未解決の女Season3~警視庁文書捜査官~7話「地面師」あらすじネタバレ
2016年、中古住宅の床下から、男性の遺体が見つかります。
若井光男という男がスーツケースを持って駐車場の中を走り回り、ひき逃げ事故に遭いました。
その事件を追っていたのは、刑事の守屋(神尾佑)。
同物件を購入した人気ゲーム状況者、北浦(友田オレ)と内原(大朏岳優)は不動産屋の大宮に案内されて、家を内見しました。
(北浦)この床下収納もスペース広げたいんですよね。まぁ富士山いつ噴火するか分からないし、なんか非常食とか入れたくて。
(大宮)なるほど、ちょっと中拝見しますね。…なんだこれ?
(内原)なんか変な臭いしない?
(不動産屋)なんだこれ…
(3人)うわー!
6係では事件の通報があるまで、日名子がふるさと納税からのお米を炊いて作ったおにぎりを食べて雑談をしていました。
(夏目)僕って幸せな結婚できると思いますか?
(日名子)え?なんなんですか?昼休みにいきなり。
(越坂部)つうか、上司にする質問じゃないだろ。乙女かよ
(夏目)交番時代に刑事とは絶対に結婚したくないっていう若者の声を聞いてから、時々、不安になるんです。刑事になって僕って幸せになれるのかなって。
(日名子)まぁ刑事であれなんであれ、好きな人が自分のことを好きになったり、しかも、生活スタイルに共感し合える関係を築き上げる結婚というもの自体、奇跡の現象ですよね
(鳴海)ここっていつからピクニック会場になったの?
(日名子)良かったーふるさと納税からお米が届いたので鳴海さんや皆さんにも食べてもらおうと思って握ってたんです。
(鳴海)あなたは私のお母さん?
(日名子)草加さん、草加さんも一緒にいかがですか
(越坂部)え?床下の土の中から遺体が。
鳴海理沙(鈴木京香)、係長、陸奥日名子(黒島結菜)、草加慎司(遠藤憲一)、宗像(皆川猿時)、今津雅也(草川直弥)、古賀清成(沢村一樹)らも、遺体発見現場に落ちていたジュエリーショップのDMを手掛かりに捜査を進めます。
(鳴海)やだって言ってるじゃない現場なんて
鳴海は人と関わることや、事件現場に赴いて捜査をすることを苦手としており、日名子に現場について早々、我が儘を言うのでした。
(日名子)でも現場は近代文学の教授のおうちだそうですよ。文書捜査官がなにかのお役に立てるかも。行きましょう。
床下から遺体が出て、驚愕する一同。
(桑部)あー、空き家のこんなところに遺棄していたのに中から何か遺留品、見つかったのか?
(捜査員)まだ何も確認出来てません
(草加)書斎どこ?
(捜査員2)2階です。
床下からの遺体に慣れていない日名子と夏目。
(日名子)済みません、こういう遺体は初めてなもので。
(草加)おお立派な本棚だな
(鳴海)明治時代、文学者の間で海外の戯曲を翻訳することが流行したの。この教授はそれを研究してたのね。
桑部、夏目、越坂部は、内原と北浦に事情聴取をします。
(桑部)この物件はいつ購入されたんですか?
(北浦)一昨日っすかねー前から物件探しててで、今年の初めに不動産屋が、3年前から介護施設に入ってる大学教授が家を格安で売り出すことになったって情報をくれたんです。
(内原)俺達はゲーム実況してて、これぐらいあれば多少でかい音とか声出しても平気そうだったから。
(日名子)ゲーム実況って?
(夏目)売れてる人はかなり稼いでる
(内原)なのになんだよー死体埋まってるとか、怖すぎだろ
(北浦)契約に来ていたのは教授の娘さんでした。自分も親と同じ演劇の研究をしてるとかでなんかのせりふ、ペラペラしゃべっていたよね。
(内山)2階にある本は全部捨ててくれって
(鳴海)勿体ないこと!貴重な資料ばかりなのに。
(桑部)で、なんで6係は全員、集合してるんだ。草加さんまで。
(日名子)こちらの文書は娘さんのものですよね。リビングの隙間に挟まっていたDMなのですが、去年の春のものなんです。
(鳴海)ホントね。1年1か月ほど前だわ。だとすると、3年前から介護施設に入ってる教授の持ち物ではない。
(北浦)娘さんも冬に久し振りに来たって言ってたよな。
(鳴海)だとすると娘さんのものではない。このDMは犯人か或いは被害者が持ってた可能性がある。
(桑部)なるほどな。この被害者は誰なのか?そして何故殺され、何故床下に遺棄されてしまったのか。ってことを考えるのはこっちの仕事だ。
(鳴海)そんなこと分かってるわよ
(日名子)我々は帰ります。
元の家主は介護施設に入居中の大学教授です。
父と同じく演劇を研究していると話す娘と、2日前に売買契約を交わしたばかりでした。
越坂部が異変に気付きました。
(越坂部)課長、今この名刺の大学に確認したんですが、桜川惟子という名前の人物は在籍していないそうです。
その後、越坂部に付き添ってもらい、内原と北浦は、自分達が購入した不動産へ向かいました。
(北浦)(内山)ここだ。ここが契約した不動産屋。…嘘だろ!前来た時には物件の写真とかいっぱい張ってあったのに!
桑部が状況を捜査しました。
(桑部)短刀に夜っとそのビルはレンタルオフィスで、5月23日から3日間、プロデューサーを名乗る人物に根っとドラマのロケで使うという名目で貸し出されていた。23日から事務机やパソコンを大量に持ち込み始め、翌日24日には、どこからどう見ても不動産屋になっていたが、契約終了日の昨日には既にもぬけの殻だった。
(越坂部)また、桜川教授の娘はシンガポール在住で連絡がようやく取れましたが、あの家を売るつもりはないと言っています。
(春日部)登記簿上の所有者も桜川教授のままでした。
教授の娘は海外在住で、仲介した不動産業者ももぬけの殻です。
(桑部)つまりこれは本人に成りすまし、土地や建物の売買契約を結び、代金を騙し取る詐欺グループ、いわゆる地面師だと思われます。
(内原)(北浦)地面師?!
内原と北浦は地面師に騙されたということでした。
(鑑識の男性 権藤巌)床下にあった遺体は死後1年1か月といったところでした。昨年の夏の酷暑の影響で、腐敗が随分進んでいたようですね。
(鳴海)1年1か月前?
(権藤)はい。地球温暖化は私が最も心を痛めてる問題です。死因ですが頭部を鈍器で殴られたことによる頭蓋骨損傷。右足大腿部に銃創の痕もありました。
(日名子)それで行方不明届けが出ている人物と照合したところ、すぐに身元が判明しました。昨年4月から姿を消していた城東中央署総務課の守谷英治警部補です。
草加は一度、守谷と仕事をしたことを思い出しました。
(草加)一度、捜査本部で一緒になったことがあります。熱心な刑事だったが10年ほど前の捜査で怪我を負ってます。
(夏目)まさかあの人が。
夏目は、守谷の家族を交番勤務時代から知っていて、遺体の身元確認にも立ち会ったことがありました。
行方不明だと思われていた、守谷は1年1か月後に遺体となって発見され、北浦と内山が住む家の床下に埋められていました。
当時は交番勤務だった、夏目征也(宮世琉弥)も守谷の妻、美和(奥貫薫)と娘の美里(田牧そら)から相談を受けていました。
それは2025年4月、事件の1か月前のことでした。
(夏目)え?旦那さんが帰ってこない?
(美和)そうなんです。3日前の朝。
3日前に、美和と美里は最後の守谷を見ていました。
(美和)どこ行くの?日曜なのに?
(守谷)ああ、うん、ちょっとすぐ帰ってくるからー
(美里)お父さん、今月もう15ギガも使ったでしょ。
(守谷)分かった、節約するよ。
(美和)それきり夜になっても帰って来なくて、なんの連絡もありません。
(美里)でもそういえば、お父さんが刑事だった頃の事とか、3日くらい連絡ないの普通だったよね?運動会とかも授業参観とかも全無視。刑事って最悪。だってひどくない?昨日、お店まで予約してたのに。
(美和)仕方ないでしょ。昨日は娘の誕生日で洋食屋を予約してたんです。
(夏目)そうなんですか。無事に帰って来て、またみんなでご飯行けるといいですね。
日名子達はホワイトボードに書いて、状況を鳴海たち6係に説明します。
(鳴海)事件をまとめますと、10年前、江東区の駐車場で、無職の男性、岩井光男さんが車に轢かれて死亡。車に乗っていた2人組は、岩井さんの所持品のスーツケースを奪い、車で逃走。城東中央署の守谷警部補が追い詰めましたが、改造銃で足を撃たれて取り逃がしました。この江東区ひき逃げ殺傷事件は未解決となってます。足を負傷した守谷さんは翌年、総務課に異動。そして、昨年、4月20日の夜から家に戻らず、1年と1か月後に遺体となって発見されたんです。
(鳴海)1年1か月ならいなくなってすぐ殺された可能性があるわねぇーそしてあの家の床下に埋められた。
(日名子)一方、地面師の事件ですが、守屋さんの遺体の発見された桜川家は、2024年の夏頃から本棚以外の荷物を整理し、空き家状態。
(草加)それに気づいた地面師がある時期から勝手に入り込み、利用してたってことですよね。
(日名子)被害者の話によれば地面師のグループは少なくとも3人います。一人は不動産会社の社長役、レンタル会社の話によれば恐らくこの人物がプロデューサー役も兼ねていた。そして、教授の娘に成りすました女性、この女性は何らかの戯曲の一節をそらんじたりして、あたかも教授の娘であるという様子を見せていたそうです。そして、土地売買の資料を作ったと思われる文書偽造屋、通称ニンベン師、被害者はこれらの契約を交わし、即日、2億六千万円を振り込んだ。これが3日前の出来事です。先程、強行犯係と捜査二課で合同本部が組まれました。私達もこの文書を手掛かりに捜査を進めましょう。
(鳴海)騙すためにあらかじめセリフを暗記したってこと?熱心だこと。
警視庁は、強行犯係と捜査二課の合同捜査本部を設置しました。
その後、守谷が事件当日に訪れたジュエリーショップへ向かった、日名子と草加は店員の小橋絵美に話を聞きました。
(小橋絵美)守谷様、はい、私が対応しておりました。昨年の4月20日です
(草加)失踪当日か。やはりあのDMは守谷のものですね。
(日名子)その日の守谷さんのことを覚えていませんか?
(小橋)覚えています。私が会計をしていた際に。商品を手に取らないまま、出て行かれたんです。
(草加)その時、彼は何か呟いていたんですね。
(小橋)ばしか、ばしこか。私が小橋という名字なので一瞬、びっくりしまして。とにかく足もお悪そうなのに凄い勢いで出て行かれたんです。
すると、守屋がその店で誰かを見つけ、方言を呟いていたことが分かりました。
(守谷)ばしこぎが
守谷の「ばしこぎ」という方言を文書捜査室にいる、鳴海理沙に電話で尋ねたところ、東北地方の言葉遣いでした。
(鳴海)ばしこ?もしかしてばしこぎかしら。確か当方のほうの方言でそういった言葉があった気がするけど、彼のご家族に聞いてみては?
その真相を確かめるべく、春日部栄太(井上翔太)と夏目が守谷家を訪問することにしました。
すると、娘の美里は一度だけ父に怒られた際にその言葉遣いを使っていたと笑い話にしていました。
(美里)ばしこぎ?懐かしい。
(夏目)ばしこぎ聞いたことあるんですか?
(美里)ばしこぎだぎゃあなるなって怒られたことがある。
(美和)一度は死んだと思いました。ひき逃げ犯に撃たれた時、でも命拾いした。まだあの子は小学生でああ見えてパパっ子だったんです。たまの休みの日にはもう甘えて甘えて。学校でもいつも自慢してました。うちのお父さんは刑事なんだって。
(夏目)そうなんですか、つらいでしょうね。
(美和)でも、待つのもつらかった。事故なのか事件なのか何かに腹を立てて出て行ったのか何も分からなかったから。でもまさか、こんな形で帰ってくるなんて。
(夏目)僕もなんていうか刑事として悔しいです。僕は子供の頃、父親が家を出て行ってしまってお祖父ちゃんに育てられたんです。僕は良いけどお嬢さんはもう一度お父さんに会わせてあげたかった。
(美和)有難う。
(美和)秋田の方言なんです。いつもは標準語でしたけどそのことだけは子供の頃の癖が出るんです。嘘つきという意味です。
一方で、日名子と草加は、向かいの喫茶店にて、常連客の元捜査一課刑事、江崎邦雄(矢島健一)が来店していたことを知りました。
(日名子)守谷さんはここでなにかを見てばしこぎ、つまり嘘つきとつぶやいた。
(草加)昨年の4月20日なんですけども。
(喫茶店のマスター、堺)こんな人知らないねぇ。珈琲をお出ししましょう。元捜査一課がうちの常連なんですよー。江崎さんが向かいに座ってた。コーヒーゼリーが好物でね。
(日名子)クリーム乗せですか?美味しそうですね。
(堺)美味しいよーちょうど、あの窓際の席を予約してね。ああ、そうそう、江崎さんだ、江崎さん。
(草加)あ、お構いなく。捜査では我々はいただけないことになってるので。
警視庁に戻り、古賀にそのことを報告すると、6係が事件に首を突っ込むことに関して文句を言いました。
(古賀)江崎さん?あの人、5年前に退官したよな。
(特命捜査対策室室長補佐 宗像利夫)たしか今は総日警備保障で社外取締役を務めてますー
(古賀)立派な天下りじゃないか。しかしなんで6係がまた強行犯係の捜査に首を突っ込んでるんだよ!
(日名子)現場には曲がりなりにも文書がありましたから。
(草加)そうであります。ジュエリーショップのDMがありましたから。それにマスターの話ではそのジュエリーショップを出たっきり姿を消した昨年の4月20日にも、江崎さんはその店でコーヒーゼリー食べてるんだ。
(古賀)じゃあなんですか?所轄の元刑事が通りの向こうにコーヒーゼリーを食べてる警視庁の元刑事を見て、嘘?これって運命ってかんじで駆け寄ったとでもいうのか!
(草加)俺だって偶然だと思うよ。だけどな…
(古賀)そもそもな、俺は江崎さんに興味ないんだよ。あの人はな、捜査一課長を目指していたにもかかわらず、冷遇され、出世レースから外れたまま退職したんだよ。俺が一番こうはなりたくないと反面教師にしてる人物なんだよ。
(宗像)室長、あからさますぎる発言はお控えください。
(古賀)それを言ったらあの男は、新係長には敬語なのに俺にはタメなんだよ。
(日名子)しかし、江崎さんと守屋さんには一度だけ接点があったんです。10年前の江東区ひき逃げ殺傷事件です。
しかし、6係の話を聞いていた古賀は自分の出世のメリットの為に、江崎を捜査することを6係に許可しました。
(鳴海)10年前、一課の強行犯第三係係長だった江崎さんは、ひき逃げ犯を負って、負傷した守谷警部補に事情聴取してる。しかも、自ら志願して1人でね。なんてことはこの10年前の捜査資料を見ればすぐ分かることだけど、もしかして、腹黒さんがかすみ目で見えていないといけないから。一応教えておくわ。
(古賀)相変わらず、嫌味な魔女め。よし、分かった。江崎さんを調べよう。ただし。キャリアは行かないほうがいい。ああいう人は特有のコンプレックスがあるからな。捜査一課長になれなかった男の裏に何があるのかは俺が調べる。
(日名子)え、捜査の許可いただけるんですか。
古賀と草加は江崎邦雄(矢島健一)の家に出向いて、聞き込みをしました。
(古賀)いやいや立派なお宅ですねえ。喫茶空の音とかいい店だ。
(江崎)でも、去年のいつ行ったかなんてことはさすがに、覚えてないです。
(古賀)いやただ、昨年の4月20日に、江崎さんが窓際の席を予約したという記録が店に残っていましたもので。
(草加)つかぬことを伺いますけども、城東中央署の守谷警部補も当日その付近にいたことはご存じですか?
(江崎)守谷?済みません、誰ですか?
(草加)10年前に未解決となったひき逃げ事件で犯人に脚を撃たれた刑事です。一度、その件で聴取されてると思うんですけど
(江崎)あああの時の彼。気の毒だったな。たしかあの時は病院まで行って彼に聴取したんだ。
(古賀)実はその守谷警部補が遺体で発見されまして。
(江崎)遺体?嘘だろ、いつ?
(古賀)2日前です。あちらの新聞に記事が出てますよ
(江崎)新聞とってるのは妻でしてね、いや僕に彼のことを聞きに来るのは御門違いだろ。話したことがあるのはその一度だけだ。
6係に戻った草加と古賀は江崎の嘘を日名子や鳴海、夏目らに伝えました。
(草加)江崎は嘘をついてる。マンションの住民は誰も妻の姿を見たことがなく、戸籍を調べたら既に離婚してました。
(日名子)つまり、江崎さんはばしこぎですね
(鳴海)つまり江崎さんに関してはでか目くん、じゃなかった…夏目さんも面白い話を聞いて来たそうよ。
(夏目)10年前の事件の後、守谷警部補は奥さんに自分を撃った男には右腕に大きな傷跡があったと話していたそうです。その手掛かりがあればきっと犯人に辿り着くと。
(鳴海)でもその男の傷の話、この10年前のひき逃げ事件の捜査資料には一切、証言が残ってないの。
(草加)それはおかしいな。傷は犯人を追う重要な手がかり
(古賀)つまりお前らは江崎氏が10年前に犯人逮捕につながるはずの守谷さんの証言をあえて書かなかった可能性があると言いたいわけだな。
(日名子)はい、江崎さんは10年前からばしこぎの可能性がある。守谷警部補はそれに気づいていたのかもしれない。
(夏目)守谷さんのご家族に再度話を聞いてきます。
間もなく、今津直弥がやって来て、陸奥に来客が来たと呼びに来ました。
(今津)陸奥係長、上にお約束の方が来てます。
(日名子)鳴海さん
(鳴海)行きましょう
(古賀)今津、てかなんなんだ。いかにも優秀そうな6係の動きは。
日名子達は、北浦と内山に再確認します。
(鳴海)あなた方はホラーゲームを中心に実況をして人気を博している。特に、隻岸島シリーズの遺体蘇生魔法、不条理の天使辺りは、面白くて声が出たわ。あの呪文の元ネタはエドガワアランポーよ。
(北浦)有難う御座います。でも2億6千万もとられたのにリアルな死体はきついっすよ。あの地面師、もう捕まえられないんですか?
(日名子)捕まえるために内見の時の話を伺いたいんです。教授の娘のふりをしていた女性はなにか戯曲の1節をそらんじていたんですよね?その内容を覚えてませんか?
(鳴海)少しでもいいんです。あそこにあった本はそうね、坪内逍遥、森田思軒、二葉亭四迷、島村抱月
(内原)それだ!島村なんとか月の劇だ。
(北浦)あれだ、出て行く妻に対して、やたら未練がましい夫がいてさ、ノラ、ノラみたいな。不思議不思議で
日名子と鳴海は、内原と北浦が、教授の娘のふりをした女性が喋っていたのは、イプセンの人形の家という作品だと突き止めました。
(内原)不思議ーじゃなかった?もういなくてなんか不思議ーみたいな
(日名子)もしかしてイプセンの人形の家でしょうか。ノラは夫と幸せに暮らしてた。でもあるきっかけで自分が言えの中で人間ではなく、まるで人形のように生きていたという事実に気付き、引き留める夫を振り切って家を出て行くというあの名作!
(鳴海)ええ、そうだと思うけどなんか変よねぇ。へぇー博識ね。そしてそのあるきっかけとは、私文書偽造。無知だったノラは夫の為に借金をする際に、保証人の書類にサインした。ちょっと許せないわよね、地面師たちもノラも文書の偽造を甘く考え過ぎよ。もしかして江崎氏も。
(日名子)その視点はなかったです。でも劇の内容を聞き出してどうするんですか?その言葉から地面師の特定をするなんて、さすがに奇跡ですよ。
(鳴海)あなた奇跡って言葉が好きよね
(日名子)ああ、そう言われてみれば隙かも。簡単にはあり得ないないけど尊いかんじがして
夏目は、日名子と連携を取りながら、当時の捜査資料を貸してもらいました。
(夏目)陸奥係長、行方不明時からそのままだった守屋警部補の荷物の中から、捜査資料が見つかりました。守谷警部補は総務課に異動してからも腕に傷跡がある裏社会会の男を探していたんです。有益そうな資料もあったのでお借りしてすぐに戻ります。はい、失礼します。
(美里)そうだったんですね。お父さんひき逃げ犯まで追い詰めたのに逮捕出来なかったことが悔しかったって。あんな怪我までしていたのにまだ捜査していたなんて。
(夏目)お父さんは立派な刑事ですね
(美里)お願いします。お父さんの為にも犯人を捕まえてください。
(日名子)夏目さんいつもよりもきりっとしてたな
この言葉から鳴海は資料を読み込んで、文章を解析し、犯人を決定づける手がかりを見つけます。
(日名子)うわー!
(鳴海)ああー!文字の神様が降りてきた。あった!これよ。
草加と日名子は、スナックのママ、河上静子の身柄を拘束後、取り調べを行いました。
彼女が地面師のグループの一人で、桜川教授の娘に成りすまして、内原と北浦を騙していたのです。
(日名子)今年1月他人の不動産を勝手に売る地面師たちのあなた達は、購入する青手を騙すため、あの家に集まった。
(鳴海)そう思って、桜川教授の娘を演じることになったあなたは、念のため、桜川教授について調べ、彼が研究していたイプセンの戯曲、島村抱月が翻訳したラストシーンを丸暗記した。
(日名子)物件を見に来た彼らの前でこの本の、この1節をそらんじて見事に騙し切り、2億6千万円を奪った。
(桑部)この本からあんたの指紋が出たんだ。3年前、結婚詐欺の前科があったようだな
(静香)なんでどうしてこの本だって分かったの?近くに置いてあった本をたまたま手に取っただけよ
(鳴海)島村抱月がそのラストシーンを明治42年に上演した時、こんなふうに翻訳し直してる。
鳴海と理沙は想像の中で、「人形の家」のラストシーンを演じました。
(日名子)ああもう私、奇蹟なんか信じない。2人の仲が本当の結婚にならなくてはなりません。
(鳴海)けれども私は信じるよ
(鳴海)ノラ、ノラ。誰もいない、行ってしまった。ああ、奇蹟、奇蹟
捜査に戻ります。
(日名子)この言葉はノルウェー語で、ヴィドゥウンダリクステ。日本で初めてこの作品を翻訳した高安月郊は、ドイツ語訳のヴンダバーを元に、この言葉を不思議と翻訳しました。森鴎外は不思議と翻訳しました。島村抱月もあなたの言っているように不思議と訳してます。その後、人形の家と翻訳し直してからは奇蹟と言葉を変えてる。
(鳴海)奇蹟という言葉は当時の日本では全く浸透していなかった。でも、抱月はノラが求めていた真の夫婦になることを単に不思議の事ではなく、当時の常識ではありえない奇蹟という言葉で訳したほうがずっと相応しいと考えたのかもしれない。
(桑部)それで沢山の本の中からこの1冊をね
(日名子)あの本の中で
(鳴海)島村抱月が最後の言葉を奇蹟でなく、不思議と訳していたのはあなたがたまたま選んだこの本だけだったんです。
(静香)騙したのは認める。でも殺人なんて知らない。あの男が勝手にやっただけでしょ。
その後、古賀達の調べで、かつて、守屋が逮捕しようとしていた成田、ニンベン師の飯島哲夫らを確保。
(古賀)河上静子の正家んから二課がニンベン師、飯島哲夫を逮捕した。もう1人の仲間、偽不動産屋を演じていた男の本名も分かった。成田勝、42歳。でか目が持ち帰った守谷警部補の資料にいた男だ。
(宗像)逮捕したのは当時捜査二課だった江崎さんです。
(鳴海)12年前、不動産詐欺で逮捕歴がある。でも不起訴になってるわ。江崎は守谷警部補だけじゃなく、地面師と繋がってたってこと?
草加、古賀、春日は喫茶店にいる江崎を確保しました。
古賀による、取り調べを受ける江崎は露骨な本性を見せてきました。
取り調べの様子を見守る、鳴海、草加、夏目。
(古賀)あなたは10年以上前から、成田の組織と組み、警察の情報を流す代わりに金銭を金銭を得ていたんですね。
(江崎)こんな小娘が係長とはね。息子は社会人だが借金をばかりしてね、殴ったら殴り返された。給料から返済しても返済しても借金は増えるばかり。妻も愛想をつかして出て行った。成田は俺を必要としてた。情報を渡せば金だってくれた。どんなに頑張っても職場では誰も僕を認めてくれなかった。組織は僕を必要としてた。だから10年前、現金の運び屋をひき逃げして捕まりそうになった時は…助けてやった。刑事辞めてからも関係は続いた。天下り先から得た情報を横流しした。それが驚いたよ、彼が10年経ってもまだ執念深く、犯人を追ってたとは。
成田を取り調べた先、江崎は亡き父と似ていると言われ、共謀の提案を持ち掛けられたのです。
(成田)刑事さん死んだ親父に似ているんだよなーお願いします、助けてください。いい話があるんですよ。
守屋は、成田と江崎を事件当日の日曜日に、ジュエリーショップから向かいの喫茶店から見かけました。
そして、北浦と内山が住む家にて、守谷は江崎を追いかけて、彼と成田の罪を目撃したことがきっかけで、殺されました。
(成田)いいですね、一番高く売れそうだ。2階見てきます。
(守谷)江崎さん一体何をやってるんですか?一緒にいる男、10年前のひき逃げ犯ですよね。まさかあんたあの男と組んで。
江崎の醜い本性を見た古賀は怒りで言葉を失いました。
(江崎)僕は復讐してやりたかったんだ。僕を認めない警視庁に、妻に、息子にこの社会に!古賀くんあんたもこうなる。アハハ!社会に搾り取られた男のなれの果てだ。
取り調べを見ていた鳴海、草加、夏目も、正気を失った彼の命を軽視した罪に怒りを静かに抑えていました。
守谷は娘の美里と妻の美和にジュエリーショップで買ったネックレスを買っていました。
(夏目)これ証拠品として預かっていたものです。お返しします。
(日名子)1年と1か月前に守谷さんがジュエリーショップでお店の方が取っておいてくれたんです。
手紙も添えられていて、娘の美里と妻の美和に、ネックレスと指輪が入っていました。
「美里へ17歳おめでとう、あまり美人になりすぎないように」
「美和さん、結婚20年記念いつもありがとう。これからもよろしく」
それを届ける夏目と日名子。
(美和)私に…?
(美里)お父さん有難う、犯人見つかったよ。刑事さん、本当に有難う御座いました。
(夏目)いえ、お待たせしました。
夏目は事件解決後、抱負を語ります。
(夏目)やっぱり俺は刑事を辞めないことにしました。後、鳴海さん僕の呼び方はこれからも、でか目でお願いします。よく考えたらデカって刑事のことですよね?屈指のエモネームじゃないですか
(鳴海)なんか違う気がするんだけど。そもそも刑事のこと何故、でかというかというと。なによ急に張り切っちゃって。
(草加)いいんじゃないか。本人も気に入っちゃってるんだから。
日名子は取材依頼が6係に来たと駈け込んできました。
(日名子)皆さん大変です。6日係にこんなものが。
未解決の女Season3~警視庁文書捜査官~7話「地面師」感想・みどころ
動画投稿者2人の穏やかな物件の内見から始まりましたが、とても深い真相が切なすぎました。
執念の捜査を続けた熱血刑事の守谷の人生と口下手な彼に秘められた家族愛に心が持っていかれました。
守谷の足を撃ったひき逃げ犯人を逮捕したにもかかわらず、その犯人の男、成田と手を組んで、地面師の彼に警察の情報を横流ししていたとは。
さらに、守谷のことも成田のひき逃げ事件の時から直接聞き込みをして面識があることを利用し、自分と成田の犯行現場を見られたから、殺す…。
守谷が1年前に、妻の美和と美里に、「すぐ帰ってくる」と家を出た最期の背中に心が痛みました。
姿なき状態で、無言の帰宅をした守谷は生前、ひどすぎる最期で、成田と江崎が犯した罪に、涙が止まりませんでした。
ジュエリーショップで、美里と美和にネックレスと指輪を買ったラストシーンは、父であり、夫としての愛が感じられましたね。
守谷は、正義感が強すぎた…そして、家族を心から愛してた。
そんな彼の命を奪った罪を罪とも認識せず、自身の家庭での鬱屈と、刑事として認められない不満から犯行に及んだ江崎。
取り調べで、高笑いをする江崎を目の前にした時、古賀が静かに怒りを抑えている気持ちや、取り調べを傍聴する鳴海、草加、夏目のなんともやりきれない思いにとても共感しました。