しあわせな結婚

しあわせな結婚1話

しあわせな結婚1話あらすじネタバレ

弁護士の原田幸太郎(阿部サダヲ)は、世間の注目を集めるセンセーショナルな事件の裁判で、多くの無罪を勝ち取る活躍が知られていました。

「慰謝料は50万から100万がせいぜいですね」

「夫を寝取り、その上、私に嫌がらせをしても、それっぽっちなんですか」

「それっぽっちです。それっぽっちのことに時間とエネルギーを費やすより、慰謝料はいらないと相手の女に見せたらいかがですか?相手は心底負けたと思いますよ」

「そうですね」

隣に居合わせた女性(野呂佳代)の夫が、幸太郎の言葉にうなずきました。

「やめて!その声聞くのも不愉快なんだけど!」

「離婚されては?声も聴きたくない相手と一緒に暮らしてても意味はないでしょう」

「あなた本当に弁護士さんなの?一人になったら生きていけない」

依頼人の女性(野呂佳代)は講義します。

「財産分与についてはお任せください。奥様の生活が成り立つよう、ご主人とご相談しますので。クライアントの利益の為に働くのが弁護士です。あなたはそもそも、結婚という名の曖昧な幸せを信じすぎておられる。人間はしょせん一人です。2人でいたほうが幸せというつがいの幻想から解放されれば、逆に、お2人が婚姻中の関係から友人になれることもありますよ。だって元夫婦ですから。」

次の年配の夫婦の依頼人にも、幸太郎はこう言いました。

「慰謝料を請求し、いやいや結婚生活を続けるより、建設的だと思います。いいですねー離婚されたらさっぱりしますよ。これからがお2人の人生です。」

「あの、先生も離婚されたことあるんですか?」

「いえ、結婚の経験はありません」

「原田は独身主義ですので」

横にいた今泉が補足します。

テレビ番組も出演し、お茶の間から絶大な支持を得ている人気弁護士です。

本と並行して、ワイドショーやクイズ番組でも見ない日は無い多忙な日々を送っていました。

ある日、幸太郎は討論番組の出演中に倒れ、病院に搬送されました。

「独身だからなんなんですか。そういう既成概念がこの世を住みにくくしてるんですよ!」

一命を取り止めた幸太郎ですが、50年間独身を貫き、両親は既に亡き、一人息子でした。

「足の血栓が腫れます」

「何事も理知的に解決するのが仕事なので、暴力を振るわれるのは」

しかし、前日につばさ(小雪)に足を蹴飛ばされました。

「私達、結婚しないの?」

「しないよ」

「家に自分以外の人がいるのがだめなんだ。」

「一緒にいたいとは思わないんだ?」

「いたいよ」

「時々、一緒にいたいだけでしょ」

なんとか手術を終え、安静にしている幸太郎。

「特別に3分だけですよ」

メールを見るものの、みんな上っ面な言葉ばかりで呆れます。

「孤独が寂しいとか感じたことはなかったが、俺は今、孤独感に襲われている」

不意に猛烈な孤独感に襲われた幸太郎。

思わずエレベーターで乗り合わせた見知らぬ女性、鈴木ネルラ(松たか子)に声をかけてしまいました。

「お見舞いですか?…失礼しました。着きましたよ」

「どうぞ…あげます」

するとネルラは、紙袋を彼に渡して早々と立ち去りました。

「ネルラ…美術の先生」

渡された紙袋には、現金が入った袋が入っていました。

ネルラにお金を返したほうがいいかとメールしたものの、返事が次のようにきました。

(返さなくていいです。病棟何号室ですか?伺います)

ネルラのことが頭から離れない幸太郎。

「父が7階に入院していて」

「お父様が入院されているんですね」

「こういうの手術の前に渡したほうがいいですよね。でももう渡さないほうが」

「それならいいんじゃないんですか」

入院している間、ネルラとまた会えるのではないかと期待するものの、見舞いに来たのは友達の弁護士の臼井(小松利重)でした。

もう一度、ネルラに会いたいと言う願いは叶わぬまま、退院の日を迎えました。

幸太郎が玄関を出ると、ネルラの姿がありました。

「今日はどうされたんですか?僕また来てくれるんじゃないかと思って期待してたんですよ。馬鹿ですね」

「きました。お迎えに。あの…家に来ませんか?」

「う、うちとは?あ、僕の家ですか」

「私の家です。あ、今、口が勝手に動きました」

「行きましょう」

ネルラに運命じみたものを感じた幸太郎は、彼女と電撃結婚を果たします。

「寝てていいのに」

「今日テレビの日なんだ」

「足どうしたの?」

「股関節がちょっと。ベルリオーネっていう18世紀の画家が、股関節の女という絵を描いてるの。」

「変なタイトルだね」

「ドン・ナ・アラモーダ、いい響きでしょう」

「彼女は股関節が開くことを願ってその絵を描いたのよ。絵画におけるフェミニズムの原点ともいわれているの。技術的には未熟だけど意思のある絵で私は好きなんだ。今日何食べたい?」

「ビーフシチューかな」

「今日みんなで食事する日だから」

学校でもネルが結婚したこと生徒達に話題です。

まず、生徒の美海が話を切り出しました。

「ネルネル、結婚したんだって」

「くそ暗い家になるな」

小生意気に悪態をつくのは、山下朱音。

「ああいうのに沼る男もいるんじゃないの」

与田星羅とカレンも口々にします。

「エロいというより変態同士の結婚だよ」

「先生、旦那さんとどこで知り合ったの?」

「今日は手のデッサンです。全体の構図とかバランスはいいから細部に注目してみて。指先とか関節のしわとか。神は細部に宿るともいうでしょ」

「変態っぽい」

「芸術は変態っぽいところがありますね。芸術の端っこに触れるところです。自分の手を見つめてどこに触れるか決めてじっと見る」

その頃、週録を終えた、幸太郎は総合プロデューサーの倉澤ちか(堀内敬子)に結婚のことを追求されます。

「お疲れさまでした。さすがでした」

「また褒められちゃったよ。プロデューサーに」

「お祝いなにが欲しい?」

「隠したって駄目よ。奥さんの家に入ったらしいじゃない。みんな知ってるわよ。今までいたマンションどうしたの?」

「一人になりたいときはそっちに帰るから」

「一人がいいって言ってた、原田幸太郎が。あなたを変えた人どういう人なのかしら。原田幸太郎に言語化出来ないことあるんだ。」

「ねぇ股関節の女って描いた人知ってる?」

「フェミニズムの萌芽みたいな人?」

「知ってるんだ凄いね」

「コメントまで甘くなったらクビよ」

「プレゼントは空気清浄機で」

「番組からの番組からプレゼントします」

各階にネルラの父、寛(段田安則)、弟、レオ(板垣李光人)、叔父の考(岡部たかし)らが住むマンションで新婚生活をスタートさせた幸太郎なのでした。

幸太郎が住むのは、ネルラの父が所有のマンションです。

週に1度家族で食事を楽しむなど、結束の強い鈴木家。

「こんばんは」

伯父の寛に手始めに声を掛けた、幸太郎は、朗らかな幸太郎にほっとします。

「今夜はビーフシチューだよ」

お参りをしているネルラに声をかけた幸太郎ですが、ネルラは無視。

「ねぇ」

「こんばんは。アイドルの衣装縫ってるんだって?」

「縫子じゃなくて、デザイナーです」

「今日は幸太郎君の初日だから。乾杯」

「幸太郎君のリクエストのビーフシチューだよ」

「もっとしゃっばしゃばなのをと思って、ビーフシチューっていったんですけど、期待以上に美味しいですね」

「女房が亡くなってから、この子のバッグ作らなきゃいけなくて。レオも興味があって今じゃデザイナー」

「僕のお母さんは孝ちゃんだから」

「大学はどうだ?」

「大会が近いから大学に行く暇ない」

「じゃあ辞めればいい」

「自分で学費払ってるからいいだろ」

「誰が払ったって同じだ。官僚にならないなら東大に行く意味ない」

「ビーフシチューにカレーが入っているなんて珍しいですね」

「レンコンくらい幸太郎さんのこと好きかも」

「こんな時間からゴルフのレッスンする人いるんですか?」

「副総理のご指名だそうで」

「ゴルフがうまくないとトランプチームと付き合えない」

「宮沢賢治全集は亡くなった奥様のですか?」

「ネルラって銀河鉄道の夜のカンパネルラからとったって聞きました」

「レオはレオニーという画家からとってる」

「絵本もありますね」

「レオは母親の顔知らないから、彼の為にとってるけど手にも取らない」

「宮沢賢治読んだことないんで読んでいいですか?」

「死んだカミさんは宮沢賢治とレオレオニは神様だと言っていた。宇宙に記者を走らせたり、色彩やにおいまで描くことができる壮大な想像力の持ち主で、

「宮沢賢治とレオレオニーが好きでさ、自分で作った会社があるけど、ユーモアと正義の人でもあるんだそうだ」

「ユーモアと正義の人、いいですね」

ネルラの社長は最大の缶詰社長。

「お義理父さんは新しい仕事されないんですか?」

「自分で作った会社を追われてだいぶがっかりしたが、まだ終われない。今度相談にのってほしいことがあるんだが」

「弁護士としてですか?」

「金とるのかよ」

「お役に立てば何なりと」

「俺は弁護士が嫌い。会社を追い出された時も敵の弁護士が嫌な奴だった」

その後、自分たちの部屋にエレベーターで帰る幸太郎とネルラ。

「仕事でいろんな人見たけど君の家族は特別だね。カムパネルラ」

「君と出会った時、エレベーターであったね。運命だった」

退院した日に、寛が焼いたトーストをネルラの家で食べた幸太郎。

「美味しいですね」

豪快にクロワッサンを食べる、ネルラが印象的だった幸太郎。

「初めて家でクロワッサン食べたとき、幸太郎さんに抱き着きたかった。出来なかったからクロワッサンを出したの。幸太郎さんはなかったの?」

「あ、いや」

「病院で抱き着こうと思ってた」

「もっと激しくしてもいいよ」

「しゃばしゃばのビーフシチューってどんな感じ?」

「給食にある感じ。事務所の定食屋にあるけど食べに行く?」

「うん」

翌日。

職場では、弁護士の今泉(金田哲)と、臼井から祝福されます。

「先生は結婚式しないですか」

「今泉君の披露宴は盛大だったなー最高裁の判事がぞろっと揃って」

「その節は素晴らしいスピーチ有難う御座いました」

「金屏風の前に並んで恥をかく勇気はないよ」

「僕らの為にみんなが集まってくれたんだなと思ったら、嬉しかったんですけど」

「素直でいいね。結婚して変わる人もいるけど」

「結婚は思ってた通り、心地良いものではないよ。一点突破の魅力もあればそれで鬱陶しさは一瞬で消えるけど」

「一点突破の魅力ってなんですか?」

「荒れたかかとにクリームを塗る感じ」

「シュールですね」

「誰が見ても美しいところを愛でるのは夫婦じゃないだろ」

「全然分からないです」

「私もわからないです」

「貧しい部下たちだ。じゃあ私は妻と待ち合わせなのでお疲れさまでした」

幸太郎は先に洋食店に行くと、ネルラがまだ来ません。

電話するものの、電話に出ないネルラ。

そこで、会社に電話します。

「うちの奥さんメールも既読にならない、電話も出ない、交通事故とかに遭ってないかな?身元不明の40代女性って言われてないかな。定時には学校を出てるんだけど」

「待ち合わせに遅れたくらい大げさじゃないですか」

「念のため、電話してみよう」

学校にネルラを探しに行った幸太郎はネルラが車の中で若い男性といるところを目撃しました。

帰宅後、ネルラを問い詰めます。

「定食屋行ったけどいなかった」

「1時間はいたよ!なにか困ってることあったら言って?俺、弁護士だし、元検事だし」

「困ってるけど今は言えない」

翌日。

もやもやした気持ちを抱えながら仕事をする、幸太郎。

幸太郎に電話がかかってきました。

「磯村大臣のバカ息子、昨夜泥酔して六本木失踪。公然わいせつ罪で逮捕されたそうです。間もなく釈放されると迎えに行くと」

「俺もいきます」

「相手はガキだ。今泉君のほうがいい」

「担当弁護士だから」

「今回は外の記者に対して謝ることはありません。何も言わずに直行です」

なんと、磯村の息子(戸塚純貴)は、幸太郎を見つめる謎の男(杉野遥亮)に気を取られている間、記者の前で謝罪しました。

「この度は申し訳御座いませんでした」

男を追いかけた、幸太郎。

その男はネルラと車の中にいた男です。

「私に何か?」

「私はネルラの夫です。ゆうべネルラと会ってましたね」

「昨日なぜ奥さんと会ってたのかお話しします」

帰宅後の幸太郎はネルラがデッサンをチェックしているところに遭遇しました。

「警視庁捜査一課の黒川です。昨日原田ネルラさんに15年前の再捜査が決定したことを報告しました。2010年港区の倉庫で男性が死亡。死んでいたのは布施夕人、当時30歳、第一発見者は布施の婚約者だった鈴木ネルラです。当初は現場の状況から布施は階段から誤って死亡したと思われました。被害者の頭部から不可解な傷が2か所。階段を転落し打ち付けたとは考えられない傷でした。まるで鈍器で殴られたような」

なんと、ネルラは元婚約者の布施夕人(玉木玲央)を殺害したことの容疑がかかっていたのです。

「それは階段から転落したのではなく殺されたってことですか」

「事情聴取しましたが、自分はやっていないの一点張りでした。犯人は見つからず、事故として処理されました」

「再捜査を願い出たのはあなたですか?」

「ええ」

「ネルラを疑っているんですね?」

「そうです。立ち入ったことをお聞きしますが原田さんは15年前のことは何も知らずご結婚されたんですよね?何故奥さんはそのことをあなたに言わなかったんですかね」

自宅にて。

「ご飯にするね」

警察。

「転落死が疑われながらも事故として処理された本件は殺人の可能性がある。第一発見者の鈴木ネルラ」

「証拠はあるのか」

「再捜査の根拠は乏しいんじゃ」

「いやならやめてくれていい!15年間ずっと自分の頭の中にこの事件があった。きっとなにかあるからだ。この世には裁かれなきゃいけない人間がいるんです。当時、自分は捜査の過程を見ていたが、調べが尽くされたとは思っていない。」

その頃、イタリア語のような寝言を言うネルラが気になる、幸太郎。

刑事の黒川の言葉が気になる、幸太郎。

暖かい家族の暮らしを手に入れた幸太郎の運命は大きく狂わされていきます。

しあわせな結婚1話感想.みどころ

独身で天涯孤独な幸太郎。

ワイドショーなど引っ張りだこで、独身貴族を謳歌していましたね。

自分以外の人が家の中にいることが苦手なところは私も共感できるところがあります。

家の中に誰かがいるって気を遣うことが多いから、一人が楽ですよね。

一方で、幸太郎が両親亡き後の一人息子で、病院で孤独を感じる場面は、私の未来と全く同じなので、彼の寂しさや言いようのない孤独感が分かります。

なんでも一人でこなさなければならない重圧や、入院した時は心細いですよ。

そんな彼の前に現れた風変わりな女性、ネルラ。

容姿端麗な美術教師ですが、なんと殺人事件の被疑者の顔が恐ろしすぎました。

松たか子さんの冷静沈着さと、夫になった幸太郎に甘えるところのギャップが掴みどころのない怖さを感じました。

ネルラの家族の寛、レオ、孝は個性的ではあるものの、とても暖かい家族です。

あの中でご飯を食べたら、優しい時間が流れるだろうなと思いました。

でも、幸太郎の家族とご飯を食べるのも会話しなきゃいけない空気や波長を合わせなきゃいけないところが苦手なのはわかりますね。

一人ぼっちから、人生が好転するはずの幸太郎が手に入れた「幸」は本物なのか次回も楽しみです。

 

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