ちょっとだけエスパー1話「愛してはいけない妻」あらすじネタバレ
会社をクビになり、金と家族を喪ったサラリーマン、文太(大泉洋)。
文太は屋上に立ち、今、まさに命を絶とうとしていました。
しかし、怖気づいてしまいます。
(文太)ぶんぶんぶん蜂が飛ぶお池の周りにのバラが咲いたよ…
歌いながら必死に恐怖心と闘い、飛び降りたものの、現実の彼はVRをつけていただけです。
VRを外して、涙する彼はネットカフェに泊まります。
ネットカフェを泊まり歩き、人生に絶望した或る日、スマホに、「ノナマーレ」という会社から面接通知が届きました。
(文太)(大泉洋)あらゆるオカレンスにコミットするリーディングカンパニー?たいした会社じゃねぇな
そして、面接に翌日向かった、文太。
(文太)箱だけ立派かよ
隣の若者が喋った後、文太は語ります。
(若者)あらゆるオカレンスにコミットする、リーディングカンパニーである御社で、プロフェッショナルのビジネスすjキルを体得していきたいです。
(若者2)入社後は持ち前のコミュニケーション能力を活かすことで、困難な課題にも主体的に挑戦し、自己の成長に繋げていきたいです。
(若者1)ボランティア活動の経験から困難な状況でも諦めず、成果を出すことが出来ると自負しております。
(文太)えー、会社とはまずボランティアとは違う。自己の成長に繋げたい。それは素晴らしい。しかし会社は学校じゃない。ビジネススキル、スキルですか…私は氷河期世代です。あの頃の就活は、ハガキを書いて一社一社、資料を取り寄せて、手書きで100社、100社だして、ようやく内定が1つ。その小さな会社で努力を詰んで、人脈を作り、転職の機会を掴んでそれなりの企業に入ってみれば同い年のコネ入社が上司ですよ。その上司の靴をなめ、泥水をすすり、誰よりも一件でも多い制約を結んで、家庭も自分のことも後回しで働いた。そうやってようやく1人前の人間と認められるんです。それで終わりじゃない。それからも会社に必要な人間だと示し続けなければならない。会社員とはそういうものです。その覚悟はあるのか?私にはある、あります。
時代錯誤な文太の説教じみた自己アピールに、同じ面接を受けた若者は引きました。
しかし、面接官の中にいた兆(岡田将生)は、文太のアピールに注目しました。
(兆)素晴らしい。それだけ覚悟のあるあなたがどうして無職なんでしょう?何故ここにいるんでしょう。私の質問聞いていましたか。あなたは何故、ここにいるんですか?
文太はここで自分の人生を兆に語りました。
(文太)面接で話すようなことでは。クビになったんですよ。横領で逮捕されて。横領といっても、領収書で落ちない接待の経費を捻出しただけで、まぁ多少は自分のものも買いましたけどね。この程度で。みんなやってた俺だけじゃない、俺だけが見せしめにされて。返還請求10年さかのぼってされて返しましたよ、起訴されないために。妻には離婚を言い渡されてそれまでも、家庭内別居でしたけどね。財産分与と慰謝料まで請求されてすっからかんですよ。横領をやらかした47歳を雇う会社なんてありません。よく面接に呼びましたよ。もう疲れた、もういい
(兆)仕事がない、貯金がない、明日が見えない、死ぬしかない。我が社はイノベーションを応援します。イノベーションが必要な人間。それこそが、私が求めている必要な人材です。私はノナマーレの社長の兆と言います。明日もう一度来てください。最終面接を行います。
最終面接で、社長の兆(岡田将生)が文太に1粒のカプセルを飲ませます。
(兆)早速ですが最終面接に入らせていただきます。それを飲んでください、飲んでください
(文太)これは栄養剤かなにかですか?
兆は何の説明もなしに、面接の一環で錠剤を飲むように、文太に促しました。
(兆)最後です、飲んでください。
文太は戸惑いながらも意を決して飲みました。
(兆)(岡田将生)合格です。おめでとう、あなたは選ばれた。たった今からあなたはエスパーです。ESP、サイキック、超能力。そういった特別なの言う力を持つ人、エスパーです。エスパーといっても少し、ちょっとだけです。ノナマーレはそういう会社です。
(文太)いや、私は能力のない普通の人間です
当然、状況が呑み込めない文太は戸惑います。
(文太)具体的にはどういう仕事を?
(兆)世界を救ってもらいます。
(文太)世界を、救う
(兆)あなたは今日からエスパーですが、他人には知られてはいけません。最重要の機密事項です。社宅を用意してあります。社宅にはスタッフがいて、夫婦として暮らしてもらいます。ふりです、仮の姿。家でエスパーの話はタブーです。あくまで夫婦として彼女と会話してください。文太さんですから、ぶんちゃんと呼ぶそうです。彼女の名前は四季。
(文太)斬新ですね
その夜、帰宅すると、謎の女性、四季(宮崎あおい)が出迎えました。
(四季)お帰り、ご飯できてるよ
(文太)倦怠期の設定か?
兆から、四季と仮想夫婦を演じることを命じられた、文太。
(四季)おかわりする?
(文太)うん…、する。あの四季さんは長いんですか?勤続年数です。
(四季)2年くらいだけど。ねぇなんで敬語なの?長く家を空けたらもう他人同士ってことですか。ぶんちゃん、いつ帰るかも分からない出張から急に帰って来るって言われて、急いでぶんちゃんの好きなものを用意して待ってた妻にかける言葉はないんですか?もういい、久しぶりでケンカしたくないし…。
(文太)えー、久しぶりに出張から帰って来た設定、理解しました。長い間家を空けて悪かったね…今日から宜しくお願いします。宜しくね。ああ、ご飯どれも大変美味しい、素晴らしい
(四季)なんかぶんちゃん変
(文太)なにか劇団とかお芝居をご職業にやっている女優さんですか?あの今のソファーで寝ればいいですかね
(四季)ソファーのカバー洗ったばかりなのでベッドで寝てください
緊張で値付けないでいると、四季が横たわろうとしていたので、文太は困惑します。
(文太)お休み!…ちょっと待って。いやいやいやいやいや!そこまで奥さんのふりしなくてよくないですか。仕事熱心がすぎる?こうみえても私はセクハラという類のものをしたことがないということを自慢にこれまでやってきているんです。私の記録をストップされるのやめていただきたい!同じ布団で入ったらどんな誤解されるか
(四季)明日から仕事なんだけど。誰が誤解するの?私のこと嫌いになった?漬物石より重い女もういらない?寝よう?
翌朝、寝れなかった文太は目がさえてしまいます。
(四季)ぶんちゃん見てみて。梅干し、梅酢も使えるんだよ。干して寝かせて美味しくなるのは冬。楽しみだね
ふと、インターフォンが鳴り、半蔵という男が訪問
(半蔵)【宇野祥平】文太さんに用事が
(半蔵)どうも、半蔵です。会社のログインパスワードです
(四季)あの人おかしくないですか
(半蔵)いい人ですよ。文太さんのエスパーなんですか?時間はかかると思います
四季が仕事に出かけている間、会社のログインパスワードを確認しました。
そこには、ミッションがいくつかあり、そこから選ぶようになっていました。
(文太)外出する男に傘を持たせる?
次に、寝ている男、佐藤満という人物の目覚ましを5分進めることに。
早速、佐藤のアパートの玄関前に行き、手をかざして時計を5分進めました。
そこへ、円寂(高畑淳子)に声を掛けられました。
(円寂)もう一度やってみれば?佐藤さんのお友達?
(文太)勝手に部屋に入っちゃうくらい親友です。大家さんですか?
慌てて、誤魔化し、佐藤の部屋の目覚ましに能力を使うのでした。
3番目のミッションは、高橋という男がトイレに行くように能力を使いました。
その後、彼のスマホを触って電池を減らしていくミッションをおこないました。
その頃、桜井(ディーンフジオカ)が中で、高橋に絡んでいました。
(桜介)ああごめんね、邪魔だったね
彼は花屋です。
文太はギリギリ高橋の充電を使い切って、移動しました。
間もなく仕事に苦戦し、電話をする、文太。
(文太)お世話になっております。昨日入社した文太です。3件、仕事が完了しました。その場合はどうしたらいいですか?
まもなく文太は、ミッションのターゲット、鈴木を見かけ、彼が傘を持っていないことに驚きます。
(桜井)はい、コンビニに置いてあったよ忘れ物。
慌てて、鈴木に近所の人のふりをして気さくに話しかけました。
(文太)鈴木さん、鈴木さん!傘、忘れていますよ
鈴木は突然の文太の存在に戸惑います。
(鈴木)お知り合いでしたっけ?
(文太)近所の者ですよ、あ、馴れ馴れしい?
(鈴木)あ、いや、有難う御座います。
文太は鈴木の背中に触れたことで自身のエスパーに気付くのでした。
さらに仕事は続き、カレーに並ぶ高齢者の男性の背中に触れました。
(文太)すいません、狭くて。ここのカレーいまいちですよね。
(高齢男性)そう…!それ考えてた。心の声聞こえちゃった?エスパー?
(文太)エスパーみたいです
次々と他のお客の背中や肩に触れていくと、人の心の声が聞こえることが気付きました。
(男性)明日から痩せるぞ
(男性2)猫吸いたい
(男性3)あの株、絶対上がる
(男4)青信号って緑だよな
(男5)変わったらダッシュ!
(男6)俺の髭、気持ちいい
(男7)腹減った
道でこけた男を気遣いながら、文太は彼の背中に手を当てます。
すると、男の心の声が聞こえてきました。
(男)うわぁハズイ俺、はっず!
居酒屋の店員は「しんどい 死にたい」一般人の男性たちの「まじ殺す」「なんで生きているんだっけ」というセンシティブな声も聞こえます。
まるで、ノナマーレに入社する寸前の自分を見ているようでした。
四季と帰り道を歩く、文太。
(四季)大変でしょ、仕事
(文太)訳が分かりません。四季さんはどんなミッションを?
(四季)ミッション?素材に合わせた洗剤を選ぶ。シミをとる、完璧にアイロンをかける。今日もワイシャツ洗いまくった
(文太)クリーニング屋みたいですね
(四季)クリーニング屋
(文太)くたくたのワイシャツは洗うしかないんでしょうか。捨てるしかないんでしょうか
(四季)くたびれたTシャツに糊きかせてピシーって新品みたいにするの。ねぇ、もうすぐ花火の日だよ
(文太)ここに上がるんですか?あなたという人は本当に妄想力が強い
(四季)プロポーズした日でしょ。馬鹿にしてる?どうせ私は重い女です。漬物には適度の重みが必要なんです。あの石くれたのぶんちゃんでしょ!
四季が言うには文太が漬物石を誕生日にプレゼントしたというのです。
(四季)漬物石?お誕生日に?
(四季の回想の文太)四季ちゃんが欲しいって言ってたから
(四季)白菜漬けたいとは言ったけどロマンチックじゃない
(文太)あの漬物石にそんな物語が?プロポーズの言葉決めてるんですか?
(四季)決めているっていうか普通だったよね
なんと、四季が言うには、文太と四季はかつて夫婦で、文太は四季にかつて花火大会で、プロポーズしたのでした。
(四季)今、なんて?
(文太)結婚してくれませんか?まだ早かった?
(四季)嬉しい。待ってた
現在に戻る、文太。
(文太)ああ危ない。危うく本当の気がしてきた。ほんとお上手ですね
(四季)なにそれ昨日からなんなの!
(文太)四季さんこそなんでそこまで
四季の背中に触れようとした時、円寂に声を掛けられました。
(円寂)四季ちゃん!
(四季)円寂さん
文太は円寂が、ノナマーレの社員だと知りました。
最年長の円寂(高畑淳子)は、食べ物を温められる、レンチン系エスパー。
200w程度の力で、お湯を沸かす時は若干、ぬるくなってしまう個性的な能力の持ち主です。
最後に、半蔵(宇野祥平)は、動物と話せる、アニマルお願い系エスパー。
柴犬とカメの吉田さんを飼っています。
(文太)あなたも社員だったんですね、大家は仮の姿
(円寂)家の管理のお手伝いをしているの。この辺りの人たちとはみんな仲良くなって
(文太)あの人、四季さんだいぶおかしいですよね。芝居がうますぎる
すると、円寂は神妙な面持ちで、文太に意味深に告げました。
(円寂)話を合わせてあげて、それも仕事!
(文太)仕事?
「ちょっとだけエスパー」な能力を持つ、ノナマーレの社員たち。
桜介(ディーンフジオカ)は、花を撫でると花が咲く、花咲か系エスパーです。
文太はミッション中にカフェで出会った、桜介も社員だとピンときました。
(桜介)こんばんは。おー文太。四季ちゃんfor you
桜介は四季に小さな花束をプレゼントしました。
(桜介)俺には愛する人がいる。四季ちゃんの旦那役はあんたに任せた。よろしく!左ひねり関節を決めて体制を崩したところでテイクダウン…2秒だな
ふと、文太は桜介の心の声が聞こえて、少し怯えました。
(文太)優しくお願いします
(桜介)あのカフェで高橋に下剤入れたのが今日のハイライト。カフェオレの俺は俺?
(円寂)警察沙汰はご法度
(文太)皆さんはいつもああしたミッションしているんですか?生産性のないことしていない。これで給料が出るということが会社として不可解です。
(円寂)日によっていろいろだけどね
(半蔵)こんなもんですね
(円寂)余裕はない会社とは違うの。資産がボスにはあるの
(桜介)金持ちの道楽
(半蔵)世界をよくするためのボスの社会奉仕です。
その後、次々にミッションのターゲットが結婚したり、人生で転機が訪れている結果報告が通知されました。
半蔵、円寂、桜介が次々とその結果を読みます。
(半蔵)いきます!ミッション52の鈴木さん。傘を持っていたおかげで借金が返済できた!
(円寂)ミッション53の佐藤さん。5分早く目が覚めたおかげで昇進が決まった!
(桜介)ミッション54の高橋。スマホの充電がゼロだったおかげで結婚ができた!
(文太)ちょっと待ってください!鈴木さんは借金が返済できた。佐藤さんは昇進が決まった。高橋さんは結婚できた。これは今日3つのミッションを達成したからそうなったっていうんですか?
(半蔵)そういうことです。大事、そういうの
(円寂)小さな積み重ねが世界を救うの
(文太)皆さん特殊詐欺には気を付けたほうがいいですよ
(円寂)あ、エスパー?
(半蔵)出ましたか?見せて見せて
(文太)皆さんはエスパーなんですか?見せていただけませんか?私の場合、人の見せても意味がないというか
(円寂)あんたのほうが新人なんだから先に見せなさいよ
(桜介)俺が見せてやるよ、来い
桜介は、文太に自分のエスパーを見せました。
彼は表向きは花屋を営んで、ノナマーレで働いていることは伏せています。
そして彼はある秘密を抱えているのでした。
(桜介)種も仕掛けもありません。撫でまわすと花が咲く植物系エスパー、桜介
(文太)凄い!凄いエスパーじゃないですかあ
(桜介)エスパーが社外にばれたらクビだよ
(文太)どうやってやるんですか
(桜介)花見なら任せておけ
(文太)ああ、花が咲いたらなんの役に?世界を救う設定なんでしょ。
(円寂)花が咲いたら綺麗よねー
(半蔵)設定ってやめてくださいよ
(文太)花が咲く能力でどうやって世界を救うんですか?
(円寂)ああ言いっこなし!みんなちょっとだけエスパーなんだから
(円寂)エスパーのことは四季ちゃんには内緒。あの子は社員じゃないし、世界を救うミッションのことも知らないの
円寂は、文太に四季は社員ではなく、文太たちがエスパーなことを隠すことを念押しするのでした。
そんな文太達が気になる謎の大学生、市松(北村匠海)がいました。
(市松)エスパー?
彼は文太たち、エスパーの動きが気になっている様子ですが、すぐ立ち去りました。
(文太)ブラジル時間で咲いちゃったのかな
(文太)綺麗だねー
(四季)幸せ、いつまでもこうしていたい、愛している
(文太)ごめん仕事。もしもし
(兆)きざしです。ミッション達成お疲れ様です。秘密は厳守ですよ。この調子で頑張ってください。それから最も大切なルールを破らない
(文太)はい、頑張らせていただきます。正体を知られてはならない。
(兆)それは2番目のルールです。
(文太)一番目は何のルールを?
(兆)ノナマーレ…ノン、アマーレ、人を愛してはならない
なんと、文太は目の前にいる四季を愛してはならないという禁断の掟を聞かされ、この非日常的な現実に飲み込まれていくのでした。
ちょっとだけエスパー1話「愛してはいけない妻」感想・みどころ
かつて、営業職だったものの、領収書で落ちない接待の経費を捻出し、横領の過去を持つ、文太。
人生が詰んで、命を絶つことすら考えた限界の彼は、エスパーになるノナマーレに内定しました。
ちょっとだけエスパーの能力を持つことができ、社外の一般人にも能力と企業のことを隠し通す日常。
文太の正体を隠すために、表向きは「妻」として知り合った、四季。
理性を押さえられるか試されるミッションにドキドキが止まりません。
一方で、四季は文太のことを本当の夫のように思っていて、かつて文太からプロポーズされた過去を話していましたね。
思わず、文太が四季と過去に夫婦で記憶をなくしているのかなとか、四季の願いを叶える為に作られたクローンなのか?と想像してしまいました。
上記は、あくまで私の想像です。
不思議な力を持つ、ちょっとだけエスパーな面々の個性と、俳優陣の名演も楽しめますね。
四季とは何者なのか?路頭に迷う文太を採用した兆の真意も気になりました。
また、文太たちの周辺を嗅ぎまわる、市松(北村匠海)の存在もぞくぞくしますね。
ノナマーレ…愛する女性を愛してはならない…。
いや、無理でしょう!文太がこの先、四季を本当に愛してしまう展開が絶対にありますよ。
非日常的な毎日を過ごす文太とユーモラスな仲間たちと仕事。
彼の新しい日々はまだ始まったばかりの初回放送でした。