相棒24 16話「町一番の嫌われ者」あらすじネタバレ
のどかな公園ー。
佐藤淳子という女性が、ゴミ鋏を鳴らしながら、通行人を威嚇していました。
テニスコートを意味深に覗く淳子を学生の吉沢が注意しました。
(学生)吉沢さんあの人また見てるなにか言ってくださいよ
(吉沢)女子があなたのこと怖がっているんですよ。前もここにいましたよね。
吉沢は最初は普通に注意したものの、苛立って淳子を突き飛ばしてしまいました。
(淳子)なんで怖がる?なんで私を怖がる?誰かに迷惑かけたか。…きゃあっ!
(吉沢)二度と来るな
吉沢は淳子を突き飛ばしました。
「町一番の嫌われ者」と悪評が立たない、佐藤淳子(横山めぐみ)の遺体が発見されました。
鑑識の益子(田中陸三)が、右京と亀山に説明します。
(益子)死亡推定時刻は昨夜、11時から12時。死因は脳挫傷かな。で、あそこのベンチの金属部分で後頭部をぶつけたみたいだ。まぁ当たり所が悪かったみたいだな。
(右京)足跡が残ってますね
(益子)もう一方は25㎝。スポーツ系のシューズだ。
(亀山)25㎝
(亀山)誰かと争った後に頭をベンチにぶつけてこつんと
(右京)その後はしばらく意識があったんでしょうねぇ。ここから必死に這いつくばってこの場所まで来たところでここまで倒れた。これ被害者のものですか。籠は年季が入っていますが、これお守りは新しいですね。
現場付近には争った形跡があり、捜査一課の伊丹(川原和久)、芹沢(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)は殺人の可能性を示唆します。
(芹沢)うわぁやっぱりいた。こっちは先に臨場していますよ。
(亀山)地獄耳なもんでね、色々聞こえちゃうんだよね。そっちは出足遅いんじゃねぇの
(麗音)毎度毎度どこで聞きつけてくるんですか。聞き込みも一通り終えたところです
(亀山)さすが仕事が早い
(芹沢)このガイシャ、この辺じゃ有名人だったらしいですよ。佐藤淳子、近所の交番もよく知ってました。誰彼構わず喧嘩腰で、とんでもなくたちの悪いトラブルメーカーだったみたいっすよ。
(亀山)そっち系の有名人か
(麗音)あげくの果てには家はゴミ屋敷。さっきちらっと除いてきたんですけど、いつも街をうろついてゴミを拾い集めていたみたいなんです
(芹沢)なかなかの
(右京)それでこのゴミですか
(亀山)今朝は穏やかでいられるんだけど、警視庁イチの嫌われ者がいないから
(伊丹)誰が警視庁イチの嫌われ者だ。お前らもお前らだ。なんで特命係と喋ってんだよ。特命係と会話していること自体が普通じゃないんだよ
(右京)町一番の嫌われ者ですか
捜査権がないものの、気になる事件を独自の目線で追跡し、真相解明に至る、警視庁特命係の右京(水谷豊)と亀山(寺脇康文)も動き出します。
昨日、生前の佐藤を注意した挙句、突き飛ばしたテニスサークルの吉沢と学生の一人は、自分達のせいではないかと焦りました。
(学生)やばいだろ
(吉沢)いや俺のせいじゃないって
(学生)でも昨日の今日っすよ
(吉沢)いやでもなんともなかっただろ
現場付近にいたテニスサークル学生、吉沢から話を聞くと、淳子は度々、コートに現れ、熱心に練習を見ていたとのことです。
(亀山)えっと、君達どうかしたのかな。つまり突き飛ばしたと
(吉沢)だって、腹が立って
(男)あのおばさん突き飛ばしたけど自分で起き上がりました
(吉沢)昨日こいつが泊まりに来て。
(亀山)彼女と夜に会うことはなかった。ちなみにこのスニーカーは昨日も履いていた?念のため、足見せて?悪かったね。
(吉沢)27.5です。なんで俺が疑われなきゃいけないんだよ。あの女、疫病神だよ
(右京)疫病神ですか…確かになかなかのもの
(亀山)ああ、ここか。中覗いていいすかね
(遺品清掃業者)覚悟があるならどうぞ
(右京)モダンアートのようです。途方に暮れるということはこういう時に使うのですねぇ。
(亀山)失礼しました。いやいや。済みません。ご近所の方ですか、佐藤さご存じですかね?たとえば佐藤さんが誰かに恨まれていたとかそういった話聞いたことは?
(近隣住民 田村敦子)知ってますよ。殺されたと思って正直ほっとしている
(大林敦夫)恨んでいない人間なんかいないよ。この辺りの人間はみんな恨んでた。あの女を。
(河東優実)本当に迷惑な人だったんです。もう耐えられなくて。あの家見ればわかると思うんですけど
(右京)佐藤さんはお一人で暮らしていたんですか?
(男性 大林)親も早くに亡くなって、一人娘だからね。結婚もしなかったみたいだし。
(右京)いつからおたくがあのように?
(敦子)4,5年になるかしら
(大林)あの女、母親を早くに亡くし、ずっと父親と2人暮らしだったんだ。15年前かな。父親が脳梗塞で倒れてさ、その後、仕事も辞めて介護になった。
(田村敦子)お父さんが亡くなったのが5年前。元々引っ込み思案で、挨拶もろくにしない人だったんだけど、それからどんどん様子が変わっちゃってね。役所の人が熱心で根気強く説得してくれて。
(大林)でも、1か月ほど前に、また元の木阿弥に戻ってしまった。ともかくこれで、わかっただろあの女が恨まれやすいこと。この町にあの女が死んで悲しむ人なんて一人もいない
(亀山)誰か一人くらい悲しむ人はいないかったですかね
淳子の自宅はゴミ屋敷で、介護していた父の病死をきっかけに、精神のバランスを崩してしまったらしいのです。
(敏子)それから昼も夜もうろつくようになって。もうどうすることもできなくなって市役所に相談したの。
(優実)公園で遊んでいる子供達にも怒鳴るようになって。
(亀山)それでも解決しなかった?
(敏子)いや、いっときは収まったのよ。ゴミも片付けるようになって。
(右京)いっときは収まった?
優実や田村、大林がゴミをため込むことを注意しました。
(淳子)佐藤さん、このゴミ山なんとかしてよ
(優実)いい加減にしてください。あなたのせいで
(大林)おい聞いてるのか。うちまで匂ってくるんだ。
(淳子)うるさいうるさい
右京と亀山は話を続けます。
(亀山)介護していた親が亡くなって別人になっちゃったんですかねぇ
そこへ、敦子が右京と亀山に佐藤に関する新たな証言をしてきました。
半年ほど前には、半グレの男性とになり、その場に駆け付けた市役所の職員、菊川久志と上司の美咲が仲裁に入って助けたものの、相手の男から恨まれている可能性がありました。
(敦子)刑事さん刑事さん!半年前なんだけど、そういえばガラの悪い人に絡まれてた。淳子さんのほうから絡んだんだけど。役所の人が来てよかった
(亀山)その男は知ってる人ですか
(敦子)いや知らない人。あ、でも役所の人は知ってるみたいだったわよ。
(右京)担当の人の話は分かりますか?
(敦子)ああ、菊川さん。
(半グレの男性)ガンつけてんじゃねぇよ。今度会ったら殺すぞ
男は自分をじっと見る淳子を突き飛ばしました。
さらに、彼女を暴行しようとする小杉は、市役所の職員、菊川久志(樫尾篤紀)と花山美咲(我妻三輪子)から止められました。
(佐藤)きゃあ
(菊川)佐藤さん大丈夫ですか。血が出てる!
小出茉梨(森口遥子)の小料理屋、小手毬で話す、右京と亀山と亀山の妻、美和子(鈴木砂羽)。
(美和子)いるよねぇーそういう厄介な人
(茉梨)ゴミ屋敷の特集って昔ワイドショーでよくやってましたけど、最近よくやらなくなてません?
(美和子)いなくなったんじゃないんだけど、当たり前になりすぎて、みんな飽きちゃったんじゃないですかね。
(茉梨)でも、その住人が殺されえたとなると話は別ですよね。
(美和子)すぐそうやって注目されてね。世の中なんてそんなもんですよ。
(茉梨)それにしてもどうしようもないくらいゴミを溜めるなんてどういう心理状況だったんですかね
(右京)地域社会から孤立した結果、ゴミの山が自分を守るための防衛壁を担っていたのかもしれませんね。
(亀山)防御壁か…
(右京)まぁ周囲からすれば彼女が敵意をむき出しにしていたことになるのでしょうが。彼女の目には周囲が誰彼構わず、敵意を向けているように映っていた。まぁ、僕の想像ですがね。
(茉梨)だから誰彼構わず喧嘩腰に
(美和子)でもさいくら嫌われ者だからって殺されたんだよ?誰も悲しむ人がいないなんてさ。
(茉梨)切ないですね。誰か1人でも悲しんでくれない
淳子を助けた職員、菊川の元を訪れる、右京と亀山。
(亀山)佐藤淳子さんが遺体で発見されたんですけどご存じですか?
(菊川)ええ…ニュースで
(花山美咲)【我妻三輪子】済みません、菊川の上司の花山です。
(亀山)じゃあお2人で佐藤さんを担当されていたってことでよろしいんですね?
(菊川)僕は1か月前に外れたんですが
(美咲)ただそれ以前は実質、菊川が担当することが多くて。私の言うことは全然聞いてくれないのに彼の前ではおとなしかった。
(亀山)彼女の担当だったと伺ったものですからね、ちょっとお話を。
(菊川の上司)菊川は本当に真面目な職員なんです。社会福祉士の資格も持っていますし、し、メンタルケアのほうも含めて丁寧にうまく接したんだと思います。それに佐藤さんは若い男性のほうが良かった。
(亀山)しかし、彼女の相手をするのは大変だったんでしょ
(菊川の上司 美咲)ええ、かなり厄介な方でした。ここにも意味不明なことを言って怒鳴り込んできたり…でも誰かが対応するしかありませんから。今、公務員は風当たりが強いですから、警察も同じなんじゃないですか
(亀山)まぁね
(右京)菊川さんが担当を代わられたのはどうしてですか?
(菊川)え、どうしてというか…
(美咲)通常の配置転換です。彼女の担当は負担が大きいので。ところで警視庁の方がわざわざお見えになるってことは事件があったんでしょうか。私達も何かお力になれることがあれば…。
菊川は配置転換によって、佐藤から担当を外れました。
(亀山)ちょっとお伺いしたいことがあって、半年前に佐藤さんがガラの悪い男に暴行されたって聞いたんですが…お2人もその場にいらっしゃったとか。
(菊川の上司 美咲)ああ、それでいらっしゃったんですね。あの時、警察に届けるように言ったんですが本人が拒絶されたんで。
半グレの男性に絡まれた時、警察に届けるように菊川と美咲が助言しても、佐藤は拒絶しました。
(亀山)今度会ったら殺すと脅されたとか。その方のこともご存じなんですか?
(美咲)ええ。その人も問題行動が多くて、以前、近隣住民から苦情を受けつけたことがあったものですから。
(亀山)連絡先をお教えすることは出来ませんかね
(美咲)私の一存でお教えすることは
(右京)菊川さんはテニスお好きですか?このポロシャツのロゴ、テニスメーカーの用品ですよね?。僕も持っています。
右京と亀山は、菊川が調場テニスクラブの会員だと知りました。
市役所を出た後、そのテニスクラブを訪ねる2人。
(亀山)あの菊川って男の事気になっているんですか?妙に怪しいですからね。テニスのことも
(右京)佐藤さんはあのテニスコートに執着していたようですからね。
(テニスクラブ係員)確かに、菊川久志さんはうちの会員でしたね。
(右京)でしたというと?
(テニスクラブ係員)1か月前におやめになっているようです
(右京)どういった理由で?
(テニスクラブ係員)さぁそこまでは
(右京)昨日の事件の被害者のことはご存じですか?彼女はいつ頃からこの辺あたりをうろつくように。
(テニスクラブ係員)会員からクレームが来ていたので。土日とかナイターの時間来ていました。
(亀山)佐藤さんは菊川さんがここの会員だと知って会いに来ていた。
(右京)菊川さんだけが心に開いていたそうですからね。その菊川さんが1か月前に突然、辞めた。
(亀山)菊川さんはプライベートまで押しかけられて、たまらず会員を辞めた。このあたりをうろちょろ
(右京)まぁそんなところでしょうね。
そこへ鑑識の益子から、佐藤の家の侵入経路を確保したという電話がありました。
(益子)被害者の自宅どうにか開通したぞ。通り道を確保したんだよ。特命係が中を見たがっていたって聞いたからな。
(右京)それはそれは恐れ入りますねぇ
(亀山)はいちょっと失礼しますよ。いや中も凄いすね。
(益子)ソファーが生活空間のほぼ全てだったんだろうな。こことこの仏壇の前だけは最初から空いていたよ。電気もガスも止められていたみたいだな。税金も未納だ。どうせゴミだらけなんだろうが、一応さらさなきゃいけない。
(亀山)生活自体厳しかった
(益子)俺達の仕事がいかに大変かわかったか
ふと、右京は何かに気付き、ゴミを漁りました。
破かれた写真を益子が繋ぎ合わせると、40歳当時の敦子が男性と写っていました。
(右京)2010年。40歳当時の写真ですねぇー
(亀山)昔、テニスやっていたんですね。
(益子)相手は恋人
(右京)亀山くん、この男性、誰かに似ていると思いませんか。菊川久志さん
(亀山)だからあの男にだけは心を開いたってことか。
右京と亀山は、献花を持ち、佐藤を唯一気にかけていそうな女性、田中百合(橋本亜紀)に出会いました。
(亀山)佐藤淳子さんのお知り合いのかたですか?
(百合)ええ。30代の頃にコールセンターで働いていました。
百合はかつて、敦子と同じコールセンターで働き、山川浩一(林田航平)という北欧の輸入家具販売をする男性にバーで知り合いました。
【回想シーン 百合子とまだ健全だった頃の淳子が山川とバーで出会う】
(淳子)この人が一緒に飲みませんかって。
(山川浩一)済みません、お邪魔しちゃって。山川というものです。社長といっても10人ほどの小さな会社ですから。北欧の家具や小物輸入販売をしています。
(淳子)北欧家具だって。素敵よねぇー
(百合)淳子ちゃんも私も人と接することが苦手で、あの職場ならマニュアル通り電話相手と話していればいいので。2人とも恋人も親しい友達もいなかったですし、だから一時期はずっと一緒に。なんでも話せる仲でお互い唯一無二の親友だったと思ってもいい。でもあの男が現れて全てが変わったんです。淳子ちゃんはすぐあの男に夢中になりました。詐欺師だとも知らずに最初からどこか怪しいなって思っていたんですけど。
詐欺師の山川とバーで出会い、そこから淳子がのめり込むようになった為、百合子は佐藤と縁を切りました。
(亀山)この山川って男こいつですかね
(百合)テニスなんかしたことよかったのに。この頃が、淳子ちゃんにとって一番幸せな時だったのかもしれません。着る服もお化粧も変わって性格まで明るくなって。本当に幸せそうでした。
百合は淳子から山川と結婚することを職場で聞きました。
(百合)え、結婚?!
(淳子)式は来年になると思うんだけど、ストックホルムでやろうって。百合ちゃんんも来てくれる?
(百合)うん
(淳子)ありがとう。
(百合)それからすぐに山川が逮捕されました。6人の女性から累計、1億も騙し取っていたようです。
淳子は山川から、1千万近くお金を騙し取られていました。
(亀山)1億?じゃあ佐藤さんも被害に?
(百合)ええ。1千万近く。それでも淳子ちゃん、自分だけは違うって。
(右京)理性と自尊心がせめぎ合えば、往々して理性は負けてしまいます。
(百合)彼女初め好きになった男性だったんです。同じ頃、お父さんの介護も始まって縋るような思いだったんでしょうね。拘置所に山川に会いに行った時、ついてきてくれって言われて一緒についていったんですけど。
(亀山)ついていったんですか
拘置所にいる山川に会いに行った日には、百合子は付き添いました。
(淳子)山川さんあなたのこと信じています。他の人は騙しても私のことは本気だったんだよね?私だけは違うよね。あなたのことずっと待っているから
(山川)あんた馬鹿じゃねぇのか。金じゃなきゃあんたみたいな気持ち悪い女と寝るわけないだろ…終わります。
(淳子)気持ち悪い、ええ、やだ
山川に騙されたことを知り、父の介護のタイミングで、彼女の心のバランスは崩れていきました。
(亀山)山川浩一、実在していました。懲役7年で実刑判決を受けて、服役中に病死していました。最初の男が詐欺師って。町一番の嫌われ者は町一番の可哀そうな女性だったか。籠についていたお守り。
(右京)真新しいものでしたからねぇ、山川から貰ったものとは別の者でしょう。
(右京)いずれ、佐藤さんが、山川浩一の面影を菊川さんに見ていたことは間違いないですね
右京と亀山は、菊川を訪ねます。
(右京)あなたは調田テニス俱楽部の会員だったんですね。そのテニスクラブを1か月前におやめになったどうしてですか。佐藤さんに付きまとわれていたからではないですか
(亀山)どうして警察にそのことを話してくれなかったんですか。事件当日、11時からどちらに?
(菊川)聞かれなかったからです。自宅に…僕を疑っているんですか?僕は関係ありません。これ以上、職場に押し掛けられるのは迷惑です。仕事が忙しいので。
その頃、フードを被った男が、佐藤淳子を殺したのは小杉武夫。住所は調田市丘崎3の1の2 103号室。
警視庁で男は匿名で電話をかけたのです。
芹沢が電話をとったものの、伊丹はいたずら電話だと取り合いません。
(麗音)どうかしたんですか?
(芹沢)公衆電話から電話があって、佐藤淳子さんを殺した犯人を知っていると。調田市の小杉武夫という男性で、どうやら実在するらしいです。傷害と覚せい剤取締違法の前科があるって。AIで生成された音声で
(伊丹)どうせいたずらだろ
(角田)暇かどうなんだよゴミ屋敷のおばちゃんのほうは
(右京)ランニングアプリです。走った速度、距離、心拍数などが記録されるアプリです。これはとあるランニングサークルのSNSですが、皆さん毎日、走行されるデータを公開しています。マラソン大会が近いようですからね。皆さんで競い合っているんですね。
(角田)やっぱり暇なんじゃん。捜査をほっぽり出していいのかよ。なんだよモナリザのような微笑み
(亀山)右京さん、佐藤淳子を殺した犯人を知っているって通報があったみたいです。
(麗音)あ、ここですね
捜査一課は、小杉武夫の自宅を訪ね、逃げる彼を確保しました。
(伊丹)こういうのきついわー
(芹沢)佐藤淳子さん知ってるか
(小杉)あああの女か。半年も前の話だよ。向こうが絡んできたからちょっと痛めつけただけだよ
(芹沢)で、殺した。佐藤淳子さんのこと調田のテニスクラブで殺したんだろ
(伊丹)どこで何をしていた?誰と呑んでいた?
(小杉)忘れた。殺しなんてしてねぇよ。
(伊丹)てめぇなめてんじゃねぇぞこら
(麗音)部屋から違法薬物が見つかりました。どうやら売人続けていたみたいです。
なんと、小杉は淳子を殺した犯人ではなく、犯人が罪を小杉に擦り付けようとしていたことが判明しました。
(亀山)誰かが奴に罪を被せようとして通報した。
(右京)小賢しい手口です。
(亀山)住所まで知っていたとなるとその筋の人間か或いは
(右京)役所の人間でしょうね?
右京と亀山は、サイド、市役所職員の菊川を訪ねました。
菊川は自分が疑われていることに嫌悪感を感じます。
(菊川)僕は事件に関係ないと言ったはずです。
(右京)ええ。事件現場に犯人のものとおぼしき、ランニングシューズの足跡が残されていました。サイズは25㎝。恐らくあなたの靴のサイズは26.5から27。違いますか?あなた大事なことを隠していますね?
次に、もう一人の疑わしき女性に話を聞きます。
それはなんと、菊川の上司の、美咲でした。
美咲は調田ランニングというランニングサークルに所属していて、SNSで走行記録を付けていたのです。
右京がそのランニングサークルのアプリを見ていたのはこのためだったのです。
(右京)ランニングですか?
(美咲)ええ、もうすぐ大会があるので。今日は何か
(亀山)昼休みの僅かな時間を利用して練習とはすごいですね
(美咲)来月、ハーフマラソンに出るので
(右京)そのようですね、SNSで拝見しました。調田ランズというサークルに所属されていますね?あなたのデスクに写真が飾ってありました。サークルのSNSに毎日の走行データを登録していますね。あれは仲間たちと競い合う為のものでしょうか。この1か月あなたは毎日5キロから10キロ走っていらっしゃいますねぇ。しかし4日前だけは投稿されていません。何故でしょうねぇ。ランニングアプリというのは走ったコースまでちゃんと記録されています。あなたは毎日調田テニスクラブの近くを走っています。そのランニングシューズ、靴底のソールの形状が犯行現場に残されていた足跡と一致しました。
(亀山)事件があった場所です。午前中、隙を見て菊川さんに協力して話を聞きました。つい、男だと思い込んじゃって。
(右京)跡が一致しました。思い込みというものは危険ですねぇ。実際は足のサイズが25㎝の女性は珍しくもありませんが、最初にお会いした時から、菊川さんの挙動には不自然なところがありました。だから僕はうかつにも一瞬、彼を疑いました。しかしあの不自然さはあなたに疑念を抱いていたからだったんですね。犯行後、あなたは平静を装っていたようですが、菊川さんの目には普段とは全く違うように映っていたようですよ。
そこで、美咲は、淳子を気にかけすぎる、菊川を心配していたことや、自分が淳子を殺したことを認めました。
(美咲)薄々分かっていました。
(右京)小杉のことを訪ねた時、あなたは妙に安堵してたようでした。僕としたことがあの時点では全く気付きませんでした
(亀山)菊川さんあなたの仕事ぶりを見て尊敬していた。ここ数日、どうすべきか悩んで苦しんでいた。
(美咲)あんな時間に、あの人に出会うなんて不幸な偶然としか。
犯行当日。
(美咲)佐藤さん、なんでこんな時間に?ともかくこんな時間ですから今日は失礼します
(淳子)なんで私を避ける?なんで私を遠ざける
(美咲)気持ち悪い!離して
美咲はランニングをした時、淳子に会い、絡まれました。
思わず美咲は淳子を突き飛ばし、ベンチに頭をぶつけました。
「気持ち悪い」その言葉が、山川から拘置所で言われたことと同じで、トラウマが蘇り、カッとなった、淳子。
(美咲)あれは正当防衛だったんです。
(右京)もしそうなら、あなたはすぐにでも救急車を呼び、警察に連絡するべきでした。
(亀山)暫く息はあったみたいなんです。すぐに救急車を呼べばもしかしたら助かっていたかも。
(右京)そのままあなたは罪を重ねました。我々が小杉に関心を持っていることを知ると、捜査を攪乱するため、100当番通報した。浅はかなことをしたものですね。虚偽の通報は虚偽告訴東西、これも立派な犯罪ですよ!
美咲は淳子を殺した罪を小杉に擦り付ける為に、伊丹達に電話していました。
菊池は佐藤が亡くなったベンチに花を手向けました。
(菊池)佐藤さんどうしてゴミを拾っているんですか
(佐藤)捨てられたもんが可哀そうだろ
(菊池)でも、おうちは片付けましょう
菊池は度々、佐藤を気にかけました。
(菊池)佐藤さんゴミ片付けてるんだ、偉いですね。この調子で無理せす、少しずつ頑張りましょうね。これ、初詣行った時、もし良かったら。
赤い縁結びのお守りは、菊池があげたものでした。
しかしそれは、山川がかつてあげたものと同じでした。
(亀山)捨てられたものが可哀そう
(右京)一つ聞き忘れていたことがありました。佐藤さんが持っていた籠に赤いお守りがついていましたが、あなたがあげたものではないですか
(菊池)ええ、深い意味なんかなかったんですけど。あの日から様子が変わったんです。僕を男として見るようになって。僕のこと付きまとうようになって。時々、山川さんって呼ぶように。誰の事言ってるか全然分からないんですけどだんだんまともに話も通じなくなって。ずっと考えているんです、僕はどうすればよかったのか…。
右京は優しすぎる菊池にそっとフォローする言葉を掛けました。
(右京)あなたはあなたのやるべきことを充分やり遂げたのでは。佐藤さんは自分にしか分からない世界を一生懸命、生きていたんです。
佐藤は精神的に記憶もあやふやになり、菊池を山川と混同していました。
彼女にしか通用しない幸せだった時期を思い出しながら、人生に幕を閉じたのでした。
相棒24 16話「町一番の嫌われ者」感想・みどころ
天涯孤独な女性を描いたストーリーで他人事では済まされない現実を身に詰まされました。
私も彼女ではないけれど、頷ける部分を感じ、明日は我が身と肝に銘じています。
百合とだけ一緒に過ごしていれば、山川とさえ出会わなければあんなことにならなかったのに…。
コールセンターで働いて社会と繋がり、百合との時間や、山川がまだ優しかった頃の人生は、花が咲いたような彩りだったと思います。
しかし、拘置所で再会した山川からは当然の如く自分が騙されていた現実に気付かされ、文字通り心のバランスが崩れましたね。
横山めぐみさんの怪演が心を掻き立てられるくらい、切実で、純粋でしたね。
ただ純粋に人を愛し、誰かに愛されたかった、必要とされたかったという思いが伝わりました。
初めて恋をした相手が詐欺師だということに、早く気付いていればよかったなとも思います。
いくら恋した経験がないとはいえ、バーで気軽な雑談をしただけなのにのめり込むように好きになったのが仇でしたね。
美咲に突き飛ばされた最期はあまりにも胸が苦しかったです。
挙句の果てに、小杉に自分の罪をなすりつけていて、卑劣な人間性も覗かれました。
町一番の嫌われ者の女性は孤独のなかに見つけた唯一の光を自分の心の中にともし続けているのでしょう。