相棒24

相棒24 18話「ドミノ」

相棒24 18話「ドミノ」あらすじネタバレ

ネット検索の分野で世界シェアを伸ばしている気悦のIT企業「ネクサーチ」の社長、関谷実(田中幸太朗)が「ドミノ」に組み込まれた銃で命を奪われました。

関谷は「世界のリーダー100人」に呼ばれたメディアも注目の人物です。

ドミノに驚愕したのか、彼は尻もちをついた為、足を被弾を受けました。

捜査一課、伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、一課の紅一点、出雲麗音(篠原ゆき子)が現場に到着しました。

(鑑識 益子)【田中陸三】おい、現場荒らすんじゃねぇぞ。ご存じネクサーチの社長だ

(伊丹)足の踏み場もねぇな。

(芹沢)こないだ世界の100人に選ばれた。

(麗音)大手がひしめくネット検索の分野で、ネットサーチは世界シェアを伸ばしていますからね。撃たれたのが足なんて。

(芹沢)ちょっと拳銃の動きがずれていたらお陀仏だったわけでしょ。

(伊丹)遊びで人の命を狙いやがって。世間を騒がせたい愉快犯の仕業だな。

事件に興味を持った右京(水谷豊)は、薫(寺脇康文)と共に、捜査を開始します。

(右京)そうでしょうかねぇ。これだけ複雑な仕掛け。それも一発本番。一見ふざけた犯行のように見えて、その実、緻密に計算されています。

(芹沢)いつの間に?

(亀山)壁に耳あり障子に目あり、事件現場に右京あり。こんな一風変わった事件、うちの右京さんがほっとくわけないだろ。

(伊丹)忍者かよ

(麗音)ほんと暇なんですね。

(右京)ドアを開けた瞬間、ドミノ太鳳氏が始まり、しかも部屋の中を縦横無尽に走っている。部屋に入った者はそこで立ち止まるしかありません。関谷社長の動きを封じるための設計でしょうね。よく考えられています。だからこそ、不可解。そこに立ってれば足を撃たれることはありませんでした。

(麗音)関谷社長はドミノに驚いて尻餅をついたから

(亀山)てことは犯人は関谷社長がドミノに驚いて尻餅をつくことまで、計算に入れてたってこと?今の彼、どうかしました?

(伊丹)だとしたら、相当な天才だぞ

(右京)有難いことにここはその天才に事欠かない会社です。世界中からエリートが集まっていますからね。

(右京)世界中からエリートが集まってますからねぇ。いえ、妙なことをしていたものですからね。

伊丹、芹沢、麗音は、奇跡的に難を逃れた、入院中の関谷に事情聴取をします。

(伊丹)夕べはパーティーだったようですね

(関谷)うん。飲んだ日はいつも会社に寝泊まりしている。帰るのだるいから。早く捕まえてよ。ボーナス弾むからさ、どうせ安月給でこき使われているんでしょ?公僕は大変だよねーいくらほしい?

(芹沢)その習慣を知っている人物の犯行でしょうね。

(伊丹)狙われた心当たりはありませんか?

(関谷)おいおいその言い方俺が悪かったみたい。被害者だよ、なぁ?

横にいた部下の岡野と山岸に聞き返す、関谷。

2人は関屋の顔色を伺って同調しました。

(岡野)はい、社長を恨む人なんて

(山岸)まさかまさか

伊丹たちが、聞き込むと、内心では彼の傲慢さに不満を口にしました。

(岡野)いっそ死んでくれてたら良かった

(山岸)ああいうのに限ってしぶといんだよな

(岡野)くそが!

(芹沢)溜まっていますね

(岡野)言っときますけど容疑者は社員全員ですよ。恨みがない者なんていません。

(山岸)気分次第でクビにする奴です

(麗音)世界に選ばれた100人

(岡野)目腐ってますよ。あんなの選出するなんて。

(山岸)大体、俺の会社だって偉そうな顔してますけど違いますから。

(伊丹)違うんですか

(岡野)ネクサーチは関谷と丹羽副社長2人で立ち上げた会社なんです。

(山岸)丹羽副社長の経営手腕がなきゃここまで会社は成功しません。

(岡野)関谷なんかよりよっぽどトップに相応しいですよ。

一方で右京と亀山は、現場で怪しい動きをしていた清掃員の青年、数原(豊田裕大)に話を聞くことにしました。

(亀山)清掃員だったんすか

(右京)この階にもいませんね。ここの現場の清掃員のようですね。

ホワイトボードに数式を書く数原に声を掛ける、亀山と右京。

(亀山)ねぇそれなんの計算?

(右京)検索のアルゴリズムでしょうか。ネット検索は最早現代のインフラ。より精度の高い検索結果を得ようと日々、改善が加えられています。

(亀山)じゃあ今のは改善の更に改善を

(右京)社員ではない君には分からないだろうと消していかなかったようですが、数原君ですか、凄いですね。

(数原)社長室にいた刑事さん?

(亀山)まだ若いよねバイトの学生さん?

(右京)君ほどの才能、それこそネクサーチに就職しようとは思わなかったんですか?

(数原)中卒。馬鹿にしてるの?ハーバード、マサチューセッツ、スタンフォード、そんな連中ばっかなのに俺なんかが採用されるわけないだろ。

(右京)もう1つだけ、先程、空調の流れを気にしていたようですが。

(数原)フィルター交換そろそろかなって

(右京)社長が撃たれたことよりフィルター交換が気になりましたか。

(数原)そりゃ清掃員だからね。ここの社長さんなんで足撃たれたんだろ。床を汚していい迷惑だと思ったよ。

数原は天才的な頭脳を隠しているようです。

一方、副社長の丹羽彰文(浜野謙太)とは親しげな様子で彰文

(丹羽)数原くん!事件があって驚いたと思うけど、大丈夫かい?もう読んだの?

(数原)丹羽先生のほうが大変ですね。面白かったんで。ここ分からなくて

(丹羽)数原くんですか

(右京)随分、打ち解けたご様子でした。どのようなご関係なのかと。

(丹羽)事件のこと聞かれると思ったので。

(亀山)あれ?なんか意外でしたか。あの、さっき先生って呼ばれてましたよね

(丹羽)ああそれは私が数学を教えているからです。門前の小僧で、どんどん吸収してしまう。いつのまにか教えてるこっちが楽しくなってきてしまいましてね。

(亀山)頭いいのになんで進学しなかったんですかね

そこで、丹羽は数原が両親を亡くして天涯孤独なことを話しました。

(丹羽)早くにご両親を亡くしたと聞きました。それで親戚に引き取られたと。遠慮が住み着いて進学についてなかなか言えなかったと。ですがあの才能は勿体ない!ぜひ、うちの社員に取り立てたいと思っているのですが。なかなか社長の理解を得られなくて。関谷と私は大学2年の時に何もないガレージから会社を興しました。

(亀山)へぇーすごいっすね

(丹羽)この蝶は私がデザインしたんです。

(右京)さなぎから蝶となって空に羽ばたくネクサーチのシンボルマークですね。変化と成長の象徴。

(丹羽)当時のこと、関谷はもう忘れてしまったようです。自分達がいかに未熟だったか。

(亀山)起業してすぐ成功したわけではないんですか?

(丹羽)とんでもない!2、3年で潰れるところでした。

(右京)ですが、4年目、関谷社長が開発した検索アルゴリズムによって一気に会社は成長しました。今から17年前のことですね。

(亀山)まさにさなぎから蝶へ。

(丹波)ここまで来たのは自分達の力だけではありません。支えてくれえた人がいたからです。才能は世界を変える、そう信じてますから。

(右京)だから今度は自分が支えになろう、それで、数原くんに目をかけていらっしゃる。

丹羽は数原の才能を認め、検索エンジンを開発した17年前になんらかの理由がある可能性が浮上します。

角田課長(山西惇)にこのことを話す、特命係。

(角田)中卒の天才ね

(亀山)俺なんか大学まで出て中学の問題すら自信ないのに。

(角田)島根の県庁所在地どこだっけ

(亀山)松山。あー2択で間違えた。

(角田)松江。勘じゃなく覚えろよ。

(亀山)すみません、右京さんは数原君を疑っているんですか?

(右京)不毛な会話ですね。清掃員であればオフィスを下見できます。防犯カメラの位置も確認できるし、社員を観察できます。そしてなにより誰もいない深夜オフィスでドミノを並べることが出来る。

(亀山)うーんでもまだ21歳ですよ

(右京)それがなんですか?

(角田)亀山は未来の若者が犯人なのが嫌なんだよ

(亀山)関谷社長にネクサーチの社員になるのを邪魔されたからですか。

(右京)いやまだそれは分かりませんがともかく先程の理由から。数原くんは計画的に清掃会社に就職し、関谷社長を狙った可能性があります。それにしても何故ドミノだったんでしょう。

その後、関谷を訪ねる右京と亀山。

関谷はまた警察の事情聴取にうんざりしています。

(関谷)また刑事の取り調べかよ

(亀山)今日は特命係から来ました。

(関谷)特命係ってスペシャルな部署なの?

(亀山)すごい窓際です

(関谷)なんだよ

(右京)伺いたいことは1つ。関谷社長は一体、ドミノの何を見て、腰を抜かすほど驚き、尻餅ついたのですか?

(関谷)拳銃に決まってるだろ

(右京)しかし、拳銃に気付いて驚いた時には既に縦断は発射されていると思うのですが。

(亀山)そうなると尻餅ついている暇はないですよね。

そこで、右京は関谷に、ネクサーチのシンボルマークに彼が怯んで尻餅をついた原因を探ろうとします。

(右京)実際にはこれだったのではないかと。しかしこの場合、自社のシンボルマークを見て何故、尻もちをつくほど驚いたのかという新たな疑問が生まれますが。

(亀山)なんで驚いたんすか。

(関谷)おい、おい、疲れたから。帰ってもらえ

しかし、関谷は岡野と山岸を呼びつけ、右京と亀山を病室から追い出してしまいました。

(亀山)いや分かりやすい社長さんでしたね

(右京)驚いたのはあの蝶で間違いないでしょう。当然、犯人もそれを意図して仕掛けた。

(亀山)でも毎日目にしているものですよ

(右京)調べたところ蝶のシンボルマークは会社設立当初はありませんでした。作られたのは17年前

(亀山)関谷社長がアルゴリズムを開発した頃

(右京)そのあたりが事件を解く鍵になりそうですね。

その後、別の大学教授に話を聞くと、当時、関谷と丹羽の恩師ともいえる大学教授の榊が、事故死していたことが分かりました。

(教授)たしかに17年前、関谷くんはうちの院生でした。

(亀山)その頃なんかこうトラブルみたいなのはありませんでしたかね?

(教授)問題児ではありましたけどね。これから世界を切り開こうとしている若者が聞き分け良くてどうするの。榊教授に可愛がられていたよ。

(右京)榊教授

(教授)関谷くんたちの恩師だね。彼らが数学の知識を検索エンジンに生かそうと思ったのも、榊教授がそういう研究っをしていたからなんだよ。

(右京)今もこちらの大学に?それはいつのことでしょう。

(教授)既に亡くなられました。それこそ17年前だったんじゃ…花火大会の当日、怪談から落ちてね。

その後、事件当時のことをサイバー対策課の土師(松嶋亮太)に、17年前の榊の事故の映像を調べるよう、協力を頼みました。

(亀山)聞いた通りですね

(右京)どうもありがとう。

(土師)マジでどうかしてるんじゃないですか、特命は。17年も前のしかも事故の映像なんて普通残ってないですからね。

(右京)しかしどうにかこうにかして見つけ出しましたね。

(土師)だからそれは僕だから出来たことで普通あり得ない要望なんですって

(亀山)言ってみるものですね

(右京)言うだけは只ですから。本当にどうもありがとう

(土師)あ、違うんだよな。欲しい言葉は。褒めて

その後、独自の推測をする右京と亀山

(右京)関谷社長は容がアルゴリズムを開発した年に恩師である数学教授が事故死した。偶然でしょうかね。

(亀山)それは関谷社長が榊教授の研究してたアルゴリズムを盗むために、事故死に見せかけて殺したんじゃないかって

(右京)ありていに言えばそうです。

(亀山)でもどう見ても完全な時効ですよ

そんななか、捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、麗音(篠原ゆき子)は、「ネクサーチ」の入退室記録から、丹羽を重要参考人として連行するためか、丹羽は黙秘します。

(伊丹)事件のあった深夜、あなたが会社のセキュリティーゲートを通った履歴がありました。

(芹沢)こんな夜中に何をされていたんですか?

(麗音)ドミノを並べてたんですよね

(伊丹)なんで俺がアイツより下なのか。そういうフラストレーションが溜まってた。だから関谷社長を狙った。

(麗音)何をしていたんですか?

(丹羽)携帯を忘れてとりにいっていました。

(芹沢)携帯を取りに戻るのに42分かかります?

右京と亀山は、榊の数学者の知人男性、小池を訪ねました。

彼は店で酔っ払いながらも、榊がアメリカの企業からスカウトされていたことや、戦争経験者であることを右京と亀山に話しました。

(小池)今更、榊の何が知りたいの。ここおごりだよね?俺のほうはうだつの上がらない数学者だけど、その道じゃ結構有名でアメリカのIT企業からも誘われていた。才能は世界を変える、それがあいつの信条だったから。自分のことよりもその才能を育てることが喜びだった。それにアメリカじゃどうせ行けなかっただろうしね。銃社会だろ?あいつ子供の頃、親の仕事でどこっつったかな、海外に住んでた。内戦があって、銃とか爆撃とかうんざりしていた。

(亀山)勿論、勿論。榊教授とはお友達だったんですよね?わかります。俺もサルウィンにいたんで。

(右京)榊教授は検索エンジンのアルゴリズムを研究されていたと伺いました。榊教授のアルゴリズムについて詳しく知りたいのですが、研究資料は持っていないのでしょうか?

(小池)そう言われてもね。奥さん早くに亡くなっちゃったし、息子が1人いたんだけど。当時まだ4歳だったかな、その子も親戚に引き取られたって聞いたし。

特命係の2人は、一旦警視庁に戻って、17年前の榊の妻の葬儀場の利用記録について調べました。

(亀山)なに調べてんすか

(右京)17年前の葬儀場の利用記録について調べてます。4歳のだった息子さんに喪主を務まらないですからね。

(亀山)親戚とか?…数原!

(右京)そのようですよ。親戚に引き取られたっていうのは数原さん

角田が飛び込んできて捜査一課の伊丹達が、丹羽を引っ張ったらしい。

(角田)伊丹たちが丹羽を引っ張った。なにも話さないらしい

その後、警視庁前にいる数原と話す特命係は、数原が取り調べを受けている丹羽の様子を見に来たことを知りました。

丹羽が取り調べを受けていることに不満を漏らす、数原。

(亀山)心配で?

(数原)文句言いに来たんだよ。警察ってのは昔からやり方が変わらない。こうやって冤罪が生まれる。

(亀山)でも丹羽副社長は容疑晴らす気ないみたいよ。なにも話そうとしないって

(右京)誰かを庇っているかもしれませんねぇ。犯人は親しい人物かもしれません。

(数原)人の為に人生台無しにする馬鹿なんていないよ。もし犯人を知ってて何も言わないんだとしたら…ドミノが効率よく倒れる確率は約2センチ。失敗したくない犯人も当然、その間隔で並べたはず。

(右京)ええその通りです。

(数原)昨日、現場を覗いた時、床一目、ドミノでいっぱいだった。単純計算で2㎝間隔でドミノを並べようとすれば5千枚は悲痛用になる。42分じゃ並べられない、実際はもっと複雑なコースだった。丹羽先生に犯行は不可能。

(右京)同感です。昨日並べてみましたが、100枚並べるのに90秒かかりました。

ここで数原はドミノの倒れる効率を数式にしたノートを見せました。

(数原)なら早く解放したら?毛営冊権力の不当な圧力をSNSに晒すよ?

(右京)随分必死ですね。自分のせいで慕っていた人物が疑われるのはつらいですか。君の父親、榊秀一さんは事故で亡くなったそうですね。ですが君はそうは思っていないのではありませんか。

ここで、榊のことを話題にし、数原の弱点を突く右京。

(数原)父さんは事故で死んだ。

数原のノートのおかげで取り調べが終わり、帰宅できることになった丹羽。

(丹波)有難うございます

(亀山)お礼は数原くんに。

(芹沢)今日のところは一旦帰しますけど、あなたの容疑はまだ晴れていませんから。

(麗音)非協力的だと余計疑われますよ。

右京は丹羽が、榊教授を支えながら助けようと呼びかけている映像を見せました。

(右京)ところでこれあなたですよね?

(丹羽)何を調べているんですか

(右京)17年前の事件と今回の事件の動機に繋がってると考えています。榊教授はあなたの恩師だそうですね。

(丹羽)目をかけていただいてました。教授の最期を看取ったのも私なんです。急いで病院に運びましたけど間に合わなくて。まだ小さいお子さんもいたのに

(右京)その小さいお子さんが数原くんだと気づいているんじゃありませんか?かつて榊教授から目をかけてもらった恩返しに彼に目をかけている。

(丹羽)償い…かもしれません。

(亀山)償い?なんの?

(右京)その償いの気持ちから彼を庇っているのですか。深夜、会社に戻ったのは数原くんのしていることが気になったからでしょう。あなたは社長室に仕掛けられたドミノを見ているはずなんですよ。

(亀山)ちょっと待ってください。もしそうならドミノをなんでそのままに。

(右京)そうです!関谷社長が撃たれてもかまわなかったのですか?

(丹羽)私は携帯を取りに戻っただけです

後日、丹羽の聞き込みを元に、事件現場の歩道橋を歩きながら、推理を展開する2人。

(右京)榊教授の事故があったのは月初めの金曜。その日は夜7時から研究室の会議があったわけです。

(亀山)そのためにここを歩いていたわけですね

(右京)ところが普段は電車通勤だったそうです。最寄り駅は大学の目の前、湖の歩道橋は通りません。その日に限ってタクシーを使ったのでしょうね。

(亀山)大学まで降りる為にわざわざこんなところまでタクシーで降りたんですか?

(右京)思い出してくださいあの夜は花火大会です。

(亀山)交通規制。なんでこんな日に

(右京)それで降りるしかなかったのでしょう。考えられるとしたら電車に乗り遅れたということでしょうかね

次に、榊の近隣住民の吉田という女性を訪ねた右京と亀山。

(吉田)まぁまぁ来客なんていつ以来なのかしらねー

(亀山)吉田さん、以前、お隣に榊さんという方がお住まいになっていたの覚えていらっしゃいますか?

(吉田)ええ。あの大学教授の。まだ小さかったお子さんを預かったり、夕飯をお裾分けしたりして懐かしいわ

(右京)榊教授は事故でお亡くなりになったと伺いました。

(吉田)そのことは申し訳なく思っているんです。あの日はパソコンが急にだめになっちゃって榊さんに頼んだんです。ほんの5分程だったかしら。でもそのせいで榊さんはいつもの特急電車に間に合わなくて

(亀山)それでタクシー拾ったんですね。

榊が亡くなった日、パソコンに不慣れな吉田は、榊にパソコンの調子を見てもらっていたのでした。

(榊)これは心配ありません。ネットの接続が切れただけですから。

親切な榊は対応してくれました。

(右京)失礼ですが出がけに捕まえなければならないほど、急を要していたのですか?

(吉田)月初めの金曜日には旭川に住む娘家族にテレビ電話をするのが習慣だったものですから。まさかあんな事故になるなんて。

吉田は月初めの金曜日には、旭川に暮らす娘家族とテレビ電話をするため、パソコンを使っているとのことでした。

そこで、デジタルに不慣れな吉田は榊に急遽、パソコンの不具合を直してもらったのです。

(吉田)あの日は娘夫婦とテレビ電話をしようと思っていて

「小手毬」で夕食をとる、右京、亀山、亀山の妻、美和子(鈴木砂羽)。

話を聞いた店主の小出茉梨(森口遥子)はあまりの悲しい出来事に驚きました。

(茉梨)なんですかそれ!不運すぎる!まぁ事故が起きる時ってそういうことなんでしょうけど、そういうときってあるじゃないですか。赤信号にずっと引っ掛かり続けるような日。

(美和子)大事な用があるときに限ってですよね。右京さんは事件性を感じているわけですか

(右京)そうじゃなければ復讐する動機がありませんからねぇ。

(美和子)運が悪い日としか思えない。

(亀山)不幸が重なったというか連鎖かな

(右京)連鎖!それです!

翌日。

関谷を訪ねると、ドミノが倒れるのを恐れる関谷。

(関谷)ドミノが、ドミノが。ちゃんと見ろ!

(右京)自然に倒れたんじゃないですか?ドミノがそんなに怖いですか?

(右京)何故仕掛けにドミノ倒しが使われたのかずっと不思議に思っていました。あなたに自分の犯した罪を突きつけることが目的だったとしたら。

(亀山)17年前、恩師の榊教授は歩道橋から足を踏み外して、事故死してますよね。当時の研究室のお仲間に17年前のことを聞きまわったんです。そしたら面白いことが分かりました。

(右京)あの日の会議はあなたの都合で金曜夜7時からに決まったそうですねぇ。会議に出るには家を6時に出なければなりませんでした。一方、月初めの金曜6時は、お隣の吉田さんが離れて暮らす娘さん家族とテレビ電話をする時刻。あえてぶつけたんじゃありませんか。榊教授が会議に遅れるように。

(関谷)誰、吉田って知らないな。

そこで、亀山は吉田が撮った生前の榊が学生達を自宅に招いた写真を見せました。

そこには、学生時代の榊も映っていました。

(亀山)吉田さんが撮った写真、ほら、ここにあなたも映ってますよね

(右京)あなたはそのなかでパソコンに疎い吉田さんが榊教授を頼りにしていることを知り、計画に利用しました。あの日貴方は吉田さんのパソコンをハッキングし、ネットの接続を切ったんです。たったそれだけのことなのにその後の連鎖が面白いように置きました。5分の遅れが榊教授の人生を狂わせたんです。いつも乗っている特急電車では間に合わず、仕方なくタクシーを拾った。

なんと、吉田のパソコンをハッキングしてネット回線を不安定にさせ、榊が会議に出席するのを遅らせたのは、関谷だったのです。

(関谷)違う!証拠はあるのか!面白いのかよ

(右京)偶然が重なった。会議を金曜夜7時にセッティングしたのは花火大会とぶつけるため。歩いたほうが早いとタクシーを降り、榊教授は大学へと急いだ。榊教授は幼い頃、海外で内戦を体験しています。

(亀山)それを元に、心療内科でPTSDで心療内科に通っていました。

(右京)榊教授にとって夜空を照らす花火は、爆撃の明かりと同じに見えたのではないでしょうか。小さな一押しが大きな崩壊に繋がる、それがドミノです。あなたのしたことはセッティングをして隣人のネット接続を外した。ただそれだけのこと。勿論、殺人の罪には問えません。あなたの最後の一押しは、最後に死が待ち受けるよう、計算されたものだった。

(関谷)当たり前だ、俺を人殺し扱いするな

(亀山)事故で死んだことが悔しくてたまらないのに、悪意のある一押しで死んだなら、そりゃ、遺族は許せません。

(右京)清掃員の数原君は、榊先生の息子です。

(亀山)当時まだ4歳だった彼も、父親が花火を異常に怖がっていたのを知っているはず。事故を不審に思い、当日あったことを思い返して逆算すれば事件とは無関係のあなたに辿り着くんじゃないですか。

(右京)会社のシンボルマークを見てなぜあなたが尻もちを搗くほど驚いたのかおのずと、解けます。

(亀山)ドミノの中に見えていた蝶が今までと違う意味合いに見えたからでしょう?

(右京)バタフライエフェクト。ブラジルで飛ぶ蝶の瞬きが巡り巡って影響しアメリカでっ竜巻が起きる例えです

(亀山)風が吹けば桶屋が儲かるってやつですね。

(右京)あなたの小さな一押しが巡り巡ってネクサーチを成功させた。それは間違いないでしょう。ですがその因果関係をすべて分かっているという例えで、数原君はあのドミノを作ったのでしょう。ネクサーチのアルゴリズムは榊教授から奪ったものですね?

(関谷)人聞き悪いな。恩師が残した功績を世に知らしめてあげたんだよ。まぁ俺の名前で発表して手柄を奪ったのは悪いと思うけど。世の中が求めてるのは若き天才なんだからしょうがないでしょ。教授も喜んでると思うよ。こうやって世界中の人に自分のアルゴリズムが使われるようになって。

(右京)思い上がりも甚だしい。

(亀山)丹羽副社長は知ってるのか

(関谷)そりゃ2人は知ってるけど事情を知ってあいつは反発したけどね。でも黙らせた。

(右京)丹羽副社長のあの言葉。ネクサーチの為にあなたがしたことに目を瞑ってしまった。その罪悪感から来る…数原くんへの懺悔の言葉だったのでしょうね

(亀山)負い目があるから数原くんの犯行も庇おうとした。

(右京)しかし、1つ分からないことがあります。なぜ数原君はあなたの眼や心臓ではなく、足だったのでしょう。父親はあなたに命を奪われたわけですから

(関谷)Wi-Fiいじくったくらいで殺されてたまるかよ

その後、数原を訪ねる2人。

(亀山)数原くんは

(数原の上司)今日は休むって

(右京)嫌な予感がしますねぇー失礼

(亀山)警察です。数学だけじゃなく他の分野も勉強しようとしてたんすね。

(右京)爆弾を作ろうとしてます。

なんと数原は父親の復讐を果たすために爆弾を丹羽のいる大学に仕掛けました。

(亀山)爆弾?!じゃあ今度は本気で関谷社長を?!

その頃、丹羽は、講師として招かれた大学で講義をしていました。

(丹羽)ということでこれからも皆さんの活躍に期待しています。興味があったら来てください。是非、ネクスサーチにも来てください。一緒に働きましょう。

その後、数原からの電話を受けた丹羽。

(数原)人が悪いな、丹羽先生も。いつから知ってたんですか?俺が榊教授の息子だって知ってたんですよね。知ってたから警察に疑われた時、何も言おうとしなかった。東一号棟の四番教室に来てください。

丹羽がある部屋に向かうと、ドミノが仕掛けられ、爆弾が発動する仕組みになっていました。

そこへ亀山が庇います。

右京はドミノと爆弾が起爆のセットになっているので、ドミノを崩しました。

(数原)邪魔するなよ

(右京)君は丹羽社長を慕っているとばかり思っていました。

(数原)そんなわけないだろ。情報を引き出すために慕っているふりをしてただけ。よくわかったね。副社長を狙っていること。

(亀山)これだよ、君のロッカーで見つけた。

亀山が一枚のメモを数原に見せました。

(右京)ネクサーチのホームページには社長と副社長の挨拶分が載っています。あなたの筆跡でした丹羽副社長、ネクサーチは2人で一人。表に立つのは関谷社長ですが、経営戦略はあなたです。榊教授が事故死した時も、実行したのは関谷社長でしたが、計画を立てたのはあなたでした。

(数原)普通の殺人犯のほうがまだましだ。自分の手を汚してるだけね。最初の一押しだけでまるで完全犯罪。そんな冷たい殺人計画なんて他にあるか!あんただけは許せない!ぶっ殺してやりたかった。

(右京)最初に会った時、僕はそれを誰に恨まれてこんなことになったのかという因果関係の話だと思ったのですが、文字通りの意意味だった。心臓を撃ち抜くようにセッティングしたのに何故足が撃たれたのだろうと。君は何かの計算ミスで狙いが外れてしまったと思った。だから事件現場の前で失敗の要因を探っていた。ですが、実際には丹羽副社長がセッティングを変えていたんです。

(亀山)42分の間に携帯を取りに戻るのは早すぎる。なにをしていたのかドミノの設定を変えていたんだよ。

右京と亀山は、丹羽が数原を犯罪者にしない為、ドミノの設定を変えていたことを説明しました。

(右京)君を殺人犯にしたくなかったからですよ。

(亀山)だから警察に疑われた時も丹羽副社長は何も言おうとしなかった。君を庇うために。

(数原)それは違う。警察に何も言わなかったのは関谷を狙ったのが俺だと分かれば、必然的に17年前のことが明るみに出るからだ。あの事故が自分の計画だったことを隠したかった。保身のためだ。俺を庇ったわけじゃない。卑怯な男なんだ

(亀山)卑怯な男なら君を最初から目をかけたりしないんじゃないのかな

(丹羽)数原瑛司くん。君を会社で見かけた時…君が数原の息子だと分かってた。瑛司、瑛司とよく話していたからね。目をかけたのは罪滅ぼしからの気持ちのためだった。そして君が私を殺しに来たことも。だけどいつのまにかその才能に心底惚れてしまった。本気で育てたいと思った。勿体ないと思った、復讐なんかで君の人生を終わらせるのは。

(右京)だから拳銃の角度を変えたんですね。

(丹羽)あのドミノを見た時、彼の憎しみの深さを知った。止めるにはどうすればいいのだろうと。拳銃を外せば計画を邪魔されたことに腹を立て、彼の復讐心を余計あおる結果になってしまうだろうと思いました。

(右京)それでミスを装いましたか。

(丹羽)ドミノは正確に2センチ間隔で並んでいたので中抜きすれば気付かれてしまう恐れがあった。その点、拳銃はくくりつけてあるだけだったので、何かの拍子に角度は変わってしまうことは充分あり得る。

(右京)しかし、それが裏目に出てしまったわけですね。

(亀山)関谷教授が尻もちをついたばかりに銃弾が当たってしまった。

(丹羽)完全に失敗すればなんて馬鹿な事をしたんだろうって。数原くんも冷静になってくれると思ったんです。

(数原)綺麗ごと言ってんじゃねぇよ。ただ自分が死にたくなかっただけだろ、あんたの計画のせいで父さんは死んだ。死んで償え

(右京)君は1つ間違っています。頭のいい君には気付いている。風が吹けば桶屋が儲かる、そんな机上の空論が一体どれほどの確率で成功するでしょうか。いやするわけがない。榊教授から本当にアルゴリズムを奪おうとするならば、そんな行き当たりばったりの殺害計画など立てるはずがない。

(亀山)このメモはどういった経緯で書かれたんですか?

そこで、数原は、学生時代に、関谷と共に、榊へのサプライズの為に花火を打ち上げる計画をメモに記したことを話しました。

(数原)お祝いでした。これまでの大学への貢献から榊教授は賞を受賞されたんです。私と関谷はサプライズに何かお祝いをしようと。花火を見たことがないと聞いたので、なら一番いいスポットで見せるのはどうかと。未熟な学生のいたずらです。でもそのメモ私が落としてしまった。それを榊教授に拾われて言われました。花火を見たことがないのはトラウマからだと知りました。海外で内戦を経験したことその時、初めて知ったんです。関谷も驚いていました。IT業界に殴りこもうそう、そう意気込んで会社を作ったのに。失敗続きで…関谷は焦っていました。それで教授の研究しているアルゴリズムを手に入れればと魔が差した。

(榊)サプライズか嬉しいな。でも花火はダメだよ。花火を見たことがないのはトラウマがあるからなんだ。気持ちだけ受け取っておく。

(右京)あわよくばそういう下心を持って本来、お祝いだったサプライズを関谷社長は殺人計画として利用したのですね。

(丹羽)そもそもいたずらで立てた計画です、うまくいくような計画じゃない。あれは本当に偶然に偶然が重なって。

(数原)偶然だからなんなんだよ!父さんが死んだのは変わらない!父さんからアルゴリズムを奪った!

(丹羽)驚いたよ、PTSDのある教授にある計画を実行するなんて。まさか何もないだろうと思いつつ、一抹の不安を覚えて。

丹羽は歩道橋の階段から、PTSDの症状が出て、花火を見て転落した榊から、デスクの鍵をもらいました。

(丹羽)これ、デスクの…

(榊)君たちに託すよ、応援している。

(数原)事実だよ。でも託されたアルゴリズムを関谷が自分の名前で発表するとは思わなっかった。それは奪ったも同じことだね。

(右京)一連の罪悪感から、あなたはネクサーチのシンボルマークを蝶に変更したのですね。変化と成長の象徴、関谷教授にはそう説明したのですね。でも実際には…

(数原)戒めのためでした

(亀山)小さな一押しが巡り巡ってネクサーチを成功させたことを忘れないように。

(右京)結局のところ榊教授の死は偶然にすぎず、アルゴリズムも託されたものだった。

(数原)だったら、だったら俺は…結局俺は何のために

(亀山)おい、やめろ!本当はそんなことしたくねぇだろ!

(右京)大義なき復讐だったということなのでしょうね。往々にして人はステータスでしか 相手を見ないものです。君に対して世間は冷たかったでしょう。ですが、丹羽副社長は違ったんじゃありませんか。君にとって父親の死後、自分を認めてくれた唯一の人だった。そうですよね?

(亀山)それが嬉しくてずっと数学習い続けてきたんだろ。だから警察に疑われた時、+受けようとした。

(数原)それは!警察に捕まったままじゃ復讐する機会がなくなるからだ。ぶっ殺してやる。

数原は混乱し、起爆装置を押そうとしました

(右京)どうしました?どうぞ、おやりなさい。それが君の本心です。気付いていませんでしたか。先程ドミノが爆発しなかった時、心底、ほっとした顔をしていたのを。もう自分に嘘をつくのはやめなさい。

数原の良心の呵責を見抜いた右京は起爆装置を彼の手から取り上げました。

数原は泣き崩れました。

(丹羽)数原君、お父さんがよく言ってた。才能は世界を変える。その言葉に励まされてあの会社を作ったんだ、世界に挑戦するために、待ってる

逮捕されていく

(右京)背中を押す。かつ榊教授がそうしたように、丹羽さんの後押しで、いつか数原くんが大きな花を咲かせるといいですね

(亀山)俺もそう思いました。

相棒24 18話「ドミノ」感想・みどころ

教授へのサプライズ目的で、花火を打ち上げる計画を立てた関谷と丹羽。

しかし、戦争経験者だった榊のトラウマを呼び起こしてしまい、心にショックを受けた榊が花火の音にパニックになって転落してしまうとは…。

関谷は亡くなった榊の検索アルゴリズムの研究論を利用し、歪な形で、成功をしたと思いました。

部下を顎で使う嫌われ者で、榊の手柄を奪ったことも悪びれないどうしようもない人間ですね。

数原は、榊の才能を受け継ぐ頭脳を持ちながらも、父の命を奪った者への復讐を企てていました。

しかし、人を殺せるはずがない彼の心根の純粋さと若さゆえの未熟さを見抜いた右京。

信頼していた丹羽に裏切られたと思い込んでいた数原ですが、本当は彼が榊の息子だと知った丹羽の優しさが見え隠れしていた切ない事件でした。

右京と亀山が言うように、丹羽の小さな一押しが、数原の更生に繋がることを信じています。

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