ボーダーレス広域移動捜査隊3話「悲しみの点と線」あらすじネタバレ
山梨県甲府市の住宅で、午後10時46分、強盗殺人事件が発生しました。
(友里枝)ただいま。康太?あっ!
その家に住む30歳の男性、笹野康太が殺害されているのを、母、笹野友里恵(南野陽子)が発見しました。
山梨県警の捜査一課が捜査を開始するものの、現場付近のカメラには被害者宅の周辺をうろつく不審者が映っており、その人物が東京都八王子市に住む深沢智導(植草克秀)だと判明しました。
警視庁が捜査に参入し、広域犯罪になったことで、仲沢桃子(土屋太鳳)、黄沢蕾(佐藤勝利)、赤瀬則文(井ノ原快彦)、須黒半次(横田栄司)らは捜査を開始します。
(黄沢)昨夜10時頃、山梨県甲府市内の家屋に強盗が侵入。家に住んでいた、笹野康太。30歳。発見したのは母親の友里恵、57歳、仕事から帰ったところでした。家にあった現金と貴金属、合わせて100万円相当が奪われました。山梨県警、捜査一課が現場検証泳尾美聞き込み捜査を始めています。
(白鳥)【田中幸太朗】これって山梨県警の仕事じゃ?俺達が山梨の現場に向かっているってことは?
(黄沢)そうです、さすが白鳥さん。ええそうなんです。
(須黒)俺達が山梨県警の捜査をしているってことは
(桃子)なに興奮してんだ。勿体ぶらず言え。
(黄沢)現場付近の防犯カメラの映像、被害者執念を歩く不審者が浮上しました。顔認証して警視庁のデータベースで照合。その人物の住所は、東京都八王子。深沢智導、65歳。証券会社をリタイアして今は無職。警視庁が行動監視に着手しました。深沢智導。
(赤瀬)ということは広域犯罪だね。東京と山梨にまたがった。
(黄沢)その公算が高いと思われます。
(須黒)そういや警視庁と山梨県警って
(美青)大変でした。去年、捜査権で合同捜査本部がたって
(須黒)あーあったねえ
(赤瀬)警視庁が乗り込んでいって東京をえこひいきするとかしないとか
(黄沢)そんなことがあったんですか
(須黒)ああ、山梨県警が仕事ボイコットするって騒いで捜査本部崩壊。
(美青)それ以来、犬猿の仲
(桃子)なに喜んでんだよ。仕事に前向きなのやめろー
(黄沢)いやだってそれなら俺達が間に入って、我々、移動捜査課の出番です。
(黄沢)突っかかってこないでくださいよ。この間のことまだ怒ってるんですか?すいません、桃子さんの悲しみも知らないで。。
(桃子)あと2年は口利かないつもり。本当に何でもするか。なら、私の奴隷になれ。次のパーキングに止まったら缶コーヒー買って来い。
(黄沢)言葉攻めとかヒールで踏むとか。
(桃子)お前、相当の馬鹿か?
現場に到着すると、警視庁捜査一課の根本が山梨県警と連携してふんぞり返った態度で、捜査していました。
(山梨県警捜査一課長)【コウメ太夫】とんだお荷物だよ
(根本)山梨県警が警視庁に暴力を振るった。逮捕だ、逮捕
山梨県警捜査一課課長の藤見は、警視庁の増田幽(松谷鷹也)に暴力を振るったのです。
(山梨県警捜査一課課長 藤見轟介)【阿見201】元柔道日本代表、藤見轟介
(桃子)怒れる猛牛。ふ、藤見轟介。
(増田)全治3日です。
(山梨県警捜査一課刑事)山梨県警をなめると痛い目に遭うぞ。おい、一番星、来るとは思っていたがもう腰引けてるのか?なんだ、そんなもんか一番星ってのは。とっとと山梨から出ていけ
(根本)シェフ、売られた喧嘩だ、やったれ!てめぇいつも筋トレしてんだろ
(白鳥)うりゃー
白鳥が山梨県警刑事と対峙しろと、轟介と対決するように言いました。
桃子もけしかけます。
(桃子)蕾?私の奴隷になるって言っただろ。
(黄沢)なんで一番星って言われているか知ってるか?俺達はな、世の中の悪を叩きのめし、事件を解決し、明けの明星のように空に輝く一番星とは俺達のことだ。俺達がなんで一番星って呼ばれているか知っているか。今日はこのくらいにしといてやる
(美青)吉本新喜劇か
(轟介)印籠を出せ
(赤瀬)あ、俺か。
現場の前では案の定、山梨県警の捜査一課と、警視庁捜査一課の根本輝彦(今野浩喜)が激突してしまいました。
(赤瀬)この事件は警視庁と山梨県警にまたがった広域事件です。なので我々、移動捜査課が72時間、合同捜査の指揮をとります。過去に色々揉め事があったかもしれないですけど、みんなで協力し合いましょうよ。今からこのトラックが合同捜査になります。
何とか赤瀬が捜査指揮命令書を提示し、合同捜査を開始しますが、友里恵は重要参考人である深沢と面識はありません。
さらに、須黒半次は友里枝の首元に痣があることに気付きます。
(黄沢)殺された息子の部屋です。
(桃子)引きこもっていた?
(須黒)お母さん、亡くなった息子さんのことですが…お仕事は何を?息子さん、30歳ですよね。他にご家族は?
(友里恵)済みません。何もしていません。5年前に主人を亡くしました、2人だけです。
美青は友里恵に、深沢智導の写真を見せました。
(美青)深沢智導、東京の八王子に住んでます。この事件の重要参考人です。ご存じではありませんか?
(友里枝)いえ、知りません。
移動捜査課では、白鳥(田中幸太朗)特製のおにぎりを食べながら、桃子たちは推論を展開します。
(黄沢)シェフが作ってくれました。いただきましょう。
(美青)待った!おにぎりガチャって書いてある。中の具がわからない。
(桃子)シェフのいたずら
(一同)いただきます
(赤瀬)はい、じゃあ皆さん被害者の報告をお願いします。
(須黒)近所の人に聞いたんだがずっと家で引きこもっていたらしい。母親に依存して暮らしている。暴力もあった。首には痣があった。
(美青)時々、家から怒鳴り声が聞こえたそうです。
(桃子)よっしゃ肉
(赤瀬)俺も鮭
(美青)鮭
(黄沢)なんで…イチゴって
(桃子)残さず食べろ
(赤瀬)重要参考人の深沢との接点は?
(須黒)知らないって言ってた
(美青)嘘をついている感じはしませんでした。
(須黒)たんなる飛び込みの強盗だと思うが
(赤瀬)深沢って男、任意で捜査しろ
(桃子)東京と山梨、直線より100キロもあるしね。美味ちい?
(黄沢)なわけないでしょ
深沢を任意で聴取することにした「一番星」。
(増田幽)一番星が
(根本)また来やがったな
(赤瀬)【井ノ原快彦】移動捜査課の者です。お話聞かせていただけませんか?
(増田)僕達が効いてます。割り込んでこないでください
根本は嫌がらせで近隣の主婦たちに移動捜査課を追い返すよう、呼びかけました。
(根本)済みませんそこの奥さん!警察に通報してください。
(黄沢)移動捜査課なんですぐどかすんで
一方、深沢の任意聴取に乗り出した移動捜査課でしたが、深沢からも被害者や友里恵との接点が見つかりません。
(美青)深沢さんご家族は?娘さんおいくつですか?
(深沢)娘がいます。今年で23になります。
電話が鳴り、出ない深沢
(美青)失礼ですが、奥様は
(深沢)5年前に離婚しました
(赤瀬)笹野さって方、ご存じですか?その方とのご関係は?昨夜、息子さんに殺されました。
(深沢)知りません。それが、私と何か?
(美青)犯行推定時刻、被害者の家の前で、あなたによく似た人物が。昨夜の10時頃、なにをしていました?
(深沢)たしかに私に似ていますが私じゃありません。うちにいました。
(赤瀬)山梨には行ってないですか
(深沢)行っていません、行く理由はありませんし。
(美青)娘さんは何時頃帰って来ますか?
(深沢)分かりません。帰ってきていないんです。あまり帰ってきていなくて、普段何をしているか把握していないんです。
しかし、深沢の娘の部屋を見ていた須黒は、事件に繋がる雑誌を見つけました。
桃子は須黒の娘のことに触れました。
(桃子)何が?そういえば黒さん娘さんいたよね?
(須黒)三久とか?もうすぐ結婚する。帰ってくるたび、おのろけ聞かされる。
さらに、深沢の自宅にどことなく違和感を抱いていた黄沢蕾はその夜、違和感の正体に気付きます。
それは寝室の窓ガラスが割れていたことでした。
夜にゆっくり過ごす移動捜査課は事件について意見を話し合います。
桃子は黄沢に肩をもんでもらっていました。
(桃子)あーそこそこ
(美青)つぼみん、私の肩揉んでくれない?ぱさついたフランスパンみたいに硬いの。
(黄沢)俺、奴隷なので
(赤瀬)聴取した深沢の件なんだけど
(美青)シロだと言い切るには少し気になることが…。
(須黒)なんだったんだ?何度もかかってきた電話は
(桃子)寝室の窓ガラスが割れていたんでしょ。
(赤瀬)いいコンビだね。いや、いいコンビだよ
(黄沢)気になることがあって。よくわかんないんですけど、、玄関にハイキングの道具があって。なんで気になるんだろ?なんでかな。うるさいの苦手だし
(桃子)被害者の家の玄関にも!お前なんか奴隷だし
(須黒)面白くなってきやがった
(美青)あ、防犯カメラの映像、クリアなもの届きました。
翌日、黄沢は深沢を訪ね、問いただします。
(黄沢)玄関にハイキングの道具がありました。ハイキングの趣味なら山梨県へ行ったことがあるでしょ。ハイキングや登山に適した山が多くある。ここからは電車でも1時間で行けます。あなた事件があった山梨県甲府市にに土地勘があるんじゃ?深沢さん!
深沢は桃子と黄沢に問い詰められ、自分が康太を殺したと自白しました。
(深沢)私がやりました。山梨にハイキングに行き、帰りに住宅地を歩いていたら裏口の鍵がかかっていない家を見つけました。リビングで金を探していたら
深沢は笹野家に窃盗に入り、康太を刺したことを自白しました。
(赤瀬)目的は兼ねですか?
(深沢)株の運用で赤字を抱えていて
(黄沢)あの家のことは本当に知りませんか?笹野さんもハイキングが趣味です
(深沢)嘘なんかついてません、知りません
深沢邸を後にした3人は警視庁へ戻ります。
桃子と黄沢は、緑川がアドバイスを参考に、深沢の真意を疑いました。
(赤瀬)メカじいからの教えだろ、知ってるよ。
(黄沢)深沢さんから変な音が聞こえてきました。人もメカも同じだって
(桃子)あの人、嘘をついていると思う
(白鳥)課長、どうでした?
(赤瀬)犯行を認めた
(白鳥)逮捕しないんですか?警視庁と山梨県警が取り調べしたいと言っています。
(根本)勝手な捜査進めてるんじゃねぇ。
(山梨県警刑事)【コウメ太夫】深沢の身柄をうちに渡せ。取り調べをさせてもらう。警視庁より先にやらせろ
(赤瀬)彼が嘘をついているって
(須黒)課長見てくれ
(美青)深沢と被害者の母親はハイキングが趣味ですよね。今いる深沢家がここ。笹野さんの家がここ。橙野山。ハイキングに適した観光名所の低山です。
後日、一番星は橙野山へ到着しました。
(桃子)おい、蕾、帽子買って来い
(黄沢)はい、ご主人様。かしこまりました
深沢は、一番星の移動捜査車の中で須黒による、任意同行へ応じました。
(須黒)任意同行に同意していただき、恐縮です。
再び鳴る、深沢の電話を怪しむ
(山梨県警刑事)移動捜査課が深沢を任意同行した?
(根本)ああ山梨の橙野山ってとこに連れて行ったらしい
(山梨県警刑事)橙野山?あいつら一体何考えてるんだ
美青は登山客に、深沢と笹野友里恵の写真を見せ、目撃証言を得ようとしました。
(美青)この2人ご存じありませんか?
蕾と山を散策することになった桃子は、不満げでした。
(桃子)なんでペアなんだよ
赤瀬が待っていると、「メカじい」こと緑川が恋人のくるみ(中村静香)を連れてきました。
(赤瀬)めかじい
(緑川)やっぱり目に付くな!こいつは!2つ向こうの谷から見えた。
(くるみ)なんなの?渋谷で走ってる宣伝トラックみたいな?
(緑川)俺がこしらえた。エンジンパワーアップしてな。中は捜査本部に改造した。見てみるか?くるみちゃん今度な?
(赤瀬)今、重要参考人を乗せて聴取中で。
(くるみ)この人は?
(緑川)車のあるじ、お巡りさん。警察にいた時、ある事件をきっかけに知り合いになってな。
(くるみ)ご苦労様です。メカじい昔お巡りさんだったって
(緑川)捜査一課の刑事だった、拳銃ぶっ放していたんだぞ、それから装備課に移ったが、こいつとは腐れ縁でな。同じ獲物を売っている。
(赤瀬)どうも、お若いですね
(くるみ)分かりにくい、解説求む。
(緑川)くるみちゃん、相手がどんなに偉くてもどんなに金があってもだな、人にはのめないことがある。生きてる限り許すことが出来ないことがある。くるみちゃんが俺と別れたいっていったらそんなの飲めないって言うよ。のめないじゃない。生きてる限り別れたくないって、つまりそういうこと。…死ぬわけにいくか、お前との約束が残ってる。
(赤瀬)ハイキングお好きなんですか?2人はハイキングで?
(くるみ)低山だし、人との出会いあるし、会話弾むしさ、ハイキングってマッチングアプリみたいなもん?
(赤瀬)お気をつけてー
赤瀬はくるみの「ハイキングはマッチングアプリみたいなもの」という言葉に引っ掛かりました。
その頃、森林を偵察する桃子と黄沢は、滝の写真が深沢の家にあることを思い出しました。
(黄沢)うわーいいところだな。
(桃子)この滝、深沢の家にあったわ。
(黄沢)やっぱり深沢さんはここに来たことがあるってことか
夜、深沢は取り調べを受けます。
(赤瀬)家は遠く離れた2か所でも事件は1つでした。深沢さん、あなた被害者の母親、笹野さんと知り合いですよね?
(黄沢)聞き込みで分かりました。コースにある途中の滝であなた達2人が一緒にいるところを。何人ものハイカーが目撃してます。
(桃子)この山で何度も会っていたんでしょ
(深沢)済みません、嘘をついていました。あの女を知ってます。
(赤瀬)どういう関係ですか
(深沢)なんというかとく覚えていません。
そこで、須黒が自身のつらい家庭の事情を話しながら、深沢の真意を追求します。
(須黒)お宅のお嬢さんだがごストにご執心のようだ。ホストクラブの案内雑誌やカタログがあった。私もよく見るんでね。私がホストにご執心なんじゃない、娘だ。お恥ずかしいが実はうちの娘もホストにはまっていましてね。仲間には娘とうまく行ってると言ってるが。何年か前に家を出た。私が仕事で娘との信頼関係を壊してしまった。あんたの娘と年が近い。まぁそんな話はいい。娘とは連絡がとれない。俺は刑事だ。あんたの言う通り、人探しはお手の物だ。娘は新宿の繁華街にいた。金をジャブジャブ払って金を払う為、自分も風俗で働いた。見つけて連れ戻そうとした。年は取りたくねぇもんだ。今も時々、新宿に行ってるが見つからない。死んだかもしれない。上司に相談したら火の粉がこっちに飛ばないようにしろとくぎを刺された。刑事課から飛ばされた。辞める覚悟は出来てる。警察官として恥ずかしい。父親失格だ、いや、警察官である前に父親失格だ。娘一人ちゃんと育てられなかった。娘を見つけたときが私が刑事を辞める日だ。
(須黒の娘 三久)離せよ!
須黒はとうとう、三久(白本彩奈)を見つけて、連れ戻そうとするものの、ホストと癒着がある闇金に殴られ、三久は不良達と帰ってしまいました。
娘の三久はそんな父親を冷めた目で見て男達と共に去っていきました。
桃子は須黒の凄まじい家庭環境に胸を痛めました。
(桃子)くろさん。
一方で、深沢も家で休んでいたところ、窓ガラスを割られ、娘の借金を返すよう、裏社会の男達が家を訪ねてきたことがありました。
ホストクラブ「イデシス」に通いで借金を膨らませ、貸した金を返せとヤクザが家にやってきました。
(男)ホストクラブ、イデシスから頼まれて代わりに貸した金の回収に参りました。
(深沢)娘はどこに
(男)自分で探そうとしていないくず親が。
深沢も闇金業者に家に押し入られ、暴力を振るわれたのです。
(深沢)うちの娘もホストクラブ通いで借金を膨らませてしまい、その日から彼らは毎日のように現れて。貸した金を返せと。
(赤瀬)それで何度も電話が
(深沢)毎日、朝から晩まで。
(深沢)娘は今も借金をして、ホストに貢いでいます。お金が必要だったんです。山で知り合い、家を特定しました。女が仕事で家にいないことを知り、盗みに入りました。
須黒は同じ境遇の深沢に共感し、仁美を潤ませるのでした。
間もなく、友里枝が移動捜査課の車に来ました。
(深沢)ここへ来ちゃいけない!
(友里枝)私が頼みました。息子のことは私が頼みました。本当です。深沢さんもういいんです、音を立てるだけで息子が暴れるんです。家にいても息を吐けないくらい地獄のような毎日でした。逃げるようにハイキングへ。そこで深沢さんと…そうですよね?ハイキングへ、そうですよね。この方もおうちから逃げ出すように、山に。
深沢は必死に友里恵を庇います。
(深沢)違う、違うんです、そうじゃない
深沢と友里枝は「親」という立場で子供に関して同じ痛みを抱えていたのです。
(深沢)みんな楽しそうなのに暗い顔をしていたので。
(友里恵)それからです、会うたびに話をするようになって。
(深沢)イルカのなごり雪って歌が好きで。意気投合して。
(友里恵)あと、風の海岸通りとか。それから毎週日曜に会ってお互いの身の上を話すうち
(深沢)似た境遇だと知って。
息子からのDVに悩まされていた友里恵に寄り添った、深沢。
(友里恵)昨日、髪を掴まれて引きずり回されて、パートの給料日だろ、金を出せって。でも帰ってご飯作らないと。
(深沢)私が終わらせます。私が息子さんの命を終わらせ、取った金は娘の借金の返済に使う。
(友里恵)息子が死ぬことは望んでいないって断りました。その夜、息子からお金をくれって言われて断ったら、私の心はその時に死にました。お互い合意の上だったんです。そうしたかったんです、2人共。
2人共、子供達のことでそれぞれの苦しみを抱え、共犯者となったのでした。
友里恵は康太から金をせびられ、暴力を振るわれたのち、心が限界になり、深沢に康太の殺害を頼んでしまいました。
(深沢)うちの家庭もこちらの家庭も解決する方法が何もなかったんです
(須黒)盗った金は?
(深沢)私の口座に、まだ返済には使っていません。
(赤瀬)深沢さんは強盗殺人、笹野さんは犯人隠避の容疑で。
ここで、2人の身の上と犯行動機を知った黄沢が納得いかず、声を上げました。
(黄沢)待ってください。警察って逮捕するだけなんですか?俺達、警察がもっと前に出来たんじゃ…もっと前に苦しんでいる人に寄り添うことが出来たんじゃ…!
(美青)その気持ちは胸にしまっておきなさい。
(美青)気持ちよさそうに寝ている
移送されていくなか、家族という呪縛から解放された笹野と深沢はぐっすり眠っていました。
ようやく、全てから解放され、安堵したような眠りでした。
(須黒)苦しみから解放されたからだな。うちの娘のことは黙っていてくれないか。出来ればもう少し一番星で働きたい
(赤瀬)それを知ったからってあなたの見方は変わらない。くろさんは優秀な刑事です。移動捜査課になくてはならない。
翌日、森林の中を歩く桃子と黄沢。
黄沢は目的があって、桃子を日の出を見ようと連れて行こうとしていました。
(桃子)どこ連れて行くの?
(黄沢)日の出を見ましょう、モココさん。ほらそろそろ空が明るくなって。あれ?明るいのに太陽見えない。
(桃子)あのさ、ここ西だよね?太陽が昇るのは?
(黄沢)東ですね。あーそうか、そういうことか、ああまたやっちゃった
(桃子)見えるわけないだろ!
(美青)お疲れ様でした。お先に失礼しますね。
(赤瀬)はい、お疲れ様
(美青)赤瀬課長のことですが、今のところ不審な行動は。引き続き監視を続けます。
美青は赤瀬のことを誰かに報告している潜入捜査官だったのです。
ボーダレス~広域移動捜査隊~3話「悲しみの点と線」
親と子の悲しいすれ違いとボタンの掛け違いが事件となってしまいましたね。
家に閉じこもりがちな息子によるDVを受けた笹野友里恵と、娘がホストにのめり込んで音信不通になった深沢。
山登りをすることで、導かれるように出会った2人は、互いの子ども達の更生とはほど遠い過酷な環境を生きていた…。
娘がホストにはまって、ヤクザが家に来たことで暴力を振るわれる深沢と、仕事に多忙で家庭を顧みない須黒が偶然にも同じ境遇で、とても心が痛みました。
親とのコミュニケーションがないことが、娘にとっては世界に取り残されたような感覚だと思います。
自分だけを見てほしいという、親に求める強い依存心が、そこへ行きついてしまうのでしょう。
営業だけの微笑みをくれるホスト達にのめり込んでしまう切なさも伝わりました。
須黒の娘も、深沢の娘もそれぞれに孤独を抱えていて、ホストの言いなりになっている状態。
親でない私ですが、須黒と深沢、それぞれの親としての思いに、心が張り裂ける思いでした。
自分を大切にしてほしいな。
そんな深沢は彼女の息子、康太を殺し、笹野家の金を奪うことで、娘の借金を返済しようとしていたなんて…言葉にならない思いでした。
赤瀬の動向を監視している、美青の正体がじわじわと気になるラストシーンに、今後の動向が気になりますね。
そこには、赤瀬と緑川が交わした2人にしか分からない事件の「約束」が隠れてる気がします。
切ないエピソードでしたが、ラスト終盤は、美青の正体と、赤瀬が移動捜査課にいる真の目的が知りたくなった3話でした。