絶対零度未然犯罪潜入捜査6話あらすじネタバレ
進学校に通う17歳の高校生、浅井航(清水尋也)が、美術館で出逢った26歳の専業主婦、松永由貴(足立梨花)を殺害後に遺体を解体したことが世間を騒がせていました。
何としても井沢(沢村一樹)含めたミハンチームたちは捜査を始めますが、井沢をミハンから追放したいと目論んでいる公安部部長、曽根崎(浜田学)が既に起きてしまった事件をなぜ、ミハンシステムが探知しなかったのか、リーダーである井沢に責任があると井沢を責めてきました。
ミハンの統括責任者である香坂(水野美紀)は、航が逮捕されているにも関わらず、この事件を調べ直すことを井沢たちに提案します。
井沢らは精神科医に成り済まして、航の精神鑑定をします。
航は全国模擬試験で一位を獲るほどの秀才にも関わらず、彼が口にした言葉は・・・“人を殺してみたかった”。さらに、井沢たちに、「そんな鑑定で僕の心が見えるのですか?」と挑発的な態度をみせます。航は由貴の遺体を処理した際、血痕を消すなど完全に証拠隠滅をして、偽装工作を図ったものの、決定的な証拠となった由貴は、航のマンションに入っていく防犯カメラの映像では、航がまるで注意を払っていないことがわかります。潜入捜査で明らかになる航の人物像は予想外の真実でした。
門田(粗品 霜降り明星)は、吉岡(森永悠希)となぜか対立。
その頃、井沢をミハンから外したほうが良いと、香坂は上司から圧力をかけられていました。
あくる日、井沢は心療内科を受診。そこで、スポーツカメラマンの篠田(上杉柊平)とばったり出会います。彼も心理カウンセリングを同じ病院で受けていました。世の中の犯罪を少しでも防げればいいねと話し合うのでした。
職場に向かうと、休みがほしい、ミハンを辞めたいと申し出る吉岡ですが、新しい事件発生でその願いは曽根崎た伊沢らには聞き入れられず・・・。
17歳の少年、航が松永由貴(足立梨花)を殺害後、解体したニュースがミハンシステムに流れたのです。ミハンで予め防げなかったことをくどくどと説明する公安の曽根崎や、早川(マギー)たち。
いっぽうで、香坂は事件を調べ直すことを井沢たちに提案。
早速、井沢たちは航がいる拘置所に変装して向かいました。井沢と吉岡は精神科医に、加賀美は拘置所の看守に。
井沢が「なぜ人を殺したいのか」、「家庭環境が影響しているのか」と聞くと。。。
「(井沢の分析について)教科書通り」と言います。
航はのっけから冷淡で、年相応の生意気さがあり、淡々とした口調で井沢に歯向かいます。
「僕の心がわかるんですか・・・・」「頭の中で何度も殺したかった、松永由貴は僕の殺したい女性のイメージだった」などと恐ろしいことを平然と言ってのけました。
さらに、井沢が「人を殺した感覚は?」と聞くと、「温かかった、でも、すぐに冷たくなる」と答えます。
井沢達はなかなか「強敵」といえる航に手ごたえを感じました。
航だけでなく、由貴の夫、松永の自宅を訪ねると、松永家の壁には凄惨な由貴への暴力の証拠である殴られた壁の痕が。ここで、井沢と加賀美は「確信」します。
そんななか、捜査会議にて、吉岡は再び、「僕、ミハンを辞めたい。自分の気持ちが持たない」と反発。小田切(本田翼)が「あんたそれ本気で言ってるの?」とツッコい、空気が悪くなりました。しかし、井沢は吉岡の「ミハンを辞めたい」理由を受け止め、「これが最後の仕事」と理解を示します。
実は、吉岡は出勤前に弟が病気で大変な状況だと知らされ、精神的に不安定でした。
後日、航の学校の同級生に聞き込みをすると、航は学校では孤立気味で自死を考えていたとの証言。
航が本当に自死を考えており、加賀美がパソコンで調べると、航は由貴を殺害後、新宿のビルの屋上から飛び降りることを考えていることがわかりました。
航の聞き込みを拘置所で再会する井沢たち。井沢はやはり、航が自死を考える経緯は、「家族関係」だと勘繰りました。航は「あなた、精神科医ですよね?」と疑ります。井沢は正体を隠しながら「もちろん、精神科医だよ・・・」としれっと答えるのでした。
さらに、航はこう答えます。「僕は人を殺したかった・・・死ぬ前にそれがやり遂げたいことだったんだ」
そんな彼に、人の死を何だと思っている!と憤慨する吉岡。それでも相変わらずの態度の航。
航の2回目の聞き込みを終えると、吉岡は今日からミハンチームを離れることを告げ、後を去りました。
その様子を心配した横山は、小田切から話を聞き、吉岡のいる病院へ。そこでは、吉岡が幼いころから神経芽腫の闘病をしている弟を見舞っている姿を目にします。
吉岡にミハンが調べている航の現状を伝え、弟の状況を彼から聞きます。
「弟はもうそんなに長くない」と告げる吉岡。
ミハンの現状を知りつつも、吉岡は弟のこともあり、やはりミハンを離れる意思を山内に伝えました。
後日・・・また、航に接触する井沢と吉岡以外のミハン達。
航は子ども時代からDVを受けた母を間近で見てきた面前DV経験、だからこそ、DVの苦しみが分かる航。
自死しようとした新宿の建物の屋上にて、由貴と知り合い、由貴が夫のDVに苦しんでいることを知った航は、由貴を助けたい、そして、生きたいと思い直すのです。松永由貴を助けるために、航は「松永由貴を自分で殺した」ことにして、由貴と自分を防犯カメラにわざと映るようにし、由貴を違う場所に逃がしていたのです。
井沢はさらに畳みかけるように言います。「君は本当は精神疾患ではない。それにまだ17歳で罪だって、精神鑑定と診断されれば軽くなる」と。そこへ、吉岡も参戦して航をフォロー。
しかし・・・・ミハンルームにいた香坂と曽根崎は、ミハンシステムに航の夫、松永が映るのを見てぎょっとします。
実は、松永に、航が由貴をかくまっているホテルがばれてしまったのです。
外にいる門田と井沢たちにすぐ連絡を入れた山内。
そこで、小田切と吉岡が先にホテルへ同行して、受付と清掃員に成り済まし、潜入。
やがてやってきた松永はすぐに紐を持って、由貴の締殺して自分も死のうとしますが、本当の由貴は既に、井沢たちによって、別の場所に保護されていました。
松永が由貴と勘違いして襲い掛かった相手は、吉岡でした。
吉岡とタッグを組んだ小田切は松永を一網打尽!
助かった由貴は、「ごめんなさい・・・私のせいであなたが」と、拘置所にいる航に謝ります。
航は罪に問われることになりましたが、未成年のため執行猶予付きで罪はあまり重くないようです。
航と由貴は和解。
事件が無事、解決したと思えば・・・・。
その日、残業中の小田切に、篠田から電話がかかってきました。
篠田は何者かに狙われているようで切羽詰まった状態。
その後、篠田の元へ駆け付けた小田切が目にしたものは・・・・篠田が何者かに既に殺されて血を流してゴミ捨て場で倒れているところでした。
篠田の闇に包まれた素性・・・かつて、香坂の父が起こした毒殺事件の被害者遺族である彼は何者かの陰謀に巻き込まれたのか?門田と吉岡の対立の謎は?次回、7話もお楽しみに!
絶対零度未然犯罪潜入捜査6話見どころ・感想
「人を殺してみたかった」・・・・。現代社会にも一人はいる犯罪者の航。
まだ人生の可能性もある彼が、ある秘密を抱えた若き主婦に接近。しかし・・・そこには、思春期の青年の心のなかにある僅かな「優しさ」が動いた、悲しき嘘。
当初、航はなかなか手強い存在。平然と人を殺したいとか、井沢が家庭環境が影響しているのか?と聞くと、「教科書通り」と反抗的な態度をとる様子。とても心が屈折している人物だと思いました。
でも、それには父が母を激しい暴力や罵倒で追い詰めていた子ども時代の虐待の記憶がバックグラウンドにあり、父と決別後に自死を考えていたものの、飛び降りる場所に偶々いた由貴が、かつての自分の母と重なり、助けたいと思っていたのです。
由貴が夫からひどい暴力を受けていたシーンは心がつぶれるぐらいつらかったです。本当に由貴と同じDVを受けたことがある被害者がもし、視聴者の中にいたら、あのシーンは見る人がトラウマにならないか、フラッシュバックが起きないか心配な部分もありました。
でも、井沢たちが最後、由貴の居場所を突き止めた、松永をコテンパンに巧みなアクションで「制裁」を加えるところは痛快でしたね !
最後、心優しい青年がDVを受けた主婦を救ったエピソードが解決したと思えば・・・・
まさかの篠田が殺されてしまうとは・・・。
高校生の頃、不審者に襲われそうになったことで、男性に敵意やトラウマを持つ小田切が唯一、信頼でき、「好意」すら抱けるようになった相手だというのに。
予想外のラストシーンでした。あのシーンは冒頭のメッセージに繋がるのか・・・来週も見逃せません。