明日はもっといい日になる1話あらすじネタバレ
刑事になって、沢山の人を助ける、そんな夢を抱いていた夏井翼(福原遥)は、所轄の刑事としてがむしゃらに働いています。
「もうすぐ逮捕状がでる見失うなよ」
刑事課長の作間挙史(飯田基祐)の電話からの指示通りに動こうとしていました。
「そんな顔するなよ、こっちまで緊張する」
「別にしてないし息上がってない」
「じゃあ足どかしてもらっていい?」
「気を引き締めろ、所轄のせいで刑事課に泥を塗ることは許さないからな」
電車内で潜入捜査をしていると、痴漢を見かけた翼は駆け寄ります。
「なんだよ」
「次の駅で降りてお話しましょうか」
「浦ヶ崎署の刑事です」
「その見た目でなにを放しなさい」
「童顔で高めの声だからって刑事になれない決まりがあるんですか」
翼は幼い時にいじめられていた同級生、みほを見過ごせない性分でした。
「痴漢です!駅員呼んでください!」
被害者の女子高生に寄り添う、翼。
「もう大丈夫、怖かったね」
「はい、ありがとうございました」
ベテラン刑事(飯田基祐)に厳しく叱責された翼。
「お前自分がしたことわかってんのか?勿論、痴漢は許せない、でも取り逃したんだぞ犯人を。お前どれだけこの紙一つとるために汗水垂らしたかお前分かってんのか?!お前の行動一つで、諸葛全体に問題がかかるんだよ。どやされるのは俺なんだよ、その責任とれるのか?お前に!」
翼をフォローする、梶合。
「まあやっちゃったことは仕方ないっていうか」
「仕方ないけど仕方ないじゃ済まされないじゃん。その辺わかってる?あー終わった!捜査一課なんて夢のまた夢」
ある日突然、海辺の児童相談所への出向命じられました。
「これは決定事項だ」
「ただ一回犯人を逃しただけで勿論許されないことです。」
「児相は今、人手が足りないそうだ。そこで社会学部出身で児童福祉司に必要な任用資格取得が見込まれる夏井が選ばれた。ちゃんとやってれば一年くらいで戻ってこられるだろ。」
「無理です。私、子供相手なんて、いつか、捜査一課の刑事として働くことが」
「なら、自分の正義感くらいちゃんと扱えるようになれ」
「犯人逮捕できなかったくらいで辞令なんて、いつか捜査一課に」
気持ちの整理もつかないまま、浜瀬市児童相談所に出勤した、翼。
その頃、拓斗という子供が朝食を食べるのに母親に急かされていました。
「拓斗!ママ仕事だから早く食べちゃってよ!」
オムライスにケチャップで笑顔を描く、拓人。
彼女が想像した児童相談所の暗いイメージとは、正反対に、快活な子供たちと1時保護所で課長健保育士をしている南野(柳葉敏郎)と出会いました。
青葉、花蓮など一時保護で、扱う子供達のチャンバラごっこに付き合わされる翼。
「誰か大人はいるかな?初めまして!本日、神奈川県警から配属になりましま、夏井翼と申します。」
「ああすいません今日でしたか」
所長の南が挨拶する傍ら、子供達は口々に翼を品定めしていました。
「こんな弱いやつすぐ辞めるよ。りくくりつ4割だよ」
「離職率でしょ」
「この子達、家庭の事情で一時的にお預かりしてる子供達なんです。相談課に蜂村とう職員がいますからそちらに当たっていただければ」
南野の指示で、相談課へ向かいました。
翼は、班のリーダーで、児童福祉士の蜂村太一(風間俊介)や、児童心理士の蒔田向日葵(生田絵梨花)、所長の桜木里治郎(勝村政信)、野原信子(小林きな子)、桐谷聖夜(濱尾ノリタカ)、新人保育士、栗原芽衣(莉子)ら、職員たちと顔を合わせました。
「叩いちゃダメですよ叩いちゃテレビは」
「泣かないで自分を責めちゃだめ」
蜂村(風間俊介)の気さくな人柄に触れた、翼。
「あーお待ちしておりました。僕、児童福祉司の蜂村と申しまして、この班のリーダーをやっております。24時間365日無料で相談を引き受けていて」
「24時間無料で相談受けてるんですよね」
「何か質問ある」
「児童相談所は虐待を扱ってるイメージがあって。私普通の家庭で育ってて家庭の相談に乗るとか」
「そういうのは、氷山の一角でさ、子供に関することの相談ならなんでもウェルカム。簡単な仕事だから」
そこに、頬が腫れ、鼻にはティッシュを詰めた児童福祉士の蔵田総介(林遣都)が現場から戻って来ました。
「どうしたのその怪我」
「これですか?さっききょうすけくんところ行ってお父さんに殴られました。お父さんの右ストレートからの左フックです」
「あー質問いいですか?例えば、友達や家族と喧嘩したとして、後から後悔するタイプですか?欠点指摘されてその夜それについて、深く考えてしまって眠れなくなるタイプですか?何か失敗をした時、結構長く引きずるタイプですか?もしやあなたいい人ですか?」
開口1番に、翼にそう言った蔵田。
「いつも新人さんにはこの質問するの。それで、人となりを見てるの。嫌な感じだよねー蔵田くん悪い人じゃないから」と、向日葵。
そんななか、「子供の泣き声がよく聞こえる」と通告が入ります。
「そのまま担当クライアントマークしちゃって」
「夏井さんも行って。習うより慣れろっていうから」
発信元は、現場のマンションの住民からでした。
「ねぇ辞めちゃわないかな」
「今回こそは挨拶」
「所長への挨拶忘れてた」
所長、桜井里治郎(勝村政信)は子供達に好かれています。
「ないですよ!こんないいクーラーをつけてる一時保護所なんて県内に。シオサイテレビの取材受ける」
「所長おもちゃ買って」
「偉い人が牛耳ってるから違う人に頼んで」
「プロジェクターもボルダリングもあったら嬉しいよね」
その頃の翼と蔵田は自動販売機から500円を拾う汚い格好の子供を見かけます。
「あの私はなにを」
「仕事をするだけです」
「その仕事内容を教えていただきたい」
「僕が抱えるご家庭は32件。先程の電話も含めて今日は8件。急ぎますよ!先程あなた普通の家庭で育ったとおっしゃいましたよね」
「はい、普通の両親の元で」
「家族に普通なんてないですよ。いずれも抱えてる問題は違ってその問題に大きいも小さいもありません。そんな家庭と1つずつ向き合い、子供たちが安心、安全に暮らせるように導く。それが仕事内容です」
「いや、でも、ちょっと抽象的すぎると言いますかもう少し具体的な」
「それ以上でも、それ以下でもないですよ。てか、もう少しカジュアルな服装でお願いしますね。」
「この人嫌いかも」
「あのですから、今日中に回らないと、どうしたんですか?お知り合いですか?」
「肌も黒ずんでいて、服も少し汚れているように見えて」
「幼い子でしたね。ネグレクトかもしれません。」
「見間違いかもしれません」
「ネグレクトは令和5年の報告件数は、36,465件。」
「傷害事件の2倍」
その頃の児童相談所。
「また辞めたら蜂村さんの責任」
「あの人、面倒くさいけど真面目で慎重だからね」
「児童心理士ってまずは相手を認めるとこから始まるからね」
「今度こそ人手が足りますように、息子に会えますように」
訪問先に行くと、1人目には塩をかけられ、2人目の小島は愛想は良いもののゴミ屋敷、3人目は、恋人の由美に出ていかれた男、佐藤、そして夕方に最後の家です。
「だから児相には用はないって言ってんでしょ」
「なに満足感に浸ってるんですか」
「泣き声がするそうです。48時間ルールというものがあって、通報から48時間以内に子供の安全性を確かめる必要があるんです。虐待の場合」
訪問を嫌がる母親、芳村加奈を説得して中に入ると、足にアザがある小学生の男の子、拓斗がいました。
「芳村加奈さん38歳、息子の拓斗くん8歳、母子家庭です」
「名前や家族構成まで調べられるんですか」
「児相のシステムで調べられるんです」
「どうして児童相談所の方が」
「こちらの部屋からお子様の泣き声がすると通告があり、お伺いしました」
「いや、また来られても困ります。ですから!部屋の中散らかってるので。泣き声のことなら問題ないです、息子が部屋を片付けないので泣いてて。帰ってもらえませんかこっち忙しいので」
「お子さんの顔を見れればそれでいいんです」
「現場の状況を、できるだけ記憶してください」
翼にアドバイスする、蔵田。
拓斗を渋々、連れてきた加奈(徳永えり)。
「そのあざって」
「友だちと遊んでて転んだんだよね」
「まだ痛む?」
「そのあざ」
「どうしてですか?拓斗くんの内腿のアザ、転んでできる場所じゃないですよね。なのにあんなあっさり引き下がるなんて」
「さすがは元刑事さん、気付けない人は気付けないですよ。」
「もしあのアザが母親に叩かれてできたアザなら虐待の事件に繋がる恐れが」
「事件?」
「はい!事件です。いわゆる子供の虐待死、私も何百件見てきました。最初はああいう小さな暴力から。」
「ちょっと待ってください待ってください!まだ虐待と決まったわけじゃないですよね」
「そうですよ、勿論、そうです、でも」
「児相の仕事は親の罪を暴くことではないですよ、刑事さん、慎重にですよ、慎重に」
「そんな悠長なことを、お言葉ですが虐待事件による対応は児相によるこのような対応の遅さではないでしょうか!早くあの子を助けないと」
「助けるとは一体何を指していますか?手を上げたことを母親に認めさせますか?でもそれで暴力に拍車をかけたら?であればあの2人を引き離しますか?拓斗くんが母親を愛していたら?もう帰って結構です。正義感の扱い方を現場に連れていくのは危ないんで」
拓人の件で蔵田とぶつかってしまった翼は蜂村や向日葵など他の支援員達に愚痴を聞いてもらいます。
「こっちどうぞ、座ろうか」
「蔵田くん結構難しいとこあるからさ、まあまあまあどうやって接したらいいかって」
「いえ、私の責任なんです。私の悪い癖でいつもこうなるんです。いや別にいつもってわけじゃないですけど!助けを求めてる人を見るとどうしてもこう、なんなの!最悪、私」
「糖分いる?私のことはのぶちゃんって呼んで。甘いのといやになるくらい甘いのあるけど」
そこへ桜井所長がやって来ました。
「この前の取材のやつもう載っちゃったよ」
「有難いですね。現場の人間からすると、こうして児相の存在が伝わるのは助かります。」
「これで市議会のおっさん達にアピールできるよ」
「写真小さくない?」
向日葵に対し、蜂村は桜井を煽てました。
「所長こんなの載ったら有名人ですよ」
「夏井くんだよね?一緒に取材受けてみない?元刑事、児童相談所職員転身なんてどう?」
翌日、児童相談所へ小学校から189の虐待の緊急通告が入りました。
「夏井さんどうだった?」
「どうっていうのは?」
「どうっていうのはこの場合、感想だろうね」
「それより帰らなくていいの?」
「話逸らしたってことはうまくいってないわけねー」
「定時でいつも帰るじゃん。これはただの雑談」
「じゃあ答える権限はこっちにあるわけね教えない」
翼は先輩刑事の梶合気(西山潤)から電話がかかりました。
「こないだ俺たちが取り逃した犯人いたろ?」
「取り逃したのは私」
「浦沢町で起きた強盗事件の犯人かもしれない。マジで不味いぞ、夏井このままだとこっち戻れなくなる」
翼が痴漢に気を取られて逃がした男が、浦沢町で起きた強盗事件の主犯とのこと。
「すいませんこの男見かけませんでしたか?」
翼が周辺で聞き込みをしてると拓人の母、加奈が仕事先へ向かうのを見かけました。
「こんなとこまでついてきたんですか?いい加減にして」
加奈に尾行されたと誤解された、翼。
「違います」
そのことが蔵田に発覚。
「今朝、芳村さんの職場に伺ったそうですね。」
「違うんですあれは」
「連絡がありました。もう二度と児相には関わらないでほしいって。余計なことを。子育ての経験がない僕たちの存在は、親のプライドを傷つけてしまう可能性があるんです。自分の育児は間違ってるんじゃないか、親として間違ってるんじゃないか、だからこそ僕たちは、親の経験がない僕らはより一層慎重に」
「申し訳ありませんでした」
「とっつきにくいねー子供のためならなんでもできるやつなんです。僕たちは招かれざる客と言われていてね、家族にしたら児相には会いたくないもんなー子供に手を差し伸べるのに正解も不正解もない、大切なのは自分がなにを信じて助けたいって思うか、地味な仕事だけど慣れてってください」
後日、子供の親から訴えられたときのための弁護士の財前に声をかけられた、翼。
「夏井さんですね?弁護士の財前と申します。なにかお困りのことがあればなんなりとお申し付けください」
「弁護士さん?」
「結構お仕事多いんですよーすぐに訴えられる親御さんも多いので」
「海辺を夜中に歩く子供がいたけど誰もいなかったんだよねー」
「7、8歳で黄色い靴履いた」
「今のは189虐待通告。虐待の疑いがある児童は?芳村拓人くん」
現場へ向かう、翼と蔵田はたびたび衝突します。
「降りてください。あなたがいるとややこしくなる」
「こうなった以上、事件です。」
「待ってください!私被害者が苦しんでるのは耐えられないんです。被害者は拓人くん、加害者は加奈さん」
その子供は、翼達が出会ったばかりの、あの少年、拓斗。
担任からの通報で、拓斗は保健室にいました。
「ママに」
「たたかれた?」
「誘導しないで」
「他にもアザが」
「どうやってできた?」
「このお人形使って話してみようか」
「ママに、叩かれた。もう帰りたくない!もう帰りたくない!」
拓斗は一時保護されることに。
「拓斗君初めまして、ジョーさんといいます」
向日葵は拓斗に加奈と会うか確認します。
「拓斗くん、お母さんが会いた言ってるみたいなんだけど、どうかな?勿論、拓斗くんが嫌だって思うなら私達は」
「会う!」
向日葵は、蔵田に、拓斗の母、加奈に立ち入らないよう、止められた翼もフォローします。
「あれ?お留守番」
「私がいると加奈さんを余計に刺激するって蔵田さんが」
「うんまあ私でもそうするかな」
「こんなことが起きた以上、加奈さんがなぜ暴力を振るったのかこれは刑事としても」
「まるで犯人扱いだね。刑事さんからしたら被害者と加害者って見え方するかもだけど、ここは児相だよ?私達が向き合ってるのは事件じゃなくて家族なの。そこにいるのは親と子。ただそれだけ。今後の方針のためにも加奈さんと会うことになったから」
「大変です!拓斗くんのお母さんが」
加奈が乗り込んできました。
「拓斗いるんでしょ!誘拐されたの」
「我々が拓斗くんをお預かりして児童相談所にいます。拓斗くんの希望です、お母さんに叩かれたって」
「はあ?もしかして虐待を疑ってます?たった一回叩いただけですよ。しつけで、虐待だなんて!虐待と決めつけて私から拓斗を奪おうとしてるんですか!いや、バカじゃないの」
「たった1回が常習化するんです。では僕らがバカでしたというためにも原因を教えていただけませんか?そのたった一回が」
「まるで犯人みたいな言い方。私たちが向き合ってるのは事件じゃなくて家族なの。担当は翼さんと蔵田さんでしょ?そこにいるのは親と子」
母子面会をするものの、向日葵に中断される、加奈。
「拓斗、なに描いてるの?ママがこれまでどれだけ拓斗のこと考えてきたと思ってるの。拓斗の幸せを願って。拓斗、ママと一緒にいたいって言って」
「お母さん落ち着いて」
「中止!」
「僕はママと一緒にいたくない!さよなら言いにきただけ」
泣き崩れる拓斗に言葉を失う、加奈。
加奈は昼はパン屋、夜は清掃のバイトをし、睡眠時間は3時間でした。
「拓斗くんは母親と暮らすことを極度に嫌がっております」
「そもそも父親は?なにしてんの?」
「3年前に離婚し、まともに連絡もとっていないそうです。1年ほど前から養育費の支払いも滞っているそうで昼は母親はパン屋、夜は清掃業で、睡眠時間は3時間」
加奈は過労で入院しました。
「手を上げた理由ですか?離婚してから私があの子をしっかり育てなきゃって。新しい服だって習い事だって、どれだけ頑張っても散らかして宿題はしないし、その次の日、拓斗が帰って来なかったんです。もう、分かりません。ちゃんとした親も」
拓斗が行方不明になり、見つけた瞬間、積もりに積もった気持ちが溢れ、また叩いてしまいました。
朝に拓斗を呼びにいくと、彼は失踪しました。
職員みんなで探すなか、翼はいち早く拓斗を見つけました。
「どこ行こうとしたの」
「言わないで!帰りたくない!行きたいとこがあるの」
「わかった。私が連れてく」
蔵田と向日葵は拓斗のことがある2日前に、黄色い靴の少年のことと重なりました。
「いい加減にしてください!あなたのせいでどれだけ迷惑被ってるか」
「すいません電源切れちゃって」
「ニコちゃんといたそうで」
正義感が強く、がむしゃらな翼をかつての蔵田に重ねる、南。
「拓斗くんとうまくいってないみたいですね、夏井さん昔のお前に似てる」
「普通の子と同じように見えるでしょう。みんな痛みがある、青葉くんのお父さんしかいなくて、そのお父さんが今、入院中でね、他に頼れる親戚もなくて、入院、花蓮ちゃんのお母さんは心が不安定、子供を育てられる状況じゃないんだ。風雅くんは一年家に帰れてないかな。必ずいつか親と暮らせることを願ってる。当たり前のことを願う子がここにはいる」
後日、南所長は拓斗と蔵田を連れて海岸へ。
「あの人誰ーだ?翼お姉ちゃんだね、ニコちゃんがなにかもわからずに。ちょっとおっちょこちょいな正義の味方だね」
「ごめんね!拓斗くんニコちゃんがなにかわからないよね」
「もういいよ!僕が悪いんだ!僕が!僕がニコちゃん捨てちゃったからママは入院しちゃったんだ」
ニコちゃんとは加奈が拓斗にあげたお守りでした。
加奈に叩かれた日、行方をくらまそうとした拓斗は、お守りを海に投げてしまいました。
拓斗は他の子供たちから揶揄われていました。
「お前のお母さん入院してるの?」
慌てて、蔵田は退院した加奈を迎えに行き、寄り添う言葉をかけました。
「あの私」
「怖いですよね親子の問題って。怖くて怖くて仕方ないと思います。もしその怖い思いが拓斗くんへの想いが上回ってるなら話し合ってみませんか?」
「拓斗ごめんね、ママの、せいで不自由な思いさせて」
「僕、ママにニコちゃんあげたくて」
拓斗は子供用の動画を見て加奈に、ホットケーキを作ろうとしていたのです。
調理器具を取り出そうとして怪我をしたのでした。
海辺で見つかった拓斗をカッとなって叩いてしまったのです。
「拓斗!どれだけ心配したと思ってんの」
「もう泣いているママ、見たくなかった。僕がいなくなればママは。ママ、僕、ママと一緒にいたくないって嘘ついた」
「芳村さん、完璧な母親になろうしていたんじゃないですか?拓斗くんから聞きました。深夜12時に仕事が終わるそうですね。毎朝5時に起きて。毎日毎日、数時間の睡眠で1人で家事をこなして。どんなに忙しくても必ず手作りのご飯を作って、確か、私達が初めて伺った時もそうでした。ロールキャベツの匂いがしました。あんなに日常的に手の込んだ料理を作って、靴がすり減ってボロボロでも拓斗くんのは勝手も自分のは買わず、拓斗くんのは用意して、そしてすぐに夜の仕事に、眠くても私が弱音吐いちゃだめなんだって、もっと完璧なお母さんじゃないとだめなんだって。もっともっともっともっともっとって。それでいつしか目的がなんなのかわからなくなって拓斗くんに当たるように。」
「僕知ってるよ。お料理も洗濯も頑張ってて、でも僕はご飯が不味くていい、服だって汚くていい、全部、全部いらないからもっとママと一緒にいたい。ママには笑っててほしい。ママ、見て!」
拓斗は手にニコちゃんマークを書いて、加奈と和解しました。
「よかったですね」
「寂しいけど」
「僕たちの役目は保護することじゃなくてあくまでも家庭に戻すことです」
「周りに頼れる大人がいない環境で完璧な育児なんて出来るはずがありません。ていうか無理ですよ。これからはもっと遠慮なく我々を頼って、ください。拓斗くんを幸せにする未来じゃなくて、拓斗くんと幸せになる未来を、一緒に目指しましょう」
「あの今回は迷惑かけて済みませんでした」
「拓斗くん勝手に海に連れて行ったり、なんなんですか、あの下手くそな芝居、スマホ切れたとか」
「だから本当に済みませんでした」
「さっきの絵はなんですか?加奈さん怖がっちゃうじゃないですか。あれじゃ人類の進化みたいな絵じゃないですか。」
「あれは拓斗くんの成長過程を、なにがおかしいんですか、分かりやすくて、いいじゃないですか」
「クロマニョン人みたいな」
「今回はたまたまうまくいっただけですから終わりよければ全て良しじゃありません、慎重に動いてください」
そして、翼と蔵田は万引きした男の子の身柄を確かめると、ネグレクト疑惑がある少年でした。
「男の子が万引き?この子、私が前に見た子です」
翼の児童相談所での子供たちとの闘いはまだ始まったばかりです。
明日はもっといい日になる1話感想.みどころ
母親といたがらない拓斗に隠された本音がとても健気でしたね。
普通の母親であった加奈は精神的にいっぱいいっぱいで、彼女の境遇や心境に共感した母親は多いはずです。
子育ては正解がないからこそ、葛藤し、子供に苛立ってしまうのでしょう。
そんな扉の向こうにいる声にいち早く気づき、なにが出来るか動く児童相談所の職員たちには頭が上がりませんよね。
翼は熱血漢で、感受性が高過ぎる刑事です。
最近、多い共感過多のHSPっぽい印象を受けました。
確かにテキパキと迅速な対応が求められる児童相談所は、翼にとって心を削る「戦場」といえます。
持ち前の根性と、真っ直ぐに人と向き合って逃げない翼の姿勢に惹かれました。
拓斗と加奈は無事、親子の時間を取り戻せましたが、万引きした少年に心を寄せてしまいそうでした。
優しすぎる翼と、癖が強い個性的な児相の面々との結束や、厳しくも子供の命と向き合う蔵田の背中に目が離せませんね。