ヤンドク!1話「ヤンキードクター参上!」あらすじネタバレ
都立お台場湾岸医療センター。
そこに、元ヤンキーの脳神経外科医、田波湖音波【ことは】(橋本環奈)が赴任してきました。
当時、16歳だった湖音波は、親友の堀田真理愛(平祐奈)を事故で亡くした過去がありました。
そのことをきっかけに改心し、脳外科医となりました。
一見、清楚で可愛らしい容姿の彼女は、病院内をざわつかせながら、颯爽と歩き、、脳神経外科のスタッフルームに向かうのでした。
(受付 村上)ねぇあの子みた
(受付 山崎)可愛い。絶対芸能人でしょ
(看護師)師長、京入院する田中さん、採血遅れるそうです。
(看護師長 高野ひかり)【馬場徹】診察の方ですか?あ…ちょっと!
間もなく、手術室の様子を見る湖音波の可憐さに目を奪われる医師の、鈴木楓良(宮世琉弥)。
(高野)ああ鈴木君、今、誰か来なかった?
(楓良)来ました。めちゃくちゃ可愛い女の子。
(高野)不審者だ
(鈴木)不審者?
仲では、脳神経外科医、大友真一(音尾琢真)と循環器外科医、村井が、緊急搬送されてきた救急患者をどちらの科で対応するか揉めています。
その仲裁に入る、看護師の佳代(薄幸【納言】)
(佳代)救急科かどっちの科がやるか決めてください
(大友)だから循環器内科で診てくださいよ。
(村井)脳神経外科で頼むよ
(韓国人研修医のソン・リーハン)早く決めましょう
(佳代)99%狭窄なんですよ。早くしてください
医師達の話し合いに行こうとする、湖音波を鈴木颯良が止めます。
(颯良)だめだよ、そこ病院の人しか入っちゃいけないとこだから
(佳代)早くしてください
(大友)警部の動脈狭窄でしょ!絶対循環器内科の領域です。
(村井)首から上は脳外だろ
(大友)頸部の下のほうだから肩。だから循環器内科で
(村井)いや、脳外
(大友)いやいや循環器!
緊急にも関わらず、押し付け合う2人を一喝する、湖音波。
(湖音波)ええ加減にしやあ!たぁけか!首から上も下も関係ねぇ。頸部動脈狭窄が閉塞したら命に関わることぐらぁ医者なら分かるやろ。
ドスが効いた岐阜弁を話す彼女に言葉も出ず、不審者扱いする大友と村井。
そんななか、かつて、事故に遭った湖音波を救った医師、中田啓介(向井理)がやって来ました。
(颯良)不審者です。
(高野)さぁ行きましょう
(中田)彼女は不審者じゃない。私が岐阜から呼んだ。今日からうちで働く脳神経外科医だ。着いたなら連絡しろ。その患者、脳外で受けろ。カテーテルは出来るな?
(颯良)君、脳神経外科医なの?
(湖音波)うす!勿論。
(大友)いや、部長、いきなり手術ってのは
(中田)私が立ち会います。すぐにクロピドグレル300mgとアスピリン200mgをローディング。
命の恩人との再会に、少し態度を変える、湖音波。
そして、中田の指示で、緊急患者の手術を急遽、任されます。
(湖音波)これより、左症候性狭窄に対する頸動脈ステント術を始めます。お願いします。エコーください。緑針ください。7フレシースください。
(中田)圧力あげて
(湖音波)ACT測定します
看護師の松本佳代(薄幸【納言】)と楓良は彼女の手捌きに驚愕します。
(颯良)めちゃくちゃうまくないですか
(佳代)うまいし早いし、的確だわ
(湖音波)クソうるさい!黙って仕事せや!たぁわけ!フィルターデバイス下さい。
真面目な湖音波は仕事中の些細な会話も許せません。
(湖音波)ステント広げます。バルーン下さい。インフレーション2、4、6…。写真撮ります。OKです、デフします。造影します、造影剤ください。ステンチ溜止完了しました。シース抜去します。止血処置。お疲れ様でした。ICUに搬送お願いします。
湖音波の華麗な手捌きと、天才的な技術により、急患のカテーテル手術は成功しました。
(湖音波)自分、変わったっしょ。あの頃と全然違うっしょ?
(中田)何も変わってなく見えるが。
(湖音波)はぁ?13年ぶりの再会すよ。もっと感動的なこと言えないんすか
(中田)特にない
(湖音波)ちゃんとなったから。あん時、先生無理だって言ったけど、ちゃんと医者になったから頑張る。中田先生の顔に泥塗らないようにするから
(中田)早く着替えろ。院長の紹介するから
湖音波は、院長の大河原嗣子(大河内寧々)と、事務局長の鷹山勲(大谷亮平)に媚び諂い、合理的な上層部の言いなりになる中田を見た湖音波は呆れ果てます。
(中田)院長、お連れしました。
(大河原)ようこそ、お台場湾岸医療センターへ
(湖音波)田上湖音波っす。
(中田)大河原院長は、当院で長年、内科医を務めておられたが、3年前に院長に赴任されたんだ。普通に喋れよ
(大河内)中田先生からお噂は聞いております。とても優秀な脳神経外科医だと。
(湖音波)そうすか
(大河内)期待してますよ
(湖音波)うす
間もなくお台場湾岸医療センターの設立について、湖音波は中田の付き添いの元、大河内から説明を受けます。
(大河内)当院は20年前、東京副都心計画の一環として建てられた公立病院です。病床数は600床。東京都の災害拠点病院にも指定されていて、この地域の基盤病院としての役目を担っています。
(湖音波)600床、岐阜の病院の2倍か。でかいすね
間もなく、病院の事務局長の高野が、事務局部長の熊野と副院長の虎島を連れてきました。
(鷹山)院長、新しいドクターが入ったとお聞きしましたが。
(大河内)こちらの田上先生です。事務局長の鷹山さん、副院長の虎島先生、事務局部長の熊野さんです。
(湖音波)あ、田上っす
(虎島)なんだその態度は?こちらは事務局長だぞ
(湖音波)さーせん。
(熊野)君、失礼だろ。さーせんって…
(鷹山)院長、勝手なことをされると困ります。当院の人事は経営責任者の私にあることをお忘れですか?
湖音波が採用されたのは、以前の脳外科医の小川が退職されたことや、彼女の有能さからでした。
(大河内)勿論、承知しております。ただ、脳外の小川先生が突然、退職されたので、一刻も早く医師が必要で。
(鷹山)脳外の手術件数は昨年度より減っています。寧ろ一人減って人員は適正になっりました。経営は戦略です。余剰戦力は赤字のもとです。
(熊野)事務局長の仰る通りです。
(虎島)院長!我々ドクターは現場、経営人事は磁極の責任範囲なのをお忘れですか
(大河内)私が採用を決めたのは責任範囲の話ではなく、現場に必要だったからです。
(鷹山)なるほど。つまり院長のトップダウンで決めたことですね?これ明らかに組織ガバナンスを無視した人事になりますが。
(大河内)いえ、そういうつもりでは。
(中田)いやー、申し訳ありません。これ全部私のミスでして。てっきり事務局長に新規採用のメールをお送りしたつもりなのですが、未送信だったみたいで。あー参ったな。最近、忘れっぽくて。彼女、岐阜の病院の院長にで引き取ってもらえないかと頼まれましてねーまだ3年目の新人です。以前、高山事務局長が、報酬が最低ランクなら採用してもいいと仰ったと思うのですが。
その後、湖音波は中田が昔の熱意ある医師とは違うことに不満をぶつけました。
(湖音波)なんであんな嘘ついたんすか。先生が呼んだんすよね。
(中田)ああでも言わないと採用を認めてもらえない
(湖音波)てかなんすかあの人、院長より偉そうにして
(湖音波)なんか中田先生、ダサいっすわ。あんなふうにご機嫌とってニヤニヤしてそんな人すか
(中田)偉そうじゃなくて、偉いんだ。失礼な態度をとるな。13年も経てば、人は変わる
その後もがちがちなルールだらけの勤務環境や事勿れ主義の同僚達の姿に呆れる、湖音波。
湖音波は、みんなに挨拶をし、大友に失礼な態度を取ったことを詫びました。
(湖音波)先ほどはさーせんでした。自分、興奮すると岐阜弁が出るんすよ
(ソン)たぁけってどういう意味?
(湖音波)愚か者
(ソン)じゃあ大友先生は愚か者なんですね
(大友)私は人生で一度も愚か者と言われたことはない。
(佳代)大友先生、東大学部出身なの
(湖音波)へぇすごいすね
(高野)デスクは其方をお使いください。
(湖音波)ドクターもナースもみんな同じ部屋なんすか
(高野)高山事務局長の意向で個別の部屋は無駄なので廃止になりました。こちらが医療従事者就業ガイドラインです。
(湖音波)え?細か!校則?
(高野)それと中田部長片退職した小川先生の患者さんを田上先生に引き継いでいただくよう、指示がありました。対象のリストはこちらです!
(颯良)下の名前の湖音波先生って呼んでいいですか?可愛いから。湖音波先生って手術するとき裸足なんですね。にしてもカテーテルめちゃくちゃうまいですよね。さすが中田先生の愛弟子
(湖音波)動きやすいんで。愛弟子じゃないっす。そもそも会ったの13年ぶりっす
(大友)じゃあなんで部長が君の手術に立ち会うんだ。もう殆ど手術なんてしてないのに。
(ソン)中田部長の手術着、初めて見ました。
(湖音波)え?そうなの?マジすか。
(颯良)なんでヤンキーみたいな口調なんですか?
(湖音波)自分ヤンキーなんで。まぁ、元すけど
(ソン・リーハン)【許豊凡【INI】】ヤンキーってどういう意味?
韓国人の研修医、ソンは、湖音波が話す独特のヤンキー言葉に興味津々です。
(佳代)やばい人ってこと
(ソン)じゃあ凄い人なんですね
(佳代)この場合のやばいは悪い意味ね
(ソン)日本語難しい
(大友)なんなんだアイツは
(高野)皆さん、経営戦略ミーティングの時間です。ミーティングルームへ移動してください。
経営戦略ミーティングに参加していても、湖音波は思ったことをそのまま言ってしまいます。
(湖音波)ドクターは関係ないっすよね
(高野)全員参加必須です。参加できない場合はリモートで参加してください。
(颯良)高野さんめちゃくちゃルールに厳しいので気を付けて。
(熊野)えー先月の病床回転数最下位は循環器内科でした。個別に課愛全店を指導しますので、科の医療従事者全員残ってください!救急搬送の受け入れについてです。ここ最近、助かる見込みが極めて低い…また地域のクリニックで対応な軽症な患者も夜間や休日に当院を便利に利用してます。これは病院の機能を歪めています。
(鷹山)我々の病院はなんでもかんでも受け入れる最後のとりでではない。今後は救急搬送の受け入れは事前トリアージを徹底し、医療資源を有効活用すべき対象に限る方針とします。
(湖音波)これなんの時間すか
(中田)黙って聞いてろ
看護師ルームで、湖音波にお台場湾岸医療センターの方針を教える看護師の楓良、佳代、大友。
(颯良)うちの科が怒られなくて良かったっすね
(佳代)村井先生、みんなの前で吊るし上げられて可哀そう。
(ソン)めっちゃ泣いてました。
(大友)この調子で我が脳神経外科はいい成績を残していこう
(湖音波)ここ病院っすよね?成績って会社じゃないんだから。
(颯良)湖音波先生が言っていることわかりますよー。ただうち、公立病院なんで。僕らもコスト削減のため、オペナース以外の業務も兼任させられてるんです。
(佳代)うちは税金で成り立ってるの。常に都民の目を意識しないとすぐに税金の無駄遣いって叩かれるんだからー
(ソン)前もナースがサボっていたってSNSに書かれて大炎上しました。
(大友)1年半前に鷹山さんが事務局長になって効率化と徹底したコスト管理を掲げて、全部署を数値管理するようになった。僕だってこのやり方が正しいと思ってない。
(佳代)ホントに聞いてない?この経営方針、中田部長も全面的に協力してるんだけど
(湖音波)中田先生も?
(ソン)あ、カップラーメン3分経ってないっすよ
(湖音波)自分、カップラーメンは3分以内に食べるんで
昼食時に、湖音波は数々の資料の同意書を書くよう、高野から求められました。
(高野)田上先生、この書類にサインをお願いします。今朝、石塚さんのカテーテル手術を行いましたよね?本来は手術前にいただくんですが今回は特例です。なのでまず、手術特例申請書を書いていただきます。続いて施設同意取得確認表。これは患者さんの同意書を医師がしっかり確認したかという同意書です。ただ救急で石塚さんの同意書がない状態での手術だったので、先に緊急手術決定報告書からサインお願いします。で、医療器を使う場合の使用予定器具報告書、手術中、事故を起こさないことを誓約する重大インシデント予防誓約書。無駄な医療行為を行わないコスト意識遵守宣言書、電気の使用を抑えるエネルギー製薬協力書、医療費制度に関する院内コンセンサス書…。
(颯良)田上先生終わった?
(湖音波)書いても書いても終わんないんすけど
(高野)田上先生、カテーテルを行った石塚哲也さん、ICUから戻りました。ご家族も病室にいらしています。
(湖音波)やっと仕事できる!
(患者家族 石塚の妻、清美)先生、本当に有難う御座いました。
(湖音波)いえいえ、哲也さん頑張りましたよ。しっかり処置しましたんで。
(石塚)どのくらい入院が必要ですか?
(湖音波)最低でも一週間は様子を見ましょう。お仕事ですか?
(石塚)ええまぁ
(湖音波)お仕事大型トラックのドライバーさんでしたよね?
(石塚)はい。タンクローリーの運転をしています。
間もなく、石塚が資格を持っていることを知り、湖音波は意気投合しそうでした。
(湖音波)てことは乙4の資格お持ちっすか?危険物取扱者乙種4種類、自分も持ってんっすよ、昔ガソリンスタンドでバイトしていたんで。一日どれくらいで運転するんすか?
(石塚)だいたい8時間すかね
(湖音波)てことは座りっぱなしでめっちゃ腰痛くないすか
(高野)石塚さん、術後間もないので休みましょうか
会話のしすぎで、高野に患者との会話は5分以内に済ませるよう、注意されました。
(湖音波)なんすか
(高野)当院では回診は患者さん1人につき5分までと決められてるんです。
(湖音波)5分ってなにも聞けない
(高野)ルールなんで
しかし、湖音波は反論します。
(湖音波)5分なのは患者さんだけっすよね
そこで、湖音波は、石塚の妻、清美と会話をし、信頼関係を作ります。
(湖音波)プロポーズはどっちからだったんすか
(清美)えー恥ずかしいですー
(湖音波)健人くんだって聞きたいよね
患者と話して、就業ルールを守らない湖音波を嫌々しく見つめる高野と優しく見守る、楓良。
(高野)患者さんは5分だけど家族ならいいっすよねって度20分もどうでもいい話してる。あとは任せる。
(颯良)あれ、湖音波先生は?湖音波先生面白い
(中田)済みません、田舎の駆け出しドクターでして。
その頃、鷹山に呼ばれて、湖音波について注意を受ける中田ですが、飄々とかわします。
(鷹山)彼女、着任早々ルールを無視しているようですが。中田先生と同郷だそうですね。
(中田)私が以前勤務していた岐阜の病院に勤めておりまして
(鷹山)連れてきた以上、責任もって教育してください。
その夜、湖音波の歓迎会を夜にすることを提案する、楓良。
院内の医師たちを誘いますが、都合が会わず、大友、佳代、颯良、ソンが参加。
(佳代)女の子だからメイクとか長い
(大友)22時までだからな
(湖音波)友達から服借りたんすよ。ちゃんとしなきゃって思って。とりあえず飲み物頼みましょうよ。
(楓良)ヤンキーみたい
(湖音波)ヤンキーっすよ
(楓良)ガソリンスタンドでバイトしてたってホント?
(湖音波)まじっす
(大友)危険だろ
(湖音波)ガソスタ危険すか
(大友)危険だろ、手怪我したり車に挽かれて頭打ったりするかもしれないし
(佳代)足広げるのやめなさい。大友先生、子供の頃から成績悪くならないように頭だけは大事にしてきたんだって。
(颯良)通学中もずっとヘルメット被ってたんだって
(大友)いや、徒歩だ。それに俺はサッカーで一度もヘディングしたことはない。
(湖音波)ぜってぇ関係ねぇ。
(颯良)大学の時?バイトしてたの?
(ソン)分かった、留学されたんですね
(湖音波)自分、高校行ってないっす。高校クビになった。
(大友)どうやって医者になった?
(湖音波)根性っす
(大友)根性だけでなれるわけないだろ、特に脳神経外科医。
(佳代)じゃあ中田部長とはどういう関係なの?部長が岐阜にいたのって10年以上前でしょ?その頃、湖音波先生は、まだ医者じゃないでしょ。
(湖音波)あはは!なれた。まぁいろいろあって
(大友)じゃあ、22時、解散だ。会計は1人4280円な?電子マネーの人は僕に送金して。
(佳代)湖音波先生はいいよ。歓迎会だし、4人で割るから。
(湖音波)ああ、自分、借りを作るの嫌なんで。お疲れ様でした。
その夜、みんなの前では気丈に振舞い、あっけらかんとした湖音波ですが、バイクの走行音で、トラウマが蘇りました。
ふと、父親の潮五郎から、電話がありました。
母を早くに亡くし、シングルファザーの環境で育てられた、湖音波。
(潮五郎)コト、なんで連絡しない?
(湖音波)ごめんみんなと呑んでた?
(潮五郎)飲み過ぎてないか?つまみは?ちゃんとバランス良く食ったか?心配やからに決まっとるやろ。どうだ、東京の病院は?
(湖音波)いちいちうるさいな。なんかようわからん。
(湖五郎)ほやけど、中田先生には会えたか?ほう、良かったな。コト、命の恩人にやっと会えたな。
(湖音波)会えた。なんか歓迎されてないかんじ
(湖五郎)何を言ってる!直々に呼んでもらったんや、ご奉公するんだぞ
(湖音波)江戸時代かよ。じゃあ切るね、おやすみ。
(湖五郎)コト、まだお父ちゃん話が…
翌朝、受付の山崎(倉澤俊)と村上(星野夢奈)にしつこく絡む、3人の若者達を一喝する湖音波。
(受付 村上)【星野夢奈】説明しますので
(男)怪我してんだよ、この野郎。
(竜司)なんでダメなんだよ、だからようこいつの家にあるって言ってんだよ
(受付 山崎)マイナ保健所がないと自費になるんです
(村上)以前もそういっておられてお持ちになっていませんよね
(湖音波)うるせぇな!たぁわけが!なにやってんだ、ここ病院だ。てめぇら表出ろ、全員まとめてしめたるわ!
(竜司)なんだこのガキ!なめたこと言ってんじゃねぇぞ。あ、やっぱり、姉御すか?ああ!やっぱり湖音波姉御だ!俺っす、竜司っす。おい、この方はな、俺が岐阜の頃のパイセンだ。
間もなく、男の一人がヤンキー時代の後輩、竜司だと知りました。
(湖音波)岐阜トレードの竜司か!こいつが保健所忘れちゃって。姉御で東京に会えるなんて。こんなことしねぇで真面目にやれ。
(湖音波)だったらまず自費で払え。後から持ってきたら返金されっから。とりあえずうちが立て替えておく。他人様には迷惑をかけない、弱い者は傷つけない、それが流儀だろうが。お前らも覚えておけ。
(楓良)ヤンキーだったんだ
湖音波の態度に、病院内の他の医師たちは戦々恐々します。
(大友)今、令和だろ?いつまで昭和のヤンキー引きずってるんだ
(湖音波)それが自分なんで
間もなく、患者一人一人をよく診る湖音波。
薬が多くて悩む患者には、薬を減らすこと、退院した患者を気にかけます。
(湖音波)じゃあこれとこれ、やめてみましょう。
そのことを高野にまた注意されるものの、湖音波は患者に寄り添う対応を続けます。
(湖音波)もしもし、大木さんその後どう?まだ激しい運動をしたらダメですよ。お酒も控えめにね。なんかあったら連絡してください
別の女性看護師からも、リハビリの付き添いを注意されます。
(女性看護師)田上先生、リハビリは理学療法士がやりますから。大体、申請出してないですよね
(湖音波)自分こういうの好きなんすよ。本人がやる気出しているんで。
湖音波は気にせず、高野から超過勤務なことや患者の女性がお菓子を食べたことを指摘されますが、自己流を貫きます。
(小橋)あー見つかっちゃった。お願い見逃して
(湖音波)うーん。ちゃんと病院食食べないと
(高野)田上先生、いい加減にしてください。外来の診察順は守らない、処方箋は申請なしで変える、挙句の果てには退院した患者さんに直電。全てガイドラインに違反してます。
(湖音波)外来の秋田さんは緊急性高かったから、順番変えただけですし、良子さんも自分が担当だし。あと電話ぐらいは別にいいっしょ。
(高野)田上先生、無届の勤務は禁止されています。申請出してないですよね?院内既定の超過勤務報告書を提出してください。タイムカーそれと、小橋さんにおやつ食べさせましたよね?管理栄養士さん怒ってましたよ。計画が狂うって。だからそういうのは栄養士が決めるんです。
(湖音波)自分、タイムカード打ってないんで。最初、プリン食べたがってたんすよ。だから、血糖値が緩やかな大福ならっ問題ないと思って。あとで謝っておきますー。
湖音波が院内のルールを破っていることが中田や大河内の耳にも届きます。
(熊野)田上先生のクレームが届いています。
(大河内)ただ私が聞いた話では、彼女の行動は医師としての理に適っている
(虎島)理に適っているかは問題じゃないんです!組織にいる以上、ルールを破る行為はそれだけで悪なんです!中田先生、私はね、鷹山事務局長と院長の間に立って、病院が上手く回るよう必死に調整しているんです。お願いですから波風が立つようなことしないでください。
(中田)承知しました。
しかし、大河内は、湖音波の対応は理に適っているとのこと。
石塚の回診に来た湖音波は石塚が中田の許可で退院したことに危機を感じます。
まだ石塚は一週間の入院が必要なのです。
(湖音波)清美さんお見舞いすか
(石塚の妻、清美)それが今日、退院できることになって
(湖音波)退院?誰に言われたんすか
(石塚)中田先生
間もなく、石塚を中田が勝手に退院させたことに憤慨する、湖音波。
(湖音波)どうして石塚さんを退院させるんですか
(中田)ああ、数値も安定した。術後の経過は良好だ。
(湖音波)石塚さん1週間療養が必要です。自分カルテに書いたはずっす。そんなことっどうでもいいっす。石塚さんには要介護4の寝たきりのお母さんがいます。退院したら入院前の無理をしてしまう。脳卒中のリスクがあります。現在の状態で退院判断するのは危険です。
(中田)君のカルテは無駄が多すぎる。小説か。もっと簡潔に書け。当院にはカルテ簡潔適正化のルールがある。それにうちは療養のための病院じゃない。基準の数値に達した患者はすぐ退院させ、新しい患者を受け入れ、病床の稼働率を上げるのが方針だ。1人1人の患者の事情まで考慮する必要はない。我々、医者は普通の人間だ。出来ることなどたかがしれてる。
(湖音波)なんでですか?なんでそんなに変わったんすか?中田先生言いましたよね。医者は普通の人間だ、でも患者の希望になることはできるってなんであの頃と全然違うこと言ってんすか
(中田)そんな昔の話忘れた
中田のやり方に違和感を覚える湖音波を佳代や大友はフォローします。
(颯良)湖音波先生、大丈夫?
(佳代)石塚さんには退院後、気を付ける点伝えるよう言っておくから
(大友)言ったよな、これがうちのやり方だ、早く慣れろ
そこで、湖音波は、別の医師に、石塚が不整脈を持っていることで、気に掛けるように伝えました。
(湖音波)村井先生、首から下は循環器内科診てくれるすよね、これ見てください。
石塚のカルテを村井に見せる湖音波。
(村井)石塚さんは脳外の担当だろ?
その後、湖音波は隊員の準備が済んだ石塚にまだ一週間の入院が必要なことを伝えました。
(湖音波)哲也っさん、軽い不整脈がありますよね
(石塚)はい経過観察って言われただけですが。
(湖音波)循環器内科の先生に相談したところ、頸動脈狭窄との因果関係があるかもしれないので念のため検査入院していただきたくて。
(石塚)でも治ってるならもう退院したいんです
(湖音波)お母さんのこと心配だからですよね。今無理して帰るより、きっちり治してから帰るほうがご家族の為になります。もう少しここにいてください。
(湖音波)へぇ、屋上眺めいいんすね。岐阜に海なかったから海見たらテンション上がるんすね。石塚さんの退院手続きやめたので許可してもらうためのサインをもらいたくて。
(中田)何故、自分勝手なことをする?いつまでそんな田舎病院のやりかたにしがみついてる?うちに来たならうちのやり方に従え
(湖音波)これが自分のやり方なんで。患者さんがどんな性格か普段どんな生活をしているのか、できるだけ患者さんやご家族から藩士を聞いて治療法やリハビリを考える、そうやってきたんです。いやです。どうでもいい書類ばかりで、くだらないルールだらけで、こんなんじゃ患者さん救えないっす
(中田)救うだけが医者の仕事じゃない。君はこの病院に何百人の患者がいて、何十人のスタッフが動いているか把握してるか?患者一人一人に情をかけすぎてシステムが崩れたら他の命が犠牲になる。うちは1人を助けるだけの病院じゃない。
(湖音波)だったら、こんな病院辞めてやる
(中田)辞めてどうする
(湖音波)岐阜の病院に戻る
(中田)ああ、それは無理だ。君が在籍していた岐阜白峰病院に補充の脳神経外科医を私が派遣した。もう戻る場所がない。ちなみに私は首都圏の主要な病院にも顔が利く。だから、一報入れておいた。脳神経外科医の田上湖音波は問題行動を起こすから受け入れないでほしいと。君はここで医師を続けるしかない。君が必要なんだ。
(湖音波)なんでそこまでするんすか。そういうことか、わかったわあんたが呼んだ理由。医者としての腕でも能力でもなく、自分の言いなりになる駒が必要だったんすね。思い通りになると思ったんでしょ?あんたに命を救われた、自分なら。
高校生当時、湖音波はヤンキー仲間の真理愛と麗奈と夜の街をバイクで走行していました。
そこで、事故に遭い、真理愛は即死、湖音波と麗奈は生存します。
その時に命を救ってくれたのが、中田でした。
間もなく、湾岸医療センターに、湖音波と同じように、切迫性ヘルニアの可能性がある16歳の少女が急患で運ばれてきました。
湖音波はそのケースに、自身のトラウマが蘇ります。
他の患者の対応もあり、大友は対応が厳しいと訴えます。
(大友)部長、うちもこんな状況です。それに開頭滅圧したところで心拍維持できるかどうっか。これは蘇生ではなく、延命の話になります。そこまでやる意味はないと思います。うちではなく、別の病院の高度救命にまわしてもらったほうが現実的だと思うんです…。
(高野)既に脳幹機能が低下している
(湖音波)ええ加減にせやたぁわけが。脳幹反射が消失してないなら助かる可能性がある。その可能性を残して諦めるなら医者やない!
(大友)反社が残ってるのと回復するのは全く別問題だ。誰が開頭したとしても助からない。
大友をまた一喝する、湖音波ですが、自分がその患者を助けると言いました。
(大友)お前みたいな新人が出来るわけないだろ!
(颯良)湖音波先生、カテーテルしか
(湖音波)外科手術も出来る。なめんな!自分はこの仕事に命張ってるんだよ!
搬送されてきた患者の少女、岡崎加奈は既に危険な状態で、開頭しなければ脳死状態になりそうでした。
湖音波はそのことを他の男性医師に説明します。
(男性医師)バイタルと挿管が先だ
(湖音波)いいからCTで画像出して!早く!瞳孔散大してる。ここで頭開けるよ。どけ!おっさん!挿管なんてしとったら5分はかかる!その間に頭蓋内圧が上がって脳ヘルニアが進行したら脳死になる!ほやからその前に、減圧せなあかんやろ。先に開ける!ミタグラム5ミリ!メス、ドリル!瞳孔チェック!オペ室運ぶよ
湖音波は、搬送されたことを蘇りました。
(湖音波)お父ちゃん、うち生きてる?…誰?
(湖五郎)たぁけ!お前の命を救ってくれた中田先生や。俺が駆け付けた時助からんと思ったんや。それを中田先生が助かる可能性がある、諦めるのは医者やないって言ってくれて。
(中田)具合はどう?右前頭部を強く打ち、陥没骨折を起こした。その破片が脳を圧迫したので、開頭手術を行った。頭切ったってこと。僅かだけど頭部に縫合痕が残るはず。これに懲りて二度とバイクは乗るなよ。
湖音波はかつて自分が開頭の処置を受けたことで、命が助かりました。
(湖音波)真理愛…真理愛、あいつ…いきなり出てきた女の子よけようとして。ハンドル切り損ねて、あいつ、あいつも一緒に事故ったんやろ。どこの病室におる?先生、真理愛はうちの親友なんや。助かったやろ?
(中田)彼女は助からなかった
(湖音波)真理愛の弔い、仲間とバイクで走ってくる
(中田)ええ加減にせぇや!友達を失ったのにまだ分からんか
(湖音波)真理愛が死ぬなんて訳わからんわ。ずっと一緒やった、真理愛がおらんなんて信じられないわ
そこで、中田は湖音波に、真理愛の頭蓋骨のレントゲンを診せ、命を大切にすることを教えるのでした。
(中田)分かった来い。見ろ、お前の親友の頭蓋骨だ、目を背けるなしっかり見ろ。この後頭骨に複数の陥没骨折がある。折れた脳の破片が脳実質を突き破って脳幹まで達していた。複数の陥没骨折。彼女がうちに運ばれてきた時には、脳幹まで達していた。
(湖音波)脳幹…
(中田)呼吸をつかさどっている場所だ
(中田)それでも彼女は必死に生きようとしていた。俺は最後まで諦めたくなかった。ただ助けることは出来なかった。でもお前は生きている。だからもう命を粗末にするのはやめろ。助かったその命をどう使うか真剣に考えろ。
退院した湖音波は、中田に絶対に医者になることを誓うのでした。
(湖音波)もうぴんぴん。なぁ中田先生、自分医者になりたい。医者になるのってむずい?無理かな
(中田)医者は普通の人間だ、でも誰かの希望になれる。なんで医者になりたい?
(湖音波)真理愛みたいな子を減らしたいから。なれる?
(中田)無理だ。お前みたいに勉強もしないでバイク乗り回していて、人に散々迷惑をかけてきたお前じゃ絶対だめだ。嘘を言ったってしょうがない。本気で医者になるには、今から血の滲むような努力が必要になる。遊ぶ時間だけじゃなく、睡眠時間や食事の時間も削って人の何十倍も努力しなきゃいけない。ただそこまで努力してもなれるかどうか分からない。そんな根性、お前にはないだろ
(湖音波)普通やればできるとか言わんの?今、根性がないって言った?気合と根性なら誰にも負けねぇ。自分みたいな人間でも誰かの希望になることを証明してやる!
そこで、右開頭血腫術で、自分と同じような症状の少女を救おうとします。
(湖音波)骨、抑えて。頭蓋骨剥離します。血腫吸引します。もっと水。硬膜形成します。4針下さい。
湖音波の手術の腕前を他の上層部の医師達と見ていた鷹山。
カテーテルと外科手術を両方できる湖音波の腕前に感心します。
手術中に、患者の容体が急変しますが、中田のアドバイスにより、右頸動脈の処置を施します。
(中田)落ち着け。外傷性の内頸動脈の乖離だ。右内頸動脈を遮断して出血を止めろ
(颯良)終わりました。
(湖音波)メス。遮断しました。浅側頸動脈から。
(楓良)中田先生、申請書が
(中田)あとで始末書を書く
その後、湖音波は中田にサポートしてくれたことを礼を言います。
(湖音波)中田先生のサポートのおかげです。有難う御座いました。
(中田)別に君を救う為でも患者のためでもない、病院の評判を落とさないために手を貸しただけだ。
(湖音波)とかいって昔と変わってなかったすね、気持ち。それに想像以上に先生の技術半端なかったっす。やっぱり来てよかった。自分は、命を救ってくれた中田先生の下で一人前の医者になりたいんです。もっともっといい医者になって、患者の希望になりたいです。なのでいてやりますよ。このくそみたいな病院にいてやります。いつか一人前になったら自分とタイマン張ってください。
翌朝、患者の加奈が回復します。
(加奈の母)先生、どうですか?
(湖音波)術後の経過も順調です。血腫も綺麗にひいてるし、腫れも落ち着いている。
(加奈)ねぇ湖音波先生、私ダンスやってるんだけどまた踊れるかな
(湖音波)踊れる。だからしっかりリハビリ頑張ろう。加奈ちゃんなに系のダンスやってるの?
(加奈)ヒップホップ。先生やばい。
その後、加奈が撮った動画が拡散しました。
間もなく、病院内食堂で、湖音波は父の湖五郎と再会しました。
娘が心配で、食堂を一時的に休んで、湖音波の院内食堂で働くことにしたのです。
(颯良)うちの食堂、絶品なんですよ
(湖音波)自分、カップラーメンでいいっす
(湖五郎)どうや、びっくりしたか、サプライズや。お父ちゃん、コトのこと心配でこっちに来たんや。食堂は一時休業や。コト、会いたかったよーコト
(湖音波)くっつくなって!
鷹山は中田を呼び出し、湖音波について叱責します。
(中田)先日の手術の件、失礼いたしました。
(鷹山)イレギュラーなことをされますと困りますね。あの新人に感化されたんじゃないですか。彼女はルールを破るだけじゃなく非効率的なことばかりしていると報告が入ってます。本当に注意していますか?
(中田)みたいですねぇー厳しく注意はしてるんですがね、まいったまいった。田上湖音波は使えますよ、手術の腕前だけじゃなく、例のあの件でも
中田が湖音波を病院に呼んだ本当の理由が隠されていました。
ヤンドク1話「ヤンキードクター参上!」感想・みどころ
可愛らしいビジュアルに、小柄であどけなさもある湖音波。
しかし、実態は泣く子も黙る、熱血元ヤンキーの脳神経外科医です。
腕前も申し分ないほど素晴らしく、外科手術とカテーテルが両方できる天才でしたね。
某別の医師を彷彿させる患者思いの真心と、相手がだれであろうと目の前の命に向き合う熱き心に感動しました。
バイクを乗り回していたやんちゃ娘だった湖音波が、事故と親友の死をきっかけに、脳神経外科医になった湖音波は元々、天才肌だったのでしょうね。
病院の面子や、患者の受け入れを改革しようとするルールに真っ向から異論を唱え、命の為に奔走する彼女の背中を追いかけたくなりました。
父の湖五郎にメリハリのある子育てをされた湖音波は負けん気が強く、個性が強すぎましたね。
湖音波と衝突が多い高野と大友も、湖音波がお台場湾岸医療センターに必要な医師だと気づいていくことでしょう。
最後に、湖音波をかつて救った中田は、湖音波を自身の病院に呼んだ真相を隠しているので、「田上湖音波は使える 例のあの件で」って言葉が印象的でした。