寄り添ってくれて背中合わせで話してくれた。だから薬剤師を志すようになったの」

葵が薬剤師になったきっかけは最愛の妹を子ども時代に亡くしたトラウマ・・・。

だからこそ、辰川一家の件には人一倍敏感で、太一が亡くなったことで、かつて妹を救えなかった状況と同じことに遭遇したことを痛感していたのです。

樹里は葵に「かつて葵を助けた薬剤師のような薬剤師になれている」と言われ、彼女自身が背中を押されたのでした。

 アンサングシンデレラ6話みどころ・感想

辰川一家のエピソード後編や、太一や樹里、秀三の為に、「やりたいことリスト」を叶える葵たちの涙ぐましい努力に涙腺崩壊です。

くるみに対し、若かりし頃の自分とどこか似て一生懸命すぎて空回りする彼女に厳しく接する葵の内面の優しさがあるんだなと思いました。

葵の過去も明らかになり、かつて髪の毛が抜ける抗がん剤の治療を続けていた妹が癌で亡くなったこと、その当時、葵自身も子どもだったため、妹に「なんで病気はお姉ちゃんじゃなくて私を選んだの?」と不満をぶつけられた時もなにもできなかった過去が辛すぎます。

葵自身の感性は元々、他の人よりも敏感で、繊細です。

だからこそ、太一が妹と同じ状況になり、薬剤師で大人でありながらあの時と同じように、できることをしてきたけれど、助けられなかったことを誰よりも悔いている心情が痛いほど伝わりました。

瀬野は、母を薬の事情で助からなかった葛藤、心の傷を抱えています。

放送回を追うごとに今回の葵の過去のように瀬野のバックグラウンドにもスポットが当たることを期待します。

次回は、患者と衝突してしまう葵ですが、次こそは誰かの人生を、明日を救える回になってほしいですね。

 

data-ad-format="rectangle" data-full-width-responsive="true">
data-ad-format="rectangle" data-full-width-responsive="true">

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください